「お前は何者だ?答えなければ…その身体に聞くまで」
「またお前か…」
概要
ワイズマンに仕える上級ファントムの1人。普段は自らの宿主であるミサという名前の少女に擬態している。
普段の口調や物腰は穏やかだが、従わない部下を自ら処刑しようとするなど怒ると怖い性格。同格のフェニックスも基本的には彼女に従う。戦闘力も高く、ドラゴタイマーで4人に分身したウィザードや仮面ライダービーストを余裕で圧倒する程だが、自身はワイズマンの意思に従いウィザードの打倒よりも新たなファントムの誕生を優先している。その為か自ら進んで戦闘を行う事はあまり無く、第18話では仮面ライダービーストこと仁藤攻介に近付き、甘言を用いてウィザードと同志討ちさせようと企んだりしている。
外見と能力
頭部は口元が人間の女性と同じだが、眼にあたる部分がゴーグルのような形状で、蛇のような頭髪が生えている。接近戦では蛇が絡みついた杖・アロガントを打撃武器として扱う。身体の色は紫がメイン。
長く伸ばした頭髪で相手を絡め取り、相手が魔力を持っていれば、その魔力を吸い取って自分の物にしてしまう。頭髪は攻撃にも使用され、ランドスタイルのディフェンドも貫く。原典のメデューサと同様に石化能力も持ち、1箇所に集めた器物を石化させて敵にぶつけるなど、攻撃にも使用される。器物以外も石化させることができ、ワイズマンの命令により暴走したフェニックスに使用したが魔力が強くなった彼には通用せず、すぐに解除されてしまった。念力も使用できる他、アロガントからの打撃や紫の光弾も強力。ゴーグルの下の眼を光らせ、紫のオーラを大蛇の形にして飛ばす技も使える。
ミサの姿でもゲートを見つける能力を持ち、眼を青く光らせて衝撃波を起こす事が可能。
また、第14話でサンダーをまともに受けて爆発に巻き込まれたが、同話の後半で何事もなかったかのように登場していた。
第27話では、ドラゴンスタイルのウィザード4人とビーストの5人相手に囲まれても微動だにせず、頭髪の攻撃で軽く一掃した。この事から、彼女が最終決戦時のフェニックスに劣らぬ戦闘能力を持っている事が伺える。
元のゲート
彼女のゲートとなって死亡した人間は稲森美紗という女子高生で、両親共々行方不明とされていた。
美紗には双子の真由という妹がおり、美紗は妹思いの優しい少女だったらしいが、真由が海外留学している間に起こった儀式で美紗は死亡。その直後に美紗の姿で彼女の生家へ戻ったメデューサにより美紗の両親は殺害されている。一度真由をゲートにしようと姉になりすますが、全てを知った
真由は悲しみにくれるも姉の復讐のための覚悟を決め、白い魔法使いの
修行に出る。その後彼女と再会し仮面ライダーメイジとなった彼女と
幾度となく激戦を繰り広げる。
末路
ワイズマンに絶対の忠誠を誓い、彼に「おそばにおいてください」と懇願する程であったが、第47話で真由が変身する仮面ライダーメイジと再度対決。
ホーリーウィザードリングにより重傷を負っていたところに現れたワイズマンに止めを刺され、彼が自ら明かした正体の姿に愕然として「嘘だと言ってください!」と縋りながら消滅した。
余談
下半身の形状が朝8時には相応しくない事でネタにされている。
蛇をモチーフとしている為、2013年の1月にはミサも含めてイラストが多く投稿された。
スーツアクターのおぐら氏は過去の平成ライダーではゴ・ジャラジ・ダやリュウタロスなど小柄なキャラクターを演じる事が多く、第8-9話ではゲートの父親・伊藤和洋役で顔出し出演している。
ネット版で美紗の妹の真由がメデューサをいつ倒せるか占いに来た際は結果で倒せないと出てしまった。本編ではその通りにホーリーの魔法でも死ぬことはなく、最後はワイズマンによって殺されている。
裏モチーフは玄武で、蛇の意匠は髪の他に腕や胸辺りに鱗状のテクスチャ、亀の意匠は頭部の亀甲模様である。
モデルについて
モデルとなった怪物・メデューサはギリシャ神話に伝わる異形・ゴルゴーン三姉妹の末子。宝石のように輝く目を持ち、見たものを石に変える能力を持つとされる(かつては見た者を恐怖で石のように硬直させてしまうとされていたが、途中から現在知られている形に解釈されたらしい)。頭髪は無数の毒蛇だというのは有名だが、イノシシの歯や青銅の手、黄金の翼を持つ異形の化け物としても伝わる。あっさり倒された所為か若干小物臭い気もしようが、こう見えて海神ポセイドンの愛人だったとの話もあるなど中々の大物。
元々はギリシアの先住民族であるペラスゴイ人(もしくはアナトリア半島)の神話の中で主たる女神の内の一柱だったらしい。また、コリントスでは大地の女神とされていたとも。ポセイドンも元はヘレーネス(古代ギリシア人)到来以前から古代ギリシアに存在していた神であり、二神は夫婦であった(愛人設定はここからか)。
春の花咲く野で神に略奪された少女としてペルセポネーに近く、「女妖怪」はいわば美しいペルセポネーのもうひとつの面といわれる。
神話によるとどうやら元々は(眼鏡とアイマスクの似合うグラマラスなボディコン美人だったかどうかは兎も角)普通の人間だったようで、「髪だけなら女神アテナより綺麗」なんて具合に軽く自慢してしまったことでアテナに言い掛かりをつけられ、元の美貌は身の毛のよだつような醜さに変えられ、讃えられるほどの美しい髪さえも一本一本を蛇に変えられてしまう。
自業自得とはいえあんまりな仕打ちである。
この事についてアテナに抗議した姉のエウリュアレーとステンノーも巻き添えを食らい、三姉妹は揃っておぞましい異形と化した。因みに三姉妹の内、彼女だけが可死だったとされる。
しかも酷いのはここからで、それでも物足りないアテナはペルセウスが兄からの無茶降りでメドゥーサを退治しようとした際、ヘルメースとともに彼を援助すべく色々チートめいた装備を贈ったらしい。
関連タグ
仮面ライダーウィザード ファントム(仮面ライダーウィザード) ミサ
ワイズマン(ファントム) フェニックス(ファントム) グレムリン(ファントム)
メドウメドウ、メルダメルダ、冥府神ゴーゴン、メドゥーサマイナソー:同じくメデューサがモチーフの戦隊怪人。