概要
1916年創業。
正規式名称は、
Bayerische Motoren Werke AG(バイエルン発動機株式会社)。
一般的には略称のBMWと表記され、本来のドイツ語読みは「ベー・エム・ヴェー」である。
日本では英語読みの「ビー・エム・ダブリュー」が一般的かつ日本法人によって公式化されているが、歯切れの良さから中高齢者や自動車ファンはドイツ語読みを少し崩した「ベンベ」と呼ぶ事が多い。
現在は四輪車ブランドとしてBMWの他、英国のミニとロールス・ロイスも所有。
二輪のバイクの生産販売も手掛けている。
丸に十字を切った会社のエンブレムは、元々航空機のエンジンメーカーという出自からそのプロペラをモチーフとしているとみなされてきた。
しかし2020年のデザイン改訂の際に、BMWが実はバイエルンの州旗をモチーフにしていたと発表した。
2010年代からトヨタと技術提携しており、2019年にGRスープラ/Z4を共同開発した。
略史
1916年、航空機エンジンを製造する「バイエルン航空機製造株式会社(BFW)」として創業。
17年に社名をBMWに改称する。
第一次世界大戦後、航空機製造を禁止された為に二輪車製造を開始。
その後いくつかの買収を経て、29年に英国車オースチンの乗用車のライセンス生産を開始。
32年に自社開発の四輪車を生産する。
第二次世界大戦中はドイツ空軍戦闘機のレシプロエンジンの大量生産やジェットエンジンの開発に追われていた。
敗戦後は軍需メーカーであった事で連合国により3年間の操業停止命令を受ける。
48年にバイクメーカーとして再出発し、51年に四輪車の生産を再開。
59年発売の小型車「BMW・700」と62年発売の同じく「BMW・1500」が大ヒット。
以降「経済の奇跡」と呼ばれた西ドイツの高度経済成長が続いた70年代までに販売を拡大させ、大きな技術と財力を築いていく。
94年にローバーグループを、98年にロールス・ロイス社を買収し、以後自社ブランド化や子会社化を展開した。
製品の特徴
四輪車
BMWブランドにおいては、キドニー(腎臓)・グリルと呼ばれる、穴の2つ空いたフロントマスクを車種を問わず伝統的に継承している。
2020年現在、作り込みは全体的にスポーツ走行志向で、駆動方式は基本的にFRもしくはFRベースの4WD。
前後重量配分を50:50に近づけているのも特徴的である。
同社の直列6気筒エンジンは「シルキーシックス」と呼ばれる独特な音とフィーリングを示し、根強い愛好家を獲得している。
近年はFF車もラインナップに加えるなどしている。
二輪車
水平対向エンジンを現在に至るまで長らく採用しており、正面から見るとシリンダーが左右に突き出した特徴的なスタイルとしている。
1983年からは直列エンジンも開発しているが、現在唯一直列6気筒のバイクを作るメーカーとなっている。
また古くから高価かつメンテナンスフリーなシャフト駆動にもこだわっている一方で、近年は単気筒バイクや一般的な安価なチェーン駆動も開発している。