概要
元々はカナダとの共同制作によって全3シリーズ全52話まで放送されたアニメ作品。
この作品のキャラクターデザインは、1963年のコミックを元に作られている。
スパイダーマンが驚く台詞『何て事だ!(Wallopin' Web Snappers)』は、アメリカの中で有名な単語である。
ただしそれだけではない、この作品の1枚の絵が改造された形(スパイダーマンの首を長くする等)でSNSに拡散されていて、ミーム汚染は今でも続いている。
ちなみに本作のコスチュームのクモマークは6本足で、回によっては8本足になっている。
テーマソングと劇伴BGMと効果音
本作で使われているテーマソングは、映画などで使われるなど有名である。
そして本作で使われている劇伴BGMでは、シーズン1ではレイ・エリスが手掛けたオリジナル、シーズン2以降では4か所の音楽ライブラリを流用している。中でもKPMは一番有名な音楽ライブラリで他の海外アニメでも使われており、アベンジャーズなどが活躍しているアニメ『マーベル・スーパーヒーローズ(まんがスーパー大集合)』でも使われている。それらのKPM音源は、Youtubeで視聴できるものもあったりなかったりする。
効果音ではハンナ・バーベラなどでよく聞かれる音が多い、これらはCD・レコードにも収録されている事がある。
また、1970年代放送時の日本語版テーマが存在していたようだが、1980年代の放送になってからは英語版テーマになっている。
テーマソングの日本語版歌詞は2つ存在するが、字幕版はドキュメンタリーDVD「アメリカンコミックス・スーパーヒーロークロニクル」、実際に歌われたバージョンは「3ばか大将 チンパン探偵ムッシュバラバラ」に収録されている。日本語版主題歌については、同人作家のあべとおるが発掘し、SoundCloudにアップロードされていた(現在は削除されているが、一部の動画サイトで視聴可能)。
日本での放送
日本では、東京キー局および地方局やテレビ東京で放送された。
最初の1種類目は東京12チャンネルで1971年、2種類目は独立局で既に1981年から放送していた。両者共にトランスグローバルの制作・配給だった。3種類※はCS局で1996年に全話新録版が30分番組として放送された、2002年も放送し、2004年にも放送していた(2007年は不明)。
アニメ映画「スパイダーマン:スパイダーバース」では東北新社がソニーと共同で製作しているが、声優は稲田徹だった。
※この作品は少なくともアドリブを改善したオリジナルネーム吹き替え版として平成時代に放送したと思われる。そのため、スパイダーバースに出演していた稲田徹、伊原正明、林大地は代役だった。
吹替版の事情
1980年代以降、一部の国でMEテープを作る事案が起きている。原版音声では一部のシーンで音やセリフが遅延しているところもある。恐らく日本での昭和時代の第1吹き替え(富山敬)はMEテープ、第2吹き替え(田中秀幸)は別のBGMを使ったMEテープで収録していたと思われる。第3吹き替え版(稲田徹)では主に綺麗な原語のMEテープで収録されていた。
2018年公開のアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』ではKPMの楽曲を再演奏したものを使用していた。彼の一人称は『僕』、過去の吹き替え版では『俺(社長の前では僕)』と言っていた。スパイダーマンが自分で『私』という言葉を使うのは新鮮だろうがネタバレは避ける。
スパイダーマンのテーマは、最初の吹き替え版ではくも人間だったが、第2吹き替え版と第3吹き替え版では英語のままスパイダーマンだった。第1吹き替え版では富山敬だが、こっちは多くの非声優が参加していたとされる。第2吹き替え版である田中秀幸では主に1980年代から活躍している声優が参加している。ちなみに第3吹き替え版として森川智之がピーターパーカーを演じた際(1994年版がカートゥーンネットワークで放送される前)、ベティ・ブラントにも吹き替えが付き、メリージェーンワトソンにもスマーター博士にも吹き替えが付いた。この時、他のマーベルシリーズで出演している(もしくはかつて出演していた事がある)声優が参加したこともある(ベテラン、レジェンドなど)。その吹き替え版ではライノの「わっせーい」などと言ったギャグ演出は存在せず、東北新社に所属している女性翻訳家が本作を担当した。日本語版エンドクレジットについては、エンディング(ニューワールド時代の配給)が終わった後に流れた(どんな感じの映像だったかは不明)。
キャラクター
メイン
デイリー・ビューグル社
ピーター・パーカー
声 - ポール・ソールズ
フリーのカメラマンで、エンパイヤ・ステート校に通っており、
既にミッドタウン高校を卒業している。
ジェイムソン
デイリー・ビューグルの社長、頑固な親父(かつての名称は新聞おやじ)。
ベティー・ブラント
ジェイムソンの秘書
ニューヨーク市警察
オマリー
ニューヨーク市警察の警部
オブライエン
ニューヨーク市警察の巡査、部下もいる
ジョージ・ステイシー
ニューヨーク市警察の警部、スパイダーマンとは命の恩人の仲。
ヴィラン
ドクター・オクトパス
かつての名称はたこ八博士、4本の機械と手と足を含めて8本。
エレクトロ
雷を扱う悪者。
グリーン・ゴブリン
かつての名称は赤鬼、被ってる物が赤色だからか?
リザード
正体はコナーズ博士、2話で息子を襲おうとしていた。
バルチャー
羽を使って空を飛ぶ男。
ライノ
中身はおっさん
サンドマン
その名の通り、砂男。
スコーピオン
かつての名称はスコルピオン、
スティルウェル博士によって作られた実験体。
キングピン
格闘の達人、というより最強の極悪人。
マグニートー博士
元々はX-MENの敵、磁石を扱う極悪人。
ヘンリー・スマイス博士
ジェイムソンに何らかの装置をやらせ、スパイダーマンを捕まえようとしたが失敗。
プロッター
ボス
特に名前はなく、姿はツルツルのハゲじじい(髭がある)
カウボーイ
名前がないが、原作ではモンタナ
オックス
この作品では珍しく、髪がある。
オリジナルヴィラン
ドクター・ノア・バディー
透明になる装置を発明した極悪人
ファントム
アンデッドモンスターの極悪人
ミス・トラブル
古本屋の元店長、パンドラの箱で神を呼び出したことがバレて逮捕された。
ドクター・ヴォン・シュリック
石油を盗む極悪人、それを盗んで"007"という小さな物を大量に作っていた。
ハエ男のスタンとリー
壁を這い廻る極悪人の兄弟、スパイダーマンではない(ジェイムソンがややこしいことをした)。
スタンの声質は高い、リーは少し違う。
オリジナルネームではヒューマン・フライだが、とてもややこしい名前。
ファンタスティック・ファキール
悪の魔術師、フルートで幻想を作っている。彼はアラビア人である。
パラフィーノ
蝋人形館の経営者、逃走した脱獄者をモデルにしたり、3人のロボットを使って罪を犯していた。
チャールズ・カメオ
世界で有名な男性俳優。変装と真似事が得意で、スパイダーマンになりきったこともある。
彼の一人称は私、相手に指図する際は『キミ』と『キミたち』。本物は、『僕』『あんた』『あんたら』と推測(旧吹き替え版では殆どの敵が『ワシ』、『貴様』と言っている)。
ハーベイ・クリベンドン
社長に呪いをかけた男で、金を盗んだのは黒人。
後半エピソードでは、コナーズ博士を監禁するように兵士に命令していた。
デスペラード
空を飛ぶ馬に乗った犯罪者、銃を持っている。
特徴は白いカウボーイ、赤いマスク、白いメガネ。
キャロル
クモのパワーが使える少女
コテップ
悪魔の魔法使い
クライブ
映画監督、物を飲み込む怪物を作った男。
コガ
チャイナの服を着た男。
コナーズ博士の家族
グレース・コナーズ夫人
コナーズ博士の奥様
ビリー・コナーズ
コナーズ博士の息子
その他
スマーター博士
ロケットを開発している科学者。
メリージェーン・ワトソン
ピーターの恋人、本作ではステイシーの姪という設定。
吹き替え声優
吹き替えキャストはテレビ放送時の声優と、アニメ映画(スパイダーバース)登場時の声優の順。
キャラクター | 東京12ch放送版声優 | 独立局放送版声優 | CS放送版声優 |
---|---|---|---|
ピーター・パーカー/スパイダーマン | 富山敬 | 田中秀幸 | 森川智之 |
ベティ・ブラント | 不明 | 横尾まり | ? |
J・ジョナ・ジェイムソン | 広川太一郎 | 北村弘一 | 廣田康生 |
メリー・ジェーン・ワトソン | 無し | 不明 | ? |
メイおばさん | 不明 | 不明 | 定岡小百合 |
ベンおじさん | 不明 | 不明 | 麦人 |
スマーター博士 | 不明 | 矢田稔 | 不明 |
オブライエン警部 | 不明 | 不明 | ? |
警備員のオマリー | 不明 | 不明 | 不明 |
ドクター・オクトパス | 南利明 | 田中康郎 | 島香裕 |
グリーン・ゴブリン | 不明 | 西村知道 | ? |
ミステリオ | 不明 | 不明 | ? |
バルチャー | 不明 | 不明 | ? |
サンドマン | 不明 | 不明 | ? |
エレクトロ | 不明 | 広瀬正志 | ? |
ライノ | 不明 | 加藤治 | ? |
スコーピオン | 不明 | 不明 | ? |
キングピン | ? | 加藤治 | 麦人 |
マット・マグニートー | 不明 | 不明 | チョー |
ヘンリー・スマイス | 不明 | 不明 | ? |
プロッターのボス | 不明 | 不明 | 不明 |
カウボーイ | 不明 | 不明 | 不明 |
オックス | 不明 | 不明 | 不明 |
ミス・トラブル | 不明 | 鈴木弘子 | 不明 |
ヴァルカン | 不明 | 不明 | 不明 |
ケンタウロス | 不明 | 不明 | なし |
サイクロプス | 不明 | 不明 | 原語流用 |
ディアーナ | 不明 | 不明 | (ミス・トラブルと同じ) |
ドクター・フォン・シュリック | 不明 | 不明 | 不明 |
ファンタスティック・ファキール | 不明 | 不明 | 不明 |
宝石を持ってたおばさん(12話B) | 不明 | 不明 | 定岡小百合 |
パラフィーノ | 不明 | 不明 | 不明 |
ハーレイ・クリベンドン | 不明 | 不明 | 不明 |
骨を鼻穴に通した男 | 不明 | 不明 | なし |
ドクター・ノア・バディー | 不明 | 不明 | 江原正士 |
スティルウェル博士 | 不明 | 不明 | 不明 |
ファントム | 不明 | 野本礼三 | ? |
ハエ男 スタン&リー | 不明 | 斎藤志郎&肝付兼太 | ?&?(若い人の声) |
黒ひげの船長 | 不明 | 不明 | 不明 |
パリの死刑執行人 | 不明 | 不明 | ? |
プルトニアンのリーダー(氷の宇宙人) | 不明 | 不明 | ? |
コテップ | 不明 | 不明 | 不明 |
モルメン | 不明 | 不明 | ? |
キャロル | 不明 | 不明 | ? |
ボルトン | 不明 | 不明 | ? |
デスペラード | 不明 | 広瀬正志 | ? |
コガ | 不明 | 不明 | 不明 |
クライブ | 不明 | 不明 | 不明 |
ベジオ | 不明 | 不明 | 不明 |
バロン大元帥 | 不明 | 不明 | 不明 |
グランディーニ | 不明 | 不明 | 江原正士 |
ドクター・バナス | 不明 | 不明 | 不明 |
マスター・ヴァイン | 不明 | 不明 | 不明 |
カーチス・コナーズ | 不明 | 不明 | 不明 |
ビリー・コナー | 不明 | 不明 | 不明 |
グレース(コナーズ博士の妻) | 不明 | 不明 | 不明 |
チャールズ・カメオ | 不明 | 不明 | 不明 |
警官姿のブルータス | 不明 | 不明 | 不明 |
金髪のおじさん | 不明 | 不明 | 大塚明夫 |
連邦刑務所の責任者さん | 不明 | 不明 | 玄田哲章 |
サル | 不明 | 不明 | 不明 |
ムース | 不明 | 不明 | 不明 |
エド・サリヴァン(ショーの司会者さん) | 不明 | 不明 | 不明 |
テレビスタジオの強盗 | 不明 | 不明 | 不明 |
ネッド・ステイシー警部 | 不明 | 不明 | 不明 |
その他 | 郷里大輔 |
日本語版製作
1974年放送版(東京12ch)
- 配給・日本語版製作:トランスグローバル
※1968年11月から収録(1話「快傑くも人間の誕生」より)
1981年放送版(独立局)
- 日本語版製作:トランスグローバル
1996年版(CS局)
- 翻訳:???子(東北新社所属)
- 演出:????(東北新社所属、名前が4桁)
- 日本語版製作:東北新社
エピソードリスト
- ドクオックのパワー/冥王星のプルトニアン
- トカゲ男の出没/稲妻人間エレクトロ
- 怪人ミステリオの脅威
- ハゲタカの大群/スパイダースレイヤー
- スコーピオンの脱走/ゴリアテのダイヤモンド
- 金属を食べるロボット/停電パニック
- 不明
- 不明
- 不明/5番街のファントム
- 不明/不明
- 不明/ギリシャ神話の正体
- 不明/不明
- 海賊の宝箱/不明
- 不明/不明
- スパイダーマンとヒューマンフライ/不明
- 不明/黒い影の正体
- 不明/マジックマリス
- 若返りの泉/不明
- スパイディ捕獲作戦/ダブルアイデンティティ
- スコーピオンの暴走/不明
- スパイダーマンの誕生
- キングピンの企み
- 不明
- 不明
- 不明
- 不明
- 不明
- 不明
- 復活!魔術師コテップ
- 巨大植物の正体
- パルドの陰謀
- 不明
- 海王星のノーズコーン
- 不明
- 不明
- サンダーランブル
- 不明
- 不明
- 不明
- 不明/爬虫類の血清
- 不明/スパイダーマンVS.デスペラード
- スカイハーバーの脅威/不明
- 透明になる血清/スカーフ男の災難
- 魔術師スワミの幻想/不明
- 不明/不明
- 不明
- 不明
- 不明/不明
- 不明
- 不明
- 不明
- 不明(これまでの冒険を1人の少年に語るエピソード)
スパイダーバース
コミック
これはアルティメットスパイダーマンのスパイディとマイルズが、アース67の世界に行く話。デイリービューグル社では、一本の電話で「スパイダーメンが2人も!?」とジェイムソンが大騒ぎ。ピーターはスパイディに着替えて現場へ駆けつけると、その2人に遭遇する。その後、宿敵のエレクトロ、グリーンゴブリン、バルチャー、ノア・バディを一緒にやっつけて事件を解決したのだった。
アニメ映画
スパイダーマン:スパイダーバースの終盤では、スパイダーマン2099/ミゲル(声:関智一)が科学者の女性(声:坂本真綾)からもらった次元移動装置でアース67へ向かう。到着するとそこには、1人のスパイダーマン(声:稲田徹)が立っていた。しかし「指を指すな」と大騒ぎに。
関連動画
1970年代放送時※音量注意、音割れしている。
1980年代放送以降、画質は荒い。上記よりも、この曲の方がオシャレでカッコいい。
平成時代にテレビ放映された森川智之の吹き替え版を再現した動画。
関連タグ
関連項目
2004年にカートゥーンネットワークで放送されたアニメ。
1980年代に本作と交互で独立局から放送された(未放送局もある)。
21世紀ではCS局で放送した、本作と同じ局であった。
1979年のアニメでポール・ソールズがスパイダーマン役で再演、
日本では2005年にCS局で放送された(本作とは別の局)。