データ
概要
第4世代から存在する技。
自分の身体を磨いて空気抵抗を小さくし、自分の素早さを2段階上げる。
一部ポケモンが自力取得する他、技マシン69でも覚えることが可能。
効果こそは「こうそくいどう」と全く同じであるが、この技の最大の特徴は覚えるポケモンにある。
岩という技タイプからも分かる様にこの技を覚えるポケモンは大体が岩・地面・鋼といった重戦車型のステータスを持った種族ばかりなのである。
鈍足といえどもWi-Fi対戦ではデフォルトのLv.50戦なら種族値40からは素早さを特化すれば「ロックカット」1回を積めば130族を抜くことが可能。
つまり、これまでHP振り安定であったた連中が相手に素早さで競り勝つために素早さ上昇性格且つ素早さ252振りされるという新たな可能性を与えられた画期的な技なのである。
想像して欲しい……あのウスノロそうなサイドンが130族のサンダースへ先制で「じしん」をかますなんて光景が有り得るようになってしまったのである。
まあ、実際やるとサイドンの素早さではギリギリなのである。
レジロックであればドラパルトやザシアン(けんのおう)より速くなる。
火力や耐久を失いたくない場合、素早さが下がらない性格やミントを使ってサンダーやガブリアスより速くなるように調整するのも選択肢。これはサイドンやゴローニャでも可能。
また、あまりに遅いポケモンの場合、後手に回ったとしてもHPの高さで耐えて反撃した方がダメージレースで勝ちやすい場合もあるので注意。
同じく第5世代で大幅に強化された特性「がんじょう」との相性も抜群である。
耐久を全部「がんじょう」へ任せて「ロックカット」……何て芸当も可能。
そしてこの技は、岩ポケモン物理アタッカーにほぼ確実に搭載される技「いわなだれ」との相性も抜群である。
「いわなだれ」追加効果は30%の確率で相手を怯ませることであるが、岩ポケモンは軒並み遅めのため追加効果を生かしにくいことも多々。だが、この技で先手を取返せば、さながら「エアスラッシュ」の様に相手の行動を封じることも夢ではないのである。
ちなみに、第8世代では、カジリガメ(素早さ種族値74)やイシヘンジン(素早さ種族値70)といった、ロックカットで素早さを上昇させて先手を取り返すことを想定されたかのような比較的早めな部類のポケモンが登場している。コイツ等に至っては、性格補正なしでも努力値振り方次第で最速テッカニンまで抜けるようになるから恐ろしい…。
また、第5世代では素早さ2段階アップに加え、体重が100kg軽くなるという効果が付いた「ボディパージ」なる互換技も登場した。
基本的に体重減少のデメリットは少ないためあちらの方が優れているといえるが、
- 「ロックカット」は技マシンで覚えられるのに対し、「ボディパージ」は覚えられるポケモンが少ない。双方を覚えられるポケモンはさらに稀少。
- ゴローニャはいずれの技も習得可能であるが自身のアイデンティティーとなる「ふいうち」との両立が不可能(ちなみに現在ふいうちはレーティングで使用不可能)。
- 両方習得可能なポケモンはそもそも元から重過ぎる&弱点のため体重100kg変わったところで「くさむすび」や「けたぐり」が致命傷なのは変わらない。さらに「ヘビーボンバー」も採用する場合はそちらにも影響が及ぶ。
等といった事情から「ロックカット」で妥協される場合も少なくない他、尋常でない位鈍足のツンデツンデや素早さ上昇が戦術と噛み合わないフォレトスやギルガルド等のように素早さを上げる必要性がないポケモンも存在する。
そのため、現状確実に「ボディパージ」が採用されるポケモンは、999.9kgと元の重さが異様に重いテッカグヤ位しかいない。バイバニラは素早さ上昇手段が「ボディパージ」しかないが「くだけるよろい」が強化されたこともあり「ボディパージ」採用を見送りがち(ただし、「ゆきふらし」等では採用される場合もある)。
剣盾では技マシンから外れ、代わりに「こうそくいどう」が技レコードとなったが元から双方覚えられたポケモンは少ないため、今度は逆に「ボディパージ」で妥協するしかない場合もある。
もっとも、次世代であるSVでは「ボディパージ」自体が廃止となったため、再度ロックカットは日の目を見ることになるのであるが。
関連イラスト
主に文字通り自分の身体を削りすぎて極端に空気抵抗がなくなったイラストに付けられている。