「サイエンスの前に敵はないわ!」
概要
『クロノトリガー』の登場人物で、プレイアブルキャラクターの一人。
フルネームはルッカ・アシュティア(続編『クロノクロス』にて明らかになる)。
現代(A.D.1000)に生まれた少女。年齢19歳。
主人公クロノの幼馴染であり、天才的な発明家。作中でも彼女の様々な発明品が登場しており、時空を超えた冒険のきっかけとなった「テレポッド」も彼女の作品である。未来(A.D.2300)のはるかに進歩した機械もたやすく操作し、壊れたロボを手を加えて修理していた。
トルースの町と橋で繋がった小島に家があり、家族は鍛冶屋兼発明家の父・タバンと、足の不自由な母・ララの三人暮らし。
武器は銃(ハンドガン)、近距離攻撃時にハンマーを振るう。魔法の属性は火で、炎の魔法を使用する他、仲間を強化する魔法やナパームボムや火炎放射器を駆使して戦う。魔力が特に高い反面、通常攻撃の威力が低め。
彼女が修理して仲間になったロボとは特に強い絆で結ばれており、アニメーションムービー(SFC版にはない)や様々なイベントでお互いの信頼関係を感じさせる描写が見られる。PS版のエンディングムービーでは、ロボそっくりの小型マシンを試作していた。
死の山でのクロノ復活イベントにて、マールを連れていない状態でルッカを連れて行くと山頂でのイベントが少し変化するのだが、これでルッカに魅了されたプレイヤーも多い。
性格
自身の頭脳には自信を持っており、理知的ながら勝ち気な性格で突き進んでいくタイプ。お調子者で大胆な行動に出ることもしばしば。手の甲を頬に添えて「オホホホホ!」と高笑いするのが癖。
苦手なものの一つに蛙があり、中世の修道院で出会ったカエル(プレイヤーキャラ)を見て腰が引けていた。
クロノに想いを寄せているが、そのことに関しては隠している。
母・ララの足が不自由なのは10年前、ルッカが幼かったころに起きた機械の暴走事故が原因で、ルッカが発明家になったのも暴走した機械の止め方がわからずララを救えなかったことの後悔から機械いじりをするようになったため。とあるサブイベント内での行動次第でララを助ける(これをこなしたか否かで、その後のララの言動や特定のエンディング内でのララの行動が少し変化する)ことができ、ララを救うことに成功すれば発明家になった理由が変化する。
容姿
髪型は紫髪のショートボブで眼鏡をかけており、アンテナの付いたヘルメットとオレンジ色の服を着用している。その外観やメカに強いという設定から、キャラクターデザインを担当した鳥山明つながりで某めちゃんこつおいロボット娘や某カプセルコーポレーションの令嬢を連想するプレイヤーも多い(実際に『Vジャンプ』にてアラレがルッカのコスプレをしたことがある)。
主な発明品
千年祭の行われているリーネ広場にいる巨大な二足歩行ロボット。
話しかけると戦闘になり、勝利するとシルバーポイント(千年祭で使用出来るポイント)を15Pもらえる。戦闘開始時・終了時に演歌調の歌を歌う。
テレポッド
片方のポッドに乗せたものを、もう一方のポッドに瞬間転送する装置。千年祭にてルッカ、タバンが披露していたが、見物に訪れたマールの持っていたペンダントに反応し時空の扉(ゲート)が出現し、マールは中世の時代にタイムスリップしてしまう。
ゲートホルダー
ルッカが、出現したゲートを分析して開発した携帯式装置。ゲートを安定させて自由に行き来できることを可能にしており、冒険に欠かせないキーアイテムとなっている。
余談
プレイステーションゲームソフト、ゼノギアスの序盤にルッカらしき人物が登場している。序盤のイベントを進めるとすぐにいなくなってしまう。
関連イラスト
関連項目
ゼノギアス(ゲスト出演)
ネタバレ
以下は続編クロノクロスの重大なネタバレを含みます!
ゲーム後の行方
ヒロインであるキッドを含め、孤児たちを引き取って共に暮らしていたようだが、辺境の地レジオーナにて同作の悪役であるヤマネコ大君率いる武装兵たちに火を放たれ、自身は連れ去られてしまう。その後は(キッドやヤマネコたちが語るところによると)あらゆる苦しみを味あわされて殺害されてしまったようであり、キッドはヤマネコを激しく恨み、ルッカの仇を取ろうと仲間のセルジュやギルと共にヤマネコ大君を追い続けている。
ラジカル・ドリーマーズの設定を組み込んだ「クロノトリガーの続編」。
14年前に捨て子だったキッドを引き取り育てている。このためキッドからは姉同然に慕われ「ルッカ姉ちゃん」と呼ばれていた。ルッカハウスは孤児院に増築されており、キッド以外にも多数の孤児たちがいたが、ヤマネコとツクヨミによってルッカハウスを焼き討ちされ、ルッカはヤマネコに拉致され消息不明となってしまう。その行方ははっきりと明らかにはなっていないが、ヤマネコ(ダークセルジュ)がキッドに発した「ルッカの仇を取れ」というセリフから、すでに死亡しておりその原因にヤマネコが関わっていることが示唆されている。
実はラヴォスを倒した後、ロボに想いを馳せたルッカはロボットの暴走制御プログラムとしてAI理論を構築した。それは後にプロメテウスと呼ばれるガード・システムとなり、A.D.2400に存在したフェイトと呼ばれるマザーコンピューターに密かに組み込まれてしまう。やがてフェイトは、人類に対し歪んだ愛憎を抱くに至り、凍てついた炎(ラヴォスの欠片の一部)の力を利用し人と機械が融合した新たなる種の誕生を考えるようになる。しかし、プロメテウスが調停者セルジュ以外のアクセスを遮断。このためフェイトの分身たるヤマネコは開発者であるルッカと接触し、プロメテウスを攻略する取引を持ち掛けた。しかしルッカは首を縦に振らなかったため、上記の悲劇が起こることとなった。結果的に彼女は死亡してしまいプロメテウスを攻略できなかったため、ヤマネコは別の手段を取ることに……。
ルッカの死後、クロノとマールと共に子供姿でセルジュたちの時代に姿を見せるようになる(画像を参照)。亡霊のように半透明になっており、これはこの次元では死亡していることの暗示であるという。しかし彼女もまたルッカであることは変わらず、ラストバトル直前にキッドを連れて二度話しかけることで「ステキな女の子になった」と「妹」を褒め称える。
終盤でキッドを再度仲間に加えた場合、隠しイベントが発生する。ルッカの友人である科学者ルチアナから「ルッカの手紙」を渡され、読むことができるというもの。ラヴォスを倒したことで未来を救ったものの、勝手に歴史を変えた報いはいつかどこかで受けることになる、とルッカは考えていた。皮肉にもそれは的中してしまうこととなった。
『クロノ・クロスアルティマニア』では、これらの内容はあくまで無数にありうる並行時間軸のひとつであり、クロノトリガーの物語後のルッカやクロノたちがかならずこの運命をたどったとは限らない、とも補足されている。