あのテーマパークが、遂にオープンする。
概要
2015年に公開された『ジュラシックパーク』シリーズ第4作で、前作『ジュラシック・パークIII』から実に14年ぶりの続編。
アメリカでは6月12日(当初は2014年6月13日に公開する予定であった)、日本では8月5日に公開。
映画シリーズ生みの親であるスティーブン・スピルバーグは製作総指揮として参加しており、監督は新鋭のコリン・トレボロウが担当している。
長い年月と技術の発展を経て、とうとう恐竜のテーマパークが無事に開園した現代が舞台。
ほぼ一貫してサバイバルパニックであった『ロスト・ワールド』や『III』とは違い、第1作に近い作風となっている。物語の舞台となる島も第1作と共通する「イスラ・ヌブラル」であり、第1作の直接的な続編というニュアンスが強く打ち出された作品である。
シリーズ作品を見ていなくても楽しめるが、とりわけ第1作との繋がりが深く、またシリーズ全ての作品のオマージュやパロディシーンも多く含まれているため、第1作などを鑑賞(あるいは復習)してから観るとより楽しめる。
旧作における恐竜が、「人間に対する脅威」という側面を全面に押し出した存在だったのに対し、今作ではパークが開園したこともあって、『ダイノトピア』『白亜紀恐竜奇譚竜の国のユタ』等の作品でも描かれた人と恐竜とのヒューマンアニマルボンドが描かれているのも特徴。
「第1作の正当な続編」という扱いであるため、作中に登場する恐竜及び古生物たちのデザインは映画『ジュラシック・パーク』のものに準じている。例として、現在は羽毛説が一般化しており『III』でも羽毛が見られたヴェロキラプトルだが、今作に登場するブルーたちに羽毛はない。
確かに最新の学説とは食い違う部分もあるが、ジュラシック・パークの世界観を踏襲したという意味では「正しい」デザインと言えよう。特にティラノサウルスに関しては1993年当時の個体がそのまま生き続けているという設定であるため、デザインが変更されているとむしろ矛盾が生じたりする。ただし、バリオニクスに関しては本作と続編ではデザインが変更されている。
なお、当初は恐竜と人間のハイブリッドが新たな敵として現れる予定だった (参照①)(参照②)。
2015年6月12日に全米で公開されて以来、全世界での興行収入は15億ドルを突破している。これは『アベンジャーズ』や『アナと雪の女王』、『ワイルド・スピード/スカイ・ミッション』を抑えて、映画史上3位に入る大記録である(ちなみに1位は『アバター』、2位は『タイタニック』)。
11月4日には、興行収入91億円を超えた事により、2015年に日本で公開された映画の中では事実上のNo.1の大ヒットとなり、さらに、12月11日には、ハリウッド映画としては2011年の『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』(最終興収96.7億円)以来、実に4年ぶりに興行収入95億円を記録する事となったが、残念ながら最終興収はそこを超える事はなかった。
あらすじ
ジュラシック・パーク計画が失敗してから約20年。
インジェン社とパークのあったイスラ・ヌブラルは、サイモン・マスラニ率いるマスラニ社によって買収され、遂に夢の恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」として生まれ変わっていた。
ジョン・ハモンドの理想が現実となったこの一大テーマパークは、数ヶ月先まで予約が埋まるほどの大好評を博していた。
だがマスラニ社は、パークのマンネリ化を危惧するスポンサーや調査会社から、さらなる入場者増加策を求められていた。
そこで、クレア・ディアリングをはじめとする研究チームは、複数の遺伝子を組み合わせたキメラ恐竜の開発に乗り出した。その第1号が、T-REXを基に複数の生物の能力を与えられた、インドミナス・レックスであった。
管理員のオーウェン・グラディは、その得体の知れない力と凶暴性を危惧するが……。
以下、今作のネタバレを含みます。ご注意ください。
登場人物
吹替えは劇場公開版/日テレ版。なお、日本語版台本はどちらも平田勝茂が担当している。
本作の主人公で、ジュラシック・ワールドの管理人の1人。本編開始から約20分経過してから登場する。
米海軍出身の逞しい男で、行動科学を利用し、恐竜たちの中でも最も賢く獰猛なラプトル四姉妹の訓練を試みている。そのためマスラニは、「ラプトルを手懐けている」と思っているようだが、当の本人はラプトルと信頼関係を築いているだけであるため、そのような思われ方を嫌っている。
演:ブライス・ダラス・ハワード(吹:木村佳乃/仲間由紀恵)
インジェン社の科学者で、パークの運用管理者。
ザックとグレイの母方の叔母であり、2人の面倒を見るよう頼まれていた。
ジュラシック・ワールドの管理体制に自信を持っているが、当初は「恐竜=賢くない・所詮ただの動物」「このパークの恐竜=観賞用の展示物」としか認識していなかった。劇中のオーウェンの指摘にもあるように、恐竜を生物として理解しようとはしておらず、またインドミナスの基盤となったDNAや能力も把握していなかった(インドミナスの開発は兵器転用を見込んだ二重プロジェクトであり、兵器転用計画とは無関係のクレアがインドミナスについての知識を限定的にしか持ち得なかったのは当然ではある)。
しかしその後、インドミナスの蛮行の結果を幾度も目の当たりにしたことで認識を完全に改め、事態収拾のためオーウェンと共に奔走する。
クレアの甥。恐竜が大好きな11歳の少年で、部屋には恐竜のグッズがいっぱい。
第1作のティム同様に恐竜に関する知識が豊富で、恐竜の名前、それぞれの歯の本数はおろか、DNAの塩基配列まで知っていた。
両親が別々の弁護士に依頼して連絡を取り合っていることから、その二名の名前をgoogleで調べたところ(吹き替え版ではハッキリと「ググってみたら」と発言している)、どちらも離婚専門であるという事を知ってしまい、2人が離婚しようとしていることに気付いたという。
その高い観察力から初めて会ったインドミナスの歯の本数も見抜いており、それが終盤である重要な役割を果たすこととなった。
クレアの甥。16歳でグレイの兄。
グレイとは違って恐竜に興味はない(とは言っても、「モササウルスのエサやりショー」の迫力はさすがに認めており、グレイが興奮している隣で彼自身も興奮し、その迫力に大きな拍手をした)。反抗期でスマホと女の子に夢中な年頃。彼女がいるのに園内で度々他の女子に色目を使っていた。
また、機械いじりが得意で、作中では旧「ジュラシック・パーク・エントランス」の跡地にあった、廃車も同然のジープを修理して、なんとか動かせるようにし、自ら運転して走らせた(ちなみに運転免許は持っていない)。
母親曰く「2人きりだとグレイをいじめる」らしいが、これはクレアへの泣き落としのために咄嗟についた嘘の意味合いが強く、実際には兄としてしっかり弟のことを気にかけており、両親の離婚問題で落ち込み、恐竜(特にインドミナス)の襲撃で更に精神的なダメージを受けたグレイを勇気付けていた。
演:ジェイク・ジョンソン(吹:小川剛生/岩田光央)
パークの管理エンジニア。デスクに何体もの恐竜のフィギュアを飾るほどの恐竜オタク。
旧パークのことをリスペクトしており、実在しなかったものを造るキメラ恐竜にはロマンを分かっていないと否定的。ただし職務に対しては誠実で、インドミナスの脱走によりパークが混乱に陥りスタッフが次々と避難していく中、唯一彼だけがコントロール・ルームに最後まで残っていた。そしてまもなく、ある重大な任務をクレアから任された。
オーウェンの友人で、ラプトルの訓練チームの研究主任。スキンヘッドの黒人男性で、フランス人(ノベライズより)。
オーウェンほど信頼は得られてないものの、彼と同様にラプトルには対等に接している。そのため利益ばかりを優先して、恐竜たちのストレスや危険性を全く考慮しないインジェン社上層部の姿勢には憤っている。
終盤、オーウェンやACUの部隊と共にインドミナスの討伐に向かうが、インドミナスがラプトルを唆したため隊員は次々に殺されていき、自身も朽木の中に隠れたところをブルーに襲われる。絶体絶命かと思われたが、「ブルー」と名前を呼ぶことで攻撃を一時的にやめさせることに成功。直後にオーウェンが自ら囮となってブルーをおびき寄せたことで命拾いし、その後は無事に生還した。
後述のホスキンスとは逆に、ラプトルたちとの信頼関係を築けた(名前を呼ぶことができた)ことで九死に一生を得た人物と言える。
ザックとグレイの母でクレアの姉。
夫のスコット(演:アンディ・バックリー(吹:根本泰彦/志村知幸))と離婚調停中なため、やや情緒不安定気味。
パークの通信オペレーター。
少々気弱な性格で、インドミナスの脱走による事件の数々には、すぐに泣いてしまう面もあった。
なお、スタッフの誰にも言っていないのだが、実はパーク外に彼氏がいる。
インジェン社のセキュリティ部門Asset Containment Unit(ACU)の隊長。日本人で、かつては東京の警視庁にいたという。
序盤、9名の部下を率いて脱走したインドミナスの捕獲に赴くが、インドミナスの擬態能力と追跡装置を逆手に取った罠にかかり、最期は踏み潰されて死亡。彼の部下たちもまたインドミナスの返り討ちに遭い、副リーダーのオースティン、女性隊員のマイヤーズ、それに名無しの負傷兵の3名を残し全滅した。
演:ケイティ・マクグラス(吹:川庄美雪/土井真理)
クレアの個人秘書でイギリス人。クレアに頼まれてザックとグレイの世話をすることになる。
出会い頭こそ笑顔だったものの、暴走するグレイとそれを止めようともしないザックに呆れたのか、序盤以降はかなり不愛想になっている。そんなこんなだったので、友達と彼氏に関する電話をしている間にザックたちに逃げられてしまった。
中盤、インドミナスの策略で脱走した翼竜の群れによりパークが大パニックに陥っている最中、ザックとグレイを急かしながら避難しようとするもプテラノドンに攫われてしまう。絶叫フライトの末にモササウルスが潜む湖に落とされ、散々プテラノドンたちに嬲られた挙句、そのプテラノドン諸共モササウルスに丸呑みにされるという悲惨すぎる最期を遂げた。
彼女は、同シリーズにおいて初めて死亡した女性の被害者でもある(ザラを食らったモササウルスも後述の通り今作で初登場である。ちなみにザラを演じたケイティはこのシーンの撮影で、スタントは使わず自らが望んで空中に攫われるシーンや水中に落とされるシーンを熱演したという)。
- 科学的に考察すると、彼女はおそらくは酸欠による窒息を起こしたので運が良ければ一瞬で、そうでなくても1分から1分半ほどで意識を失うため、苦痛の度合いという点では他の犠牲者よりも少ないかもしれない。モササウルスが水棲であるので、呑み込まれても意識が残る可能性をより下げるだろう。せめてもの救いだろうか。
- フィーチャーされたキャラクターでは、唯一インドミナス・レックスとは遭遇していない。
- シリーズでは、フィーチャーされた女性のキャラクターとしては初の死亡者であるが、2011年のゲームでは悪役の女性科学者のソーキン博士がなんとティロサウルスに捕食された。
- 当初は、パークのレンジャーがプテラノドン共々捕食され、それを観客の親子連れが水中トンネルから直視することが検討されていた。
演:エリック・エデルシュタイン(吹:かぬか光明/あべそういち)
その名の通り、インドミナスのパドックを監視する肥満体型の男性。
オーウェンと1人の作業員(台詞なし)とともにパドックの壁の爪跡を調べていたところ、巧妙に身を潜めていたインドミナスが出現したことでパニックに陥り、外へ逃げ出そうとしてパドックの扉を開けてしまい、インドミナスの脱走を許してしまう。その直後、逃げ遅れて近くの軽トラックの陰に隠れていたところをインドミナスに簡単に発見され、同じく近くのクレーン車の真下へ隠れたオーウェンに絶望の表情を向けながら、先の犠牲となった作業員に続き食い殺された。
ジャイロスフィアの教育ビデオ案内人。
劇場公開版吹き替え版ではコミカルな動きに藤森のチャラさがいい感じに組み合ってアホっぽさが増した。
ちなみに相方の中田敦彦はジャイロスフィアの担当スタッフの吹き替えをしている。彼の演じ方は藤森共々上手いのだが、こちらはかなりダルそうな口調だった。
日テレ版では芸人の永野が担当。
演:イルファーン・カーン(吹:大塚芳忠/江原正士)
マスラニ・グローバル社のCFO。「ジュラシック・ワールド」の設立及び所有者。インド人。
大富豪に似合わず、採算よりも入場者を楽しませ、恐竜たちが快適に暮らすことを重視しているなど、ハモンドの思想をほぼそっくり受け継いだ様な男。
ハモンドがやらかした「ジュラシック・パーク」事件を踏まえ、恐竜の管理体制や非常事態対応には気を使っている描写が見られたが、「生物兵器」を抑え込むことはできなかった。
趣味はヘリの操縦だが、まだ免許は持っておらず腕前はかなり怪しい。中盤脱走したインドミナスを始末するべく自らヘリの操縦桿を握り、2名の兵士と共に討伐に向かうも、インドミナスが逃がした翼竜の群れにより兵士らを殺された挙句、自身の未熟な操縦も相まってヘリごと翼竜園の中に落ちて爆死する。
演:ヴィンセント・ドノフリオ(吹:石塚運昇/玄田哲章)
パークの安全と警備を担当する、インジェン社セキュリティ部門の責任者。第3作のラストでイスラ・ソルナ島から脱走した3羽のプテラノドンの駆除に貢献した過去を持つ。
オーウェンが訓練しているラプトルたちの高い戦闘能力に目を付け、生体兵器として軍事利用しようと企んでいる。そのためオーウェンやバリーからは快く思われておらず、中盤で脱走したインドミナスの討伐を口実に独断でラプトルたちを駆り出した際、オーウェンから怒りの鉄拳を受けていた。更にクレアからもこのような事態を内心待ち望んでいたことを見抜かれ、「この人でなし」と糾弾されている。
ただ、ラプトルの軍事利用に関しては、妻に殺されそうになった際にかつて拾って育てた狼に助けられて事なきを得た過去の影響が強い。そのため支配する側・される側の関係であってもする側が誠意を見せれば、される側もやがて信頼してくれると考えている節があり、狼に助けられた過去と共にそれをバリーに明かしている。と、こう書けば聞こえはいいがホスキンス自身はあくまでも恐竜の事は兵士もしくは兵器として戦いの道具としか見ておらず、当然そんな奴に恐竜側も信頼などする筈がなく、劇中で拘束されているラプトルを撫でた時にラプトルは明らかに目を細めて嫌そうな反応をしており、ラプトル達に馴れ馴れしく話しかけていた際にバリーに「なぜアンタを見てると思う?…餌だと思ってるからだ」と言われ、更に上記の狼の話を聞かされた後に「そんな経験をしておいて…」と、動物との信頼を築き命まで救われていながら何故、恐竜を兵器としてしか見れないのかと呆れられていた。
終盤、ラプトルによるインドミナスの討伐作戦が失敗すると、ウー博士に密告して彼と残された恐竜の遺伝子を部下と共にヘリで島から逃がした。その後、パークの遺伝子研究所へ逃げてきたオーウェンらにインドミナスを兵器として利用する旨を告げている最中、オーウェンらを追って侵入してきたデルタに詰め寄られる。何とかオーウェンの真似をしてなだめようとするが、それが通じたと思いきや当然そうではなく、なだめようと伸ばした腕に噛み付かれそのまま惨殺される。
ちなみに原語版ではラプトルのことを「Easy,boy.」と言ってなだめているが、あの4姉妹はメス、つまり女の子であるためこれは間違いになる。オーウェンたちはしっかり「Easy,girl.」と言ってなだめている。
第1作から22年ぶりの再登場を果たした遺伝子工学者。中国系アメリカ人。
パークの心臓部ともいえる遺伝子工学部門の責任者であり、立場相応の落ち着いた態度を見せ、仕事中でも中国式でお茶を愛飲する温厚でフリーダムな人物。
しかし、第1作での失敗でかなり苦渋を味わった経験からマッドサイエンティスト化しており、インドミナス創造の際に使用したDNAデータの組み合わせを独断で決めたことが、惨劇の原因となる。
最後はこの事件でパークが破産する事により「弁護士たちが隅々まで調査する」というホスキンスの電話での忠告を受け、遺された恐竜の遺伝子や必要なデータと資料、そしてそれらを運ぶホスキンスの部下の数人と共にヘリで島から逃げ去り、そのまま消息を絶った。
登場する恐竜及び古代生物
当初は、エダフォサウルス、ギガントラプトル、デイノニクス、ディプロドクス、ブラキオサウルス、ケントロサウルス、ヒパクロサウルス、コリトサウルス、スティラコサウルス、ケツァルコアトルス、プレシオサウルス、クロノサウルス、とある盤竜類、とある鳥脚類、とある魚竜類等も登場が予定されていた。
恐竜
肉食
白亜紀後期の小型肉食恐竜。今作ではこれまでのシリーズと異なり、人間によって高度に訓練された個体が登場する。
オーウェンが刷り込みを応用して訓練したヴェロキラプトル四姉妹の長女。
- デルタ
四姉妹の次女でラプトル隊のサブリーダー。緑色の体色をしており鳥の遺伝子を多く受け継いでいる。
慣れていない人間に触れられることを嫌っており、ホスキンスに触られた際は露骨に不快感を示した。中盤でインドミナスに唆されて一度はブルーたちと共にオーウェンらを裏切り、トラックに乗り脱出を図るクレアとザック、グレイにも襲いかかるが反撃に遭い撃退される。その後パークの遺伝子研究所に侵入してそこにいたホスキンスを殺害するが、最後は再びオーウェンに付く。その直後に現れたインドミナスと戦うも、インドミナスの顎に捕まり、レストランのグリルの上に落とされて焼死する。
- エコー
四姉妹の三女。オレンジかまたは赤に近い体色をしている。右の鼻先にはかつてブルーに付けられた傷跡がある。愛称は「エルビス」。
終盤でデルタとともにインドミナスに立ち向かうも、デルタが殺されその後に単体で挑むがすぐに噛み殺される。
- チャーリー
四姉妹の四女。緑色の体色と黒い縞模様がある。長女ブルーとは仲良し。
他の姉妹と同様にインドミナスに唆されて人間を襲うが、オーウェンと対面した際は攻撃を躊躇い、その隙に背後から飛んできたロケットランチャーで爆殺される。
白亜紀前期~後期の肉食恐竜。公式リストには含まれていない。メインストリートに骨格標本が飾られている。
ちなみに2015年は、この恐竜が世界で初めて発掘されてから、ちょうど100年目となった年でもある。
白亜紀前期の肉食恐竜。一瞬だけ登場。第1作から設定上は公式リストに含まれており、第3作でも名前だけ登場した。続編と今作とでは姿が異なる。
白亜紀前期の肉食恐竜。劇中には登場しない。第3作で名前だけ登場し存在を示された恐竜だが、ちゃんと今作の公式リストに載っている辺りスタッフは芸が細かい。だが、その他の扱いは上記のバリオニクスと全く同じである。
ジュラ紀前期の肉食恐竜。公式にリストには含まれていないかつてのパークで飼育されていた恐竜。終盤で立体映像が登場しデルタと対決する。第1作に登場した恐竜の中で唯一続編に登場していなかった事から、2度と登場しない恐竜だと思われていたがために、このシーンは観客をあっと驚かせるのに十分なものだった。
ジュラ紀前期~後期の肉食恐竜。劇中には登場しない。第1作から設定上は公式リストに含まれていた。
白亜紀後期の肉食恐竜。第1作に登場した雌のティラノサウルス・レックスと同一個体でファンからはレクシィの愛称で知られる。現在はジュラシック・ワールドの目玉の一つとなっている。彼女の他に同種の個体はいない。
予告編と本編の序盤では人混みに隠れて頭や背中と言った身体の一部が一瞬登場するだけだったが、終盤で満を持して降臨。クレアによってインドミナスへの切り札として解き放たれ、インドミナスと死闘を繰り広げる。
草食
白亜紀後期の草食恐竜。4頭が森の中で過ごしていたが、音も立てずに突然目の前に現れたインドミナスに驚いて逃げ出し、逃げ遅れた1頭がインドミナスと死闘を繰り広げる。得意の尻尾による攻撃がインドミナスには効かず、後ろ足を傷付けられた挙句ひっくり返され、首を噛み砕かれて殺害された。
ジュラ紀後期の草食恐竜。元々は、故・マイケル・クライトンの原作第1作に登場した恐竜で、25年越しの映像化を果たした(第2作のラプトルの縄張りでそれっぽい死骸は出ていたが)。
草原で他の草食恐竜と共に暮らしていたが、インドミナスに群れごと虐殺されてしまう。そのうちの1頭の死を看取ったことで、クレアの心境に変化が生じる。
序盤の「ジェントル・ジャイアンツふれあい動物園」では幼体が子供(演じたのは、カメオ出演のブライス・ダラス・ハワードの息子)に抱きつかれる微笑ましいシーンがある。
元々は、第1作目でも言及があったディプロドクスが映像化される予定だった。
白亜紀後期の草食恐竜。愛称はパッキー。脱走した1頭が麻酔で眠らされているのが、モニターに映されるだけ。因みにこちらは第2作とは違い、実物サイズである。
白亜紀後期の草食恐竜。目立った活躍はないが、シリーズ皆勤賞。
ジュラ紀後期の草食恐竜。名前のみの登場も含めると、シリーズ皆勤賞。
白亜紀後期の草食恐竜。こちらもシリーズ皆勤賞。中盤で幼体がプテラノドンに攫われかけていた。
白亜紀後期の草食恐竜。劇中には登場しない。アパトサウルスと同様、原作第1作に登場した恐竜。
白亜紀後期の草食恐竜。劇中には登場しないが、今作で初めて公式リストに含まれた。
雑食
白亜紀後期の雑食恐竜。第1作や第2作とは違い、今回は敵に襲われるシーンはなく、ただツアー専用の車と一緒に走っているだけだった。しかも今回大人の群れが登場したのは、たった1カットである。
白亜紀後期の雑食恐竜。劇中には登場しない。クレアが難しい恐竜の名前の例として、会話の中で名前のみ登場。
この他、エラフロサウルス、アロサウルス、ドレッドノータス、レソトサウルス、ホプリトサウルス、ニッポノサウルスがホロスコープのリストに名前が登場する。
恐竜以外の古生物
ジュラ紀前期に生息していた、シリーズ初登場のランフォリンクス類に属する小型の翼竜。プテラノドンと共に数多くの個体が翼竜園のドームの中で暮らしていたが、ガラスの壁を突き破って突然侵入したインドミナスの策略で脱走し、次々と観光客やメインストリートを襲う。
どちらかというと悪魔的な風貌だが、図らずも恋のキューピッドの役割を果たす失笑もののシーンがある。
その後、1羽が島から逃げ出すが、インジェン社の狙撃手によってまもなく駆除された。
白亜紀後期の翼竜。前作と違い歯は生えていない現実に近い姿となっている。ディモルフォドンと共に数多くの個体が翼竜園のドームの中で暮らしていたが、彼らと同じ理由で脱走し、手当たり次第に観光客を襲う。その内の1頭がザラを攫うも、湖でザラを嬲っていたところをモササウルスに襲われ、ザラごと餌食となった。
白亜紀後期に生息していた、シリーズ初登場の海棲爬虫類。パーク中央部のプール(人工湖)で、イルカのショーさながらの凄まじい捕食ショーを披露している。飼育員によると最大の個体は、意外とシャイで恥ずかしがり屋らしい。
鮫やプテラノドン、ザラなどをダイナミックに捕食し、観客の度肝を抜く。そして最後には映画のクライマックスとエサの両方の意味で一番美味しいところを持って行ってしまう。ちなみに、その場面は同じく進化した獣脚類が登場する映画のとある場面にどこか似ている。
パーク内の周りを飛んでいた白亜紀後期の白い古代鳥類の一種。あるシーンでは、危うくマスラニのヘリコプターに衝突しそうになった。
同じくパーク内の周りを飛んでいた白亜紀後期のカラスのような黒い古代鳥類の一種。前述のインドミナスによって虐殺されたアパトサウルスの死骸の周りに集まって、死肉を啄んでいた。
ハイブリッド
元々、シリーズに登場する恐竜や古代生物は全てが工学上のハイブリッドであるが、既知の種類と見た目を異にする種類をこちらに分類する。
上記の通り、元々本作では恐竜と人間のハイブリッドが登場する予定だった。また、ゲームなどの関連商品を含めれば、シリーズ全体でハイブリッドは大量に存在する。
クレアらが誕生させたキメラ恐竜。この恐竜が脱走し、ジュラシック・ワールドを混乱に導く事となる。
- ステゴケラトプス
現実には存在せず、インジェン社の公式リストにも含まれていない恐竜(参照)。
その実態はインドミナスと同様のハイブリッド恐竜として企画されていた生物で、監督がコンセプトアートも作成したりと本編にも登場させる予定だったが結局没になり、劇中終盤にラボのPCにおいてその姿が出るだけだった。設定ではヘビやカブトムシの遺伝子が含まれているとされる。
- テリジノサウルスのハイブリッド
ステゴケラトプス同様、終盤のラボのPCで姿がうつったハイブリッド恐竜。ナマズやカエルなどの遺伝子を持つ (参照)。
- パキケファロサウルスのハイブリッド
上記と同様の詳細不明のハイブリッド恐竜。複数の生物の遺伝子を持ち、甲虫やハエ、ティラノサウルスの形質も見られる (参照)。
- D-レックス
「ディアボルス・レックス」。詳細不明だが、おそらくインドミナスの初期案だと思われる(参照)。
また、恐竜ではないが終盤のラボでは羽毛の生えたトカゲや尾鰭の長いウーパールーパー、手で虫を捕らえるカメレオン、双頭の白蛇などの異様なハイブリッド生物が登場している。
関連動画
予告編
外部リンク
http://jp.jurassicworldintl.com/
続編
2015年7月24日。本作の記録的大ヒットにより、続編の製作が決定した事が発表された。次回作はアメリカでは2018年6月22日、日本では同年7月13日に公開された。
余談
先述の通り、アメリカ本国を始めとする海外では6月12日に公開されたが、日本では8月2日と1か月半遅れの公開となった。
海外で本作が公開された週、日本では劇場版ラブライブ!が公開され、その結果、各国の興収比較記事においてほとんどの国で本作が1位になる中、日本だけラブライブ!が1位という状態になり、海外のネットユーザーからは「日本はおかしい(意訳)」と評された。
金曜ロードショーにおける地上波初放送時には期待を込めて『新吹替版』が製作され、主人公を山本耕史と仲間由紀恵が担当。しかし元の劇場公開版では玉木宏と木村佳乃が同役を担当していたため、「本職の声優が新録するならまだしも、タレントを使って録り直すのは如何なものか」と炎上(参照)してしまい、同局で一切の再放送がされなくなったためこの音源は事実上「封印作品」扱いとなっている(但し、山本と仲間はかつて90年代のアニメ作品で声優として参加していた)。「新録について玉木と木村の所属事務所からクレームがあった」という報道も出たが、これに関しては情報源が東スポであるため信憑性が疑わしいという指摘もある。
関連タグ
ジュラシック・パークIII←ジュラシック・ワールド→ジュラシック・ワールド/炎の王国