幻獣アーヴァンク拳ソジョ
げんじゅうあーばんくけんそじょ
「出陣、出陣だよ~!」
CV:津久井教生
概要
ビーバーのような幻獣アーヴァンクを手本とし、ビーバーがダムを作って川の流れを塞き止めるように、さまざまな気の流れを淀ませて溜め込める幻獣アーヴァンク拳の使い手。
気を溜め込む密閉タンクは背中に作り出し、この内部では幻気と激気の様に反発する気でさえもきっちり分けて備蓄させられる。
劇中ではこうした自身の能力を活用し、相方である幻獣カプリコーン拳ドロウによる泥粒子の生成をアシスト。泥粒子をばら撒く事で、大勢の人間達をまとめて瓢箪に幽閉して苦しみながら消滅させる過程を経て悲鳴を集めようと目論んだ。
言葉の内容は意味不明ながらも饒舌なドロウとは逆に、単語だけで意思疎通をしようとする変な話癖はまさにコミュ障。
両者がこんなになってしまったのは洞窟の奥に長い間引き篭っていたためであり、他人との意志疎通の機会が少なかったからだが、それにしても単語だけなのと意味不明な言葉の羅列とは両極端。とはいえ彼がドロウとコミュニケーションを成立させられる唯一の存在である事に変わりは無く、ロンの双幻士であるだけあって高い実力を持つ。
使用ゲンギ
- 備離美利(びりびり)
両腕から幻気による電撃を発する。
- 具流虞留(ぐるぐる)
追跡不能なほどの超高速で回転し、敵を翻弄しながら幾度も打撃を与える。
- 打無堕夢(だむだむ)
幻気により、実体に限りなく近い幻を作り出す。
幻だから攻撃しても「ムダ」…ということだろうか。
- 具流虞留備離美利(ぐるぐるびりびり)
具流虞留で超高速回転しつつ、備離美利を発して全方位を攻撃する。
この他にも「全身練馬繰(ぜんしんねりまくり)」というドロウとの連携技もある。詳細はドロウの記事を参照。
活躍
修行その41「ズシズシ!もうやだ」
当初は一人でゲキレンジャーの前に現れて交戦となるが、これは相棒であるドロウが立てた作戦による物であった。
ホームシックになったジャンを除く4人の攻撃を耐え抜き、胸部の前歯に大量の激気と紫激気を蓄積すると、ドロウがそれ等に自身の幻気を加えて3つの気を合成するゲンギ「練馬繰(ねりまくり)」で泥粒子を生成し、ばら撒く事で人々を瓢箪の中に閉じ込め、悲鳴を集めようと企む。
修行その42「ワッシワッシで乗り越えろ!」
その後、自らのゲンギ「打無堕夢」によって巨大化した自分達の幻を作り上げ、ジャンを除く4人を瓢箪に閉じ込めてしまうが、一時帰郷したのを機に再び戦う意志を取り戻したジャンに瓢箪を破壊され、逃走したドロウと合流。
改めて5人揃ったゲキレンジャーと戦うも、レッドを初めとするメンバーの連続攻撃に圧倒され、スーパーゲキレッドが発動した超鋭鋭過激気斬を受けドロウ共々敗北する。
直後に現れたロンに幻気を与えられて巨大化すると、ドロウとの連携攻撃で獣拳巨人を合体解除に追い込む善戦ぶりを見せるも、ドロウは来来獣で呼び出された全ゲキビーストによる激激全ビースト砲によって倒されてしまう。
対するソジョは耐えきって反撃するが、サイダイゲキトージャの砕大頑頑撃を喰らい今度こそ敗北。「バイバ~イ!」と言い遺して爆散した。
余談
モチーフはイギリスの幻獣であるアーヴァンク。そして山海経に登場する狙如(そじょ)。
原典の山海経(中山経)の記述では「獣がいる。その状は鼣鼠(はいそ=リス)の如く、白い耳に白い喙、名は狙如。これが現れるとその国に大戦おこる」とある。
干支のモチーフは「子」。
声を演じた津久井氏は『轟轟戦隊ボウケンジャー』にてカナデガミの声を担当しており、スーパー戦隊シリーズへの出演は2年連続となる。また、同年放送された『仮面ライダー電王』にてクラストイマジンの声を当てていた。さらに、翌年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではキャリゲーターという味方サイドのキャラの声を当てる事となる。
幻獣拳の使い手たちはロンによる「血盟の儀式」を経て臨獣拳から鞍替えした可能性が高く、臨獣拳士時代の彼は恐らく臨獣ラット拳かマウス拳、あるいはビーバー拳辺りの使い手だったのだろう。
ちなみにドロウもソジョも他者との接触を拒んでずっと洞窟に引きこもっていたらしいが、初見のメレと同じく「ただの変人」と思われて敬遠され、誰も寄り付かなかったのかもしれない。