概要
『一勝千金』はマンガワンや裏サンデーにて連載中の女子専門裏格闘技団体運営ドラマ。2023年5月1日よりマンガワンにて連載開始。
原作:サンドロビッチ・ヤバ子、作画:MAAM。
同原作者による『ケンガンアシュラ』『ダンベル何キロ持てる?』と世界観を共有しており、登場人物は色々とワケありの女性達がメインとなっている。ただ格闘技をする女子を描いているのではなく、格闘技団体の運営をメインテーマに据えているのも大きな特徴である。
タイトルの元ネタは推測になるが、「一笑千金」(美人がひとたび微笑む様は千金の値打ちがある)や「一攫千金」(一度のチャンスで大金を手にすること)、「一歩千金」(最も弱い駒である「歩兵(ふひょう)」のたった一枚が、時には千金に値する働きをすることがある、という将棋の格言。原作者は将棋を嗜むため)などが考えられる。
あらすじ
怪我で表格闘技への道を閉ざされた元格闘家、求心力0の貧乏組長、狂犬汚職警察官。中学校からの腐れ縁の3人の女たちが一攫千金を夢見て裏格闘技団体『戦乙女(ヴァルキュリア)』を立ち上げた。
花形選手として迎え入れられた女子高生本郷姫奈は、可愛らしい見た目からは想像も出来ない程に危険な少女で…
登場人物
メインキャラクター
- 天馬希望(てんま のぞみ)
27歳。162cm/54kg(第39話では体重が52kg)。裏格闘技団体『戦乙女』のオーナー。学生時代にダイエット目的で格闘技ジムに通い始めたのがきっかけでプロ格闘技を志し、中規模団体で活躍。しかし大手団体加入直前に網膜剥離を患って表舞台を引退。以後も未練がましく裏の小規模格闘技『アンダードッグファイト』に参戦して3戦3勝を収めたが、「試合に華が無い」「試合が長すぎる」といった興行的な理由でクビとなり、無職になった。そして幼馴染3人で愚痴りながら飲み会をしたあとに、この閉塞した状況を打破する方法を思い立って『戦乙女』を立ち上げることを決意する。
運営者に転向した後も彼女自身の戦闘力は本物であり、瞬殺ショーを繰り返す姫奈の攻撃を数度受け止めている。姫奈は「遅い」と感じたはずの希望が互角に戦えることを不思議に思っており、試合での勝負を望んでいる。
友人にまともな善性を持った人間が一人も居ないという、姫奈とは別ベクトルでおかしい人間である。読者からは「本当にヤバいのは希望ちゃんなのでは?」と懸念されている。
『ダーティコップ』
27歳。171cm/60kg。鋭い瞳とギザ歯が特徴の警視庁少年課の不良警察官。元々は組対の所属だったが結果を出すために手段を選ばず、極めつけに上司を半殺しにしたため、少年課に左遷された。機動隊に所属する阿古谷清秋らしき人物を尊敬していることを仄めかしており、実際熱くなると噛み付きを使用するという共通点も持つ。一方、阿古谷の様な独善的な正義感は持っておらず、むしろ裏のシノギにせっせと勤しむ汚職警官である。
希望とは小学校からの付き合いで、3人の中では最も格闘技の才能を持っていた。今でも一たびブチ切れれば、(巨大な棒状の武器を使用という前提だが)後述の瀬奈姉妹をもまとめて制圧できる、侮れない戦闘力を持つ。『殺戮武闘会』との交流戦には選手として参戦する。
裏社会や不良たちと悪い人脈を築いており、『戦乙女』への選手の勧誘は彼女が担っている。姫奈の存在を希望に教えたのもいちかである。
『はんなり極道』
27歳。167cm/57kg。京都出身。おっとりとした関西弁を話す、グラマーな美人。弱小暴力団『神宮寺組』組長。前組長が愛人に産ませた子供。社会人一年目で前組長が急死し、半ば無理矢理組を継がされてしまった。当然求心力もあるわけがなく、減り続ける組員と共に大手暴力団の影で水商売や風俗運営でほそぼそと食っている状態。しかし実は亡き父は日本三大暴力団の『仁和組』会長の兄弟分であるため、はな自身も知らない内に強力なバックを持っており、ゆえに組を維持できている側面がある。
希望、いちかとは中学生の頃に転校してからの付き合い。『戦乙女』では場所やスタッフの手配、集客を担当している。前職がクラブホステスであるためか、人を見る目に長けている。
現在は体型維持のために運動する程度だが、格闘技ジム時代は「殴るのも殴られるのも嫌」という理由から組技と防御・回避に特化して鍛えており、闘技者としてもそれなりの戦闘力を持つ。『殺戮武闘会』との交流戦では選手としても参戦する。
- 本郷姫奈(ほんごう ひな)
『革命姫』
17歳。161cm/50kg。皇桜女学院に通う現役女子高生にして『戦乙女』の花形闘士。「革命大成功♡」が決め台詞。
一見すると星の形をした瞳を持つ天真爛漫な可愛らしい女子高生だが、実は過激派カルト教団『神の軍勢』の教祖・高橋超源の養女という危険人物である。同教団で仕込まれた謎の武術「六道」を駆使し、『戦乙女』のスター選手として連戦連勝を重ねていく。詳細は当該記事を参照。
『凶悪狂人姉妹』
埼玉県の女子暴走族『地獄(ヘル)ガールズ』の首魁達。共に100m走は11秒台かつ、中学時代は未経験の競技で全国レベルの結果を残すという天賦の身体能力を持ちながら、その全ての才能を喧嘩に全振りした最凶姉妹。二人ともバックボーン武術はなく、それぞれが独自の喧嘩殺法を駆使して戦う。第一印象はイカついが、素面はどちらも美人である。
姉のりこは20歳。184cm/83kgという恵まれた体格を活かした、一撃狙いの力任せな戦い方をする。姉妹の武勇伝の8割はりくによるもので、巷では「姉妹のヤべぇ方」と呼ばれる。芯を捉えれば機動隊の盾にも穴を開ける豪腕ぶりと、目潰しにも一切動じず相手を捉える野生の本能が強み。弱点は宿敵の名前もロクに覚えられないほど低い知能で、りくにはしばしば呆れられることもあるが、姉妹仲は良い。頭は悪いが、それは余計なことを一切考えないという事でもあり、対戦相手の脅しや挑発にも全く動じないというアドバンテージにもなっている。あと、常時ボケてるのでカワイイ。
妹のりくは18歳。170cm/61kgと姉よりは小柄。比較的知能と器用さに優れ、姫奈に「速い」と認めさせるほどの適応力と、簡単な解説役を務められる分析力を持つ。手数で押すタイプで、拳に両肘・両膝を加えたコンビネーションの「ぶっ殺しラッシュ」を必殺技とする。スイーツにはこだわりがあるらしい。りこの学力が残念なこともあって、解説役になることもしばしば。
- 柚巴・リー(ゆずは・リー)
『爆裂カンフーガール』
20歳。160cm/45kg。中国出身。本名は「李柚巴」。老舗の中堅裏格闘技団体『殺戮武闘会』の女子チャンピオン。片言気味の日本語で話す。賞金と儲け話に誘き寄せられ、同会からのレンタル移籍という形で『戦乙女』のイベントに参戦する。知能の低いりくからは名前を覚えてもらえず、「ジャッキー・チェン」などと適当なあだ名で呼ばれている。
試合ではチャイナドレスを着て、中国拳法『珍意六合拳』を遣う。ケンガンオメガの劉東成と同様に、小柄ながら「化勁」や「震脚」などの中国系の技を駆使して、自分の倍の体重の敵とも互角以上に渡り合う。
「声に出したい 柚巴・リー」や「私服もカワイイ 柚巴・リー」などといった7・5調のキャッチフレーズが時々登場する。
- 雪平さら(ゆきひら さら)
『病魔』
18歳。161cm/49kg。戦乙女vs殺戮武闘会の交流戦にて選手として登場。「痛みに耐える自分が最高に尊い♡」という屈折した性癖を持つマゾヒストでナルシスト。他方、そんなメンヘラっぽい外見とギャルギャルしい言動に反して堂々とした武人気質で、「武道=かわいい」を徹底的に追究する求道者でもある。試合で一人死亡させた過去を持つが、これは真っ当に戦った上でのリング禍であり、彼女自身は快楽殺人者ではない。ルール無用の徹底した実戦至上主義で、過酷な修行を行う『魂神流空手道』を駆使する。交流戦後、『戦乙女』の所属選手となる。
サブキャラクター
- 竹雅春(たけ・まさはる)
作中世界の警視総監であり、伊織の上司。
ケンガンオメガにも登場している。
- 李昭信(り・あきのぶ)
仁和組若頭。ケンガンオメガに先行登場している。はなのために『殺戮武闘会』を仕切る井上にプレッシャーをかけた。同じ李姓だが、柚葉とは関係が無いと明言している。
関連動画
- 【CVファイルーズあい】『一勝千金』コミックス1巻発売記念PV
・30秒ver.
・15秒ver.
※タイトルにあるように今回のPVは『ダンベル』のヒロイン紗倉ひびき役のファイルーズあいがナレーションを行っている。