概要
大長編及びそれを原作とする映画ドラえもんの14作品目『のび太とブリキの迷宮』の同時上映として1993年に公開。ドラミが主役の作品であり、のび太としずかちゃんの孫の孫(のび太本人から数えて5代目、玄孫)であるセワシ達がタイムマシンで恐竜時代に行くというコンセプトは映画ドラえもん第1作品目の『のび太の恐竜』のドラミちゃんVer.とも言える。
ストーリー
セワシの住む高層マンションに鳥の巣を発見したセワシとその友達のミエ吉、アントンは鳥類が恐竜の子孫か確かめるためにドラミと一緒にタイムマシンで白亜紀に出発する。 しかし、道に迷いタケコプターのバッテリーが切れ、歩いてタイムマシンの出入り口を探すうちに疲れ果てて恐竜の巣で寝入ってしまった。目覚めた時にセワシ達が発見したのは恐竜の卵だった。 子育てをする珍しい植物食恐竜、マイアサウラに食べ物を貰ったアントン達は恩返しに恐竜の卵を孵そうとするが…。
主なゲストキャラクター
CV:山口勝平
セワシの友人の一人。蝶ネクタイをしており、派手なパンツも着用。臆病だが恐竜に詳しい。
CV:桜井敏治
セワシの友人の一人。大きな身体と優しい心の持ち主。
出演した桜井敏治氏は、ドラミも登場する『ザ・ドラえもんズ』にてドラニコフを演じた。
CV:大谷育江
白亜紀でドラミ達一行が見つけた卵から孵化した雄のマイアサウラの赤ちゃん。「キューイ」と声を出している。
CV:二又一成
白亜紀において、恐竜を恐竜ハンターから守る環境保護ロボット。東北弁に似た訛りで喋る。
『ロボット学校七不思議!?』にもワンカットのみ登場している。
登場する恐竜及び古生物
劇中の恐竜について
劇中に白亜紀後期の竜脚類としてウルトラサウルスが登場するが、ウルトラサウルスが生息していたと考えられていたのはジュラ紀後期であり、ウルトラサウルス自体も学名のスペル的には「ウルトラサウロス」という名前であり、更に現在ではスーパーサウルスとブラキオサウルスの化石が混合された状態で見つかった実在しない恐竜であることが判明している。 本来この白亜紀後期に生息していた竜脚類は、ティタノサウルス類に属するアラモサウルスだと思われる。
劇中に登場したトリケラトプスとティラノサウルスは、本来マーストリヒト期の恐竜であり、マイアサウラと同時期に生息していたのは、カスモサウルスやセントロサウルスのような角竜や、アルバートサウルスやゴルゴサウルス、そしてダスプレトサウルスのようなティラノサウルス科の大型の肉食恐竜とされる。
劇中では、時速70㎞という猛スピードでドラミ達を追いかけたティラノサウルスだが、最近の研究では様々な説が考案されており、中には時速15㎞…つまり自転車の走る速さと同じぐらいだとする説もある。