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ティラノサウルス・レックス(レクシィ)

れくしぃ

映画『ジュラシック・パーク』シリーズの第1作目、第4作目、第5作目、第6作目に登場する雌のティラノサウルス・レックス。レクシィ/ロベルタという名前はあくまで便宜上の名前で公式や商標上玩具の名前は全てティラノサウルス・レックスで統一されている。
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概要

映画ジュラシック・パーク』シリーズを代表する、雌のティラノサウルス・レックス

第1作、第4作、第5作、第6作の4作品に渡って登場しており、映画のメインロゴとしても使われている。


レクシィ(Rexy)」という愛称は、マイケル・クライトンの原作小説に登場する雌のティラノサウルスの名前から取られており、それがファンに広まった事で、映画版第1作のティラノサウルスを指す名前となった。

その後、映画版の時系列に属するゲーム作品『Jurassic Park:The Game』、第4作の外伝小説『The Evolution of Claire』作中において使用され、現在はほぼ公式の愛称となっている。

  • 年齢:1988年生まれの5歳『パーク』(1993年)→27歳『ワールド』→30歳『炎の王国』(2018年)→34歳『新たなる支配者』(2022年)

生態と特徴

黒い縁取りのある灰茶色の体色と琥珀色の瞳を持つ、巨大なティラノサウルス。


第1作、第4作、第5作に登場する「ジュラシック・パーク」及び「ジュラシック・ワールド」の舞台、「サイトA」こと「イスラ・ヌブラル」に君臨する頂点捕食者(Apex predator)。

1988年に誕生、2018年までの30年に渡って生きながらえてきた「女王」であり、シリーズ全体を通して最も長寿かつ古株の恐竜でもある。


「ジュラシック・パーク」の崩壊によって島が放棄された1993年からマスラニ社に捕獲されるまでの約10年は恐竜の王国と化したヌブラル島で生活しており、インジェン社の報告書によればガリミムスパラサウロロフストリケラトプスといった草食恐竜や放棄されたヤギを手当たり次第に捕食していた(1994年時点で狩猟報告はなかったが、ブラキオサウルスも狩りの対象としていたらしい)。この「女王」の捕食活動により草食動物の母集団は健全な値に保たれ、結果としてヌブラル島の生態系の維持を担う一助となっていたという。


2000年代には、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』及び『ジュラシック・パークIII』の舞台となった「サイトB」こと「イスラ・ソルナ」に生息する全ての恐竜たちが彼女の棲むヌブラル島に移送されたが、それ以降もヌブラル島における最大最強の捕食者の座を堅持していた。


作中での活躍

第1作『ジュラシック・パーク』

全長12.2m、体高5m、体重6.4t。

同作の目玉であり、電流の切れた高圧電線を噛み切って人々の前に姿を現すシーンは当時の観客の度肝を抜いた。


ヌブラル島の北東部に広がる「T-REX パドック」にて飼育されており、供給される生きたヤギを餌としていた。


中盤、パークがシステムダウンに陥った事でフェンスを破って出現。ツアー用の車であるランドクルーザー(1993年型フォード エクスプローラー XLT)に乗っていた主人公のアラン・グラント一行を襲撃した。

ランドクルーザー04号車に閉じ込められたティムとレックスを助けるために囮となった数学者のイアン・マルコムに重傷を負わせ、そのまま近くの公衆トイレに隠れていた弁護士のドナルド・ジェナーロに頭からかぶりついて殺害(少し前にヤギを食べて腹が膨れていたためか捕食はしておらず、グラント達の救援に来たエリー・サトラーとロバート・マルドゥーンがバラバラになったジェナーロの死体を見つける描写がある)。その後は引っ繰り返したランドクルーザー04号車に取って返し、中に閉じ込められていたティムごと崖から突き落とした。

裏話になるが、演出の都合上CGで描かれているシーンが多い中、このシーンの大半は「アニマトロニクス」と呼ばれる実物大のロボットを使用して撮影されている。また、約8分間にも及ぶ長いシーンにもかかわらず、BGMが一切使用されていないという珍しい演出がなされている。


以降は好き放題にパーク内部を徘徊しており、マルコムを回収したサトラーとマルドゥーンのジープ04号車を追いかけたり、翌日には倒れた木の陰に隠れていたグラント達の前でガリミムスを捕食したりと諸所で姿を見せていた。

ちなみに、50km以上の速度で走っているジープに追いすがるシーンは走行速度の話題が出ると必ずといっていいほど取り沙汰されるシーンである(走行速度については諸説あるが、現実世界のティラノサウルスのそれは一般に時速20~30km程度とされる事が多い)。2020年に公式Twitterで公開されたT-REXのデータでは引き続き51kmで走行可能とされているため、ジュラシック・パークシリーズにおけるティラノサウルスの走行速度は現在も第一作を踏襲していると見られる。


終盤のパークエントランスにて、2頭のヴェロキラプトルに追い詰められて絶体絶命となったグラント一行の前に音もなく現れ、そのうち1頭に襲いかかったことで図らずもグラント達を救う。

その直後、もう1頭のラプトル「ビッグ・ワン」に飛びかかられて負傷しながらも食らいつき返し、すぐ近くにあるティラノサウルスの骨格標本に叩きつけて勝利の雄叫びを上げた。

ジュラシックパーク


第4作『ジュラシック・ワールド

全長13.4m、体高5m、体重9t。

1作目から20年以上を経た事で更に成長しており、体重が2t以上も増えたほか、一部の公式資料で全長13.4mとの記載が見られる。

右首には第1作のラストにおいてビッグ・ワンとの戦いで負った傷痕が残っている。老齢の為背中の縞模様が無くなり、長い飼育生活で体積が減り痩せ型となっているが野生生活で培った戦闘技能で戦闘能力は前作を上回っている。


イスラ・ヌブラルの「ジュラシック・パーク」事件より十数年後。無法地帯となった島を闊歩していたところをインジェン社を買収したマスラニ社によって捕獲され、パークの施設で保護(管理)されていた。「ジュラシック・ワールド」開園後はパドック9の「ティラノサウルス・レックス・キングダム」というアトラクションにて、パークの目玉としてお披露目された。

なお、「ジュラシック・ワールド」にて飼育されているティラノサウルスは、設定上彼女1頭のみとされている。


劇中では序盤に登場。昼の餌やりの時間、パドック内にて1作目の登場時よろしくヤギを捕食する様子が映されたが、人混みに隠れて頭と背中頂部の一部しか見えていない。


また中盤では、1作目のラストでレクシィが暴れ回った旧パークエントランスが登場する。少しではあるがレクシィが最後に破壊した前述のティラノサウルスの骨格標本や落ちた垂れ幕の一部も映っており、古参ファンには嬉しい演出である。


その後、中盤~終盤にかけては全く出番が無いが、最終盤にて本格的に登場。

凶悪無比なハイブリッド恐竜、インドミナス・レックスに対する切り札としてパドック9より解放され、クレアに発煙筒で誘導されてインドミナスがいるメインストリートに姿を現す。

なお、このシーンでは展示されていたスピノサウルスの全身骨格標本を粉砕して登場するという、第3作への意趣返しの如き演出がなされている。

侏儸紀世界:史詩場景

そのままインドミナスとの対決に突入。序盤の噛み合いでは豊富な戦闘経験を生かして互角以上に立ち回るも、インドミナスの長大な前脚による反撃に遭い、最終的に戦闘不能に陥る。

だがとどめを刺されるすんでのところでラプトルのブルーがインドミナスに飛びかかり、インドミナスが怯んだその隙に体勢を立て直して反撃に転じる。インドミナスを何度も建物に叩き付け、噛み付いて投げ飛ばす、体当たりで吹き飛ばすなど、本当にさっきまでダウンしていたのかとすら感じさせる怒涛の猛攻で圧倒し、ブルーの助勢もあってインドミナスを湖エリアの縁まで追い詰める事に成功した。

直後に湖から突然飛び出して来たモササウルスによってインドミナスが水中に没した後は、傍らにいたブルーに一瞥をくれ、彼女やその近くにいたオーウェン達を襲う事なく去って行った。ブルーの援護に恩を感じたのか、それとも単に興味を失っただけなのか、それは誰にも分からない。


ラストシーンで再登場。惨劇の翌朝、無人となった島の高台からパークを見下ろし、王者の如く咆哮を轟かせるシーンで映画は締め括られる。


第5作『ジュラシック・ワールド/炎の王国

全長13.5m、体高5.2m、体重8.4t。

データは公式Twitterおよび公式書籍の記載に拠る。


前作に引き続き登場。「ジュラシック・ワールド」の惨劇の後、再びヌブラル島の生態系の頂点に君臨し、相変わらず我が物顔で島を支配していた。

ティラノサウルス

DPG(恐竜保護グループ)」の報告によれば、パーク崩壊によって全ての恐竜が解き放たれた事で、かつてソルナ島からヌブラル島へと移送された大型肉食恐竜らは縄張り争いにおいてレクシィの怒りに晒される事となった。その結果、(間接的ないし直接的に)他種のいくつかの肉食恐竜が再絶滅へと追いやられたという。


今作ではヌブラル島に火山噴火による危機が迫っており、島の恐竜たちの保護に関する騒動が前半のテーマとなる。彼女もまた、ロックウッド邸にてイーライ・ミルズが前パーク責任者であるクレアに提示した「保護対象」とする恐竜11種の内の1種に選ばれていた。


本編から数年前と見られるプロローグでは、ラグーンの湖底に没したインドミナス・レックスのDNAサンプル回収のためにヌブラル島を訪れたロックウッド財団の傭兵グループの前に出現。森をざわめかせながら雷鳴とともに姿を現わす様は、まさに島の主が如き迫力である。

夜嵐の中、機材や壊れたジープを跳ね除けながら通信士のジャックを追い掛け回し、その途中で彼が取り落としたラグーンゲート開閉操作盤の端末機を踏み付けて破壊した。更にヘリから降ろされた梯子に食らい付き、その梯子にしがみついていたジャックごとヘリを振り回すほどのパワーを見せたが、梯子の先端が千切れたことで結果的に傭兵グループの逃走を許した(ただし、ジャック自身はその直後に湖から飛び出して来たモササウルスによって梯子ごと捕食された)。

なお、彼女がラグーンゲート開閉操作盤の端末機を破壊したことで、ラグーンゲートは完全に閉まらずに開いたままとなり、その結果モササウルスは一足先にヌブラル島から脱出することになる。


物語の序盤、ブルーを救出するためにヌブラル島を訪れたオーウェン達の前に登場。ジャイロスフィアに乗り遅れたオーウェンに襲い掛かったカルノタウルスを赤子の手を捻るかのように倒し、噴火する山々を背景に雄叫びを上げた。

この時点の草原には既にカルノタウルスしかいなかったので、とりあえず手頃な獲物として襲ってみたといったところだろうが、またしても他の肉食恐竜の魔手から主人公を救った事になる。

この直後に発生した大規模噴火の衝撃波の影響で、仕留めたカルノタウルスを食べる事なくどこかへと去って行った。

なお、立ち去る際には全体重をかける形で、カルノタウルスの頸部を踏み付けてトドメを刺している。……ついでのような形で倒されたこのカルノタウルスには同情を禁じ得ない。


その後、詳細な経緯は不明ながらロックウッド財団に手配された傭兵隊に捕獲され、ヘリによって貨物船「アルカディア号」に輸送されたのち、同じく捕獲された他の恐竜たちとともにヌブラル島を離れることになる(この際、前述のデータがチラッと映るシーンがある)。

輸送中に麻酔が切れて目を覚ましたことで、ブルーの輸血のために奔走するオーウェンやクレアと一悶着あった(裏話になるが、このシーンも「アニマトロニクス」を使用して撮影されている)ものの、最終的には本土のロックウッド邸に無事到着。やはりというかまたかというか、ヤギを餌にする形で地下に建設された檻に収容された。


以下、ネタバレ注意


終盤にて再び登場。檻の中での描写はなかったものの、落札されずに残された恐竜たちと共にメイジー・ロックウッドの手で解放され、そのままシアン化水素ガスの魔の手を逃れてロックウッド邸から脱出したとみられる。


邸宅の裏庭にて、一連の事件の黒幕だったイーライ・ミルズがインドミナスのDNAサンプル骨を拾い上げようとした瞬間に突如出現。ミルズに頭から食らいついて振り回し、丸呑みも同然の形で平らげてしまった。千切れた片脚を掠め取ろうとしたカルノタウルスも軽く頭突いただけで追い払い、凱歌を奏するが如く天に向かって雄叫びを上げた。

その後は肉片に群がるコンピーを追い散らすように唸りながら森へと去っていったが、その際にインドミナスのDNAサンプル骨を偶然ケースごと踏みつけて粉々に破壊し、ヌブラル島から持ち出された「キメラ恐竜」の遺伝子に終止符を打った。


余談だが、前作で初めて全体像を現した時のBGMが再使用された事に加えて、敵役に音もなく忍び寄りいきなり捕食する、頭からかぶりついた人間を食いちぎる、振り返りざまに天を仰いで咆哮する、地面を踏みしめる脚がアップになるなど、この一幕には第1作へのオマージュが僅か30秒という短時間の中でふんだんに盛り込まれている。

特に雄叫びのポーズは左右逆ではある(声も当時より低くなっている)が、1作目のそれを25年越しに再現したものであり、往年のファンを喜ばせた。


エピローグでは、どこかの動物園にフェンスを突き破って侵入、遭遇した雄ライオンと崖を隔てて対峙し、互いに咆哮を上げていた。


ヌブラル島が火山活動で丸ごと崩壊した現在、輸送された恐竜を元の島やベンジャミンが言っていた例の新しい島に送還させる事はもはや不可能となったため、レクシィやブルーをはじめとした全ての恐竜たちは事実上、多くの人間が暮らすアメリカ大陸で新しい生活を送る事を余儀なくされた事になる(21年前にもほぼ似たような事例はあったが、その時はティラノサウルスの親子2頭だけであり、元の島に送還させる事も出来たため、今回とは比較にならない)。


それは同時に、除く多くの恐竜が、6500万年の時を越えて故郷のアメリカに帰還したことも意味するが、それが彼らにとって幸か不幸かはまた別の問題であろう。


第6作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

その後4年間シエラネバダ山脈に潜伏していたが、合衆国魚類生物保護局のヘリに追跡され逃走の際、意図せずに街中のドライブインシアターに現れてしまう。しかし、何故か人間を捕食する所か危害を加える事すら無くヘリからの麻酔銃の狙撃を避けて森へと去って行った。その後、合衆国魚類生物保護局に捕獲されてそのままバイオシン社に引き渡され、イタリアにあるバイオシン本社のサンクチュアリであるジャングルに放たれることとなった。


今作では彼女を含めた本シリーズに登場するT-REXの遺伝子上のルーツ、先史時代(白亜紀後期)において蚊に血液を吸われたT-REXの存在についても描かれる。


※以下、再びネタバレ注意


サンクチュアリのジャングルでは、同じくそこに放たれ住んでいた前世の仇であるギガノトサウルスと張り合うことになるも、やはり老齢だったこともあり初戦のつばぜり合いで押されて退けられ、2度目の戦いでもギガの一枚上手な戦法で劣勢に追い込まれ、そのまま叩き伏せられて気絶。しかしその直後、テリジノサウルスの偶然の参戦もあり最終的にギガを倒して敵討ちに成功する。その後、人間の住む外界から遮断された同サンクチュアリで、先に捕獲移送されていたティラノサウルス夫婦のドゥバックと出会い、新たな仲間の一員となった。


原作小説版『ジュラシック・パーク

全長15m、体高6m。

パークの管理人であるロバート・マルドゥーンにより「レクシィ」と名付けられた雌が登場。こちらが現在の愛称の元ネタ。

映画版とは異なり、雄の幼体のティラノサウルスとともに登場する。


2階建ての家に並ぶような大きさに反して、目にも止まらない速さで走れる事で登場人物らを戦慄させた。また、ボートに乗って湖に逃がれるグラント一行を追いかける際にワニのような巧みな水泳能力を見せ、グラントに「世界最大のワニだな」と評された(このシーンは当時の技術不足から映画では再現されなかったが、後にⅢで類似シーンが実現している)。

その他小説の描写では、のように二股に分かれている。


原作小説では目の前で立ち尽くしたグラントを食べようとせず、苛立つように吠えて威嚇していた。これについてグラントは「動いているものしか見えない」と推測していたが、続編の原作版『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』では静止しているものもしっかり見えていると明言されており、前作でグラントが襲われなかったのは「直前にヤギを食べて空腹が満たされていたから」だと語られている(作中でもカエルに近い視覚系とする論文があったそうだが、草食動物がとる最も一般的な防御方法は「凝固する」事であり、捕食者のティラノサウルスがそれに対応出来る視覚を持つのは当然なので、この論文は作中で「見当外れで愚劣」と酷評されている)。


執拗にグラント達を追跡し、何度も絶体絶命のピンチに追い込むものの、中盤でマルドゥーンの麻酔弾ロケットランチャーにより眠らされて以降は出番なし。意外にも彼女自身は一人も犠牲者を出しておらず、作中で人間を殺害したのは幼体の方だった。

なお、原作のヌブラル島はパーク崩壊後にコスタリカ軍の空爆で全ての恐竜と共に焼却処分されたため、原作版レクシィもその際に炎に巻き込まれて死亡していると思われる。


ゲームにおいて

Jurassic Park:The Game

2011年にSteamなどを通して発売された、1993年の「ジュラシック・パーク」事件の直後のイスラ・ヌブラルにて繰り広げられる物語を描いたPCゲーム。

製作にユニバーサル・ピクチャーズが直接関わっているため、映画版の時系列において正史として扱われている。


最大級の脅威として登場し、最後の最後まで何度も主人公たちの前に現れ窮地に追い込むが、敵方のキャラを捕食して主人公を救う場面もある。

序盤では「レディ・マーガレット」と名付けられたトリケラトプスと一騎打ちを繰り広げ、その角をへし折っている(途中でフェードアウトしたため勝敗は不明。インジェンの報告書によれば1993年~1994年の間に1頭のトリケラトプスがティラノサウルスによって捕食されたとされており、レクシィに軍配が上がった可能性が高い)。


Jurassic World Evolution

 『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のタイアップ作品となるテーマパーク建設シミュレーションゲーム『Jurassic World Evolution』にも登場。

 正確には同一個体ではないが、ベーシックデザインはタイアップ先の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』に登場するレクシィのそれと全く同じである。


全長14m、体高5.0m、体重18t(アップデート後は全長13.5m、体高4.7m)。

ベースステータスはATTACK:109、DEFENSE:30、LIFESPAN:66、RESILIENCE:36。

攻守の合計ステータスは139とインドミナス・レックスに次いで最高の値で、あのインドラプトルをも凌ぐ。

紹介映像は『ジュラシック・パークIII』のオマージュとなっており、レクシィによるスピノサウルスとのリターンマッチのような趣がある。



Jurassic World:BLUE

『ジュラシック・ワールド』から3年後、火山活動の渦中にあるヌブラル島をラプトルのブルーの視点で描いたVRゲーム。

ユニバーサル・ピクチャーズ監修のもと製作されており、映画版の正史に属する。


火山活動によって荒野と化した大地に現れ、バリオニクスと小競り合い中だったブルーと邂逅を果たす。向かってきたバリオニクスを突き飛ばして瞬殺し、その隙に背中に飛び乗ったブルーも強引に振り落として雄叫びを上げた。

あわや流血沙汰か……と思いきや、直後に上空を横切ったヘリコプターを発見、ヘリを追うようにその場を去って行った。


余談

映画「ジュラシック・パーク」におけるストーリーボードでは、フィル・ティペットにより「ロベルタ(Roberta)」という愛称を与えられていた。ただ、メイキングの1シーンでしか確認出来ず、ごく一部のファンしか知り得なかったこと、原作を出典とする「レクシィ」の愛称が既に広まっていた事から、現在でもファンからは「レクシィ」と呼ばれる事が殆どである。

また、上述の通りコリン・トレヴォロウ監督監修の外伝小説では「レクシィ」の別称で呼ばれるシーンがあるため、現在はロベルタではなくレクシィが公式愛称と見る向きもある。


レクシィのサイズについては公式サイトや公式資料によって食い違いがあり、一部矛盾する内容も存在している。

この現象については公式スタッフから一応の釈明があり、発言を換言すると「公式資料にはT-REXの平均データとレクシィの個体データが混在している」ということらしい。

同時に12mという全長は平均種のために切り捨てられた数値であり、13.4mは(JW時点の)レクシィを指すサイズであるとも説明されている。


誕生したのは1988年、イスラ・ソルナにて。その後は複数の同種とともに1年間飼育され、翌1989年にイスラ・ヌブラルへと移送された。本来、ヌブラル島には大人用と子供用の二つの「ティラノサウルス・レックス・パドック」が存在していたのだが、第1作目の1993年時点で生き残っていたのはレクシィただ1頭のみだったという。

第1作の本編では、ティラノサウルスに対して「ヤツら」と複数形が用いられる台詞が2度もあるが、これはその設定の名残なのだろうか。


誕生した時の設定から基づくと、年齢は1作目の時点ではまだ5歳、4作目『ジュラシック・ワールド』時点で27歳、5作目『炎の王国』時点では30歳である。

現実世界で最大級のティラノサウルスとして有名な「スー」の年齢は29歳と考えられており、最新の研究からティラノサウルスの寿命は30歳前後、実際に成体になるのは18歳頃と推定されていた(現在は30歳超を誇る「スコッティ」や「トリックス」の発見により、もう少し寿命が長かった可能性も指摘されている)。

なお、5作目の作中では「クローンの寿命は不明」との言及があり、レクシィが現実世界のティラノサウルス同様の寿命を持つかは定かではない。


映画版第1作の本来の脚本は、グラント一行が自力でラプトルを撃退して島を脱出するというあらすじだった。だが、「恐竜側の主役であるT-REXを出さないと客が不満を感じるはずだ」というスピルバーグ監督の意向により大幅に変更され、実際の映画の流れとなったという。

それがどれほどの英断であったかは語るまでもない。


第4作の予告編や告知シーンでは、ラプトル四姉妹やインドミナス、モササウルスや翼竜たちなどが前面に押し出されるのとは対照的に全くと言っていいほど姿を見せておらず、インドミナス自体が「ティラノサウルスより巨大に作られた新種」と大々的に宣伝された事もあって、ファンの間では「(ティラノサウルスは)3に続いて出番がないのではないか」と不安視する声もあった。

しかし実際は、しっかりとティラノサウルス(レクシィ)が本作のロゴとなっており、劇中でも終盤に大きな見せ場がある事から、彼女もまた「ジュラシック・ワールド」のキーキャラクターであり、意図的に前情報を伏せられていた隠しボスならぬ隠し目玉であった事が窺える。

脚本の執筆も担当したコリン・トレヴォロウ監督は、レクシィについて「僕にとってあの映画(第1作)でのヒーロー」と語っており、「1作目と同様のヒーロー的な存在感を与えるべきだ」と思って脚本を執筆したという。


第5作では打って変わって予告編や告知シーンにも堂々と姿を見せ、同作の目玉の一つとして広く周知された。前半の見せ場とも言える「カルノタウルスを一撃で倒すシーン」も繰り返し用いられており、あまつさえそのワンシーンを切り取った画が本作の第2ポスターにもなっている。

本編でもモササウルスのシルエットとディロフォサウルス(声のみ)に続いて冒頭からいきなり登場し、第1作や第4作と比較してもかなり早い段階でファンサービス的な顔見せが行われた(全体像が映し出されたという意味では、彼女がトップバッターだったとも言える)。

同作のヴィランであるインドラプトルの撃破にこそ関わらないが、「モササウルスが島から脱出する契機を作る」「オーウェンらをピンチに陥れたカルノタウルスを倒して結果的に彼らを救う」「間接的にではあるが血液を提供し、瀕死のブルーを救う存在となる(前作でレクシィはインドミナスとの戦闘でピンチに陥ったところをブルーに救われているので、図らずもこれで借りを返した形となっている。また同時に、第2のインドラプトル誕生に必要なブルーのDNAを組み込むための採血を、この輸血によって未然に防いだことにもなる)」「人間側のヴィランであったミルズを捕食して討伐する」「残っていたインドミナスのDNAサンプル骨を踏み潰し、また引き起こされていたであろうキメラ恐竜の惨劇を未然に防ぐ(ある意味インドミナスを2度も下したとも言える)」など、裏方に近いながらも非常に重要な役回りを務めている。

同作においては、そういう意味で裏の主役と言えるかもしれない。


総じて、「『ジュラシック・パーク』シリーズ最古参にして最年長の恐竜」という肩書はもちろん、登場した作品では必ず見せ場があったり、シリーズを通して生き残っている事が明確な唯一の恐竜であったりと、何かと製作陣に愛され厚遇されている恐竜である。


小説版『ジュラシック・ワールド』のプロローグとエピローグでは、レクシィの独白のような形で、彼女がどのようにして捕獲されたのかという経緯が語られている。

それによると、本編より10年以上前の2000年代前半に麻酔銃によって眠らされ、目覚めた時には既にパドック9に収容されていたようである。それ以来四方を壁に阻まれ、他者と会う事も出来ず、赤い光(発煙筒)を合図に食欲だけは満たされる単調な生活の中で、その場所に自分を閉じ込めた皮膚のすべすべした小さな生き物どもに対して本能から来る怒りを感じていたらしい。

曰く、第4作ラストの咆哮は再び自由を取り戻した事への喜びと、自分を狭苦しい場所へ閉じ込めた小さな者たちへの怒りを込めたものでもあったという。


今やこの世界を支配するのは彼女であり、小さな者たちはいない。


ここへは二度と近づくな。彼女は小さな者たちにそう告げたつもりだった。


シリーズ6作目『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』では、ギガノトサウルスとの力の差に疑問を呈したファンが多かったが、監督はこれに対しtwitterでこう答えている。


「その気持ちは理解するよ。でもT-レックスの平均寿命が28年ほどだったのは言っておく価値があるでしょう。なので私たちのレクシィは『新たなる支配者』においては人生の終わりに近づいていた。その年齢でも、彼女には立ち上がり、6,500万年後に自分の死の復讐をする強さがあった。時には復讐には時間がかかるものだ」


イスラ・ソルナにはかつて(1作目から4年後の1997年当時)ドゥバックジュニアを含む8頭のティラノサウルスが生息していた。

上記の通り現在はイスラ・ソルナの恐竜は全てイスラ・ヌブラルに移されたとされるが、現時点でヌブラル島に存在するティラノサウルスはレクシィただ1頭のみともされていたため、他のティラノサウルスらは経緯は不明ながら既に死亡している可能性が高い。…と思われたが、6作目にて経緯は不明ながら、ティラノサウルス夫婦のドゥとバックがバイオシンのサンクチュアリにて生きていたことが判明する。

本来のティラノサウルスの寿命は30年であり、そろそろ天寿を全うする時が近付いてきたと見られるレクシィが、今度こそ人間と関わらない安住の地を見つけ、そこでライバルとの因縁に終止符を打ち、自身の最期を看取ってくれるであろう仲間に出会えたということは、彼女にとって真の平和が訪れた時なのかもしれない。


関連イラスト

1作目

侏罗纪公园襲撃Jurassic Park T-Rexジュラシック・パーク

ジュラシック・ワールド

レックス!!王竜もし、戦わば……

ジュラシック・ワールド/炎の王国

T-REX


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関連タグ

ティラノサウルス ジュラシック・パーク ジュラシック・ワールド ジュラシック・ワールド/炎の王国 スティーブン・スピルバーグ

アラン・グラント イアン・マルコム ジョン・ハモンド

ガリミムス ヴェロキラプトル インドミナス・レックス ブルー(ジュラシック・ワールド) モササウルス スピノサウルス カルノタウルス


ゴジラ:スピルバーグ監督自身がそう語っているように、『ジュラシック・パーク』シリーズは、日本を代表する怪獣映画『ゴジラ』シリーズの影響を受けている。レクシィとゴジラは、大きな脅威でありながら人間の味方にもなり得る存在という点で共通する。ちなみに、『ジュラシック・パーク』公開前のゴジラ作品の1つである『ゴジラVSキングギドラ1991年)』には、『スピルバーグ少佐』というキャラクターが登場している。


GODZILLA:上記の関連。スピルバーグ監督の影響を受けたと明言する『ギャレス・エドワーズ』監督が2014年に世に送り出したゴジラである。終盤で敵であるメスのムートーの背後から音もなく忍び寄ってそのまま撃破し、これによって意図せず主人公の危機を救うという流れは、第1作のレクシィの活躍に通ずるものがある。


パワーレンジャー・ダイノチャージ:『獣電戦隊キョウリュウジャー』のパワーレンジャー版。主人公のタイラーが、Tレックスゾード(ガブティラ)をレクシィと呼んでいる


レディ・プレイヤー1:冒頭のレースシーンでキングコングと共に障害物ポジションとしてゲスト出演。参加者達の車を第1作よろしく襲い、破壊した。ちなみに暴れた際の周囲は上記の2014年版ゴジラの最終決戦地を思わせる中華街だった。また主人公が攻略に成功した際目撃した舞台裏では、登場の際骨組みだけの蛇腹式エレベーターでせり上がっていく姿も映っている。


参考リンク

『ジュラシック・ワールド』のT-レックスは“なんであんなの?”、監督が反論

https://front-row.jp/_ct/17557913

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