「はじめまして。わたし魔法の伝道師、トラウーマと申します」
CV:山本耕史
概要
プリキュアの涙を使って究極魔法の秘薬を完成させようともくろむ魔女・ソルシエールに仕え、「魔法の伝道師」を名乗る獣人男性。
一人称は「わたし」で、表向きは常に敬語で接する紳士的な性格だが、本性を露にすると一人称が「オレ」になる。
ネーミングの元・トラウマの語感をド直球に描いた赤いトラ模様をした灰色の馬のような外見と、それなりの巨体に見えながらも3頭身ほどの体型が特徴的。
冷静に見せているが実は… というタイプらしい。
かつて、先生が亡くなって悲嘆にくれていたソルシエールに近づき、「先生はあなたの才能に嫉妬した。あるいは、あなたをお嫌いになった」と吹き込んだ。
キュアミラクルとキュアマジカルの説得もあって、ソルシエールが先生の本意に気づくと、穏やかな声で「あなたが先生に嫌われているというのは、わたしの思い違いだったようですね」と自分の落ち度を認めた。
しかし…。
正体と末路
「無に… すべてを無に……」
彼の正体は「闇の王」と呼ばれる闇の世界に住まう黒き獣で、過去に左目をソルシエールの魔法の先生に封じられ、力を取り戻すためにソルシエールに近づいて唆し、プリキュアの涙を狙っていた。
憎しみから開放されたのと同時に彼女の過去を知って感動したキュアミラクルがもらい泣きしたことで涙を入手し、秘薬を完成させる。
プリキュアの涙を得たことでソルシエールを裏切り、完成させた魔法の力で本来の姿に戻って人間界へと侵攻を開始する。
身体から生えた大砲から放った闇のエネルギーによって世界すべてを無に還そうとするが、トラウーマに騙されたソルシエールは最終的にプリキュア側へと加勢することになり、彼女の魔法でパワーアップしたプリキュアたちにの活躍により逆転される。
最後はプリキュアオールスターズの助力を受けたキュアミラクルとキュアマジカルの浄化技を受けて完全に敗北し、この世から追放される形で倒された。
その功罪
すべての世界を無に還すという野望の下、ソルシエールを利用する為だけに故人の想いを捏造し、彼女の人生を悪の道へと陥れたトラウーマの所業は到底許されるものではない。
だが、先生が亡くなった後のソルシエールに「究極魔法の秘薬を作る」という目標を与え、生きる意欲を湧かせたことは確かである。
また、街への攻撃を責めるソルシエールに「自分が今までやってきたことを思い出すがいい」「(貴様と)わたしと一体どこが違う」と言い返し、それが「プリキュア達に暴力を振るった」という罪を自覚させ、ミラクルとマジカルとの和解に繋がったのも確かである。
トラウーマが倒された後に残った彼のシルクハットをソルシエールが大切に拾い上げていることから、長年過ごしたことで2人の間には少なからず温情が出来ていた模様。
演者
担当声優の山本耕史はプリキュアシリーズ初登場だが、かつては現在プリキュアシリーズが放送されている「ニチアサ」アニメ枠において『花より男子』の花沢類役や、『明日のナージャ』のラファエル役で出演していた。
本来は顔出しメインで活動する俳優が本業であり、出世作となった『ひとつ屋根の下』における車椅子の末っ子・柏木文也、大河ドラマ『新選組!』及び連続テレビ小説『あさが来た』の二作で演じた土方歳三、本作と同年に放送された『真田丸』の石田三成などが代表作である。
また、悪役としては、大河ドラマ『平清盛』の藤原頼長、劇場版『彼岸島』のラスボス・雅などの印象が強いという方も多いであろう。もっとも、このモードで全力を出すと映画館は阿鼻叫喚の地獄絵図に陥り、良い子達は文字通りトラウマを抱えて帰路へ着く羽目になりそうだが…。
ちなみに本映画『奇跡の魔法!』で上司的存在の魔女ソルシエールを演じる新妻聖子とは2003年の舞台『レ・ミゼラブル』で共演して以来となる。ちなみに、新妻氏も真田丸に出演しており、一緒に登場するシーンは無いが一応共演はしている。
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