概要
2001年3月3日に公開された『デジモンアドベンチャー02』の劇場用作品で、『ぼくらのウォーゲーム!』の直接的な続編でもある。
なお、背景は今まで以上に現実の東京に寄せているのが特徴(流石に実際の企業のロゴを入れるのは無理だったのか、アコムをアクム、anをahとパロディ化している)。
インペリアルドラモン:パラディンモード、アーマゲモンがこの作品で初めて初登場した。
ストーリー
『02』最終回から数ヶ月を経た2003年3月25日。
突如として、開くとクラモンがリアライズするメールや、八神太一と石田ヤマトの個人情報がネットで大量にばら撒かれるという奇妙な事件が立て続けに起こっていた。
それは3年前に倒されたはずのあのディアボロモンが太一達を倒すために仕掛けた罠だった!
登場人物
『02』の主人公コンビ。クライマックスでの人々の声援を受けながら駆け抜けていくシーンは必見。
大輔がヒカリを好きだという設定は02終盤では鳴りを潜めていたが、本作では生きている設定になっている。
ちなみに本作が賢とワームモンの映画デビューとなる。
前回の戦いでディアボロモンを討伐した英雄。
最大の切り札となるオメガモンを誕生させるも、前回の戦いで学習したクラモンがオメガモンへの耐性を持つアーマゲモンに進化した為、敗北を喫する。
ディアボロモン討伐に参戦するも、デジタルゲートを開きすぎてしまい、クラモンを大量にリアライズさせてしまうというミスをやらかす。
『LASTEVOLUTION絆』でもエオスモンをうっかりリアライズさせてしまったあたり、そう簡単にそそっかしい所は治らない様子。
活躍は少なめだが、クライマックスで他の子供たちと共にインペリアルドラモン:パラディンモードの誕生に貢献する。
当時の事件を知るものとして司令塔を務める。
長期戦を覚悟していたのか、ペットボトルの空き容器が10本以上確認できる。
『02』から大人びたのか、ヤマトを兄さんと呼ぶように。
前回の戦いでの失敗を踏まえたのか、パタモンはエンジェモンに進化済みなのだが、残念ながらヘブンズゲートを使えば事件があっさり片付いてしまう為かホーリーエンジェモンは未登場。
前回のディアボロモン撃退戦に参加できなかったが、今回初めてディアボロモンの討伐に参加する。
エンジェウーモンの肩に乗ってディアボロモンと交戦した際には攻撃をモロに食らっているが、どういうわけだかピンピンしていた(一応、究極体クラスの攻撃なのだが…)。
その他の選ばれし子供たち
合宿から帰ってくるも、今回も戦いには不参加。
高校の入学手続きをしていることから、受験にはめでたく受かった模様。
やはりというかディアボロモンのせいで散々な目に遭う。しかしながら、事件を通して自転車を貸してくれたメガネの少女と出会い、作中では行動を共にしている辺り、実は本作一のリア充なんじゃなかろうか(tri.でもさらっと彼女がいる事について触れられている)。
折角アメリカから帰国したはいいのだが、今回も戦いには不参加。
PCルームで戦いを見守る事に。
本作の黒幕
前回倒されたディアボロモンの生き残りで、太一たちに倒された事がよっぽど悔しかったのか、ディアボロモンに彼らの個人情報をネットにばら撒き、「お買い得ご奉仕品380円」、「近海産最高品980円」だの変な価格を付けるイタズラに巻き込む。今回の作戦にメールを利用したのも、前回の戦いでメールを使って倒された事に対する意趣返しなのだろう。
デジタル空間に乗り込んできたオメガモンらに討伐されるも、置き土産としてクラモンを大量に現実世界に送り込んだ。クラモンたちが現実世界に大量に現れる姿自体は非常に可愛らしいものの、「いつまでおうちの中で遊んでるの?」と巨大ディスプレイに弾幕で打ち込んで煽ってくる畜生な一面も(無論、当時の世の中にニコニコ動画が生まれるずっと前の話である)。
やがて無数のクラモンが合体してアーマゲモンに進化、憎っくきオメガモンを討ち取り、ベリアルヴァンデモンすら消しとばしたインペリアルドラモンのギガデスをも無効化するが、オメガモンの力を受け継いだインペリアルドラモン:パラディンモードに敗れる。
余談
アニメ映画『サマーウォーズ』は『ぼくらのウォーゲーム!』の事実上のリメイク作品であるが、流石に本作のようなラブマシーンが健二たちに逆襲してくるという事件は2021年現在起こっていない(続編の妄想をするファンはいるようだが)。
『ぼくらのウォーゲーム!』の続編ではあるが監督は細田守ではない。(スタッフは脚本、キャラクターデザイン、音楽はぼくらのウォーゲーム!の時と同じ)
スタッフ
監督:今村隆寛
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:中鶴勝祥
作画監督:中澤一登・亀井幹太
美術監督:行信三
音楽:有澤孝紀
歌
- 主題歌
「フレンド 〜いつまでも忘れない〜」
作詞:田中花乃
作曲・編曲:湯浅公一
歌:AiM
- 挿入歌
「ターゲット〜赤い衝撃〜」
作詞:松木悠
作曲・編曲:太田美知彦
歌:和田光司