基本プロフィール
棋士番号 | 264 |
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生年月日 | 1990年4月30日(30歳) |
出身地 | 愛知県一宮市 |
師匠 | 桐山清澄九段 |
段位 | 九段 |
保持タイトル | 竜王・叡王 (JT杯覇者) |
竜王戦 | 第33期竜王(1組以上-8期) |
順位戦 | A級1位(A級以上-4期) |
将棋界において初の平成生まれのプロ棋士である。
棋歴
1999年9月に6級で奨励会入会。2007年4月に四段昇段(プロ入り)。
2010年、第60期王将戦で二次予選を勝ち抜き、2年連続で王将リーグ入り。羽生善治名人、森内俊之九段といった並み居る強豪を破り、5勝1敗で挑戦権獲得し六段に昇段。久保利明王将との番勝負は2勝4敗で敗退。
2014年、第62期王座戦挑戦者決定戦で丸山忠久九段を破り、羽生王座への挑戦権を獲得するも、2勝3敗で敗退。
2015年、第86期棋聖戦挑戦者決定戦で佐藤天彦八段を破り、再び羽生棋聖に挑むも、こちらも1勝3敗で敗退。
2016年10月、JT杯将棋日本シリーズで、佐藤天名人に勝ち棋戦初優勝。
2016年度、第75期順位戦B級1組において8勝4敗の成績を収め、順位差で2位となり自身初のA級昇級と八段昇段を決めた。
2018年、第67期王将戦挑戦者決定リーグ戦において5勝1敗で1位となり、久保王将への挑戦を決めたものの、またもや2勝4敗で敗退となった。
同年、第89期棋聖戦挑戦者決定戦で三浦弘行九段を破り、再び羽生棋聖への挑戦権を獲得、羽生棋聖との番勝負を3勝2敗で制し、初タイトルとなる棋聖を獲得した。
同年、59期王位戦の挑戦者決定戦で羽生竜王を破り、菅井竜也王位への挑戦権を獲得、番勝負では4勝3敗で奪取。王位を獲得し、自らの手で作り出した群雄割拠状態をこれまた自分の手で早々に終止符を打った。2019年、第77期A級期順位戦で8勝1敗の成績で佐藤天名人への挑戦権を獲得。番勝負では4連勝のストレートで名人位を奪取。規定により九段へ昇段。将棋界史上9人目の三冠王になると共に、平成生まれ&令和時代に入って初の名人となった。
2019年7月、第90期棋聖戦で渡辺明二冠の挑戦を受けたが、1勝3敗で敗れ棋聖位失冠。
2019年10月、第60期王位戦で木村一基九段の挑戦を受け、3勝4敗で敗れ王位失冠。一冠へと後退。しかし同年12月、第32期竜王戦で広瀬章人竜王から4勝1敗で竜王位を奪取。史上4人目の竜王・名人となった。
2020年8月、第78期名人戦で藤井棋聖から棋聖位を失冠したばかりの渡辺二冠との番勝負において2勝4敗で敗れ、名人位を失冠。
同年、第5期叡王戦では挑戦者決定戦で渡辺名人を破り、挑戦権を獲得。永瀬拓矢叡王との番勝負を4勝3敗2持将棋1千日手という死闘の末、初の叡王位を奪取。再び二冠に復帰した。
同年、第33期竜王戦ではタイトル100期を目指すレジェンド羽生九段の挑戦を4勝1敗で退け、自身初の防衛を果たした(また、2020年度の複数冠保持も確定した)。
棋風は居飛車、振り飛車、相振り飛車、対抗型のいずれも指しこなし、また、攻め合いの将棋も持久戦も指す典型的なオールラウンドプレーヤー。
棋戦優勝履歴
八大タイトル戦(登場予定も含む)
※は現在保有しているタイトル
棋戦名 | 獲得数(年度) | 登場回数(年度) | 備考 |
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竜王 | 2期 (2019年度・2020年度) | 3回 (2019年度~2021年度) | ※ |
名人 | 1期 (2019年度) | 2回 (2019年度・2020年度) | |
叡王 | 1期(2019年度) | 1回 (2019年度) | ※ |
王位 | 1期 (2018年度) | 2回 (2018年度・2019年度) | |
王座 | - | 1回 (2014年度) | |
棋王 | - | - | |
王将 | - | 2回 (2010年度・2017年度) | |
棋聖 | 1期 (2018年度) | 3回 (2015年度・2018年度・2019年度) |
計6期(登場13回)
一般棋戦
計3回
余談
- 豊島?強いよね事件
第62回NHK杯将棋テレビトーナメント1回戦第3局で、佐藤紳哉六段による豊島との対局前インタビューで、格闘技やプロレスの煽りのような受け答えをされ、有名になった。
「豊島?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ」
「序盤、中盤、終盤、隙がない」自体は将棋界ではよく用いられるフレーズなのだが、それをNHK杯のインタビューでやったというのが特筆なのである。煽られた本人も印象は良かったらしく、翌年度に解説を担当した際に対局者の棋風を紹介する形でネタにしている(司会の人は反応に困っていた)。
※詳細は「豊島? 強いよね」事件を参照のこと
- タイトル戦での不運
タイトル戦に4回挑戦するものの、すべて挑戦失敗したため、「無冠の帝王候補」という不名誉な二つ名をつけられかけていたが、羽生から棋聖を奪取し見事返上した。プロ入りから11年目にして汚名を返上した
一方でタイトルを棋聖、王位、名人と全て失冠し「獲得できる」が「防衛できない」という謎のジンクスを抱えていた。
しかし2020年の第33期竜王戦にてタイトル獲得通算100期を目指す挑戦者、羽生善治九段相手に4勝1敗で初防衛。見事ジンクスを打破した。
豊島竜王の防衛戦記録
- 二冠王藤井聡太キラーとしての実績
また将棋界屈指の藤井聡太キラーとして知られ、今までに行われた公式戦では7戦6勝と勝率8割越えである(2020年1月17日現在)。
2020年10月5日に行われた第70期王将戦挑戦者決定リーグでの対局では一時期AI評価値が「藤井:豊島=99:1」からの大逆転勝利を果たしている。