ピクシブ百科事典

ティラノサウルス・レックス(レクシィ)

れくしぃ

映画『ジュラシック・パーク』シリーズの第1作目、第4作目、第5作目に登場する雌のティラノサウルス・レックス。
目次[非表示]

概要

映画ジュラシック・パーク』シリーズを代表する、雌のティラノサウルス・レックス
第1作、第4作、第5作の3作品に渡って登場しており、映画のメインロゴとしても使われている。

レクシィ(Rexy)」という愛称はマイケル・クライトンの原作小説に登場する雌のティラノサウルスの名前から取られており、それがファンに広まった事で、映画版第1作のティラノサウルスを指す名前となった。
その後、映画版の時系列に属するゲーム作品『Jurassic Park:The Game』作中において使用され、現在はほぼ公式の愛称となっている。

生態と特徴

黒い縁取りのある灰茶色の体色と琥珀色の瞳を持つ、巨大なティラノサウルス。

第1作、第4作、第5作に登場する「ジュラシック・パーク」及び「ジュラシック・ワールド]」の舞台、「サイトA」こと「**イスラ・ヌブラル**」に君臨する頂点捕食者(Apex predator)。 1988年に誕生、2018年までの30年に渡って生きながらえてきた「女王」であり、シリーズを全体を通して最も長寿かつ古株の恐竜でもある。

「ジュラシック・パーク」の崩壊によって島が放棄された1993年からマスラニ社に捕獲されるまでの約10年は恐竜の王国と化したヌブラル島で生活しており、インジェン社の報告書によればガリミムスパラサウロロフストリケラトプスといった草食恐竜や放棄されたヤギを手当たり次第に捕食していた(1994年時点で狩猟報告はなかったが、ブラキオサウルスも狩りの対象としていたらしい)。この「女王」の捕食活動により草食動物の母集団は健全な値に保たれ、結果としてヌブラル島の生態系の維持を担う一助となっていたという。

2000年代には、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』及び『ジュラシック・パークIII』の舞台となった「サイトB」こと「イスラ・ソルナ」に生息する全ての恐竜たちがレクシィの棲むヌブラル島に移送されたが、それ以降もヌブラル島における最大最強の捕食者の座を堅持していた。つまり、ヤツをも凌ぐ戦闘力を持っている事になる。

作中での活躍

第1作『ジュラシック・パーク』

全長12.2m、体高5m、体重7t。
同作の目玉であり、電流の切れた高圧電線を噛み切って人々の前に姿を現すシーンは当時の観客の度肝を抜いた。

島の北東部に広がる「T-REXパドック」にて飼育されており、供給される生きたヤギを餌としていた。

中盤、パークがシステムダウンに陥った事でフェンスを破って出現。ツアー用の車であるランドクルーザー(1993年型フォード エクスプローラー XLT)に乗っていた主人公のアラン・グラント一行を襲撃した。ランドクルーザー04号車に閉じ込められたティムとレックスを助けるために囮となった数学者のイアン・マルコムに重傷を負わせ、そのまま近くの公衆トイレに隠れていた弁護士のドナルド・ジェナーロに頭からかぶりついて殺害した(少し前にヤギを食べて腹が膨れていたためか捕食はしておらず、グラント達の救援に来たエリー・サトラーとロバート・マルドゥーンがバラバラになったジェナーロの死体を見つける描写がある)。その後は引っ繰り返したランドクルーザー04号車に取って返し、中に閉じ込められていたティムごと崖から突き落とした。
裏話になるが、このシーンの大半は「アニマトロニクス」と呼ばれる実物大のロボットを使用して撮影されており、それ以外では演出の都合上、ほぼ全てCGで描かれている。またこのシーンは約8分間にも及ぶ長いシーンなのだが、その間BGMは、一切使用されていない

以降は好き放題にパーク内部を徘徊しており、マルコムを回収したサトラーとマルドゥーンのジープ04号車を追いかけたり、翌日には倒れた木の陰に隠れていたグラント達の前でガリミムスを捕食したりと、諸所で姿を見せていた。
ちなみに、50km以上の速度で走っているジープに追いすがるシーンは、走行速度の話題が出ると必ずといっていいほど取り沙汰されるシーンである(走行速度については諸説あるが、現実世界のティラノサウルスのそれは一般に時速20~30km程度とされる事が多い)。以降の作品ではやや走行速度が抑えられたようだが、全力疾走しているシーンはないので実際のところ何キロで走れるのかは不明。

終盤のパークエントランスにて、2頭のヴェロキラプトルに追い詰められて絶体絶命となったグラント一行の前に音もなく現れ、途端に1頭のラプトルに襲いかかったことで図らずもグラント達を救う。そして直後にもう1頭のラプトルに首に食らいつかれ負傷しながらも食らいつき返し、すぐ近くに展示されていたティラノサウルスの骨格標本に投げ飛ばすと、勝利の雄叫びを上げた。

ジュラシックパーク



第4作『ジュラシック・ワールド

全長12.2m、体高5m(全長13.7m、体高5.5mとも)、体重9t。
1作目から20年以上を経た事で更に成長しており、体重が2tも増加した。
右首には第1作のラストにおけるラプトルとの戦いで負った傷痕が残っている。

イスラ・ヌブラルの「ジュラシック・パーク」事件より十数年後、無法地帯となった島を闊歩していたところを、インジェン社を買収したマスラニ社によって捕獲され、パークの施設で保護(管理)されていた。「ジュラシック・ワールド」開園後はパドック9の「ティラノサウルス・レックス・キングダム」というアトラクションにて、パークの目玉としてお披露目された。ちなみに「ジュラシック・ワールド」にて飼育されているティラノサウルスは、彼女1頭のみである。

劇中では序盤に登場。餌やりの時間、パドック内にて1作目の登場時よろしくヤギを捕食する様子が映されたが、人混みに隠れて頭と背中頂部の一部しか見えていない。

また中盤では、1作目のラストでレクシィが暴れ回った旧パークエントランスが登場する(一瞬だが、レクシィが最後に破壊した前述のティラノサウルスの骨格標本(頭蓋骨を含む)や、その際に落ちた垂れ幕の一部も映っている)。

その後、中盤~終盤にかけては全く出番が無いが、最終盤にてパドックのゲートが開かれるのと同時に本格的に登場。
凶悪無比なハイブリッド恐竜、インドミナス・レックスに対する切り札としてパドック9より解放され、1作目でマルコムがそうしたように、クレアに発煙筒で誘導されてインドミナスがいるメインストリートに姿を現す。なお、このシーンでは展示されていたスピノサウルスの全身骨格標本を粉砕して登場するという、第3作への意趣返しの如き演出がなされている。

侏儸紀世界:史詩場景


そのままインドミナスとの対決に突入し、序盤の噛み合いでは豊富な戦闘経験を生かして互角以上に立ち回るも、インドミナスの長大な前脚による反撃に遭い、最終的に戦闘不能に陥る。だが、とどめを刺される寸でのところでラプトルのブルーがインドミナスに飛びかかり、インドミナスが怯んだその隙に体勢を立て直して反撃に転じる。インドミナスを何度も建物に叩き付け、噛み付いて地面に引き倒す、体当たりで吹き飛ばすなど、「本当にさっきまでダウンしていたのか」とすら感じさせる怒涛の猛攻を仕掛け、ブルーの助勢もあってインドミナスを湖エリアの縁まで追い詰める事に成功した。

その直後に湖から突然飛び出して来たモササウルスによってインドミナスが水中に没した後は、傍らにいたブルーに一瞥をくれ、彼女やその近くにいたオーウェン達を襲う事なく去って行った。ブルーの援護に恩を感じたのか、それとも単に興味を失っただけなのか、それは誰にも分からない。

ラストシーンで再登場。惨劇の翌朝、無人となった島の高台からパークを見下ろし、王者の如く咆哮を轟かせるシーンで映画は締め括られる。

第5作『ジュラシック・ワールド/炎の王国

前作でのパーク崩壊により自由を取り戻してからは、再びヌブラル島の生態系の頂点に君臨し、相変わらず我が物顔で島を支配していた。

T-REX


DPG(恐竜保護グループ)」の報告によれば、パーク崩壊によって全ての恐竜が解き放たれた事で、かつてソルナ島からヌブラル島へと移送された大型肉食恐竜らは縄張り争いにおいてレクシィの怒りに晒される事となった。その結果、(間接的ないし直接的に)他種のいくつかの肉食恐竜が再絶滅へと追いやられたという。

今作ではヌブラル島に火山噴火による危機が迫っており、島の恐竜たちの保護に関する騒動が前半のテーマとなる。レクシィも、ロックウッド邸にてイーライ・ミルズが前パーク責任者であるクレアに提示した、「保護対象」とする恐竜11種類の内の1種類に選ばれていた。

本編から数年前と見られるプロローグでは、ラグーンの湖底に没したインドミナス・レックスのDNAサンプル回収のためにヌブラル島を訪れたロックウッド財団の傭兵グループの前に出現。夜嵐の中、森の奥から島の主の如く出現すると、機材や壊れたジープを跳ね除けながら通信士のジャックを追い掛け回し、その途中で彼が取り落としたラグーンゲート開閉操作盤の端末機を踏み付けて破壊した。更にヘリから降ろされた梯子に食らい付き、その梯子にしがみついていたジャックごとヘリを振り回すほどのパワーを見せたが、梯子の先端が千切れた事でこの襲撃は失敗、結果的に傭兵グループの逃走を許した事になる(ただしジャック自身はその直後に、湖から飛び出して来たモササウルスによって梯子ごと捕食された)。
なお、レクシィがラグーンゲート開閉操作盤の端末機を破壊したことでラグーンゲートは完全に閉まらずに開いたままとなり、結果モササウルスは、そのゲートを通って一足先にヌブラル島から脱出していった。

物語の序盤、ブルーを保護すべく火山活動が最活発化したヌブラル島を訪れるも、ミルズに雇われていた傭兵グループに裏切られて島に置き去りにされたオーウェン達の前に登場。姿を現すや否や、ジャイロスフィアに乗り遅れたオーウェンに襲い掛かったカルノタウルスを赤子の手を捻るかのように一撃で倒し、そのまま左脚でカルノタウルスの首を押さえつけながら噴火する山々を背景に雄叫びを上げた。
この時点の草原にはカルノタウルスしかいなかったので、とりあえず手頃な獲物として襲ってみたといったところだろうが、ともあれまたしても他の肉食恐竜の魔手から主人公を救った事になる。
この直後に発生した大規模噴火の衝撃波の影響で、仕留めたカルノタウルスを食べる事なくどこかへと去って行った。
なお、この件のカルノタウルスは倒された当初はもがいていたが、レクシィが走り去った後はピクリとも動いていない。直後に猛烈な噴煙が草原を襲った事も考慮すると、レクシィの襲撃ないし噴煙が原因で死亡した可能性が高い。

その後、詳細な経緯は不明ながらロックウッド財団に手配された傭兵隊に捕獲され、ヘリによって貨物船「アルカディア号」に載せられる。初め船内では麻酔によって昏睡状態であったが、輸送中に麻酔が切れて目を覚ましたことで、ブルーの輸血のために奔走するオーウェンやクレアと一悶着あった(裏話になるが、このシーンも「アニマトロニクス」を使用して撮影されている)ものの、最終的には本土のロックウッド邸に無事到着。やはりというかまたかというか、ヤギを餌にする形で地下に建設された檻に収容された。

以下、ネタバレ注意


























終盤にて再び登場。檻の中での描写はなかったものの、落札されずに残された恐竜たちと共にメイジー・ロックウッドの手で解放され、そのままシアン化水素ガスの魔の手を逃れてロックウッド邸から脱出したとみられる。
邸宅の裏庭にて、ほとんどの恐竜たちが車を踏みつけるなどして走り去った後、一連の事件の元凶にして黒幕だったミルズがインドミナスのDNAサンプルの骨を拾い上げようとした瞬間にいきなり姿を現した。その途端、ミルズに頭から食らいついて振り回した挙句、丸呑みも同然の形で平らげてしまった。更に千切れた片脚を盗取しようとしたカルノタウルスを軽く頭突いただけで追い払い、凱歌を奏するが如く天に向かって雄叫びを上げた。
その後は肉片に群がるコンピーを追い散らすように唸りながら森へと去っていったが、その際にインドミナスのDNAサンプル骨をケースごと踏みつけて粉々に破壊し、ヌブラル島から持ち出された「キメラ恐竜」の遺伝子に終止符を打った。
余談だが、敵役に音もなく忍び寄りいきなり捕食する点、かぶりついた人間を食いちぎっている点、振り返りざまに天を仰いで咆哮する点、地面を踏みしめる脚がアップになる点など、この一幕には第1作へのオマージュがふんだんに盛り込まれている。特に雄叫びのポーズは左右逆ではある(声も当時より低くなっている)が、1作目のそれを25年越しに再現したものであり、往年のファンを喜ばせた。

エピローグでは、どこかのサファリパークに侵入した際に遭遇した雄ライオンと崖を隔てて対峙し、互いに咆哮を上げていた。

ヌブラル島が壊滅した現在、輸送された恐竜を元の島に送還させる事はもはや不可能となったため、レクシィやブルーをはじめとした全ての恐竜たちは事実上、多くの人間が暮らすアメリカ本土で新しい生活を送る事を余儀なくされたという事になる。

原作小説版『ジュラシック・パーク

全長15m、体高6m。
パークの管理人であるロバート・マルドゥーンにより「レクシィ」と名付けられた雌が登場。こちらが現在の愛称の元ネタ。
映画版とは異なり、雄の幼体のティラノサウルスとともに登場する。

2階建ての家に並ぶような大きさに反して、目にも止まらない速さで走れる事で登場人物らを戦慄させた。また、ボートに乗って湖に逃がれるグラント一行を追いかける際にワニのような巧みな水泳能力を見せ、グラントに「世界最大のワニだな」と評された(このシーンは当時の技術不足から映画では再現されなかったが、後にⅢで類似シーンが実現している)。
原作小説では目の前で立ち尽くしたグラントを食べようとせず、苛立つように吠えて威嚇していた。これについてグラントは「動いているものしか見えない」と推測していたが、続編の原作版『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』では、静止しているものもしっかり見えていると明言されており、前作でグラントが襲われなかったのは、直前にヤギを食べて空腹が満たされていたからだと語られている(作中でもカエルに近い視覚系とする論文があったそうだが、草食動物がとる最も一般的な防御方法は「凝固する」事であり、捕食者のティラノサウルスがそれに対応出来る視覚を持つのは当然なので、この論文は「見当外れで愚劣」と酷評されている)。

執拗にグラント達を追跡し、何度も絶体絶命のピンチに追い込むものの、中盤でマルドゥーンの麻酔弾ロケットランチャーにより眠らされて以降は出番なし。意外にも彼女自身は一人も犠牲者を出しておらず、作中で人間を殺害したのは幼体の方だった。
なお、原作のヌブラル島は、パーク崩壊後にコスタリカ軍の空爆で全ての恐竜と共に焼却処分されたため、原作版レクシィもその際に炎に巻き込まれて死亡していると思われる。

ゲームにおいて

Jurassic Park:The Game

2011年にSteamなどを通して発売された、1993年の「ジュラシック・パーク」事件直後のイスラ・ヌブラルにて繰り広げられる物語を描いたPCゲーム。
製作にユニバーサル・ピクチャーズが直接関わっているため、映画版の時系列において正史として扱われている。

最大級の脅威として登場し、最後の最後まで何度も主人公たちの前に現れ窮地に追い込むが、敵方のキャラを捕食して主人公を救う場面もある。
中盤では「レディ・マーガレット」と名付けられたトリケラトプスと一騎打ちを繰り広げ、その角をへし折っている(途中でフェードアウトしたため勝敗は不明。インジェンの報告書によれば1993年~1994年の間に1頭のトリケラトプスがティラノサウルスによって捕食されたとされており、レクシィに軍配が上がった可能性が高い)。

Jurassic World Evolution

 『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のタイアップ作品となるテーマパーク建設シミュレーションゲーム『Jurassic World Evolution』にも登場。
 正確には同一個体ではないが、デザインはタイアップ先の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』に登場するレクシィのそれと全く同じである。

全長14m、体高5.0m、体重18t。
ベースステータスはATTACK:109、DEFENSE:30、LIFESPAN:66、RESILIENCE:36。
攻守の合計ステータスは139で、ハイブリッド種を除くと最高の値である。
紹介映像は『ジュラシック・パークIII』のオマージュとなっており、レクシィによるスピノサウルスとのリターンマッチのような趣がある。



Jurassic World:BLUE

『ジュラシック・ワールド』から3年後、火山活動の渦中にあるヌブラル島をラプトルのブルーの視点で描いたVRゲーム。
ユニバーサル・ピクチャーズ監修のもと製作されており、映画版の正史に属すると思われる。

火山活動によって荒野と化した大地に現れ、バリオニクスと小競り合い中だったブルーと邂逅を果たす。向かってきたバリオニクスを突き飛ばして瞬殺し、その隙に背中に飛び乗ったブルーも強引に振り落として雄叫びを上げる。
あわや流血沙汰か……と思いきや、直後に上空を横切ったヘリコプターを発見、ヘリを追うようにその場を去って行った。

余談

誕生したのは1988年、イスラ・ソルナにて。その後は複数の同種とともに1年間飼育され、翌1989年にイスラ・ヌブラルへと移送された。本来、ヌブラル島には大人用と子供用の二つの「ティラノサウルス・レックス・パドック」が存在していたのだが、第1作目の1993年時点で生き残っていたのはレクシィただ1頭のみだったという。
にも係わらず、1作目の本編ではティラノサウルスに対して「ヤツら」と複数形が用いられる台詞が2度もあるが、これはその設定の名残なのだろうか。

設定では1作目の時点ではまだ5歳、4作目『ジュラシック・ワールド』時点で27歳、5作目『炎の王国』時点では30歳とされている。
現実世界で最大級のティラノサウルスとして有名な「スー」の年齢は29歳と考えられており、最新の研究からティラノサウルスの寿命は30歳前後、実際に成体になるのは18歳頃と推定されていた(現在は30歳超を誇る「トリックス」の発見により、もう少し寿命が長かった可能性が指摘されている)。
なお、5作目の作中では「クローンの寿命は不明」との言及があり、レクシィが現実世界のティラノサウルス同様の寿命を持つかは定かではない。

映画版第1作の本来の脚本では、グラント一行が自力でラプトルを撃退し、島を脱出するというあらすじだったのだが、「ティラノサウルスを出さないと客が不満を感じるはず」というスピルバーグ監督の意向により大幅に変更され、実際の映画の流れとなっている。
それがどれほどの英断であったかは語るまでもない。

第4作の予告編や告知シーンでは、ラプトル四姉妹やインドミナス、モササウルスや翼竜たちなどが前面に押し出されるのとは対照的に全くと言っていいほど姿を見せておらず、インドミナス自体が「ティラノサウルスより巨大に作られた新種」と大々的に宣伝された事もあって、ファンの間では「(ティラノサウルスは)3に続いて出番がないのではないか」と不安視する声もあった。
しかし実際は、しっかりティラノサウルス(レクシィ)が本作のロゴとなっており、劇中でも終盤に大きな見せ場がある事から、彼女もまた「ジュラシック・ワールド」のキーキャラクターであり、意図的に前情報を伏せられていた隠しボスならぬ隠し目玉であった事が窺える。
脚本の執筆も担当したコリン・トレボロウ監督は、レクシィについて「僕にとってあの映画(第1作)でのヒーロー」と語っており、「1作目と同様のヒーロー的な存在感を与えるべきだ」と思って脚本を執筆したそうである。

第5作では打って変わって予告編や告知シーンにも堂々と姿を見せ、同作の目玉の一つとして広く周知された。前半の見せ場とも言える「カルノタウルスを一撃で倒すシーン」も繰り返し用いられており、あまつさえそのワンシーンを切り取った画が本作の第2ポスターにもなっている。
本編でもモササウルスのシルエットとディロフォサウルス(声のみ)に続いて冒頭からいきなり登場し、第1作や第4作と比較してもかなり早い段階でファンサービス的な顔見せが行われた(全体像が映し出されたという意味では、レクシィがトップバッターだったとも言える)。
同作のヴィランであるインドラプトルの撃破にこそ関わらないが、「モササウルスが島から脱出する契機を作る」「オーウェンらをピンチに陥れたカルノタウルスを倒して結果的に彼らを救う」「間接的にではあるが血液を提供し、瀕死のブルーを救う存在となる(前作でレクシィはインドミナスとの戦闘でピンチに陥ったところをブルーに救われているので、図らずもこれで借りを返した形となっている)」「人間側のヴィランであったミルズを捕食して討伐する」「残っていたインドミナスのDNAサンプル骨を踏み潰し、また引き起こされていたであろうキメラ恐竜の惨劇を未然に防ぐ(ある意味インドミナスを2度も下したとも言える)」など、裏方に近いながらも非常に重要な役回りを務めている。
同作においては、ある意味で裏の主役と言えるかもしれない。

「『ジュラシック・パーク』シリーズ最古参にして最年長の恐竜」という肩書はもちろん、登場した作品では必ず見せ場があったり、シリーズを通して生き残っている事が明確な唯一の大型肉食恐竜であったりと、何かと製作陣に愛されている(厚遇されている)恐竜である。

ちなみに、映画「ジュラシック・パーク」におけるストーリーボードでは、フィル・ティペットにより「ロベルタ(Roberta)」という愛称を与えられていた。ただ、メイキングの1シーンでしか確認出来ず、ごく一部のファンしか知り得なかったこと、原作を出典とする「レクシィ」の愛称が既に広まっていた事から、現在でもファンからは「レクシィ」と呼ばれる事が殆どである。


小説版『ジュラシック・ワールド』のプロローグとエピローグでは、レクシィの独白のような形で、彼女がどのようにして捕獲されたのかという経緯が語られている。
それによると、本編より10年以上前の2000年代前半に麻酔銃によって眠らされ、目覚めた時には既にパドック9に収容されていたようである。それ以来四方を壁に阻まれ、他者と会う事も出来ず、赤い光(発煙筒)を合図に食欲だけは満たされる単調な生活の中で、その場所に自分を閉じ込めた皮膚のすべすべした小さな生き物どもに対して本能から来る怒りを感じていたらしい。
曰く、第4作ラストの咆哮は再び自由を取り戻した事への喜びと、自分を狭苦しい場所へ閉じ込めた小さな者たちへの怒りを込めたものでもあったという。

今やこの世界を支配するのは彼女であり、小さな者たちはいない。

ここへは二度と近づくな。彼女は小さな者たちにそう告げたつもりだった。

イスラ・ソルナにはかつて(1作目から4年後の1997年当時)ドゥバックジュニアを含む8頭のティラノサウルスが生息していた。上記の通り現在はソルナ島の恐竜は全てヌブラル島に移されたとされるが、現時点でヌブラル島に存在するティラノサウルスはレクシィただ1頭のみともされているため、他のティラノサウルスらは経緯は不明ながら既に死亡している可能性が高い。
つまり彼女は2018年現在、現存しているティラノサウルスの中では最後の1頭とも言える。どうかこの地球上に生き残るように長生きしてくれる事を心から願いたい(特に、2021年の公開が決まっている6作目以降も)

関連イラスト

1作目

侏罗纪公园
襲撃
Jurassic Park T-Rex
ジュラシック・パーク


ジュラシック・ワールド

レックス!!
王竜もし、戦わば……



関連記事

ティラノサウルスドゥ ティラノサウルスバック Tレックスジュニア

関連タグ

ティラノサウルス ジュラシック・パーク ジュラシック・ワールド ジュラシック・ワールド/炎の王国 スティーブン・スピルバーグ
アラン・グラント イアン・マルコム ジョン・ハモンド
ガリミムス ヴェロキラプトル インドミナス・レックス ブルー(ジュラシック・ワールド) モササウルス スピノサウルス カルノタウルス

ゴジラ - スピルバーグ監督自身がそう語っているように、『ジュラシック・パーク』シリーズは、日本を代表する怪獣映画『ゴジラ』シリーズの影響を受けている。レクシィとゴジラは、大きな脅威でありながら人間の味方にもなり得る存在という点で共通する。ちなみに、『ジュラシック・パーク』公開前のゴジラ作品の1つである『ゴジラVSキングギドラ(1991年)』には、『スピルバーグ少佐』というキャラクターが登場している。

GODZILLA2014 - 上記の関連。スピルバーグ監督の影響を受けたと明言する『ギャレス・エドワーズ』監督が2014年に世に送り出したゴジラである。終盤で敵であるメスのムートーの背後から音もなく忍び寄ってこれを撃破し、意図せず主人公の危機を救うという流れは、第1作のレクシィの活躍に通ずるものがある。

パワーレンジャー・ダイノチャージ - 『獣電戦隊キョウリュウジャー』のパワーレンジャー版。主人公のタイラーが、Tレックスゾード(ガブティラ)をレクシィと呼んでいる

pixivに投稿された作品 pixivで「ティラノサウルス・レックス(レクシィ)」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 135824

コメント