『ドラえもん』の登場人物。主人公であるドラえもんのよくできた妹。
同作のスピンオフ作品『ドラミちゃん』においては主人公を務める。
概要
ドラえもんと同じ缶のオイル(ロボット専用オイル)を使用されたため兄妹の関係とされる。オイルは人間でいう血液との事で、同じオイルと言うことがロボットの血縁関係を示し制作時期で兄弟姉妹の関係になる。その性質上、親子関係のロボットは存在しない。なおオイルは分離しており、下半分に沈殿していた良質なオイルを使用して作られたドラミの方が優秀。(但し、ドラえもんより後に作られたため高性能という事情もある。)
出力は10000馬力で、ドラえもんの約77倍。やはり兄は妹に勝てないらしい。
専用のタイムマシンを持っており、赤いチューリップの形状の「チューリップ号」に乗っている。構造は個室のようになっており、ドラえもんの板状のタイムマシンより作りがしっかりしている。
性格は真面目でしっかり者。ただし、生真面目すぎて融通がきかないところがある。
普段はのび太の曾々孫、セワシのもとに住み込み、彼の世話をしている。
また天才ロボットグループのリーダーであり、ロボット養成学校を首席で卒業(これはドラえもんがのび太の家に来た原作第一話と原作における初登場エピソードの間にあたり、映画『ロボット学校七不思議!?』で映像化された)後、宇宙大学の大学院にて文学、哲学、科学などを研究している。
子守用ロボットとして作られたドラえもんとは異なり、家事全般の補助及び子守用ロボットのサポートを目的に開発された…らしい(初登場時には家事手伝いっぽいひみつ道具ばかり出していた)。
現在でこそ真面目でしっかり者かつ優等生なイメージのあるドラミだが、登場当初は物事の分別をつける事が苦手な、やんちゃな妹という扱いだった。ドラえもんよりも新世代のロボットである事から、上述したようにドラえもんよりも出力の強い(兄を押さえ付けられる)一万馬力を誇り、その一方で機械に弱いという個性付けをされていた。しかし、作品の展開が進むにつれ、優等生の側面が強調されるようになり、初期の無分別や、やんちゃぶりは、鳴りを潜めるようになっていった。
「ドラえもんズ」の一員でドラえもんの親友であるドラ・ザ・キッドとは恋仲で、互いに「ガサツくん」「へちゃむくれ」と呼んでからかい合っている。
外形
体色は黄色。
兄のドラえもん同様耳がない。耳のように見えるのは大きな赤いリボン型の聴覚器官で取り外しができる。実際にジャイアンによってリボンが取り外されたことがある。
ドラえもんもそうだが、ないのはあくまでも『猫型ロボットのアイデンティティとしての耳たぶ』であり、『聴覚器官としての耳』は人間同様に側頭部に内蔵されている。また、当初は同系機の猫型ロボット同様に耳があったが、ネズミに齧られて耳を失った兄の心情を慮ってリボンタイプの耳(補聴器)に付け替えた。な、なんてできる妹だ…。
ドラミちゃんはもともと読者投稿のアイデアから発案されたキャラクターであり、初期稿ではドラえもんと同じく青色でヒゲが生えていた。
さて、原作設定(単行本11巻参照)ではドラえもんは完成当初から今と同じ色で塗装されており、青くなるという話はありませんでした。では問題。アニメ版等の設定では、ドラえもんは完成時には何色だったでしょうか?
登場作品
原作漫画での登場回数は元々少なく、大長編ドラえもん(映画ドラえもん)では、ドラえもんが2人いるともとれる展開を避けるためか、原作者が手掛けた作品では『のび太の魔界大冒険』のみの登場(藤子・F・不二雄氏が体調上の問題でほとんど携われなかったものも含めれば『のび太のパラレル西遊記』も)。
大長編ドラえもん(映画ドラえもん)と『ザ・ドラえもんズ』以外の、自身が主役となる映画作品は1989年の『のび太の日本誕生』と同時上映の『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』、1991年の『のび太のドラビアンナイト』と同時上映の『ドラミちゃん アララ♥少年山賊団!』、1993年の『のび太とブリキの迷宮』と同時上映の『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』、1994年の『のび太と夢幻三剣士』と同時上映の『ドラミちゃん 青いストローハット』。
うち『ミニドラSOS!!!』では、むしろノビスケ達3人組が実質的な主人公ともいえる。
上述のこともあってか、アニメではオリジナルエピソードに出ることが多い。
関連イラスト
非公式擬人化
関連タグ
ドラえもん ドラえもんズ 野比のび太 セワシ ドラ・ザ・キッド パワえもん
方倉陽二:連載初期における藤子Fのチーフアシ。ドラミの大まかな設定(オイル兄妹、チューリップ号、好物とゴキブリ嫌い、など)は彼によって生み出された方倉設定と呼ばれるものが底本であり、それを公式(藤子F本人・Fプロ・シンエイ動画・テレビ朝日)が整理の上で拾い上げたものである。