かつて存在したイギリスの自動車メーカー、ブランドである。
来歴
創立より
1878年、ジョン・ケンプ・スターレーとウイリアム・サットンによりスターレー・アンド・サットン社が設立される。
1885年、スターレー・アンド・サットン社がローバー安全型自転車を発売。
1904年、社名をローバー・カンパニーに改称。自動車とオートバイを発売。ローバーの自動車は保守的ながら品質は良好と評された。
1947年、第二次世界大戦で活躍したジープに刺激され、4WD車のランドローバーを発売。
ブランドの流転
1967年、ローバー・カンパニーがレイランド・モーターズに買収された。
1968年、レイランド・モーターズがBMHと合併しBLMCとなった。
1975年、BLMCが破産寸前となり国営化。
1978年、BLMCがBLに改称。
1979年、BLが本田技研工業との提携。
1982年、BLの大衆車部門として、オースチン・ローバー・グループが組織された。
1986年、オースチン・ローバー・グループがローバー・グループに改称。
1988年、民営化され、BAeに買収された。
1994年、BMWに買収された。
2000年、BMWがローバー・グループを分割し、ローバー部門をフェニックス・コンソーシアム、ランドローバー部門をフォード・モーターに売却し、ローバー、ミニ、ライレー、トライアンフを引き続き保有した。
2003年、フェニックス・コンソーシアムはMGローバー・グループに改称し、インドのタタ・モーターズと技術・資本提携。
2005年、MGローバー・グループはイギリス政府破産管財人の監理下に置かれ、MGブランドを中国の南京汽車に売却。
2006年、フォード・モーターがBMWからローバー部門を買収。ローバーは事実上消滅した。
2008年、フォードはジャガーとランドローバーをタタ・モーターズに売却。これにはローバーとデイムラーの商標権も含まれていたが、タタはローバーとデイムラーの商標を使用していないため、ローバーブランドは休眠状態にある。※ただし、MGローバー時代に開発された「ローバーの」エンジンや車体といった知的財産とそれらの生産・販売に関する権利は上海汽車が持っている。