概要
『求道の拳』とは、サンドロビッチ・ヤバ子氏によるweb漫画作品。新都社の月刊コミックニートに登録されている。
裏サンデーで連載された「ケンガンアシュラ」、及び連載中の「ケンガンオメガ」、「ダンベル何キロ持てる?」と世界観を共通しており、本作はこれらの話の前日譚に当たる。
登場人物
池内とその友人・師匠
池内面太郎(いけうち めんたろう)
本作の主人公。元・新刀(にいと)流空手二段。182センチ、85キロ、27歳。
太山の元一番弟子(不良だったころに太山に叩きのめされ強制的に入門させられた)で、異名は「求道の拳」。
本編前に行われた六真会館主催の外部選手を招いたトーナメントで、他流派ながらベスト8まで勝ち残る。周囲から「最強の外敵」ともてはやされる中、ベスト8より先の相手の強さから空手だけで強くなることに限界を感じ、トーナメントから半年後に道場を離れることを選ぶ。
パワーやタフネスは超一流だが、当て勘(打撃センス)が一流半と評されている。その欠点を補うため、急所狙いを捨てて相手の体の中心を狙う打撃術と、敗北からの半年間で身に着けたディフェンスに特化したグラップリング技術を融合した「全局面打撃」を考案、己の強さの証明と、宿敵である早鍬へのリベンジのためにオープントーナメントに臨む。
暮石光世(くれいし みつよ)
池内の友人である総合格闘技のプロ選手。175センチ、69キロ、26歳。異名は「怪人」。
超一流の関節技の技術を持つと同時に、好青年の顔の内側に底知れない狂気を併せ持つ人物。
太山倍起(ふとやま ばいたつ)
新刀流空手の創設者にして池内の師匠。道場立ち上げの際に、当時グレていた池内を叩きのめして弟子とした。六真会館の青とは因縁があり、かつて戦った際に睾丸を片方潰されている。
「ケンガンアシュラ」に67話で回想という形で登場。『空手の神』『牛殺し』『バイ太山』の異名を持ち、常軌を逸した修業、世界中の強豪たちとの死闘、伝説の牛殺しなど、数々の武勇伝を持つことが語られている。
オネエ言葉で話し、私服も派手で仮装をノリノリで行うなどどう見ても「アッチの人」を連想させる。
伊藤十刀斎(いとう じゅっとうさい)
兵法三大源流の一つ、春風亭一刀流免許皆伝の実力者。164センチ、65キロ。37歳。異名は「天翔ける小太り」。
インターネットの巨大掲示板において「剣術豚野郎」のHNで活動中。池内や暮石とはオフ会で知り合っており、道場を離れた池内に何かと便宜を図る。
二次ロリ属性持ちのオタクであるが、得物を持たせれば作中最強クラス。
有久聖(あれく せい)
第二部より登場した暮石の友人で、掲示板のスパーリングオフで知り合ったキックボクサー。元ヤンキーだった。
交通事故で右膝が変形するほどの大怪我を負うも、それを乗り越えてI・K・A(国際キックボクシング協会)ヘヴィー級王者に上り詰めた苦労人。
堅実なファイトで玄人の、そこそこ整った顔で女性のファンはいるが、ファイトスタイルの地味さからメジャー興行から呼ばれていない。
先述した事故で変形した膝が、現在では大きな武器となっている。
ホセ神崎(ほせ かんざき)
第二部より登場した暮石の友人で、掲示板のスパーリングオフで知り合ったラテン系プロレスラー。亡き父はルチャドールだった。
「エル・ニンジャ」という覆面レスラーとして、この時はリアルジャパンプロレスに所属。
「ケンガンオメガ」では超日本プロレス所属として登場している。
宮野・ンケシ・シレケーリ
第二部より登場した暮石の友人で、掲示板のスパーリングオフで暮石と知り合った南アフリカ人とのハーフでカポエラ使い。
暮石曰く「よくわからん経歴の優男」。
鬼塚悠介(おにづか ゆうすけ)
第二部より登場。「喧嘩狂」の異名を持つ。我流の喧嘩殺法の動きに池内も才能の塊と評している。
六真会館
本作における、フルコンタクト空手最大派閥の組織。創設者は鮒越義心(ふなこし ぎしん)。
青賢二(あお けんじ)
六真会館の二代目館長。登場するほとんどの場面で服を脱いでいる。かつて太山と立ち合った際に右目を潰されており、現在は義眼をはめている。
池内が外部参加した前回のトーナメントの評判が良かったことから、普段トーナメントに参加しないメンバーを含めた六真会館の精鋭と外部の格闘家と戦わせるオープントーナメントを開催した。
辰吉勝也(たつよし かつや)
六真会館五段で三強の一人。195センチ、126キロ。38歳。モアイのような見た目が特徴。
異名は「モンゴロイド最強の男」。防具越しで放った正拳一発で相手に重傷を負わせるほどの驚異的な打撃力の持ち主で、三強の中で頭一つ抜けた実力を持っている。「鍛錬が足りん」が口癖。
トーナメント10連覇達成後、大会から遠ざかっていた。
説教をしようと力加減を間違えたり、成島の秘密をうっかりバラすなどおっちょこちょいな一面も持つ。
武藤真也(むとう しんや)
六真会館四段で三強の一人。176センチ、104キロ、35歳。
異名は「ミスターワンマッチ」。普段は建設会社で働いている。
成島丈二(なるしま じょうじ)
六真会館四段で三強の一人。184センチ、96キロ、34歳。
前大会優勝者。それまでも7大会連続で決勝戦に進出するも、同じ三強である辰吉に敗れ続けていた。
異名は「毒蛇」。異名の由来となった同名の技を持つ。また、六真会館の中でも当て勘は随一。
傷のある左目は山籠り中に遭遇したヒグマとの戦闘で視力のほとんどを失っているが、理屈は不明ながら極端に視野が広がっている。なお、左目についた疵はまた別の理由。
「ケンガンオメガ」にも登場する。
海原道山(かいばら どうざん)
六真会館四段で、五本の指に入るとされる強者。179センチ、75キロ。32歳。
少年部から入門している古株で、辰吉とは同期。
異名は「至高の空手家」。単純な能力ならほかの面々に劣るが優れた空間把握能力を持っており、相手の間合いを潰したりしながら攻撃を封じる、異名の由来となった「至高の空手」の使い手。
池内とは試合の前後を通して仲良くなり、六真の中では唯一「友達(ダチ)」と認められるほど。
北九州に拠点を持つ美食フーズ(株)の若き会長でもあり、食が絡むと人が変わる。大会には仕事優先で殆ど参加していなかった。また、第二部では繁盛記のため抗争への参加を断っている。
士郎という社長を務める弟がいる。元ネタとは違い、兄弟仲は良好な模様。
十津川敬司(とつがわ けいじ)
六真会館四段で、北海道出身の警察官。179センチ、75キロ。42歳。
異名は「国家暴力空手」。三強の登場以前は青賢二と共に「六真二強」といわれた強者。
フルコン空手黎明期に伝統派空手のスタイルを流用して生み出された、遠い間合いから一気に距離を詰めて攻撃するスタイルを持つ。
激しい運動を好まないこともあって、近年はほとんど大会に参加していなかった。
山田健太郎(やまだ けんたろう)
六真会館所属で、前大会ベスト4。188センチ、88キロ。29歳。
通称は「七色の蹴りを持つ男」。多彩な蹴り技が持ち味。
女子大生に強い思い入れがあること以外は作中では数少ない常識人枠で、いつも館長の無茶振りに付き合わされている。
前大会では池内を倒した因縁の相手。
獅堂菱安(しどう ひしやす)
六真会館二段で、前大会ベスト4。183センチ、82キロ。26歳。
異名は「怒りのアナーキー空手」。関節の可動域が異常に広い特殊体質の持ち主。
空手に心酔しているが、伝統空手等他の流派は見下している。
パンクが趣味で、オフでは革ジャンを着込んでいる。
本山仁(もとやま じん)
六真会館三段で、前大会準優勝。177センチ、64キロ。28歳。
伝統派空手「上等館」出身で、4年前に六真会館に移籍、異例の速さで三段に昇格した。劇中の描写から見るに、18歳で空手を知った模様。
上等館時代からの異名は「空手貴族」。才能を持ちながら自身の欲のなさゆえに『空手王になれなかった』という皮肉も含まれている。
両手を広げた「鳳凰」と呼ばれる独自の構えを持つ。
おそらく「ケンガンアシュラ」に登場する本山ほたるの兄
和嶋研一(わじま けんいち)
六真会館二段で、前大会ベスト8。173センチ、75キロ。24歳。トップ画の人物。
異名は「津軽の超人」。脳内麻薬を操作することで痛覚を遮断することができる。普段は寡黙で大人しいが、能力を使用すると一転して攻撃的になる。辰吉相手の試合で最後まで立っていられた数少ない人物。
青森出身で、同郷のバンド「人間椅子」の大ファン。
前髪で目が隠れたワカメヘアーが特徴。作者の画力の変化からか、第二部ではメカクレを除けば十鬼蛇王馬に近い容姿であった。
メタルしか聴かないというが音楽が絡むと勝手について行く性分であるらしい。
赤西勉(あかにし つとむ)
六真会館初段。175センチ、75キロ。27歳。
神奈川県本厚木在住の大学院生。長髪に出っ歯が特徴。かつて、地元でクスリの売人をフルボッコにしたことから、「厚木の暴れん坊」の異名を持つ。
南部竜太(なんぶ りゅうた)
六真会館初段で、166センチ、58キロ。22歳。千葉県出身。
異名は「電撃戦士」。躰道経験者で、小柄な体を生かしたトリッキーな動きで敵を翻弄する。
黒帯に上がったばかりだが、会長命令でトーナメントに参加。
その特徴的な髪形を含めた顔部分が、Tシャツのロゴとして「ケンガンアシュラ」内でもたびたび登場している。本作のマスコット(?)。
こう見えて千葉県一の武闘派集団の元特攻隊長という経歴を持ち、喧嘩の腕前は太鼓判を押される程。
高山力(たかやま りき)
六真会館四段。180センチ、82キロ。33歳。
異名は「空手サイボーグ」。どんなに痛烈な打撃を受けても耐える根性の持ち主。実はプロレスマニア。
三強の一人である成島丈二と同期で彼をライバル視しており、前大会でも彼に敗北していることから、トーナメントでの復讐を誓っている。
亀田やすし(かめだ やすし)
六真会館三段。167センチ、52キロ。35歳。
異名は「浪速の凶犬」。大阪在住。眼を狙った攻撃、肘打ち、投げ技が得意。
太田正男(おおた まさお)
六真会館二段。184センチ、161キロ。31歳。
異名は「牙を持った豚」。腕相撲では六真最強。
兄は「ケンガンアシュラ」に登場する太田正彦。
安藤礼(あんどう れい)
六真会館二段。223センチ、236キロ。30歳。
異名は「アンドー・ザ・ジャイアント」。ベアハッグが得意技。
押尾岳(おしお がく)
六真会館初段。184センチ、80キロ。21歳。
北海道在住。実力は六真でも上位だが暴れ者で傷害の前科もあり、トーナメント発表までは刑務所に収監されていた。
急所を的確に狙った連続打撃「拳の流星群(メテオストライク)」が得意技。ほかには躊躇なく目突きを行うなど、ケンカ慣れもしている。
ただ六真会館を心から敬っており、同郷の十津川を推してる他、同門が人質に取られると銃を向けられないなど義理堅い一面を持つ。
柳狼拳(やなぎ ろうけん)
元・六真会館所属。182センチ、70キロ。30歳。
六年前に辰吉に敗れて六真会館を離れ、中国拳法の一つである「獣拳」を今は学んでいる。
かつて獅堂に後輩相手に強請をしていたことをバラされ、辰吉にボコられて六真を追い出された過去を持つ。そのため、獅堂に恨みを持っている。が、第一部では獅堂を倒した暮石に奇襲したところ返り討ちに遭い、第二部で憎き獅堂と対峙したところ実力差は完全に上回りたった二発でKOするなど完全な噛ませ犬である。
蝶野健介(ちょうの けんすけ)
六真会館三段で、オープントーナメントの主審を担当する。
竹雅春(たけ まさはる)
警察庁刑事局暴力団対策部次長兼警視長にして六真会館の門下生。汚れ仕事を一手に引き受ける六真会館の裏の顔のひとり。
谷川貞秋(たにがわ さだあき)
谷川総合病院の院長にして六真会館の門下生。汚れ仕事を一手に引き受ける六真会館の裏の顔のひとり。
「ケンガンオメガ」でも谷川総合病院の院長として登場。
オープントーナメント出場者
子安慎五郎(こやす しんごろう)
「獅子王」の異名を持つ、フルコンタクト空手第二位の組織である冥動会館でトーナメント6連覇を果たした冥道会館の絶対王者。194センチ、132キロ、39歳。
かねてより六真会館三強の一人である辰吉との対戦を希望していたが、長年にわたる団体同士の争いの関係で成立していなかった。
同じく六真会館三強の武藤とは顔見知り。
村上浩次(むらかみ こうじ)
フルコンタクト空手第三位の組織である我道館の王者。175センチ、102キロ。38歳。
辰吉を倒すためにトーナメントに参加した。
蔵地駆吾(くらち かるご)
超日本プロレス所属のプロレスラーで超日三銃士の一人。184センチ、110キロ。40歳。
異名は「プロレスの神様」。既に40代ながら、池内を上回るパワーと驚異的なタフネスを誇る。口癖は「ファンタスティック」。
その体はウェイトトレーニングではなく、自重で行う高回数のトレーニングによるもの。
「ケンガンアシュラ」「ケンガンオメガ」にも登場している。
沢本正(さわもと ただし)
「キックの悪魔」の異名を持つキックボクサー。176センチ、71キロ。25歳。
立ち技格闘技最大の興業「剛-1グランプリ」三連覇を果たし、ムエタイなどの他流派との戦いにも勝利している実力者。
賞金目当てで六真会館のトーナメントに参加した。
宗竜神(そう りゅうしん)
1947年に祖父・宗堂珍(そう どうちん)が一代で築き上げた、砲撃の如き剛法(打撃)と林の如く相手を包む柔法(関節技)から成る剛柔一体の拳法、砲林寺拳法(ほうりんじけんぽう)の三代目総裁。185センチ、80キロ。25歳。
異名は「武神再誕」。祖父が一代で築き上げた技術を再現したほか、自身の技の構築も怠っていない。
かつて六真会館とは些細な紙面のやり取りから団体同士の抗争にまで発展したことがあり、その因縁から六真会館及びその使い手たちを敵視している。
井護流(いご ながれ)
琉球空手の一つであり、池内が学んだ新刀流の源流である中地流(なかちりゅう)の使い手。187センチ、86キロ。29歳。異名は「王国の守護者」
三戦の構えを精錬させた「盾」(イージス)、鍛錬した指先による抜き手「矛」(トライデント)などの技を持つ。
琉球空手、特に自身が学ぶ中地流への異常なプライドから、本土の空手、日本古来の武術、競技・興行化した格闘技を見下している。
「自身の空手が本物であり、他は偽物」という価値観を持っている割には、自身の技名に英語を多用するなどセンスが微妙であるが...。
永田学(ながた まなぶ)
レスリングフリースタイルの猛者。182センチ、108キロ。29歳。
クロアチアのキックボクサーやロシアの総合格闘家に喧嘩を売って半殺しに遭ったらしい。
最近、故郷に銅像が建った。
早鍬左馬斗(はやくわ さまと)
ムエタイ使いにして面太郎の宿敵。180センチ、70キロ。28歳。大きく伸ばした前髪が特徴。
ムエタイ仕込みの肘撃ち・膝蹴りが得意で、生命にかかわりかねない技も躊躇なく扱う。パワーは並の格闘家だが、スピードや反射神経で補っている。
自らの風貌だけでなく、パワーやスピードを増加させる「殺戮モード」という状態があり、この状態の強さは常軌を逸している。
日常的に野試合を行っているため公式試合には出ていなかったが、賞金と強者を求めてトーナメント参加のオファーを受けた。
必殺技は肘鉄で相手を切り裂く『肉を切り裂き骨を断つ(ジャック・ザ・リッパー)』で、暮石に消えない疵を遺した。
黒目と白目が反転しているという特徴を持ち、彼の身体的特徴は後作の「呉一族の特徴」として引き継がれる。その結果、彼もまた「呉一族の血を引いてる」という後付けの設定が加わった。
「凶帝」の異名を持ち、外伝では主人公を担当する。
笹田 剛士(ささだ つよし)
総合空手千道会所属。169センチ、78キロ。27歳。
小柄ながら道場では敵なしだった。
名島羽人(なじま はねと)
元クルーザー級のボクサー。185センチ、85キロ。35歳。
現在は喧嘩の代行業で生計を立てている。
真備覇楽(まび はぐら)
世界第二位の規模を誇るボクシング団体WBU(世界ボクシング連合)所属のプロボクサー。185センチ、85キロ。35歳。
異名は「水道橋サンダーロード」。現在はミドル級日本王者。
その実力は世界に通用するともいわれているが、防衛戦を13戦行うまでは世界に挑戦しないらしく、現在12戦目。13戦という回数は、彼の尊敬するボクサーがその13戦目で疑惑の判定で敗れたことに起因している。
16歳の頃は札付きの悪党であり、そのころにボクシングを知った模様。高速ジャブ「神速のブリッツ」、体幹を活かした「超速のトロピカルサンダー」、人の領域を超えた速度のストレート「最速のサンダーデスショット」などの必殺技がある。
ちなみに、所属するジムは「ダンベル何キロ持てる?」に出てくる光栄ボクシングジムで、漫画版ではチャンピオンの一人として名前が出ている。
大門兵都(だいもん へいと)
「白髪の喧嘩師」の異名を持つ、武雲(ぶうん)組の用心棒。188センチ、95キロ。36歳。
六真会館のトーナメント参加者で唯一格闘技経験がない。本人曰く生まれついての強者。
第二部では無所属となっていることからカタギになった模様。
初見良三(はつみ りょうぞう)
初見流忍術道場「武人館」館長。175センチ、78キロ。30歳。
自称は「ネオNINJA」だが、真の異名は「日本一のバカ息子」。合気道の生ける伝説である初見剛一郎を父に持つ。その剛一郎をして天才と言わしめる武の才を持つが、お世辞にも武術を真剣にやっているとは言い難いことから。
ただし武術の才能は本物で、理論はあっても実際できるものが少ない合気を使いこなしたり、鍛錬によって手先が鋭利になっていたりしている。
花山光司(はなやま こうじ)
元・平成の大横綱高値乃花(たかねのはな)。実の兄で元横綱・馬鹿乃花こと花山勝と共に相撲の一大ブームを巻き起こした人物。その才能は兄をも凌駕し、"史上最強の横綱"とも呼ばれている。
「ケンガンアシュラ」に登場する鬼王山尊は彼を尊敬する人物として挙げている。
卍軍団
第二部より登場した謎の組織で、表裏問わない格闘家、武術家で構成されている。
オープントーナメントから一年半後、表で活躍する格闘家・武道家たちを襲撃を行いだした。
卍助清(まんじ すけきよ)
第一部紹介では「超党派武術連盟」代表。異名は「顔のない男」。
極端な秘密主義の古武術・日ノ本無双卍流の現当主。いつもマスクをかぶっている。
自身の野望のためにさまざまな格闘家、武術家に接触しながら暗躍している。
狡猾な頭脳を持ち、暗器の扱いにも長けている。年齢は不明だが、言動は若々しい。
平籐露死夜(ぺいとう ろしや)
卍軍団幹部で、「剛-1グランプリ」ヘビー級王者。異名は「軟派デッドエンド」。
オープントーナメントで試合を観戦していた人物の一人。
戦いの中で最適な戦法を編み出す「修正力」に優れている。
信濃川乱歩(しなのがわ らんぽ)
卍軍団幹部で、徒手格闘および武器術、いずれも一流と言われる現役の傭兵。異名は「陰獣」。
オープントーナメントで試合を観戦していた人物の一人。
数馬肇(かずま はじめ)
卍軍団幹部で、空手と中国武術を融合させた「数馬流空手」の代表。異名は「拳の探究者」。
オープントーナメントで試合を観戦していた人物の一人。
古野参丸(ふるの さんまる)
卍軍団幹部で、元・超日本プロレス所属のプロレスラーで超日三銃士の一人。異名は「人間発電機」。
オープントーナメントで試合を観戦していた人物の一人。
振壺獲陸(ふりつぼ えるりく)
卍軍団幹部で、元・超日本プロレス所属のプロレスラーで超日三銃士の一人。異名は「鋼鉄の爪」。
オープントーナメントで試合を観戦していた人物の一人。
坊主頭にオネエ口調で話すなど、後作の義武啓郎に似ている。
イワナコフロフ・ドリチンビッチ
卍軍団幹部で、格闘団体「ハイクラス」のヘヴィー級王者。ステロイドの常習者でもある。
キム・モルゾニコフ
卍軍団幹部。
下田満男(しもだ みつお)
卍軍団幹部で、中国拳法の一種である雷気拳の使い手。異名は「中国拳法の巨人」。
平尾正輝(ひらお まさき)
卍軍団幹部候補で、使用格闘技はボクシング。戦力分析の的確さを買われている。
ゴロマキ玄堂(ごろまき げんどう)
外伝に登場。ボーヒーズと共に早鍬左馬斗を始末しようとするが、ボーヒーズを瞬殺した左馬斗を見て、卍軍団に勧誘する。
四国の武術家たち(第二部より登場)
山本勝流(やまもと まさる)
「斬る」ことに特化した貫手を可能とする「虎倒流」創設者にして現代表。60歳。かつて虎を倒したことがあり、異名は「虎殺し」「マサ山本」。
雨内陽(あまない よう)
徹底した足の鍛錬と独自の運足法による蹴りを重視する「雨内流空手」代表。
馬場零(ばば れい)
田鳥流拳法代表。
堀 正(ほり ただし)
武神流空手代表。
羅司谷 雷王丸(らじや らいおうまる)
獅子神空手代表。
佐山・ブルミン・英幸(さやま・ぶるみん・ひでゆき)
始末屋を務める拳法家。異名は「空手王漂流譚」。
かつて太山と戦ったことがある。
梅河原菊千代(うめがわら きくちよ)
梅河原流合気道の代表。
本物の合気使いでもあるが、「イージーゲイナー」と呼ばれる一般人と比較して筋肥大速度が異常に早い体質の持ち主。
普段は体、特に骨格の負担を考慮して封印しているが、有事の際に食事等で一気に筋肉を肥大化することができる。
赤城丈蔵(あかぎ たけぞう)
剛術使いで、四国最強といわれる男。正確な年齢は明かされていないが、80歳以上。
80歳を越えているとは思えない筋肉の持ち主で、池内以上のパワーを誇る。
我藤組(第二部より登場)
日本最大の指定暴力団。大規模格闘技興行の8割をフロント企業が運営し、直接運営していない小中規模の興行でも警備費などの名目でみかじめ料を徴収している。
三笠不忍(みかさ しのばず)
我藤組六代目会長。
郭大成(かく たいせい)
我藤組若頭。
渡次郎(わたり じろう)
我藤組二次団体・指切組組長。
平田辰爾(ひらた たつみ)
我藤組三次団体・坂口会若頭補佐→平田組組長。
成美 清(なるみ せい)
我藤組構成員兼始末屋。「首領殺し」の異名を持つ。
小指梨夫(こゆび なしお)
外伝に登場。我藤組の末端組織・小指興業代表
我藤組からの指示で早鍬左馬斗に格闘家の始末を依頼する。
その他登場人物
初見剛一郎(はつみ ごういちろう)
初見良三の父にして、「当身(打撃)七分投げ三分」を旨として、打撃を徹底して鍛え上げる初見流合気道の開祖。98歳。
かつて池内の師匠である太山と六真会館館長の青との戦いで、立ち合い人を務めたこともある。
ターザン坂本(たーざん さかもと)
「週刊 鉄の格闘技」編集長。
7年前、タイで早鍬左馬斗の"真の殺戮モード"を目撃する。
堀田正史(ほりた まさふみ)
倭流拳法師範で、オープントーナメント出場の為、腕試しに光栄ボクシングジムに道場破りをするが、真備覇楽に返り討ちにされる。
岩井勝圭(いわい しょうけい)
冥道会館代表。
マイク大三(まいく だいぞう)
外伝に登場。マグマボクシングジム所属のボクサーで日本ボクシング界初のヘビー級世界ランカー。
来月にチャンピオン挑戦権を賭けた大一番を控えているが、試合の八百長を拒否したため、小指梨夫の依頼を受けた早鍬左馬斗に始末される。
ボーヒーズ
外伝に登場。某殺人鬼のようなホッケーマスクを被った巨漢の二人組の始末屋。ゴロマキ玄堂と共に早鍬左馬斗を始末しようとするが瞬殺される。
ネイサン・ベウリャン
「クリチバの屠殺人」の異名を持つ、格闘団体「ハイクラス」の四階級王者。ステロイドの常習者でもある。
油座仏茶(あぶらざ ぶっちゃ)
格闘団体「Cage Fight」のヘヴィー級王者。
南原揚々(なんばら ようよう)
インディーズフルコンタクト空手道黒蓮会館二段で、オープントーナメント五年連続優勝者。異名は「知られざる絶対王者」。身長172センチ、体重72キロ。
西島良輔(にしじま りょうすけ)
光栄ボクシングジム所属のボクサーで、WBUクルーザー級世界ランキング5位。
アダム・サンダーソン
対卍軍団用に青が呼び寄せた助っ人。
普段は帝都大学で客員教授として西洋哲学を教えている。