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バクター

ばくたー

バクターとは、特撮テレビドラマ『星獣戦隊ギンガマン』に登場する敵怪人の一人。
目次 [非表示]

「思い出したぜ、星獣剣!3000年前に集め損ねたんだ!もう片方は上手く頂いたんだがな・・・」


データ編集

登場話数第五章「必殺の機刃」
CVとべこーじ

概要編集

宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、サンバッシュ魔人団に属する魔人の一人。「バルバン一の武器コレクター」という、宇宙海賊というよりはむしろ宇宙暴走族にいそうな肩書きの持ち主でもある。

左肩から足回りに掛けてを覆うレザーコートの中に、四次元ポケットのように大量の武器をしまい込むことができ、刀剣から機関銃、果てはバズーカ砲に至るまで所持する武器は多岐に亘る。またそのコートの特性を活かし、腕を伸縮させて相手を捕らえて内部に相手を吸い込んだり、伸ばした腕からの放電で相手にダメージを与える等、戦闘能力も決して低い方ではない。


とはいえ、それだけの能力を有しながらもシェリンダからの評価は低く、「ただの武器マニア」「役に立たん」とまでこき下ろされており、挙句にはサンバッシュが彼を次の作戦に指名した際には、その人選を疑う程であった。

実際、後述する作中での行動を見るに武器コレクターを名乗りながらも、知識はともかくその真贋を見定める審美眼まではさほど長けているとは言えない点が見られ、彼女の評価の低さもあながち的外れとは言い難い節もない訳ではない。

また作戦行動よりも、武器コレクターとしての所有欲が優先するあまり、本来作戦に活かすべきはずの武器を我が物として秘匿するという悪癖もあり、これが結果としてギンガマンにパワーアップの機会を与えたことから、サンバッシュ魔人団最大の汚点にして大戦犯と見る向きもある。実際、放送当時の『てれびくん』における『役に立たないバルバン魔人リスト』にランクインしてしまったこともあり、自業自得とはいえ不憫な扱いの目立つ魔人でもある。


デザインは野崎明が担当。モチーフであるタガメを真上から見たシルエットを、怪人の正面に置き換える形でデザインが起こされており、頭頂部の突起は針状の口をイメージしている他、肩から伸びる鎌状の触角を前足に見立て、全身を使って六本足が表現されている。特徴の一つたるロングのレザーコートは制作側からの注文によるもので、そちらにも羽根や腹部を模したディテールが盛り込まれている。

名称はタガメの英訳であるウォーターバグ(waterbug)と、コレクター(collecter)を合わせて捩ったものとなっている。

声を担当した戸部はスーパー戦隊シリーズ、ひいては特撮テレビドラマへの出演は本作が初であり、本作も含めて3作連続でスーパー戦隊シリーズに出演するなど、1990年代末から2000年代前半を中心に常連ともいうべき頻度で東映特撮に関わっていく事となる。


作中での動向編集

ダイタニクス復活のため、ブクラテスは星を破壊するほどの威力を有する「大暗黒剣」を引っ張り出し、その力で封印を解こうと目論むが、3000年にも亘る長い年月を経て大暗黒剣はすっかり錆びついており、落としただけで呆気なく砕け散る有様であった。

その大暗黒剣を復活させるべく、サンバッシュによって招集されたのが他ならぬバクターである。復活のためには「555種の武器を釜に放り込み、これらを煮詰める必要がある」ため、バクターはこれに必要な武器を調達すべく市街地に繰り出すも、調達できるのは包丁や工業用ドリルといった工具、それに警官の所持していた拳銃程度であり、「3000年前の方が良い武器が揃っていた」と嘆くばかりであった。


そこに駆けつけたギンガマンを前に、記事冒頭に示した台詞通りかつて星獣剣を掠め損ねたことを思い出したバクターは、マシンガンで応戦しつつ自慢の伸びる腕でレッド以外の星獣剣をまんまと強奪、さらにレッドのそれまでも奪おうとするも、頑なに手離さなかったために彼ごと星獣剣をマントにしまい込んで撤収に及んだ。

もっとも、バクターは星獣剣を大暗黒剣復活のために用いる気などさらさらなく、自身のコレクションに加える算段であったが、大釜へと武器を投げ入れる段でサンバッシュにその目論見はあっさり看破されており、両者が星獣剣を窯に入れる入れないで揉めている隙に、星獣剣共々リョウマの逃走を許してしまう。


それでもリョウマを追い詰め、再度星獣剣の確保に成功したバクターであったが、名残を惜しみながらも大釜に放り込んだにもかかわらず大暗黒剣は復活に至らず、サンバッシュからは偽物とすり替えたのではないかと疑いの目を向けられた結果、バクターが3000年前の戦いの折にくすねたままずっと秘匿していた、自在剣・機刃を発見され星獣剣の代替にされてしまう。

実のところバクターが星獣剣を奪還した際、既にハヤテ達と合流したリョウマによって偽物にすり替えられた後であり、知恵の樹モークから機刃の存在を伝えられていた5人は、「偽物の星獣剣を利用して機刃までも取り戻そうと作戦を立てていた」のである。そしてその狙いは見事に的中し、放り込まれる寸前に機刃はギンガマンの手に渡り、さらに大釜までも破壊され大暗黒剣復活という目的までも頓挫させられてしまった。

事ここに至り、サンバッシュから落とし前をつけるよう厳命されたバクターは、改めてギンガマンと対峙するも、3000年もの間秘蔵し続けていた機刃の持つ真価を文字通りその身で味わわされ、レッドとの一対一の対決でも左腕を切り落とされた末、機刃の激輪を喰らって敗北。バルバエキスを飲んで巨大化するも、ギンガレオンの敵ではなかった。


この一件は単なる作戦の失敗のみならず、前述の通り敵にパワーアップの機会を与えたこと、そしてそれに繋がるアイテムを部下が所持していた事実を、軍団長であるにもかかわらず把握していなかったことも含め、サンバッシュの信用問題にも大いに関わるものであった。続く第六章では、幸いにして処刑や全権剥奪といった処分こそ免れたとはいえ、その際にゼイハブからは「もし知っていれば首をはねていた」と冷たく告げられてしまうのであった・・・。


関連タグ編集

星獣戦隊ギンガマン 宇宙海賊バルバン 魔人(宇宙海賊バルバン)

サンバッシュ魔人団 タガメ


戦犯 だいたいこいつのせい:前述の失態と、その後のギンガマンのさらなるパワーアップを思えば、このように言われるのも無理からぬ話ではある


妖帝イリエス:サンバッシュ魔人団と同じくバルバンに属する集団『イリエス魔人族』のリーダーであるバルバンの女幹部だが、欲をかいたせいでバクターの方がまだマシだったと断言出来るほどにバルバンの足を引っ張った大戦犯。詳細は彼女の記事を参照。


関連・類似する他作品の項目編集

タガメモンガー:『太陽戦隊サンバルカン』に登場する敵怪人の一体で、タガメをモチーフとした戦隊怪人の大先輩に当たる


ドーラナイト:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場する敵怪人の一体。バクターと同様に「暗黒の剣」を製造する作戦に投入されたという共通項を有する一方、こちらは目的そのものは達成しているという違いもある


アズキアライ(カクレンジャー):『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する敵怪人の一体。物語開始以前の戦いで戦隊側の巨大戦力に関わるアイテムを奪い、さらに戦隊メンバーを捕らえたという共通項を有する


カラクリ巨人メガタガメ:『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する巨大戦力の一体。バクターと同様にタガメをモチーフとした戦隊怪人であるが、武器コレクターであったバクターに対し、こちらは存在そのものが一つの「兵器」である


バロッサ星人:『ウルトラマンZ』に登場した宇宙海賊。バクターほどではないせよ武器マニアとしての側面を有し、多彩な武器を操る。また、2代目の声は宇宙海賊に似た声ネタを披露し3代目はバルバエキスに似た飲み物で巨大化している

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