「そいつが壊れた以上、もう奴等を止められないぞ! 死ぬまでギンガレオン共を殺す命令を実行し続ける!!」
登場話数:第三十章「鋼の星獣」
概要
宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、イリエス魔人族に属する魔人の一人。
大柄かつ筋肉質な猿人の如き姿を持ち、全身を覆い尽くす深緑色の体毛は硬質化して、あたかもセンザンコウの鱗のような様相を呈しているのが特徴の一つでもある。そのなりに違わず、粗暴にして脳筋な気質の持ち主でもあり、戦闘においては両手に備わった鋭い爪や、手からの光線を武器に直接戦闘を好む等、狡猾にして用意周到な策を弄するイリエス魔人族としては異質な存在とも言える。
また、後述の事情からメドウメドウと同様に、魔獣ダイタニクスの復活に関わる作戦行動には直接関与していない、バルバンの魔人の中では特異な役回りを担ってもいる。
作中での動向
闇商人ビズネラが商品として持ち込んできた、新兵器・鋼星獣のデモンストレーションが上首尾のうちに終わったのを受け、ゼイハブは鋼星獣を金貨5箱で購入することを決定。これを利用し、かつての「同胞」に対して攻撃できない星獣を抹殺すべく、鋼星獣のコントローラーと共に作戦指揮を任されたのがバルキバルキであった。
作戦行動を開始したバルキバルキは、ギガライノスとギガフェニックスを出撃させて市街地の破壊に及ぶが、そこにコントローラーを確保し、鋼星獣の自我を取り戻さんとするギンガマンが現れ、乱戦の中でコントローラーをギンガレッドに奪われてしまう。
が、「貴様等に渡すくらいなら・・・こうしてくれる!」と、破れかぶれも同然に手からの光線でコントローラーを破壊(※)し、鋼星獣を完全にコントロール不可能な状態へと陥らせるなどせめてもの抵抗を示したバルキバルキであったが、黒騎士ヒュウガの黒の一撃と、銀河の戦光の連続攻撃の前になす術もなく打ち破られた。
それでもバルバエキスを飲んで巨大化の後、鋼星獣と共にギンガイオーとブルタウラスを一方的に痛めつけ、後者をダウンさせるに至るが、ギンガマン達の必死の呼び掛けの末に鋼星獣が「星獣としての心」を取り戻すという、想定外の事態が発生してしまう。
やむなく自らまとめて始末しようと立ち向かうも、鋼星獣の連続攻撃の前には終始劣勢に立たされ、その流れから超装光ギンガイオーが繰り出した銀河大獣王斬りで止めを刺されたのであった。
この顛末を前に、ビズネラはゼイハブによって全財産を没収されるという憂き目に遭うこととなるのだが・・・無論イリエスも全くの「無傷」では終わらなかったのである。
(※ この行動を「後先考えずにコントローラーを破壊した」と解釈されてしまったためか、放送当時の『てれびくん』でも「役に立たないバルバン魔人リスト」入りを余儀なくされている)
備考
デザインは下條美治が担当。ヒマラヤの雪男(イエティ)や、ビッグフットをベースに、赤い顔にはなまはげの要素も加味したものとなっている。特徴的な体毛は、何かの種みたいに見えるかもしれないと前置きしつつ、いわゆる漫画チックに表現した毛をそのまま造形してもらえれば、また新しい形の毛の表現になるのではないかとの意図があったことを後に述懐している。
白い毛だとイマイチ目立たないなどといった理由から、デザイン画稿では赤茶色のグラデーションとされていたこの体毛であるが、造形の段階で前述の通り緑色へと変更されている。
関連タグ
バズガス:CV担当を同じくする、バットバス魔人部隊所属の魔人の一人。方向性こそ異なるものの、属する軍団の中では特異な立ち位置にあるという点で共通項を有する
密猟者マスターハンター:『未来戦隊タイムレンジャー』に登場する敵怪人の一体。ヒーロー側の巨大戦力を操ろうとして失敗し、自らの身の破滅を招いたという点で共通項が見られる
ビッグフットの筋グゴン:『天装戦隊ゴセイジャー』の登場キャラクターの一人。バルキバルキとはモチーフの一つがビッグフットである点や、粗暴で脳筋な性格が共通している