キンイロリョテイ(ウマ娘)
きんいろりょてい
概要
モブのためプロフィールは不明であるが元ネタは恐らくステイゴールド。
デザイン
ほぼ黒の勝負服に所々金縁で左右の靴が白くなっている。
ステイゴールドは左前肢が白斑であり、他のデザインに倣うなら左手が白いはずだが、言い訳できるようにか他のウマ娘に比べると勝負服や星がデザインにあまり反映されていない。
名前の由来
元ネタの競走馬であるステイゴールドが、香港ヴァーズにてラストレースを行った。
その際の現地表記である『黄金旅程』をもじったものだと思われる。
劇的なラストレース、またそれまでの競走馬生活を慮るに、この現地表記はあまりにも的確にステイゴールドを表現しており、数ある関連本や産駒名もこの表記に倣っている。
このウマ娘も例外ではない。
戦績
元ネタと同じくGIで勝ちきれないレースが続いている。
第6話冒頭の宝塚記念ではエアグルーヴに先着するもサイレンススズカを捕らえられず2着。
第8話の宝塚記念で馬名が判明。先行態勢でレースを進めるも、グラスワンダーとスペシャルウィークに大差をつけられ敗北。
第10話の天皇賞・秋では最後の直線で先頭に立ち、悲願のG1タイトル奪取まであと一歩もゴール寸前でスペシャルウィークに差されて2着。
競走馬ステイゴールド
元ネタとされるステイゴールドは父サンデーサイレンス、母ゴールデンサッシュ、母父にディクタスを持つ牡馬。「ステゴ」の愛称で知られる。
「肉を与えたら食べるんじゃないか?」と言われるほどに気性が荒いことで有名で、もともとは大人しかったが馴致を始めたら途端に暴れ始め、1998年のジャパンカップではスペシャルウィークに噛み付いたこともある。
デビュー戦から善戦の日々
1996年12月の新馬戦でデビューするがなかなか勝てず、初勝利は翌年5月の未勝利戦。
その後は500万下のすいれん賞、900万下の阿寒湖特別と順調に勝ち鞍を上げ、10月のGⅡ京都新聞杯で重賞に初挑戦するが、結果はマチカネフクキタルの4着。
そこから長らく重賞レースでは善戦するも勝つことが出来ず、長らく「主な勝ち鞍:阿寒湖特別(900万下)」の日々が続く。この事からネット上ではステイゴールドを指して「アカン子」と引っ掛けて「阿寒湖」と呼ばれることもしばしば…
だが、遂に2000年5月のG2目黒記念にて重賞初勝利を飾り、以後はG1の勝利を目指すが、この年は世紀末覇王ことテイエムオペラオーが無双状態。G1の勝ち鞍を席巻され、ステイゴールドも鞍上が目まぐるしく変わった影響か、どれもこれも勝つことが出来なかった。
世界のステイゴールド
そして2001年、馬齢の表記が変わったことで2年目の7歳馬シーズンとなったステイゴールドは
日経新春杯で勝利を収め、陣営は勢いに乗ってG2国際競争ドバイシーマクラシックへの挑戦を発表。
本番では世界王者ファンタスティックライトを驚異の末脚で差し切り一着。
奇しくもこの日はステイゴールドの誕生日であり、海外重賞勝利は最高の誕生日プレゼントとなった。
帰国後は休養を挟み、宝塚記念に挑戦するがメイショウドトウの悲願の勝利の前に阻まれる。続く天皇賞(秋)ではアグネスデジタルの7着、ジャパンカップではジャングルポケットの4着とG1の勝ち鞍を取ることは出来ずにいた。
このままステイゴールドはG1を勝てずに終わるのか?誰も彼もが思っていた。
黄金の旅路の終わりに
そして迎えた12月、ステイゴールドは有馬記念には出走せず、香港の沙田競馬場で行われる国際G1競走香港ヴァーズへと参戦した。
それと同時にこのレースを持って競走馬としての引退を表明。泣いても笑っても最後の挑戦となった。
そして本番、現地にて付けられた現地表記の馬名は「黄金旅程」。まるで長い旅の結末を予感させる馬名に、人々は心を躍らせた。
鳴り響くファンファーレ、各馬収まり開くゲート。
ステイゴールドは中段に付けてレースを進める。だが先頭集団はエクラールが逃げを打ち、ハイペースでレースを進めてゆく。
終盤で2番手集団に上がってきたステイゴールド。しかし、先を行くエクラールは既にセーフティーリードの距離。
勝てないのか…?やはり勝てないのか…?誰もがそう思った。しかし…
奇跡は起こった!!
残り300m、大きく離された2番手集団を抜け出し、ステイゴールドは前に駆け出す!
驚異の末脚でエクラールとの差を縮め、ゴール寸前で遂に並んだ!!
そしてアタマ差でエクラールをかわし、見事に一着!!
ステイゴールドは最後の最後でG1の勝ち鞍を、そして日本馬としても初の国際G1競走の勝ち鞍を取り、黄金の旅路は大団円で幕を下ろした。
帰国後はそのまま種牡馬入りする予定だったが、JRAからの要請もあり急遽京都競馬場で引退式が行われることとなった。
当日は香港ヴァーズで着用したゼッケンを付けて登場し、馬名の元となったスティーヴィー・ワンダーの「ステイ・ゴールド」が流れる中、詰めかけた大観衆に別れを告げた。
続く黄金の系譜
その後は予定通り種牡馬に入る。
当初は期待されていなかった種牡馬としての価値も香港ヴァーズでの大勝利で人気が急上昇。
特にメジロマックイーン産駒の牝馬と掛け合わせた所謂「ステマ配合」の産駒が活躍を残し、注目を集めた。…性格面ではどいつもこいつもステゴに似たクセ馬揃いになってしまったが。
主な産駒はウマ娘となっているゴールドシップやナカヤマフェスタの他に「黄金の暴君」こと三冠馬オルフェーヴルとその兄ドリームジャーニー、「障害界の絶対王者」オジュウチョウサンなどを輩出し、産駒の合計勝数は1000を超え、重賞勝利も100を超えるという大活躍を残している。
子供たちが輝かしい成績を残していく中、ステイゴールドは2015年2月5日に種付けを終えた後に容態が急変。一度落ち着き馬房へ戻るものの、再び苦しみ始めてそのまま倒れ、長い眠りについた。死因は大動脈破裂で享年は21。競走馬の平均寿命よりやや早く、今後も期待される中での突然の死であった。
現在は産駒も繁殖に入っているものが多く、ステイゴールドは天国より子供や孫が進む黄金の旅路の先を見つめている。
ウマ娘のファン間では、元ネタとなるステイゴールドのまるでアニメか漫画のような活躍から「実名で出れないのがすごく惜しい」、「戦績だけで劇場版アニメが作れそう」など感嘆に溢れた意見が出ているという。
Pixivでも、ゴールドシップやナカヤマフェスタ、彼の産駒を模したオリジナルのウマ娘たちと共にキンイロリョテイが一緒に描かれているイラストも多い。
関連タグ
元ネタの馬の子孫であるウマ娘たち
ゴールドシップ(ウマ娘) ナカヤマフェスタ(ウマ娘)‐元ネタ同士の血縁上では息子らに当たる存在。しかし大人の事情もあってかウマ娘内公式ではまだこの二人と対面したことはない。
元ネタの馬と対戦経験のあるウマ娘たち
サイレンススズカ(ウマ娘)…同い年で同じサンデーサイレンス産駒。アニメでも史実と同様一着争いを行った。また、意図的なのか偶然なのか目の色が同じ緑系である。
スペシャルウィーク(ウマ娘)…後少しのところで抜かされたり、レース中に噛み付いたりなど、スズカより因縁がある。また、戦った回数も7回と多い。また、この子も同じサンデーサイレンス産駒でスペは1歳下。