概要
2001年発売のゲームボーイカラー専用ソフト『ロックマンX2 ソウルイレイザー』におけるボスキャラクター。
部分部分に機械的なパーツが見られるものの、とんがり帽子に長い金髪、手には杖、足元を丸ごと覆い隠す程のロングスカートと、ロボットっぽさと魔女のようなファンタジックさが同居したような、不思議な風貌が特徴。
(なお、本作はスーパーファミコンソフトの『ロックマンX2』のGBC用リメイク版などではなく、いわゆる一つの外伝作品である。発売時期は『5』と『6』の間で、ゲーム内シナリオ上の時系列は『3』と『4』の間とされている)
南洋のラグズランド島という場所で、レプリロイド達のソウルを奪い取って回っていたイレイズ現象事件の首謀者。
罪無き命を大量に奪ったことで当然エックスとゼロの怒りを買うが、当の本人は「下等なレプリロイドが自分達の糧になれたのだから生きているよりも余程役に立った」と言い切るなど、性格は極めて傲慢で外道そのもの。
その目的は大量のDNAソウルを用いて「彼」を復活させること。
(なのでベルカナは「事件の元凶」ではあるが、ゲーム自体のラスボスはいつも通りにやっぱり「彼」である)
自らが製作したガレスという騎士型レプリロイドの部下を従えている……騎士型の割にはあまり忠義立てされているようには見えないが。
ちなみに設定上ガレスはライオン型メカニロイドをパートナーとして連れており、おそらく一組としてこちらも製作したと思われる。
元々はレプリロイドの開発研究員だったらしいが、彼女自身の製作者や製作目的など詳しい素性は不明。
ボス戦では主に2種類の魔法弾を駆使してこちら側を翻弄する。
シリーズでの立ち位置
見ての通り、Xシリーズにおいては割と貴重な女性キャラ(しかも敵キャラとなると尚更)の一人なのだが、登場作品が本編に比べマイナーであるためか知名度はあまり高くない。
加えて上述の通り、詳しい人物像はほとんどわからず終い。
しかしシリーズの女性のボスキャラの代表格が「運命に翻弄された悲劇のヒロイン」というキャラ付けであったのに対して、こちらは
・上述通りに半端な同情の余地など残さない、邪悪でサディスティックな女王様キャラ
・既に歴戦の勇士と呼んで差し支えないエックス達を「ボウヤ」呼ばわりの挙句、「怒った顔も可愛い」だの「やっと二人っきりになれたわね」だの、やたら煽ってくる不敵な態度
・めっちゃ美人
……と、おそらくそういうのが好きな人はかなり好きになれそうな要素が揃っているのだが……
元作品は当時の携帯ゲーム機なりに結構頑張ってロックマンXを表現しており、十分遊べる内容ではあるのだが、いかんせんバグがかなり多いのが難点。
現在はバーチャルコンソールで配信中なので、気になった人はどうぞ。
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000019074
後年の活躍
ゲームボーイカラーの外伝作品出身ということもあり出演機会はあまり得られていない。
『ロックマンXover』並びに最新作『ロックマンX DiVE』では、装備するカードなどにガレスと共に登場している。
ちなみに『ロックマンXover』にて前作『サイバーミッション』のキャラであるザインがボスとして再登場した、という例が存在しているため今後の運営の動き次第で再登場する可能性があり得なくもない。
アメコミでは2015年の作品に敵の一人としてガレス(とライオン)と共に数コマ登場したことがある。
余談
デザインはPS版の時期のデザイナーである末次治樹が手がけ、前作の敵キャラと同様に中世をモチーフにしている。
2012年に発行された画集『R20+5 ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス』では寄稿イラストの一つとして末次氏の描き下ろしも掲載され、メインキャラと共にベルカナもチョイスされた。
彼女も言うように既存の公式イラストが立ち絵1点のみであり、スカートに隠れた足も僅かながら初めて描かれた。