「貴様等ぁ、折角上手くいっていたものを……!!」
登場話数:第三十一章「呪いの石」
概要
宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、イリエス魔人族に属する魔人の一人。
青い身体に5対10本もの腕を生やし、赤い仮面で目元を隠したエキゾチックなスタイルが特徴で、仮面は人間態に化ける際にも共通して用いている。前述の腕は、これを自在に伸ばして一度に複数の相手を締め上げることも可能で、その状態から電流を流して相手にダメージを与えるといった攻撃もできる。この他にも儀式に用いる杖や、巨大戦で振るった曲刀などを装備している。
作中での動向
新戦力として買い上げた鋼星獣を、配下の失態でみすみすギンガマンの手に渡してしまった責任を取らせるべく、ゼイハブは「ダイタニクスの復活が1日遅れる度に褒美の金貨を1枚減らす」という、金に目のないイリエスには極めて手痛いペナルティを課すことを宣言。流石のイリエスもこれには慌てる他なく、直ちに次なる作戦に着手することとなる。
その実行役として差し向けられたのがガーラガーラであり、手始めに人間態に化けて「占いの館」を開くと、「先着333名まで無料」との触れ込みで客を集めては、儀式に必要な彼等の「手形」をまんまと揃え、瞬く間に姿を消してしまった。
ガーラガーラの執り行おうとしていた儀式とは、「ダイタニクスにかけられていた封印を、手形の持ち主に分散して移し替える」というもので、儀式が進むに連れて客達の身体も徐々に石化していくこととなるのだが・・・実はその客の中にはハヤテと勇太も含まれており、彼等は身の上に起こった異変からバルバンが動き出していることを察知。
前述の通り既に占いの館はもぬけの殻であったものの、モークによって風の流れから居場所を突き止められたため、シェリンダからの挑戦を受けたハヤテ以外の4人に、先行して儀式の場へ乗り込まれてしまう。
人々が完全に石化してしまうまで1時間ほどを残す中、ガーラガーラは乗り込んできたギンガマンに対し腕を伸ばしての攻撃でこれを苦戦せしめるが、ピンクと黒騎士ヒュウガの攻撃を受けた際に杖を手放し、そのまま破壊されてしまったために後一歩のところで儀式は失敗。石化しつつあった人々も元に戻った。
冒頭の台詞を言いながら怒りに燃えるガーラガーラはなおも伸ばした腕で5人をまとめて拘束、ヒュウガに至っては電撃によるダメージで転生解除にまで追い込まれることとなるが、彼に止めを刺すべく曲刀を振るおうとしたタイミングでグリーン(=ハヤテ)が間一髪合流してしまい、空中殺法で止めを阻まれた末に銀河の戦光で大ダメージを負ってしまう。
とはいえ、魔人族ゆえのしぶとさでバルバエキスを飲んで巨大化を遂げると、曲刀と伸びる腕とを武器に単独での戦いを余儀なくされた超装光ギンガイオーを圧倒してみせるも、ギンガマンからの呼びかけでギガライノスとギガフェニックスが駆けつけるとたちどころに劣勢に立たされ、ギガニックブーメランとギガンティスバスターの連続攻撃、そして銀河大獣王斬りの前に敗れ去ったのであった。
備考
デザインは野崎明が担当。ハリーハウゼンの映画に出てくるようなカーリー(インド神話の女神)からイメージを膨らませたもので、マスクについては前述の通り人間態との共用を考慮して、本体とは別に添え書きされている。10本もある腕については、アクションの邪魔にならないよう頬に当てたり背面のリングに固定したりといった配慮がなされているものの、こういった怪人の立体化は難しいと思うと後に語っている。
特徴的な青い体色は造形段階でのアレンジによるもので、デザインの段階では艶のない黒、もしくは深みのある赤銅色が想定されており、画稿も後者のカラーリングが反映される形で描かれている。
CV担当の塩屋翼は、本作がスーパー戦隊シリーズ初参加である。同じく声優で実兄の塩屋浩三が、特撮テレビドラマにも多数出演の経験があるのに対し、翼の方は子役時代の出演も含めてもそこまで多い方ではなく、声優としての出演に至っては本作と『宇宙戦隊キュウレンジャー』(イカーゲン役)程度に留まっている。