概要
『ダンベル何キロ持てる?』はマンガワンや裏サンデーにて連載中の読むプロテイン(単行本の帯より)。単行本は2023年9月19日時点で19巻まで発売中。
原作:サンドロビッチ・ヤバ子、作画:MAAM。
同原作者による『ケンガンアシュラ』と世界観を共有しているが、登場人物が女性メイン並びにコメディータッチであることと相まって、殺伐感はまったく無い。
本作は格闘漫画ではなく、スポーツ初心者にも分かりやすく筋力トレーニングの方法を紹介する筋トレ漫画である。そのため、筋トレ豆知識や食事療法、効率の良いダイエットの手法などなど、肉体改造の蘊蓄が話の主軸となっている。
一方で、ケンガンアシュラにも見られるハイテンションなギャグを濃縮還元した非常にコミカルな作品であり、女性キャラクター達の(無理矢理ねじ込んだかのような)お色気描写や、出オチとしか言いようのない濃すぎる男性キャラクター達などなど、娯楽要素が盛りに盛られた内容となっている。
ケンガンアシュラと同じ世界線の物語なので、同作のキャラクター達がカメオ出演しているのも特徴である。
あらすじ
「ひびき…お前、また太った?」
“食べること”が大好きな女子高生
紗倉ひびきは友人の一言をきっかけに
ダイエットを始めようと決意する!!
運動を一人では続けられない
彼女が入会したのはスポーツジム!!
そのジムで同級生でお嬢様の
奏流院朱美と出会うのだが…!!
理想のカラダを目指すため、
彼女のトレーニングが始まる――!!
登場人物
メインキャラクター
本作の主人公。皇楼女学院2年生。食いしん坊なギャルで、成績は下の中。
友人の紗也香に太ったことを指摘されたショックから、自分への投資ということでシルバーマンジムに通うことに。
しかし、一日6~7食の食生活を改める気は更々なく、結果、筋肉がドンドンついて瞬発力に関してはとんでもないことになっている。その成長ぶりは街雄にも評価されており、朱美は秘訣があるのかと調べ始めたりもしている。その有り余る食欲は『ケンガンアシュラ』の主人公・十鬼蛇王馬も戦慄する程。
最初は入会時に出会った朱美や街雄の筋肉バカぶりに引いていたが、今ではすっかり毒されている。
冬辺りには街雄のことが異性として少しずつ気になり始めており、将来は彼と同じようにアメリカの大学でスポーツ理論を学ぶことを目標としている。
ただ、上記の通りの成績の低さから街雄以外には殆ど無理だと思われている。
ひびきと同時にシルバーマンジムに入会した、皇楼女学院では知らぬ者がいない女子高生。
『ケンガンアシュラ』に登場する皇桜学園グループ(皇楼女学院もこのグループに属する)の理事長、拳願会会員・奏流院紫音の実の妹でもある。
文武両道・容姿端麗を地で行くお嬢様だが、重度の筋肉フェチ(特に大胸筋)。100kgのバーベルに発情したり、街雄の大胸筋をしばらく見ていないと禁断症状を起こし、筋肉の集合体にしか見えなくなって理性が本能に負けそうになるぐらいの重症者。
食事量が非常に多いひびきを有望視している。
街雄に対してはひびきのような感情を持っていないが、彼の筋肉には惚れ込んでいる様子。
ひびきの同級生であり、ある意味本作品の元凶。ひびきとは映画趣味で意気投合する親友。
父親が元プロボクサーでボクシングジムのコーチ代理をやっているせいか、腹筋が割れており、基礎体力もかなりある。
小さい頃から動体視力を鍛えるためにシューティングゲームをしていたため、『MACHO OF THE DEAD』では全国29万人のトップに立つほどの実力の持ち主。さらに、バッティングセンターでも球速140km/hのボールを軽々と打ち返す。こんな彼女だが、飛行機だけは大の苦手という可愛い一面もある。
同じ格闘技経験者としてジーナに親近感を抱いている。
ちなみに、実家のボクシングジムには“タイの闘神”ガオラン・ウォンサワットも通っており、原作漫画では彼自身も顔出し出演していた。
シルバーマンジムのトレーナー。普段は爽やかなイケメンだが、時折某世紀末救世主ばりにキャストオフし、イケメン顔そのままに「才能のある人が生活の全てをトレーニングに捧げてようやく到達できるレベル」の筋肉ダルマな体躯を披露する悪癖がある。
着痩せにも程がある体質をしており、ジャージを着ている間は普通の青年にしか見えない。
別に脳筋というわけでもなく、高校卒業後はアメリカに留学してスポーツ理論を学んでいたぐらい頭が良く、トレーナーとして実力もトップクラス。結構な有名人なので忙しい時もあり、作中ではちょくちょく不在の回もあるが、何かしらの形で登場することが多い。
性格は良くも悪くも筋肉バカだが、作中随一の人格者。誰とも気軽に打ち解けていたり、周囲がやや否定的なひびきの進路に関しても真剣に応援している。最初は大抵引かれるが、何だかんだで結構モテる人物。
巻数を重ねるごとに肉体もパワーアップ・巨大化しており、最近では『刃牙』の登場キャラのような肉体になっており、手に持ったスイカすら小さく見えてしまう。
トレーナー以外にも家柄から神職としての資格を持っており、年末年始は家業の手伝いをしている。参拝客からは「マッスル大明神」と呼ばれ、霊的な気配を感知すると大胸筋が自然とパンプアップする体質で、「お祓いトレーニング」による除霊もできるハイスペック。
皇楼女学院の世界史教師。29歳独身。ひびき達よりも後にジムに通いだした。ひびき・朱美とは面識あり。
実は「百合亞リコ」という名前でレイヤーとして活動しており、コスプレの為のダイエットを目的としてジムを見学に訪れるが、そこで教え子たちに遭遇してしまった。
自身がレイヤーであることを隠したい彼女は最初は乗り気ではなかったが、街雄に一目惚れして即入会している。
以降、レイヤーであることを隠すため様々な誤解を甘んじて受け入れねばならないハメになった。
大人だけあって基本的にツッコミ担当。
なお、彼女のコスプレ趣味に関してはジーナ・ボイドと彼女が通っている整骨院の院長には知られている。
ロシア出身の留学生。ロシアの地元の腕相撲大会では負けなしだったらしく、本作でも腕相撲大会目当てで来日したが、ひびきに完敗してからは彼女の家にホームステイしている。
日本のアニメを見て日本語を覚えたため流暢な日本語を話せるが、ジャッキー・チェンの映画で日本文化への理解を深めたため方向性がおかしなことになっている。
アニメやアイドルなどが大好きな根っからのオタクで、将来の夢もアイドルになることやカンフー映画に出演することである。
コスプレも大好きで、百合亞リコの正体を一発で見破り、以降はコスプレに付き合わせている。
なお、叔父であるイワン・カラエフは、彼女が「口にピロシキを咥えコサックダンスをしているステレオタイプなロシア人キャラ」をやってるのを見て、ドン引きしていた。
原作での登場は街雄や里美よりもう少し遅れる(単行本2巻後半)が、アニメ公式サイトではその二人に先んじてキャストが発表されていた。
皇楼女学院関係者
皇桜女学院2年B組の担任教師。30歳独身。婚期を焦っている。
悪気はないが失言が口をついて出てしまうタイプ。元ヤン。
アラサーになって脇腹のたるみが気になっている。
皇桜女学院2年A組の担任教師。京都出身の34歳。既婚者で、二児の母。
実は教師とは別に殺し屋としての裏の顔があり、薙刀を得意としている。
清楚な和風美人といった外見だが、意外と毒舌で、よくわからないものには便乗しないタイプ。中年女性扱いすると静かに怒る。
『ケンガンアシュラ』で登場する呉一族の一人で、子供のうちの一人は『ケンガンアシュラ』にも登場している。
その他
- 上原ナナ(うえはら ナナ)(CV:佐藤利奈)
彩也香の姉。街雄とは小・中・高の同級生。家業のボクシングジムを手伝っており、かなりのスパルタ。
初めての一撃でサンドバッグをぶっ飛ばしたひびきにボクサーとしての才能を感じて目をかけており、度々ボクシングの道を目指すよう誘っている。
- 出入苦多朗(でいれ くたろう)(CV:吉野裕行)
ムジテレビのディレクター。運動歴が一切なく、枝のように細い貧弱な体格をしている。
「なんかすごいアイドル公開オーディション」のディレクターをしていた時に、参加者だったジーナ達「筋肉少女隊」と出会う。これがきっかけで彼女らと交流するようになり、さらには自身もトレーニングに励むことになってしまう。
- ジェイソン・スゲエサム(CV:中村悠一)
頭頂部と左目に傷のある禿頭のマッチョ。ある人物に仕えているようだが……?
何かと存在感のあるモブマッチョとして活動している他、出入と意気投合して共に番組企画を行っている。
モデルはイギリスの俳優ジェイソン・ステイサムと思われるが、ハーンノルドと異なりCVは吹替え担当の山路和弘氏ではない。
アメリカのアクション俳優。街雄を上回る体格の持ち主。
厳めしい顔・体付きで威圧的に見えるものの、その人柄は紳士的で、お茶目な一面もある。
モデルは言わずと知れたアーノルド・シュワルツェネッガー。声優も同じく玄田哲章氏が担当している。
- モッキー(CV:緑川光)
テーマパーク・栃木ディスティニーランドのマスコットキャラクター。デザインがどう見てもアレだが気にしてはいけない。
- クリスタル・ガーソン(CV:内田秀)
肉乃島コンテストの出場者の一人。
パチンコ版キャラ
- 中澤凛(なかざわ りん)
紗倉ひびきのライバル。後に原作にも登場した。
ひびきの兄が経営する焼肉屋の常連。
- 荒流院楓(こうりゅういん かえで)
奏流院朱美のライバル。
縦ロールにですます口調のステレオタイプなお嬢様キャラ。
奏流院家の分家出身で本家を敵視する母親の影響で朱美をライバル視するが中学時代からいつも負けている。
朱美の親戚なだけあって彼女もまた筋肉フェチで、特に大胸筋が好みらしい。
- 一橋杏(ひとつばし きょう)
上原彩也香のライバル。
褐色の肌とメッシュの入った髪、吊り上がった目つきに厚みのある唇が特徴。
ガンシューティングゲームの大会の決勝戦で彩也香に敗れた屈辱からリベンジを誓っている。
何をどう勘違いしたのか負けた原因を筋肉の差だと思い込み、筋肉を徹底的に鍛え上げ、筋肉質な引き締まった肉体になっている。
回想によれば元々の肌の色は色白だったようで、余りの変わり様に再会した当初、彩也香からは「誰だお前」と全く気付かれなかった。
テレビアニメ
PV1
PV2
アニメスタッフ
同時期には同じ原作者のケンガンアシュラも配信予定となっており、同じ作者繋がりのクロスオーバーがあるかどうかが期待される。ちなみに両方の原作では共演している。
主題歌の『お願いマッスル』は、筋肉好きの筋肉好きによる筋肉好きの為の、ひたすら筋肉を讃える歌。
関連項目
原作者が同じ繋がり。世界観を共有しており、それに加えて『ケンガンアシュラ』と『ダンベル』はほぼ同時期にアニメが放送されていた。
アニメでは『ケンガン』シリーズのキャラが影で顔が隠されたり、目線が黒塗りされた状態で隠しキャラとして登場してたり、原作漫画では一部の登場人物が隠しキャラどころか関係者として堂々と顔出し出演していたりもしている。
原作者及び作画担当が同じ繋がり。『ケンガン』シリーズ同様世界観を共有しており、『ダンベル』単行本19巻の巻末漫画では母親の忘れ物を届けるために皇楼女学院にやって来た呉迦楼羅が『一勝千金』のヒロインである本郷姫奈と遭遇し「母ちゃん、この学校「怪物」がいるぞ。」と警戒することとなる。
元ボディービルダーであるアーノルド・シュワルツェネッガーが主役を勤めた作品で、作中ではこの作品のパロディとしてハーンノルド・ドゲゲンチョネッガーが主役を勤めた『七人のコマンドー』というアクション映画が存在している。
アニメ版のナレーションを本作と同じ玄田哲章氏が務める。また、劇中にて上記のコマンドーのパロディが登場していたという共通点がある。
本作のアニメ制作を担当した『動画工房』におけるマッチョの先駆者。本アニメのOP・EDをウザメイドのMVに充てるMADが有志によって作られた。
後にOPの公式実写MVが作られ、MVのラストはウザメイドのOPの公式実写MVに繋がるような終わり方で締められている。
玄田哲章氏が演じているシュワちゃんのパロディキャラ
女子アスリート大活躍&サンデー繋がり(こちらは裏ではない)。
シルバーマンジムの元ネタと思われるジム。