概要
古代中国の地理書『山海経』の「中山経十一」に記載のある妖怪ネズミ。
中国語ではチールゥー(Jūrú)と呼ばれる。
挿し絵ではネズミというよりダックスフンドのような姿で描かれているが、解説には「鼣鼠(はいそ:ネズミのような動物のこと。リスやマーモットという説もある)のような姿で、白い耳と嘴を持つ」とある。とりあえず「嘴のついたネズミ」というなかなかの珍獣のようだ(というか山海経に出てくる怪物で珍獣じゃないヤツなどほとんどいない)。
しかしただのヘンテコ珍獣ではなく、この獣が目撃される事は大きな戦が起こる前兆であるとして恐れられた。
また古代中国では戦乱の兆しとされる凶獣が数多く知られており、気持ち悪い声で鳴く人面の雄鶏「鳧徯(ふけい/フーシー)」や、白い首と赤い足を持つサル「朱厭(しゅえん/チューイェン)」などが紹介されている。
創作での扱い
終盤の敵である幻獣拳・双幻士である幻獣アーヴァンク拳ソジョが登場。
ただしソジョのモチーフは干支のネズミとアーヴァンク(カーバンクル)で、狙如自体は齧歯類繋がりで名前につけられている…という方が近い。