森蘭丸(史実)
生没1565~1582。
お馴染みの蘭丸は幼名で、本名は森成利(もり・なりとし)(長定、長康とも伝わる)。ただし彼の生きた時代に「蘭」の字は無かったので、森蘭丸ではなく「森乱丸」が正しい。
猛将として知られた森可成の三男で、長兄は森可隆。次兄は信長、羽柴秀吉に仕えた森長可。弟には坊丸こと森長隆、力丸こと森長氏、末弟は長可死後に森家を継いだ森忠政がいる。
愛知県一宮市生まれ。尾張の大名織田信長に小姓として寵愛を受けたとされ、信長と衆道の関係にあったとされる。
ただし衆道そのものは当時の戦国大名にとって嗜みのようなものであり、主従関係を築くため当然の心得とされていた。彼が積極的にそっち系だったというわけではない…はず。
一般には稚児・児小姓として信長に優遇されたとの俗説が広く流布しているものの、単に優秀だから側に置いておいて色々任せただけ&距離が近いんだからその分あーんな事に誘われる機会も多かったんじゃないのかという意見も。
実際蘭丸の有能ぶりは目を見張るものがあり、世話役としてよく気の利く心配りだけでなく、家中での諸取次、者奏、諸事奉行、加判奉行、いろいろな事務仕事をこなしまくった超エリート事務官で美濃に5万石の領地を与えられていた。
1582年6月2日、本能寺の変において信長と運命を共にした。
創作戦国では基本的にショタ、受け、女体化要員として重宝されており、魔性の美少年として描かれることが多いが、実は容姿についての史料は残っていないため、本当に美少年だったかどうかは不明。
むしろ二人の弟が屈強な大男であったとされているので、その兄である彼もまたたくましく男らしい偉丈夫だったのではないかとも言われている。
なお、会津藩藩士として保科正之に仕えた儒者・神道家服部安休(1619~1681)は蘭丸の孫。
当時は10代半ばで結婚したり親になったりもザラだったとはいえ、彼も妻子持ちだったとはなかなか驚きではなかろうか。
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創作物上の扱い
森蘭丸(戦国無双)
CV:進藤尚美
森蘭丸(戦国無双)を参照
関連イラスト
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森蘭丸(信長の野望シリーズ)
第3作の戦国群雄伝より登場、概ね軍事より内政、外交向きの文官となっている。
なおシリーズ恒例の本能寺の変イベントは、信長と蘭丸が共に京(山城)にいることが条件の一つとなっていることが多く、当然ながら同イベントで信長が死亡した場合は蘭丸も死亡扱いとなる。
森蘭丸(戦国BASARA)
上記リンク先参照。
森蘭丸(第六天魔王信長)
森蘭丸が語り手を務める、本能寺の変をテーマにした漫画作品。
暴虐の限りを尽くし次第に四面楚歌に陥っていく信長を、ただ一人最後まで慕い続ける。
作中のかなりの部分が蘭丸視点で描かれており、特に前半では信長の側近・秘書官として、甲斐甲斐しく働く蘭丸の日常がそこここに描写されている。
また物語後半で本能寺の変が起こってからは、蘭丸が語り手であることをギミックにした趣向が凝らされており、信長の命を受けた蘭丸は謀反の黒幕探しに執念を燃やすこととなる。
しかし、この漫画における信長は典型的な暴君であり周囲の人々から魔物だ魔王だと恨まれているため、そんな信長を「神」と尊敬する蘭丸は割とアホの子に見えなくもない。作中では機転や度胸も兼ね備えた有望な若者として秀吉や家康に賞賛されているのだが…意外と思い込みや勘違いの激しいタイプである。
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染谷将太…映画『清洲会議』(2013年)で蘭丸を演じた。NHK大河ドラマでは『江』(2011年)で弟・坊丸を、『麒麟がくる』(2020年)では主君・信長を演じている。
森蘭丸(殿といっしょ)
端正な美少年だが信長に匹敵するほどのサディスト。特に明智光秀いじりに対しては余念が無く、幼い頃から「おもろいおっさん」としてさんざんいじっていた。
森蘭丸(信長の忍びシリーズ)
『信忍』ではまだ幼い姿であるが、『軍師黒田官兵衛伝』では父に似た美少年に成長していた。荒々しい父や兄と比べ大人しく気立てが良い。本能寺の変で明智軍に襲撃され戦死を遂げる。なお父の森可成が今作でイケメン扱いされているのは蘭丸に合わせたため、とも単行本の解説で書かれている
森蘭丸(ラヴヘブン)
乙女パズルゲームの攻略キャラクター。黒髪に白いメッシュの入った少年。織田信長に仕えている小姓であり、信長からかなり寵愛されている。主君以外には生意気な態度を取るが、それには理由があるらしい。(ゲーム内プロフィールより引用)