基礎データ
進化
ヤブクロン → ダストダス(レベル36)
概要
『ポケットモンスターブラック・ホワイト』(第5世代)で初登場した、ヤブクロンの進化系。第1世代のベトベトンに相当するポジション。
まんまゴミ袋だった進化前に比べ、袋が破れてあふれだした内容物が胴体を形作る、何とも言えない怪物じみた姿になった。袋のほうは覆面状になって顔周りに残るばかりであり、ねずみ色の胴体部は非常にベタベタであらゆる物をひっつける。
見るからにゴミだらけの体をしているため人や他ポケモンへの影響が心配だが、後述のアニメの描写やゲーム中の動きなどから、信頼した相手とスキンシップを取る分には何ら問題ないことが伺える。
非常に勘違いされやすいのだが、右腕(指が3本あるほう)は足元から生えている、左右非対称な腕のつき方をした奇怪な体系の持ち主。
右腕のノズル状の指からは毒液を噴出することが出来、ちょっとかかるだけで未知の毒素に冒され、弱った生物が浴びれば即死するほど危険なもの。
戦いではパワーに優れる鉄筋状の左腕で相手を絞めつけ、毒液を体中に浴びせかけ身動きを封じたり、口から吐き出す悪臭の毒ガスでとどめを刺す。
ヤブクロン同様ゴミを主食としているのだろうが、意外なことに図鑑説明では獲物を手足や毒液を使い仕留めるといった記述が目立つ。ヘドロ等の毒素そのものを食べるベトベターとは違い獲物を狙う必要がある辺りどうやら若干食性が違うらしい。
もちろんゴミ自体も体内に吸い取っては、体の構成物として新しい種類の毒を生みだしている。
ゴミが増えると彼らは増える。ただし、敵を仕留める上での主力だった筈の毒が効かず、それどころかダストダス自身が餌として見られてしまう関係上ベトベトンが天敵中の天敵。
名前の由来もおそらくゴミ出しから(Dust+出す)。
一部の機関では、その身体の仕組みをゴミの処理に応用できないかの研究も行われているらしい(一応「リサイクル」も習得できる)。
しかし第七世代では、よりゴミの処理能力や毒性の強さ・種類に勝るアローラベトベトンが登場したため立場が無く、さらに彼らにエサとして追い回されるという不憫な目に合っている模様。
ダストダスの明日はどっちだ。…と言ってたら第八世代で…(下記参照)。
ゲームにおける特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
80 | 95 | 82 | 60 | 82 | 75 |
ステータスは攻撃がやや高く、特攻が低めな以外は平均値前後でほぼ横並び。加えてそれを生かせる物理技をあまり習得できず、使いどころが若干難しい。
しかし見た目の割に素早さも75と意外に速かったり。特性が「くだけるよろい」なら先制出来る場面が多くなる。
しかし、ぶっとんだ種族値配分の多いイッシュポケモンとしては、あまり大した事はない。
このポケモンにピッタリな「ダストシュート」を覚えられる一方で、粗大ゴミを連想させるはがねタイプの技はほぼ習得しない。第八世代で漸く「メタルクロー」が追加された位である。
また「だいばくはつ」も覚えるが、その模様を想像すると末恐ろしい…。
タマゴグループは意外なことに鉱物。マタドガスやベトベトン等の毒タイプとは別カテゴリである。基本的に大半が岩や鋼で体が構成されたポケモンが覚えるロックカットも覚える辺り、大量に纏うゴミの中には瓦礫系のものも多いらしい。
10まんボルトも覚えるので電化製品もあるのだろう。剣盾からはわざレコードで「タネばくだん」も覚えるようになり、より様々なモノが混ざっているという印象が出てきた。
野生個体はしばしば持ち物として「くろいヘドロ」や「きんのたま」を持っており、超低確率で「でかいきんのたま」を持っている個体もいる。
ベトベトンにも言える事だが、あの体できんのたまを持っているのは何故だろうか、ヘドロに含まれていた貴金属が結合したのだろうか?
キョダイマックス
タイプ | どく |
---|---|
たかさ | 21.0m |
おもさ | ???.?kg |
ごみすてばポケモン・ダストダスがポケモン剣盾(第八世代)でキョダイマックスした姿。
公害系ポケモンの中でも不遇な立場であったダストダスが遂に得た新たな形態であり、第五世代のポケモンではメガタブンネに次ぐ二番目、キョダイマックスとしても他の該当ポケモンを第一世代と第八世代が占めている中で唯一という快挙を成し遂げている。
ゴミの下半身が広がって足が見えなくなった他、身体のあちこちから玩具のビルや船に電車、ピッピ人形にコイキングっぽい骨、更にはマスターボールなど様々なものが溢れ出したような姿となる。
ただしこれらは、キョダイマックスのパワーがダストダスの精神と呼応した結果、そう見える様に形作られた毒ガスの固まりらしい。
決してマスターボールすらも無効化されてくっ付いた訳ではないのでご安心を。
毒性自体も従来のダストダスより増しており、口や指先から噴射する毒ガスを浴びると、骨の髄まで毒に侵されてしまう程の危険性を持つという。
このダストダスが放つどくタイプのわざは、専用の「キョダイシュウキ」に変化する。相手単体にダメージを与えるだけでなく、耐性を持たない相手ポケモン全員を「どく」状態にする効果を持つ。
一方どくのダイマックスわざは、特攻を上げる追加効果ゆえ威力が低く設定されているのだが、キョダイシュウキにはその威力制限が何故か流用されており、とばっちりを受けた形になってしまっている。
どちらにせよ、命中はともかく威力だけならダイマックスせずに放つダストシュートの方が上なので、毒技の威力を上げるという目的でのダイマックスは出来ない。
貴重なダイマックスの機会を他のポケモンではなくダストダスに消費させる場合は、命中の安定や、毒技ではなく役割破壊技の威力を強化するなどの別の目的を見出してダイマックスする事になる。
その他のダストダス
アニメ版の初登場はBW編の野生の個体で、所謂厄介者ポジション。
2回目は同シーズン1最終話にてジムリーダー・ホミカの手持ちの3匹目、すなわちシーズン1のラスボスとして登場する。
伸縮自在の両腕を使った攪乱、回避や「はかいこうせん」「ダストシュート」などの威力抜群の大技でチャオブー、ガマガルをあっさり撃破し、エースであるピカチュウと激戦を繰り広げた。
SM編では、スカル団したっぱの代表三人組の一人、ふとっちょ男ジップのパートナーとして登場(なお、ジップが初めて繰り出したのはこいつではなくヤングースであった)。仲間であるタッパのヤトウモリ、ラップのズバットと並ぶとその巨体が目立つ。声がかなりかわいい。
第68話では手入れ不足で体調不良となってしまう。ジョーイの診察によると「毒詰まり」状態で、粘り気のある毒を出すポケモンはこれになりやすく、普段から掃除が必要とのこと。
ダストダスを心配するも、強がってポケモンセンターへ預けられないジップを見かねたサトシ達の手によって大掛かりな清掃が行われ、無事元の健康体に戻った。
ポケモンBWのコミカライズ『ポケットモンスターB・W グッドパートナーズ』では、1匹のダストダスがヤグルマのもりに住む善良なポケモンとして活躍している。