概要
マリモで有名な阿寒湖にちなんだ名前を持つJRA(日本中央競馬会)の特別競走。
現行では芝2600m・2勝クラスで施行。開催時期は時代によって前後するが2014年以降は7月最終週に開催されている。条件戦では数少ない長距離レースであるためステイヤーにとっては貴重なレースになる(2勝クラスでは最長距離であり他に2600mの2勝クラスのレースは年間9レースほど)ほか、3歳馬にとっても菊花賞前に2400m以上の距離を走れる貴重なレースであるため夏の上がり馬が使う場合も多い。
また、後のGⅠ勝利馬であるステイゴールドやファインモーション、マンハッタンカフェもこのレースを制しているなど、ステップアップレースとしての評価も高い。
異様な知名度を誇る特別競走
このレース、重賞ですらなく賞金に制限のある特別競走の一つでしかないにもかかわらず抜群の知名度を誇る。
ステイゴールドは古馬になってから王道GⅠレースの常連になるのだが、阿寒湖特別勝利以降実に2年8ヵ月もの間「主な勝ち鞍:阿寒湖特別」と表記され続けたためネタにされた。
重賞未勝利のまま天皇賞やグランプリ、ジャパンカップを走り続けること自体が珍事なのにメジロブライトが戴冠しても、サイレンススズカが異次元に旅立っても、1つ下の世代と激闘を繰り広げても、彼らに代わり世紀末覇王が古馬王道蹂躙を開始しても、「主な勝ち鞍:阿寒湖特別」という文字が新聞に載っていたのだから嫌でも印象に残る。
これには陣営も大いに悩まされ、2000年には苦渋の決断として主戦騎手である熊沢重文騎手を降板させ、武豊に駆ってもらうことに。重賞未勝利なのに最重斤量を背負い目黒記念を制することでようやく「主な勝ち鞍:阿寒湖特別」を脱したのであった。
ステイゴールドが勝利した1997年の阿寒湖特別は現在とは条件が違い、芝2000m・900万下での施行だった。
現行の競走になったのはその翌年である。
関連項目
ステイゴールド:メイン画像中央はウマ娘プリティーダービー(アニメ)に登場した彼がモチーフのモブウマ娘、キンイロリョテイ