主に
- バイオハザードシリーズに登場するB.O.W.。本項で解説
- レスリングシリーズに登場する「リッカー山野」の事
- Pixv内で相手の身体を舐めている人の事。舐めるところに足が多いのは2が原因
概要
名前は一般公募によって決定されたもので、舐めるという意味の「Lick」に人を指す「-er」をつけたもの。
T-ウイルスによってゾンビ化した人間が突然変異(V-ACT)で進化したのがリッカーである。
ゾンビ化した人間が、「充分な栄養を摂取するという内的要因による変異」した成れの果てがリッカーであり、強靭な筋肉が形成されると共に腐敗した皮膚が消え去り、肥大化した脳は外部に露出し、タイラントまでとはいかないも、巨大で鋭い爪が生える。 足の進化により天井や壁を這うことも可能となった。
むき出しの脳を撃てば即死しそうなものだが、強固な防御力を持つ故、簡単には死なないのがリッカーの恐ろしいところである。
ゾンビ化した人間の成れの果てとしては「クリムゾン・ヘッド」もあるが、これとの違いとして「攻撃や創傷、長時間の飢餓などの外的要因による変異」がクリムゾン・ヘッドである。
どちらも知能はゾンビのそれと変わらず、本能に準じて捕食行動を行う。
肥大化した脳に押し潰される形で視覚を失っているが、その分聴覚に優れる。
そのため閃光手榴弾が効かないうえ、僅かな音だけで位置を把握し、襲い掛かってくる(バイオハザード2のリメイクである『RE2』では、閃光手榴弾で爆音が発生するため、当てると混乱を起こすようになった)。
リッカーという名前のくせに「天井から舌を伸ばして首を絞める」「舌を槍の様に突き出して相手を刺し貫く」といった攻撃ばかりを行い、全然舐めてこない(映画でも食べる描写はあっても舐める描写は無かった)。
RE2では、プレイヤーが前方間近に居続けると舌を出して周囲を舐め回して確認する動作が見られるようになった。
また、爪の攻撃力が絶大であり、「飛び爪攻撃」は、2では即死攻撃にしか見えないG4の「かみくだき」に次ぐ破壊力を持つ。5では飛びついて相手を押し倒した後、のど元向かって爪でぶっ刺すというえげつない即死攻撃を繰り出してくる。
また、体力や耐久力が非常に高く、マシンガンの全弾直撃やマグナムの攻撃にも何発も耐える等、初見殺しとしては十分すぎる戦闘力を持つ。デザインがトラウマになったという人も少ならずいるだろう。
だが、やはりむき出しのお肌には相当こたえるのか、シリーズを通して硫酸弾が非常に有効な敵でもある(作品によっては一撃必殺)。
ただ硫酸弾は手に入りにくいので、彼らを見かけるたびに調子に乗ってぶっ放しているとあっという間に弾切れになるため多用は禁物。
倒す以外の対処方法としては音を立てない(歩く時の衣擦れ音程度ならセーフ)=走らないor発砲しない。だが、リッカーが出てくる場所が基本的に大きな音を立てざるを得なかったりする局面ばかりなので、嫌でもリッカーを相手するハメになる(というか、リッカーが現れる場所は大体狭い通路が殆ど)。また、場面によっては大きな音を聞きつけてあちらからやってくる事も…
そんなリッカーもバイオOBのFILE1ではボスとなって登場してくる。「サスペンデッド」という亜種であり、半分ゾンビの姿を残したままリッカー化した固体である。
また、ゲームでは割と鈍い部類に入る敵であるものの、映画版では異常に俊敏で獰猛な怪物として描かれており、1では大ボスとして登場する。2にも一応登場するが、超人と化し始めたアリスの噛ませ犬であった。
ゲームと世界観を共有するフルCGアニメーション映画である「ダムネーション」では、諸事情により終盤からなんと味方として登場する。諸事情でとはいえ、リッカーの献身的な姿に心打たれたファンは多い。
いろいろなリッカー
リッカー(登場作品:2、OB、ガンサバ、ORC、RE:2、RE:3)
記事本文にて紹介された、メイン画像のイケメン。バイオファンなら知る人ぞ知る元祖リッカー。『2』における初遭遇イベントと、遭遇する警察署廊下に転がっている首をねじ切られた死体は最早みんなのトラウマ。この初遭遇直前に限って廊下へのドア前にある窓をリッカーが横切っていき、その後廊下に入るとカメラアングルがリッカーの視点になるという特別な演出がある。どう見ても当たっていないが、地上にいるリッカーにロケットランチャーをぶっ放したりガトリングガンを発砲しても当たり判定がある。
シリーズによって、生皮を剥がれた人間だったり、筋肉ムキムキのマッシヴボディだったりとデザインがまちまちだが、最近は後者のデザインであることが多い。
『RE:2』では『2』のデザインを踏襲しており、コンセプトアートでは変異寸前のゾンビのイラストを見ることができる。初登場シーンのイベントムービーが無くなったが、代わりに近くを通ったゾンビを釣り上げて喰らうというイベントでインパクトを与えてくる。なお、この直前にリッカーがいる場所に(ロケットランチャーなどで)攻撃してリッカーを死なせるほどのダメージを与えても、イベント終了までは死なないプロ根性を見せる(イベントが発生したらちゃんと死ぬ)。お疲れ様です。
リッカー改(登場作品:2、ガンサバ)
人為的に造り出されたリッカーの亜種。通常のリッカーと異なり、濃い緑色の体色をしていて能力も上がっている。本来リッカーは突然変異により生まれたものだが、ラクーンシティをゾンビ地獄に変えてなお懲りないアンブレラ社は、リッカーの戦闘力の高さに着目、兵器への転用を企図しこれを造り出した。
通常タイプより前脚部の爪が大型化している。相変わらず硫酸弾に弱いが、耐性が強化されており1発だけでは仕留めきれないことも…
サスペンデッド(登場作品:OB)
突然変異により生まれたリッカーの中でも、更なる突然変異で生まれた上位互換の亜種。
特筆すべきは、生前の姿を保ったままリッカー化した個体であるということ。メイン画像を見ても分かるとおり、通常のリッカーはまるで生皮を剥がしたかのような怪物そのものな外見で、人間だった頃の面影すら残していない。
戦闘力も通常のリッカーより遥かに高く、特に舌は驚くほど更に長く伸ばすことができるように発達している。
ゲーム中ではボスクリーチャーとして登場、その場からは動かず天井にぶら下がったままだが、射程の長い舌攻撃でこちらの狙いを定めさせてくれない上、手下のリッカーが邪魔をしてくるので戦い辛い。
よく見ると、腹部辺りから臓器のようなものが溢れており、そこが弱点であるのだが、普通に戦うと当たらない。
オンラインならば、一人が囮になり、もう一人が弱点へ攻撃を行うのが最適である。
リッカーβ(登場作品:5、DN)
アンブレラ社が造り出したリッカーの強化型。通常のものより大型化、獣染みたマッシブな体格となっており、見た目通りパワーと耐久性が向上している。しかし、生前の身軽さやトリッキーさは微塵も衰えることなく健在であり、更に群れで襲い掛かってくるようになったため、非常に危険かつ恐ろしい存在となった。コレとの初遭遇もトラウマものと言える。
後にトライセル社が接収、人間から生み出された生物であるという特性を利用してプラーガを寄生させ、制御下に置くことに成功している。
倒すと、かなりの確率で「レッド・ハート」という換金アイテムを落とす上、特殊なアクションでトドメをさせる。
「ダムネーション」に登場したリッカーもこのタイプで、こちらでは更に支配種プラーガを利用することでより高度で複雑な制御に成功している。が、残念ながらスーパータイラントには勝てなかった。
ブラッドショット(登場作品:6)
C-ウィルスに感染したゾンビの変異体の一種であり、一定の確率で変貌する。厳密にはリッカーとは言えないかもしれないが、同様の進化方法を持つ。全身の筋繊維がむき出しになった姿で、通常のゾンビより耐久力が高く、高速で飛びかかったり、機敏な動き攻撃を回避するなど、どことなくリッカーを彷彿とさせる。
クイック・モールデッド(登場作品:7)
バイオ7におけるゾンビの立ち位置である「カビ人間」こと『モールデッド』の変異体の一種であり、リッカーによく似た容姿を持ち、壁や天井を這うことが出来る。素早い動きでプレイヤーを翻弄してくるが、通常のモールデッドより体力が低いため、攻撃を当てられれば撃退は容易である。
変異途上体(RE:2)
『バイオハザードRE:2』のコンセプトアートに描かれていたリッカーへの変異途上にあると思われる異形のゾンビ。通常のゾンビと違って腐敗がなく、頭部や手が肥大化、鋭い牙や爪・長い舌を有し、体格もガッシリとしている。頭部の皮を破ってリッカーの顔が飛び出している様子のものもあり、最早完全なリッカーと化す寸前である様子が窺える。
残念ながら不採用に終わったらしく、ゲーム本編で出会うことはできない没クリーチャー。
二次創作における「融合体」?
Pixivでは、名前が類似していることから、中二病でも恋がしたい!の小鳥遊六花と融合した「小鳥遊リッカー」やドキドキ!プリキュアの菱川六花と融合した「菱川リッカー」のイラストが何枚か投稿されている。
関連タグ
ガラドール…リッカーと同じく盲目のクリーチャー。
HANDMAIDメイ…OPで南原耕太郎がリッカーと同様の動きをしていた