「ようこそ、ジュラシック・パークへ」
吹き替え:永井一郎、岡哲也(LJW代役)、魚建(JWE代役)
概要
大企業「インジェン社」の会長にして大富豪。そして後々の悲劇を引き起こす元凶でもある。孫にティムとレックス(原作ではティムが兄で、映画ではレックスが姉)がいる。原作小説と映画版で性格が異なっている。
原作小説版
『ジュラシック・パーク』
典型的な山師で人命よりも恐竜のほうを大事にしており、その恐竜も自分の商売道具や財産としか考えていない嫌味な小男。
恐竜を「自分の高価な財産」と見なしており、ラプトルが脱走した際はロバートに「わしの恐竜になにをするつもりだ」と食ってかかるも「主語が逆ですね」と返されている。
終盤に作中での事故を金でもみ消し、別の島でパーク事業を再建しようと計画していたが、単独行動中に転落して身動きがとれなくなったところを、皮肉にも財産の1つでもあるコンプソグナトゥスの大群に襲われ捕食される。
第2作『ロストワールド/ジュラシック・パーク』
すでに死亡したため名前のみの登場で、イアン・マルコムに「ハモンドは単なる詐欺師だった」と吐き捨てられる。
映画版
『ジュラシック・パーク』
短気でヒステリーを起こしやすい点は原作版から引き継いでいるが、監督のスピルバーグが自身をモデルにしたこともあって、全体的に茶目っ気のある子供っぽい好人物になっている。
アラン・グラントと同様に根っからの恐竜好きで、ジュラシック・パークを誕生させようとした理由も、金銭より自身が幼少から抱き続けてきた恐竜への憧れが原動力で、恐竜達のことも原作のように自身の商売道具や財産ではなく、「過去に存在した偉大な生物」と考えている。また若い頃、機械仕掛けのトリックに過ぎない「ノミのサーカス」で純粋な子供たちを欺いた事に深い罪悪感を抱いており、その償いもパーク誕生の原動力となっている。
原作と違い生存しており、最後は孫たちが危険に晒されたこともあって自らの過ちを認め、事業廃止を決意(グラントに「とてもじゃないが推薦状は書けない」と言われた際、不機嫌そうに「わしもだ」と答えている。なお字幕ではこのやり取りは、「このパークを承認(推薦?)する事はお断りします。」「当然だ。」となっている)。恐竜との別れを惜しむように周囲を眺めてからヘリに乗り、他の生存メンバーともどもパークを後にする。
第2作『ロストワールド/ジュラシック・パーク』
前作での責任問題に加え、恐竜の養殖地に用意していたイスラ・ソルナ島(サイトB)で富豪のボウマン一家の娘キャシー(カミーラ・ベル)がコンピーの群れに襲われて怪我をしたのをうけ、役員会から追放される形で一線を退き、隠居状態の身。
サイトBにて恐竜たちの生態を研究することで過去の償いと名誉回復を画策し、前作での縁からマルコムらに調査を依頼する。
新たにインジェン社の社長に就いた甥で、原作版の自分がモデルのようなピーター・ルドローが、アメリカ本土(サンディエゴ)にジュラシック・パークの再建を計画してティラノサウルスを連れてきた結果、多大な被害を起こし、最終的に自身も餌食となったことから、最後にテレビのインタビューで「彼等をこれ以上我々のエゴで振り回さず、そっとしておいてやってほしい」とサイトB及びそこに暮らす恐竜達の静観を求めている。
第3作『ジュラシック・パークⅢ』
アッテンボローが出演予定であったが、事情により未出演。
第4作『ジュラシック・ワールド』
設定上は既に故人(演じたアッテンボロー、並びに吹き替えを担当した永井一郎も2014年に死去している)だが、冒頭にナレーションとして登場。「ようこそ、ジュラシック・ワールドへ」と発言する。
また、パーク内部には彼の銅像が設置されている。
スピンオフ『ジュラシック・ワールド・エボリューション』
DLC「リターン・トゥ・ジュラシックパーク」に登場。「ハモンド一行が再起を懸けてイスラ・ヌブラルに戻って来た」という設定のIFストーリーで、映画での過ちを教訓にジュラシック・パークの復旧と再建を執り行うこととなる。
映画ではあくまでも招待されたゲストに過ぎなかったイアン・マルコム、エリー・サトラー、アラン・グラントなどの優秀な頭脳たちを正式なプロジェクトメンバーとして雇い入れ(なお、散々な目に遭ったのに3人がハモンドの招聘を受け入れたのは、ハモンドから「断れば一人でもやる」ほどの決意を感じ取り、放っておくのは危険だと判断したことによる)、更には若き日のカボット・フィンチも加え、ハモンドは再び夢の実現を目指す…。
第5作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
登場はしないものの、旧友である大富豪ベンジャミン・ロックウッドが登場。
かつてパーク設立に向けて一緒に活動していたが、プロジェクトの最中、ベンジャミンの最終目的が死んだ娘のクローンを作ることであることが発覚したため、彼を追放した過去が語られる。
因みにロックウッド邸にて、彼の肖像画が飾られており、その屋敷訪れたクレアがそれをゆっくりと見つめながら鑑賞した。