弥勒夕海子
みろくゆみこ
概要
「わたくしが必ず弥勒家を再興して見せます。そのために防人として功績を立てるのです!」
プライドが高く、目立ちたがりの中学3年生。功績を上げようとする気概は誰よりも強いものの、能力は凡庸で、イマイチ成果が出ていない。運動神経はそこそこあるものの、ちょっとおつむが弱くポンコツ気味な本人の能力が、熱い気持ちに対して足を引っ張っている様子。
(『楠芽吹は勇者である』キャラクター紹介)
人物像
楠芽吹の先輩で、32人の「防人」の一員。
プライドが高く目立ちたがり屋なお嬢様。功績を上げようとする気概は誰よりも強いのだが、能力は凡庸。身体能力そのものは高い(芽吹と同じトレーニングメニューに唯一ついて行けるほど)が、頭が弱くポンコツ気味であり、戦闘では無謀なまでに前に突っ込んでばかりいる。口調も「~ですわ」と丁寧だが、割と過激になる事も多い。
実家にはアルフレッドという執事がいたらしい(『花結いのきらめき』によると金髪のドイツ人とのこと)のだが、それも雀からは嘘くさいと思われており、遂には「お嬢様設定」とまで言われる始末(ただしメモリアルブックに収録された『落花枝に返らず、破鏡再び照らさず』では、アルフレッドが実在するかどうか疑わしい発言を夕海子自身がしている)。
『花結いのきらめき』の誕生日イベントでは、目隠しをして連行された際に「弥勒家の財産はとっくのとんまに…」と言った事もあり、お金があまりない可能性まで出てきている(もっとも誘拐されたと勘違いして言った事なので本当なのかも不明)。
他にも、靴下を自分で直していたなど、お嬢様にしては妙に庶民的な一面を見せる事もあり、いずれにせよ、本当にお嬢様らしい暮らしをしていたのかは謎である。
趣味である優雅なティータイムを楽しむために、わざわざ毎回海浜公園にティーセットと専用のテーブルを自分で持ち出している。
そんな彼女の実家である弥勒家は、神世紀72年に四国全土で発生した大規模テロ事件の際、赤嶺家と共にその鎮圧に大きく貢献している(この事件は大赦の情報操作によって隠蔽され、カルトの集団自殺事件とされている)。それが『英雄の血筋』として夕海子の自尊心になっている。
なお、赤嶺家はこの事件における功績を評価され、瀬戸大橋跡地の石碑に家名が刻まれているが、弥勒家はその後何らかの事情で没落したらしく、家名が刻まれていない(後述する先祖の名前は英霊之碑に刻まれている)。そんな弥勒家の再興が夕海子の目的である。
そのためなのかは不明だが、彼女の事をほとんどの人が名字で呼んでいる(『花結いのきらめき』でも、友奈のような基本的に相手を名前で呼ぶような人でも名字呼びであり、ご先祖様を除けば例外は乃木園子の「ゆみきち」と桐生静の「ユミー」だけ)。
地味な任務でも実績を積み重ねていけばいつか上が見えてくると考えており、芽吹が地味な任務に徹する事に苛立っていた時は、「自分達にとって『下らない任務』は存在しない」「建物作りで言えば基礎工事みたいなもの」と珍しく年上らしく一喝した。あまり先輩らしく見られないものの、このような姿勢は芽吹に少なくない影響を与えている。
スピンオフ『楠芽吹は特訓中。』では、芽吹と歌唱力対決を行っている。レパートリーの少ない芽吹が香川民謡を歌ったのにあわせたのか高知民謡を披露。歌の方は上手かったのだが、容姿とのギャップがハンパなかったとは雀の談。雀曰く「超おもしろい人」。
なお、作中では特に言及されていないが、立ち絵などを見る限りでは、防人達の中でも特にいいスタイルをお持ち。ゆゆゆいの水着姿でも、そのスタイルの良さがわかる。
花結いのきらめき
第23話「誤解を解く」より登場。
召喚されて早々、先祖の盟友である赤嶺友奈と対面しており、興味本位で彼女にそそのかされた結果(なぜか「デュエル!」と叫んで)一時勇者に襲い掛かる事態になってしまった。
また彼女の口から先祖・弥勒蓮華の名が出ている。
紆余曲折を経て合流した後は、騙されたとはいえ襲い掛かった事を謝罪し、以降は弥勒家再興を叫びながら部活動に勤しんでおり、雀にツッコまれている。
冷たい風が吹いていても鍛錬と称して浜辺でティータイムをしようとする妙なこだわりや、高知の名物や伝承に博識な面も見せる。
また、たった1シナリオで効果とは別の意味で危険(?)な3人のマッサージを全て受けるという、幸運なのか不運なのかわからない目にあった事も。
見栄を張っては墓穴を掘り、そこを雀やしずくにツッコまれるのがお約束。
それでも、イベントシナリオでは面倒見の良さを発揮する事もあり、そこは秋原雪花も認めている。石紡ぎの章37話では、シズクが「自分が必要なくなるのはしずくにとっていい事なんじゃないか」「自分はいない方が健全」と語った事に対し、「シズクも仲間達から愛されているのだから、勝手に消えてはならない」と諭した(直後、雀には「極たまーーーには良い事も言うんだね」とからかわれたが)。
普段のお嬢様口調は何かを演じる時も変わらずそのままであり、雀の物真似を披露した時はなぜか「おメブ」と呼称が変になっていた。そして絵本の読み聞かせの時もお嬢様口調で展開したが、小学生組には「なんでお嬢様言葉なのかわからないけど面白い」と評判だった。
2019年のエイプリルフールシナリオでは「マンドラゴラ弥勒」としてダークネス園子の四天王の仲間になっており、イーの使い方が独特になっている。
2019年の誕生日イベントで、誕生日のサプライズパーティーを祝ってもらった際は感激して泣き出してしまっている。また、(パーティーの準備中故に)皆からよけられている事を感じ取って落ち込んだり、目隠しをしてパーティーに連行された際は誘拐だと思い込んだりと、いつもと違うしおらしい姿を見せている。
2周年記念イベントでは、防人達のドレス選びを意気込んで行うも直感で過激なデザインのものを選んで顰蹙を買ってしまっている。
また、バンドのヴォーカルに立候補したり、アイドル役を名乗り出たりしている(前者は文化祭イベント3年目、後者は亜耶の誕生日イベント)。
なお、夕海子がうどん玉を調理すると、大成功でカツオのたたきが出てくる。これまでもうどん玉を別の麺に化かす勇者はいたが、もはや麺類ですらない…
公式ですり替えた扱いになっているようで、芽吹からは「うどんはちゃんと食べてくださいね」と呆れられ、亜耶からは「メッですよ、弥勒先輩、すり替えちゃ!」と注意されている始末。
シナリオ中でも何かとカツオと口に出そうとしては雀に止められるのがお約束になりつつあり、遂には「もう磯野に改名してよ!」とまで言われてしまった。
そして、バレンタインイベント2年目にてバレンタインに初参戦した際は、なんとカツオの出汁を混ぜたカツオチョコを製作した(誤解のないように言っておくと、これは現実でも実際に販売されているものであり、実際作中でもおいしいと評判だった)。
しかし、4年目でカツオ一匹をまるごと象ったチョコを作るのはやりすぎだと思います。
勇者システムが最新式に統一されたため、精霊として「座敷童」が設定されている。いる家は栄えると言われる座敷童が精霊になったのも何かの縁か。
関連人物
楠芽吹は勇者である
勇者候補生として共に訓練していたのだが、覚えられていなかった。彼女に対してライバル視しており、よく突っかかったりしていた。芽吹からはあまりよく思われていなかったが、芽吹が任務の事で苛立っていた時に一喝し、その後に一族再興を目指す理由を話して以降は、似た者同士としてみてくれるようになる。
お嬢様であることを疑われ、「お嬢様設定」とまで言われ、容赦のないツッコミや茶々を入れてくるためよく口喧嘩をしている。
家庭についての話を振ってしまい気まずくさせてしまったことがある。雀ほどではないが、少々ぞんざいに扱われているものの、彼女からは雀共々一緒にいるだけで楽しくなれたと思われていた。
名家の人間や大赦の関係者から嘲られる弥勒家を、かつて赤嶺家と共に世界を救った名家として尊敬し、名家の令嬢としてみてくれる彼女に感動して抱きしめた事がある。
芽吹同様、勇者候補生として共に訓練していた。二刀流の扱い方に苦労していた時に助言してもらったことがある。
花結いのきらめき
出身地が同じ同級生。
仲良くなろうと出身地や家の事について語ろうとして、彼女を怒らせてしまい、しずく達に窘められて後に謝罪して和解し、一緒にカツオを食べに行く約束をした。
また彼女とは活躍して名を上げたいという共通の目的がある。
名家のお嬢様として仲良くしたいと思っており、一緒にティータイムをしたり、バレンタインイベントでもカツオチョコを渡していた。同時に対抗意識も持っており、きき紅茶で勝負したりしている。しかし利き紅茶では負けてしまい、その上フォローされてしまっている。
彼女からは「ゆみきち」と珍しく名前に因んだ呼び方をされている。
尊敬するご先祖様(ただし年齢自体は彼女の方が年下)。