「ふっ、今日はいい作戦日和マヒル♪ 上手くいくに違いないマヒル…ぐえっ!?」
「はあ~…、敵に見つからぬようにとはいえ、俺がこんな薄暗い場所に潜まねばならんとは…。 皮肉なものマヒル…」
データ
身長/190cm
体重/285kg
世界/マヒルトピア
名産/エンドレスヌーン
名物/マヒルーペ
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、真昼の世界「マヒルトピア」を閉じ込めたマヒルトジルギアをクダックに組み込んで、陽気に誕生したワルド。
頭部は太陽を模した時計になっていて、ダイアルのヒビ割れ(太陽の黒点にも見える)の間から黄色の眼を覗かせている。
文字盤上の長針と短針は12:00=正午の位置で固定され、壊れた時計にも見える造形から『常に真昼の時刻(正午から進むことがない)』である事を表現している。また、口元から顔を一周するようにパイプが施されている。
一方両腕はクダイターのままだが、代わりに虫眼鏡を模した長柄武器『マヒルーペ』を携行する。
マヒルトジルギアの力を悪用する事で擬似太陽『マヒル太陽』を召喚し、4つのマヒル太陽で地球を取り囲み、照らし続ける事で永遠に日が沈まない『真昼の世界』を作り出す能力を行使する。
一見こそ特に影響の無い能力に見えるも、住人達にとって、こんな夜が来ない世界に放り出されれば「明るい内は活動し、暗くなったら休息する」という生物である以上は決して逃れられない体内サイクルを狂わされて体感時間が混乱(時計等の時刻を表す機械も、『正午から進まない』状態にして狂わせている様子)。時間感覚が無くなって休息のタイミングを見失い、疲労が蓄積しヒューマンエラーやそれに連鎖してのトラブルや事故が頻発、最終的には衰弱死にまで発展させるという戦略を実行出来る。
総じて、侵略先の住人の生活サイクルを崩壊させ自滅に追いやるこの能力はある意味、最も残酷かつ平和的に侵略を完遂可能な手段の一つとも言える。おまけに、ただ光源を用意して照らすのではなく概念的な昼をもたらすため、キカイノイド含む生命体は日が沈まないことにさえ即座に気づかずこの事実を確認した上でワルドと異常事態の因果関係を結びつける経験則がなければ事態の収集さえままならないという厄介さを抱えている。
戦闘ではマヒルーペを振り回しての棒術を使う他、レンズ部分よりビル壁を易々と切り裂くレーザーを放つ。反面マヒルーペを取り落とすと殆ど丸腰の状態に陥ってしまう。
ただマヒルワルド自身も、単独の戦闘力が心許無いのは承知している様で、護衛役のクダック部隊を嗾けたり手近な一般人を人質にする、ゼンカイジャーに見付かるリスクを考慮して侵略作戦が完遂されるまで地下水道に身を潜めるといった様に、自らが逃げ延びた上で作戦を遂行する為の手段は選ばない。
上記の行動傾向に加え、想定外の事態に会うとその場で狼狽え立ち往生してしまう点からして、明るいモチーフや「~マヒル」の口調に反して小心者の性格であるのが窺える。
活躍
既に誕生した状態で、作戦開始の為ビルの屋上より身を乗り出すも、その様子を地上から見ていたゴールドツイカー一家に見付かってゾックスから狙撃され、一家の目の前へ転落。
その流れからツーカイザーとの戦闘にもつれ込まれたので、護衛のクダック部隊を呼び出しその隙に場を逃げ出すも、遅れて駆け付けたゼンカイジャーへ部隊の掃討を押し付けたツーカイザーは追って来て、そのまま銃撃される。
そこで、偶々通り掛かった所にいたカップルの男を捕まえて人質にするも、ツーカイザーは人質などお構い無しに攻撃を続けたので人質と一緒にパニック状態に。しかし程無く追い付いて来たゼンカイザーがメガレンジャーギアを使用、ゼンカイジュランの投げたジュランシールドを使ってのサーフィンで人質を救い出した光景にツーカイザーの気が逸れた隙を突いて行方を晦ました。
その後、自身の存在が早々にゼンカイジャーへ知られた為、再び見付かるリスクを恐れ何処かの地下水道へ密かに潜伏。そこでマヒルトジルギアの力を行使、地球を永遠の真昼の世界に変えて住人達の生活サイクルを侵害、人々に自覚をさせないまま徐々に混乱を発生させ衰弱させて行く。
ゼンカイジャー達もまた、生活サイクルを狂わされて無気力になり出したが、毎日定期的に行っているセッちゃんの充電を忘れていたのと、TVで日本の裏にあるブラジルも昼になっているニュースを視た事で、この異常事態に気付く。
一方のゴールドツイカー一家も、拠点であるクロコダイオーから見た地球がマヒル太陽に囲まれている光景を見て異変を察知した。因みにこの時、ゾックスが「地球は3日ぶり」と発言したため本編では最低約3日も昼間が続いていた模様(つまり地球の人達は3日に渡りまともに寝ていないことが判明した)。
そこから程無く、自身の潜伏場所へゾックスが踏み込んで来たので慌てて交戦するも、地球上に長く居なかったお陰で生活サイクルが狂わなかったゾックスに地上のビル街に引きずり出される。そして民間人の事は御構い無しに迫って来るゾックス=ツーカイザーを引き離すべく、マヒルーペのレンズよりレーザーを乱射してビル壁をズタズタにするも、逆にギアダリンガーの打撃により付けられた的のようなエネルギー体めがけて放たれるホーミング銃撃をまともに浴びて吹っ飛び、近くのビル壁に突き刺さってしまう。
この余波で発生した瓦礫に潰されそうになった民間人を救ったゼンカイジャーと、それを見たツーカイザーのやり取りの裏で突き刺さった所より抜け出ようともがいていたが、とりあえず自分の行動に指図はしないと介人に言われたツーカイザーより銃撃を喰らって地上に落とされる。
その流れから、シンケンフォームとなったツーカイザーへクダック部隊と共に挑むも、相手は銃撃を跳ね飛ばしながら(民間人に当たりそうになった物はチェンジしたゼンカイジャー5人が我が身を盾に受け切ったため無事)反撃、程無くクダックを全滅させられる。その上でマヒルーペを奪い取られつつオーレンフォームにチェンジされたので、手近の車のドアを盾に凌ごうとするも逆にドアごとカラテ攻撃を叩き込まれ遠くへ吹っ飛ばされた。
そのまま最後は、『ツーカイザー・超力スターナックル』で真上より現れた拳に叩き潰され爆散・敗北。直後地球上の時間は元に戻り、周りは真っ暗な夜に戻ったかに見えたが…
クダイテスト「お休みの時間はまだだ!」
しかし程無く、残ったマヒルトジルギアを出現したクダイテストが踏み砕き、ダイマヒルワルドが誕生するのだった。
タイヨウワルド
「ひみつ全開ファイル④ツーカイにチェンジ!ツーカイザー!」に登場。
太陽の世界「タイヨウトピア」を閉じ込めたタイヨウトジルギアをクダックに組み込んで、さんさんと誕生したワルド。外見はマヒルワルドと瓜二つ。
マヒルワルドと違いテンションは高く、語尾は「~タイヨウ」というより「~タイ、Yo!」という感じで話す。
相棒のサクラモチワルドと共にどこかのビルの屋上にいたツーカイザーを襲撃する。
しかし2体1でも手も足も出ず(しかも「ただ倒すだけじゃつまらない」とわざわざフォームチェンジまで使用して遊ばれていた)相棒を連れ逃亡する。
余談
太陽をモチーフにした怪人は複数確認されている物の、真昼という細分化された概念自体をモチーフにしたのはこのマヒルワルドが初。
声を演じる田丸氏は、MOVIE大戦アルティメイタムのレジェンドライダー役以来となる特撮出演となる。
関連タグ
シャイドス:影を自在に移動する能力の弱点をカバーすべく、ドームで覆った区域内に人工太陽を設け1日の日照時間を22時間に変えた。またその状況も利用し、支配した住人達をまともな休みも取らせない強制労働で苦しめていた。
ドラゴンモンガー:マヒルワルドと同じ様に、地球を真昼の世界にした。
エルロック・ショルメ(ルパンVSパトレン):虫眼鏡を模した剣を武器とするが、それより繰り出す剣技は月をイメージしている。
ルーペロイド、ルーペシャドー:虫眼鏡(ルーペ)モチーフの戦隊怪人。後者は太陽光を集束出来るルーペの特性を悪用、街に火災を引き起こそうとした。
QQキュータン:ルーペのような武器を持った戦隊怪人繋がり。
日輪仮面:太陽がモチーフかつ長柄武器を携える、容姿が酷似した戦隊怪人。