曖昧さ回避
- バイオハザードシリーズに登場するB.O.W.。本項で解説
- 1939年から1994年まで存在した日本の企業。1948年からミシンの製造・販売を手掛けていた。ちなみにリッカーの商標は、ミシン販売店「ミシン生活」を経営しているNO EXCUSEという福岡県北九州市の会社が2022年から預かっている。
- レスリングシリーズに登場する「リッカー山野」の事
- Pixv内で相手の身体を舐めている人の事。舐めるところに足が多いのは3が原因
概要
初登場は『バイオハザード2』から。ハンターに次ぐ古参クリーチャーである。
名前は一般公募によって決定されたもので、舐めるという意味の「Lick」に人を指す「-er」をつけたもの。
T-ウイルスによってゾンビ化した人間が十分なカロリーの補給源にありつき、Tウイルスによる変異を続けた結果行き着いた姿がリッカーである。知能はゾンビのそれと変わらず、本能に基づいて捕食行動を行う。
シリーズによって、生皮を剥がれた人間だったり、筋肉ムキムキのマッシヴボディだったりとデザインがまちまちだが、最近(?)は後者のデザインであることが多い。
腐敗した体組織に代わり強靭な筋肉が形成され、これによってゾンビの比ではない活動性と攻撃力を獲得、四足歩行で天井や壁を自在に移動することも可能となった。 タイラントまでとはいかないも、巨大で鋭い爪が生える。この筋肉と爪により繰り出される攻撃は初出の『2』では脅威と言ってよく、作中では即死攻撃を除けばダメージ量はかなり上位に位置する。
肥大化した脳は外部に露出し、それに阻害される形で眼球は退化している。むき出しの脳を撃てば即死しそうなものだが、この脳組織らしきものはそれほど重要な器官というわけでもないのか、弱点部位として設定される例は少ない。
剥き出しの肌には相当堪えるのか、シリーズを通して硫酸弾(作中ではグレネードランチャーの弾の一種)が非常に有効な敵でもある(作品によっては一撃必殺)。
ただ硫酸弾の入手には限りがあるため多用は禁物。
上述の通り視覚を失っておりその分聴覚に優れるとされているが、ゲームとしての都合が優先されるのか、明らかに音が出ていても余程でなければスルーされてしまう。
誕生の経緯にて述べている通り、初登場した原種のリッカーは生物兵器であるB.O.W.ではなく突然変異で誕生したイレギュラーミュータントであり、後述のリッカー改やリッカーβがB.O.W.と呼べる。
バリエーション
リッカー
登場作品:2、OB、ガンサバ、ORC、RE:2、RE:3
記事本文にて紹介された、メイン画像のイケメン。バイオファンなら知る人ぞ知る元祖リッカー。『2』における初遭遇イベントと、遭遇する警察署廊下に転がっている首をねじ切られた死体は最早みんなのトラウマ。
『バイオハザード2』
初遭遇直前に限って廊下へのドア前にある窓をリッカーが横切っていき、その後廊下に入るとカメラアングルがリッカーの視点になるという特別な演出がある。
- どう見ても当たっていないが、床を這っているリッカーにロケットランチャーを水平に撃ってもガトリングガンを発砲しても当たり判定がある。
『RE:2』
『RE:2』では『2』のデザインを踏襲しており、コンセプトアートでは変異寸前のゾンビのイラストを見ることができる。
- 体力は増強され、マグナムやショットガンの効果も薄いがコンバットナイフの宿すマジカルパワーにより簡単に怯む。このため完封すら可能。
- ショットガンよりも強いマグナムよりも強いナイフという謎図式。物理法則仕事して。
- 初登場シーンのイベントムービーが無くなったが、代わりに近くを通ったゾンビを釣り上げて喰らうというイベントでインパクトを与えてくる。
- なお、この直前にリッカーがいる場所に(ロケットランチャーなどで)攻撃してリッカーを死なせるほどのダメージを与えても、イベント終了までは死なないプロ根性を見せる(イベントが発生したらちゃんと死ぬ)。お疲れ様です。
- 視覚は退化しているため視覚に作用する攻撃は効果がないが、閃光音響手榴弾は爆音が伴うため、当てると混乱を起こす。
- 聴覚が発達しているとされてはいるが、音が出ている歩行モーションや独り言を結構な声量でブツクサ言っていても反応しない(聴覚とは・・・?)。
リッカー改
登場作品:2、ガンサバ
人為的に造り出されたリッカーの亜種。通常のリッカーと異なり、濃い緑色の体色をしていて能力も上がっている。通常タイプより前脚部の爪が長大化している。相変わらず硫酸弾に弱いが、耐性が強化されており1発だけでは仕留めきれないことも…
本来リッカーは突然変異により生まれたものだが、ラクーンシティをゾンビ地獄に変えてなお懲りないアンブレラ社は、リッカーの戦闘力の高さに着目、兵器への転用を企図しこれを造り出した……とされるが、ラクーン市事件で産まれた変異体であるリッカーを壊滅状態に陥っていたラクーン研究所で改良する時間と余裕があったのかという疑問が残される。
また、異説としてリッカー改はゾンビ改がリッカー化した姿とされる事もある。
サスペンデッド
登場作品:OB
突然変異により生まれたリッカーの中でも、更なる突然変異で生まれた上位互換の亜種。名前は「吊られたもの」という意味。
特筆すべきは、生前の姿を保ったままリッカー化した個体であるということ。メイン画像を見ても分かるとおり、通常のリッカーはまるで生皮を剥がしたかのような怪物そのものな外見で、人間だった頃の面影すら残していない。
戦闘力も通常のリッカーより遥かに高く、特に舌は驚くほど更に長く伸ばすことができるように発達している。
ゲーム中ではボスクリーチャーとして登場、その場からは動かず天井に逆さ吊りにぶら下がったままだが、射程の長い舌攻撃でこちらの狙いを定めさせてくれない上、手下のリッカーが邪魔をしてくるので戦い辛い。
よく見ると、腹部辺りから臓器のようなものが溢れており、そこが弱点であるのだが、普通に戦うと当たらない。
オンラインならば、一人が囮になり、もう一人が弱点へ攻撃を行うのが最適である。
リッカーβ
アンブレラ社が造り出したリッカーの強化型。通常のものより大型化、獣染みたマッシブな体格となっており、見た目通りパワーと耐久性が向上している。しかし、生前の身軽さやトリッキーさは微塵も衰えることなく健在であり、更に群れで襲い掛かってくるようになったため、非常に危険かつ恐ろしい存在となった。コレとの初遭遇もトラウマものと言える。 モーションもアレンジされており飛びついて相手を押し倒した後、のど元を爪でぶっ刺すというえげつない即死攻撃を繰り出してくる。
後にトライセル社が接収、人間から生み出された生物であるという特性を利用してプラーガを寄生させ、制御下に置くことに成功している。元アンブレラ・アフリカ研究所内にて始祖ウイルスを投与する強化実験が行われたが、既に進化の袋小路に達していたためか嗅覚および繁殖力の向上以外は目立った変異は起こらなかった模様。
倒すと、かなりの確率で「レッド・ハート」という換金アイテムを落とす上、特殊なアクションでトドメをさせる。
- ゲームと世界観を共有するフルCGアニメーション映画である『ダムネーション』に登場したリッカーもこのタイプで、こちらでは更に支配種プラーガを利用することでより高度で複雑な制御に成功している。諸事情により終盤からなんと味方として登場する。リッカーの献身的な姿に心打たれたファンは多い。 が、残念ながらスーパータイラントには勝てなかった。
ブラッドショット
登場作品:6
C-ウィルスに感染したゾンビの変異体の一種であり、一定の確率で変貌する。厳密にはリッカーとは言えないかもしれないが、同様の経緯を辿って発生している。全身の筋繊維がむき出しになった姿で、通常のゾンビより耐久力が高く、高速で飛びかかったり、機敏な動き攻撃を回避するなど、やはりリッカーを彷彿とさせる。
クイック・モールデッド
登場作品:7
バイオ7におけるゾンビの立ち位置である「カビ人間」こと『モールデッド』の変異体の一種であり、リッカーによく似た容姿を持ち、壁や天井を這うことが出来る。素早い動きでプレイヤーを翻弄してくるが、通常のモールデッドより体力が低いため、攻撃を当てられれば撃退は容易である。
変異途上体
登場作品:RE:2
『バイオハザードRE:2』のコンセプトアートに描かれていたリッカーへの変異途上にあると思われる異形のゾンビ。通常のゾンビと違って腐敗がなく、頭部や手が肥大化、鋭い牙や爪・長い舌を有し、体格もガッシリとしている。頭部の皮を破ってリッカーの顔が飛び出している様子のものもあり、リッカーと化す寸前の秒読み段階である様子が窺える。
- 残念ながら不採用に終わったらしく、ゲーム本編で出会うことはできない没クリーチャー。
映画版
映画版では異常に俊敏で獰猛な怪物として描かれており、1では大ボスとして登場する。2にも一応登場するが、超人と化し始めたアリスの噛ませ犬役であった。5のラストではアリス達を包囲するクリーチャーの大群の中に、人間サイズではない巨大な個体がいる。
二次創作における「融合体」?
Pixivでは、名前が類似していることから、『中二病でも恋がしたい!』の小鳥遊六花と融合した「小鳥遊リッカー」や『ドキドキ!プリキュア』の菱川六花と融合した「菱川リッカー」のイラストが何枚か投稿されている。
関連タグ
HANDMAIDメイ…OPで南原耕太郎がリッカーと同様の動きをしていた
Death_Angel…上位互換とも言える他作品のクリーチャー。