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グリンジー

ぐりんじー

グリンジーとは、特撮テレビドラマ『星獣戦隊ギンガマン』に登場する敵怪人の一体。
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「楽しかったぜぇ・・・兄弟ごっこもなぁッ!」


CV:大川透

登場話数:第十二章「悪夢の再会」


概要編集

宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、サンバッシュ魔人団に属する魔人の一人で、軍団最後の生き残りでもある。

筋骨隆々なボディ、それに上半身を覆う赤いプロテクターが特徴で、その体躯を生かした格闘術や剣術、手からの破壊光線を武器とし、地中に潜っての奇襲戦法を得意とする。しかしそれ以上に目を瞠るのが高度な変身能力である。

自分とは明らかに容貌や体格の異なる対象にも自在に姿を変え、そのパーソナリティも含めて完璧になりきることによって、その対象をよく知る者ですら欺き油断させることすらできるなど、どちらかと言えば力押しの傾向が強いサンバッシュ魔人団の中では例外的とも言える、狡猾な知略家としての面も備えているのがグリンジーの強みと言える。


作中での動向編集

ゼイハブ「てめぇでてめぇのラストチャンスふいにしてりゃ世話ねぇぜ。ここらで別れの盃と行こうじゃねぇか」

シェリンダ「処刑の方法は選ばせてやる。何がいい?」

ブクラテス「わしゃ、久しぶりに火炙りがいいと思うがな」


「切り札」たるネイカーを使っての、大地震によるダイタニクス復活作戦も失敗に終わったことで、サンバッシュの進退はここに窮まることとなった。それでも当のサンバッシュは「俺の最後の作戦はまだ終わっちゃいねぇ」となおも食い下がり、次こそが正真正銘最後の作戦であるとして、辛うじて首の皮一枚繋ぐことに成功する。

かくしてサンバッシュは、自らバイクを駆りギンガマンを誘い出すと、引き摺ってきた棺桶の中身を示した上で、これを助けたければ陽炎岬に来るよう挑発してみせた。この棺桶の中にあったものこそ、バルバン復活の際に地割れの中に消えていったヒュウガその人であり、リョウマ達は罠である可能性も視野に入れつつ、ヒュウガを救える可能性に賭けて陽炎岬へと急行、サンバッシュ達の虚を突いて何とか救出を果たした。

無事な再開を喜ぶのも束の間、ヒュウガはサンバッシュの目的が岬の断崖にある洞窟の、その奥深くにあるとされるギンガの光を手中に収めることだと明かし、さらに地底のマグマの中でアースを全て失い洞窟の扉を開ける術を持っていないとして、リョウマにサンバッシュに先んじてギンガの光を確保するよう促してみせた。

その言葉通り、単身洞窟に急いだリョウマはその奥にて、ギンガの光が収められていると思しき小箱を手に入れることに成功。しかしその直後、リョウマは背後から何者かの不意打ちを受けて小箱を奪われるのだが・・・あろうことかその襲撃者は、ヤートットの一団を足止めしていたはずのヒュウガであり、傷ついたリョウマを残して洞窟より出てきたヒュウガは、


「リーダー手に入れたぜ!ギンガの光」


との言と共に、戦いを繰り広げていたサンバッシュや残りのギンガマン達の前で、その正体――グリンジーとしての姿を現したのであった。

ネイカーの引き起こした大地震によって岬の洞窟の入口を出現させ、さらにリョウマ達にとっての大切な存在であるヒュウガの生存をちらつかせ、グリンジーの化けた偽のヒュウガを救出させることで、アースを持たない自分達では入れない洞窟の入口を彼等にまんまと開けさせ、その上でギンガの光を我が物とする・・・これこそが「最後にして完璧」と豪語する、サンバッシュの作戦の全容だったのである。


・・・と、ここまでは紛れもなく完璧であったサンバッシュの作戦だったのだが、そこに死んだと思われていたリョウマが洞窟より舞い戻ってきたことで、サンバッシュの手に渡るはずだった小箱をギンガマンに奪われるという誤算が生じることとなる。

この不測の事態を受けてサンバッシュ自ら小箱の奪還に動く中、グリンジーは怒りに燃えるリョウマの変身したギンガレッドと対峙し、彼が満身創痍であるのに付け込み地中からの奇襲などでいたぶってみせるが、苦境の中で何処からか聞こえるヒュウガの声を耳にし、奮起したレッドからの思わぬ反撃を受けてしまう。

それでも小箱を奪還したサンバッシュとともにギンガマンを挟撃し、これを追い詰めてみせたグリンジーであったが、ヒュウガの姿を騙っての卑劣な手段に打って出た彼等への、激しい怒りに燃えるギンガマンがその程度で倒れるはずもなく、再度立ち上がったギンガマンの繰り出す機刃の激輪によってまとめて吹き飛ばされるに至った。


「野郎、良い気になりやがって・・・バルバエキス!」


深手を負ったとはいえ、完全に後のないサンバッシュがしぶとくもレッドとの小箱の争奪戦を展開する一方、上記の台詞とともに巨大化したグリンジーは他のギンガマンの駆るギンガイオーと相対するが、等身大戦とは打って変わって大したダメージも与えられぬまま、銀鎧剣の一撃と流星弾を立て続けに喰らって爆散。直後のサンバッシュの最期と併せ、ここにサンバッシュ魔人団も壊滅の時を迎えたのであった。

そして、所在不明のまま大いなる謎を残す格好となったギンガの光の探索・争奪は、この作戦を察知し配下の虚無八にその一部始終を見届けさせていたブドーへと引き継がれ、物語も新たな局面を迎えることとなる・・・。


備考編集

デザインは野崎明が担当。プロデューサーの髙寺成紀からの指定の元、ザリガニをモチーフとしてその特徴を活かす方向でまとめられており、なおかつサンバッシュ魔人団のトリを飾ることから、甲殻をアメフトアイスホッケーのプロテクターのように配することで、上半身にボリュームのある力強いフォルムが志向された。他方でザリガニの最も特徴的なパーツであるハサミは敢えて使わず、全身にトゲや爪をちりばめる形で硬質感が演出されている。


スーツはタグレドーのそれを改修することが前提とされていたようで、流用元から細部や全体の印象をどう変えていくかにも気を遣ったと後に述懐している。またスーツの左胸には魔人団のエンブレムが入れられているが、これについてはデザイン画稿の時点では存在せず、造形の段階で追加されたものであろうと見られる。


関連タグ編集

星獣戦隊ギンガマン 宇宙海賊バルバン 魔人(宇宙海賊バルバン)

サンバッシュ魔人団 ザリガニ


蝶絶神デーボス:『獣電戦隊キョウリュウジャー』の登場キャラクターの一人。CV担当を同じくするとともに、モチーフの一つとして昆虫が含まれているという点でも共通項を有する


ラガーリガニー:『魔進戦隊キラメイジャー』に登場する敵怪人の一体。アメフトの要素を含んだ、ザリガニモチーフの戦隊怪人という点でグリンジーと共通している


ザリガジーム:『王様戦隊キングオージャー』に登場する敵怪人の一体。モチーフがザリガニという点は言うに及ばず、「昆虫モチーフの怪人達の中に紛れ込んでいる、甲殻類モチーフの怪人」という点でも共通項を持ち合わせている


カメレアン大隊長 ドーラコカトリス2号 カッパ(カクレンジャー) パウチ星人ボラペーノ ナリスマシ 妖精のサラワレテ居 ナリズマ・シボンズ:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、高度な変身能力の持ち主である戦隊怪人達。このうちカッパについては、戦隊レッドが騙しの対象である点でも共通項を有している


アンチラ星人 ババルウ星人 スラン星人クワイラ:こちらはウルトラシリーズに登場する、高度な変身能力を備えた宇宙人達。いずれもヒーロー側の関係者に化け、卑劣な策を弄したという点でも共通項が見られる

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