「マザーイリエスの思うがまま。これでブドー軍団も終わりね・・・ウフフフフ!ハハハハハッ!」(第二十三章)
CV:津野田なるみ
登場話数:第二章「星獣の再来」、第十九章「復讐の騎士」、第二十三章「争奪の果て」、第二十四章「ブドーの執念」
概要
宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、イリエス魔人族に属する魔人の一人。
バルバンの中では数少ない女性型の魔人であり、軍団員の共通項の一つとして目元を金色の仮面で覆い隠している他、無数の蛇の群れと化している頭髪が外見上の特徴である。軍団長であるイリエスを「マザーイリエス」と呼び慕う腹心の配下であり、その活動もどちらかと言えば彼女の命を受けての秘密工作を主としている。
その得意とする能力も、「他者の姿を写し取る」という戦闘向きと言えるかは些か微妙な能力であり、設定上では鞭による攻撃が得意とされているものの、作中ではほぼほぼその腕前は描写されずに終わっている。
また、以下の経緯からも分かる通り、メドウメドウ自身はギンガマンとは全く干戈を交えておらず、なおかつイリエスの指揮による魔獣ダイタニクス復活に向けた作戦にも一切関わっていないなど、結果的にではあるがバルバンの中では一寸変わった立ち位置にある魔人でもある。
作中での動向
初出である第二章では、魔獣ダイタニクス復活のための作戦実行を巡って4軍団が一触即発の状態となる中で、イリエス配下の代表格として他の軍団の魔人達とぶつかり合う姿が描かれている。また第十九章にて、回想という形で描かれたバルバンのタウラス星襲撃の際にも、他の魔人達に混じって彼女の姿が確認できる。
それから時が下り、ブドー魔人衆によるギンガの光探索作戦が大詰めを迎える頃、これを利用してブドーの追い落としを目論むイリエスの命を受け、メドウメドウも暗躍を開始することとなる。
手始めに、遂に出現したギンガの光を確保し急ぎ立ち戻ろうとしていた怒涛武者の前に、ブドーの姿に化けて現れると、「ギンガの光でギンガマンを倒し、威力を確かめろ」という偽の命令を下すと共に、呪いの籠った蛇の数珠を手渡し、彼にまんまとギンガの光を使わせるよう仕向けてみせた。
さらにその後も、邪装光を遂げた怒涛武者の動向を密かに監視し、呪いの数珠の効果で彼が弱体化したのを見て取るや、自慢気にこの事態に至った種明かしに及んでギンガの光を掠め取らんとするのだが・・・先の暗躍の一部始終をブルブラックに目撃されていたのが災いし、銃撃を食らってギンガの光を収めようとした壺を破壊されたため、「どの道ブドーは終わりよ!」と捨て台詞を吐いてその場から撤退に及んだ。
果たしてその台詞通り、この一件で「裏切り者」の汚名を着せられたブドーは、イリエスの目論見通り失脚に追い込まれることとなり、メドウメドウの暗躍も一応の成果を上げる格好となったのである。
が、ブドーの側もこのまま従容として死に就くことを良しとせず、配下の闇丸・鬼丸の働きで脱獄に及び潔白を晴らそうと行動を開始したため、今度はその討手としてメドウメドウが派遣されることとなる。
これによりブドー達と対峙したメドウメドウは、そのブドーから自らの無実を明らかにすべく、「濡れ衣を ギンガの光で 晴らすべし」とゼイハブに宛てた句を渡すよう託されるのだが、既にこの時次なる行動隊長としてイリエスが任命された後であり、メドウメドウもイリエスに不利益にしかなり得ないこの句を握り潰すと、再び相対したブドーにそれを示すとともにこれまでの暗躍を暴露してみせた。
「あんたは見限られたのよ。バルバンにも・・・運にも!」
「見苦しい真似を晒す前にここで処刑してあげるわ。
新しい行動隊長、マザー・イリエスになり代わってね!」
・・・しかし、この煽りはバルバンという拠り所を失ったブドーを、完全に吹っ切れさせることに繋がってしまい、それまで彼が名誉回復のために「同胞」に対して抜かずにいた刃を、メドウメドウへと向けさせる結果となった。
同行していたヤートットの一団をブドーにあっという間に全滅させられ、自身も鞭を振るって応戦したメドウメドウであったが、仮にも軍団長の座にあったブドー相手には到底敵うはずもなく、一撃で腹をぶち抜かれた末にギラサメ残酷剣で両断され、そのまま消滅するという因果応報な末路を迎えたのであった。
備考
デザインは下條美治が担当。女性キャラであるという点は当初から決まっていたようで、それに合わせてモチーフにはギリシャ神話に登場するメデューサをチョイスし、仮面と宝石を基本として蛇とSMの女王様の要素が加味されたものとなっている。宝石と合わせて体表に施された、ひび割れた鱗状の意匠については、迷彩柄な感じで結構アクティブであると後に評している。
後日談に当たるOV『星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー』では、作中に登場した再生魔人軍団の中には含まれておらず、TVシリーズ第二章に登場した魔人の中では唯一再登場の機会を逸する格好となった。
上述通り、ギンガマンの5人とは戦闘どころか面識すら無い筈なのだが、第43章の総集編にて晴彦が描いた「(これまでの軌跡を描いた)絵本」の中には、イリエス魔人族の1人として描かれている。ギンガマンが知らないところで目撃していたのだろうか?
関連タグ
メルダメルダ:同じくイリエス魔人族に属する魔人の一人。メドウメドウの妹に当たることが作中でも言明されている
グリンジー:こちらはサンバッシュ魔人団に属する魔人の一人。メドウメドウと同様に高度な変身能力の持ち主で、これを活かして敵を欺き作戦遂行をサポートしたという共通項を有する
ジゴクメドゥーサ 結婚詐欺師バーベラ メドゥーサマイナソー:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、メデューサをモチーフとした戦隊怪人達