概要
講談社青い鳥文庫から刊行されており、300万部以上の売り上げを記録している。
2003年4月から2013年7月にかけて全20巻が刊行、完結。
スピンオフ作品として、おっこの従妹のことりが主人公の『温泉アイドルは小学生!』と『アイドル・ことまり!』が存在する(いずれも青い鳥文庫、全3巻)。
また、同じ版元の漫画雑誌「なかよし」にて、2006年から2011年にかけてコミカライズが掲載された。作画担当はおおうちえいこ。
テレビと映画でアニメ化されている。詳細は後述。
登場人物
主要人物
・TV版、映画版でCVが異なる場合は特記のない限りTV版、映画版の順に記す。
・名前の後の〇はTV版のみ、◎は映画のみの登場
CV:小林星蘭
主人公、小6。東京に住んでいたが交通事故で両親を亡くし、花の湯温泉で「春の屋旅館」を営む祖母の元に引き取られる。
ひょんなことから春の屋旅館の若おかみとなってしまう。
負けず嫌いで頑張り屋で一生懸命で、一つの事に集中すると周りが見えなくなって周りを巻き込んでしまうタイプ。
春の屋の皆さんやウリ坊や美陽、真月の手助けを借りて若おかみ修行を頑張って乗り越えていく。
- 関峰子(せき みねこ) / おばあちゃん
おっこの母方の祖母。春の屋旅館の経営者。厳つい顔立ちだがよく見れば結構美女(年相応に老けてしまってはいるが)。
娘の忘れ形見になってしまったおっこを引き取る。
- 田島エツ子 / エツ子さん
CV:一龍斎貞友
美容師見習いから仲居に転職した人。花が好きで庭の手入れをしている。涙腺が弱い。
- 蓑田康之介/ 康さん
CV:てらそままさき
落ち着き払っているが情けに厚い料理人。かなりの歳らしく、孫がいるそうな。
- 秋野真月(あきの まつき)
CV:水樹奈々
花の湯温泉で一番規模の大きな旅館である「秋好旅館」の跡取り娘。
見た目は派手、性格はかなりキツい、と、いかにも児童文学のヒール。さらにおっこの通う小学校のクラスメイト達からは『ピンフリ』(ピンクのふりふりドレスの略)と密かに呼ばれているあたり、まさにヒールキャラ。
その一方で自分が旅館の跡取り娘であるという自覚が強く、それにふさわしい人間にならねばと、日々努力を重ねている。けどそれすら自慢の種にしてしまうあたりはやはりヒールキャラである。
- 立売健吾(たてうり けんご)/ ウリケン
CV:小林ゆう
ウリ坊の弟の孫で、見た目もそっくり。おっこも、最初に会った時はウリ坊と間違えたほど。
週刊誌に載ったおっこを見て一目惚れしてしまい、それが高じて春の屋旅館に殴り込んでしまった。以後、学校が休みになる期間に、春の屋旅館にお手伝いに来ている。ちなみに東京に在住。
幽霊・魔物
- 立売誠(たてうり まこと) / ウリ坊
CV:松田颯水
刃渡り2メートルはあろうかという巨大な日本刀ならぬ春の屋旅館に取り憑く荒だ・・・・・ゲフンゲフン、もとい、地縛霊。
本人曰く春の屋を見守る守護霊。峰子の幼馴染だが、峰子は彼の死を知らない。
生きていれば峰子と同い年だが、12歳で死んだので外見はその時のまま。
おっこが事故に遭った際憑依することで彼女を助けた。おっこが霊感を持ち、若おかみ(見習い)をするハメになってしまったのはだいたいこいつのせい。
コミカライズ版では美少年に描かれている。
- 秋野美陽(あきの みよ)
真月の実の姉の幽霊。幼い頃から病弱で、真月が生まれる前に7歳で死んでしまったため、真月とは面識の無い、いわば「幻の」姉。はっきりとした死因は明らかにされていない。
性格は相当キツい。まさにあの妹にしてこの姉あり、である。
生きていれば19~20歳くらいであった。
- 鈴鬼(すずき)
CV:小桜エツ子
春の屋にある古い鈴に取り憑いていた小鬼という種族の魔物。いたずらが大好き。
これを引っ張り出した行者曰く、春の屋にけったいな客ばかり訪れていたのは、だいたいこいつのせいとのこと。
クラスメイト
- 池月よりこ
CV:杜本悠
- 向坂麻由佳
CV:金魚わかな
- 森園友奈
CV:亀谷理子
- 和泉裕美
CV:野村麻衣子
- 澄川静志郎
CV:小林由美子
関係者
- 関咲子
CV:鈴木杏樹
おっこの母親
- 関正治(TV版) / 正次(映画版)
おっこの父親
- 秋野源蔵〇
CV:有本欽隆
真月・美陽の祖父
- 秋野高子〇
CV:さとうあい
真月・美陽の母親
- 池月としお〇
CV:大隈健太
よりこの兄。
お客様
- グローリー・水領(ぐろーりーすいりょう)
最も相性のいい男性から別れを告げられ傷心旅行で春の屋に逗留することになった占い師の女性。
原作およびテレビアニメ版ではおっことウリケンとの仲を取り持つような役どころだったが、劇場版ではおっこの頼れるお姉さん的な役どころとして重要な場面に立ち会うことになる。
- 木瀬文太◎
CV:山寺宏一
大型トラックの運転手をしていたが、大きな事故の後遺症で右足が不自由になり、腎臓摘出で食事制限を受けるという後遺症を持つ。
実は映画版でのキーパーソンとなる人物であった。
- 木瀬虎子◎
CV:折笠冨美子
文太の妻、34歳。
- 木瀬翔太◎
CV:田中誠人
文太・虎子の息子、5歳。
- 神田幸水
- 神田あかね
CV:小松未可子
- 中島まや〇
CV:鈴木杏樹
- 中島京香〇
CV:飯島杏子
- 藤堂太郎〇
CV:飛田展男
- 三木創太〇
CV:桑野晃輔
- 稲田義春〇
CV:羽佐間道夫
- 稲田えりか〇
CV:花澤香菜
- 馬渕なるか〇
CV:寺崎裕香
- 間山寿美香〇
CV:遠藤沙季
その他
- ナレーション(TVアニメ版)
CV:能登麻美子
メディアミックス展開
テレビアニメ
2018年1月15日、アニメ化が発表された。同年4月8日から9月23日にかけて毎週日曜朝7時14分-7時30分の時間帯にテレビ東京系列で放送された。最終回は30分スペシャルという格好で、朝7時から放送された。
また、同年6月からはAT-Xでも放送されたが、放送日時は(初回は)火曜夜9時-9時15分(初期10話分は夜9時-9時30分)………(足下にも及ばなくなった)ライバル誌に掲載されているアレかよ。その上最初の10話分は2話連続放送のスタイルを採ってしまった。ここでもAT-Xの編成の逼迫ぶりが露呈されている。
さらに後述の映画版の公開に合わせる格好で、キッズステーションにおいて初期エピソードの短期集中放送が行われている……まだAT-Xで放送されてませんでしたっけ??なお、そのAT-Xでも全話一挙放送が行われた。
アニメ映画
2018年9月21日には劇場版が公開。テレビの続編や番外編ではなく、別スタッフによる再映像化と言うべき内容。いわば劇場版「銀河鉄道999」や「超時空要塞マクロス」の映画版「愛・おぼえていますか」に近いポジションの作品だったりする。
監督の高坂希太郎(代表作『茄子 アンダルシアの夏』)をはじめ、元スタジオジブリのスタッフが参加している。また、美陽や一部キャラクターの声優が変更された(芸能人や子役など)。
公開当初は苦戦したが、映画レビューサイトFilmarksで「初日満足度ランキング1位」になり、新海誠や各著名人が絶賛、その後もSNSを中心としたクチコミで注目されている。興行収入は約3億円。
その後、20年5月16日のEテレにて初の地上波放送をされる。別局発祥なのに放映するのは何時もの事だが…
受賞歴
- 文部科学省選定作品(少年・家庭向き)
- フランス、アヌシー国際アニメーション映画祭出品作 コンペティション長編部門
- 韓国、プチョン国際アニメーション映画祭 長編部門 優秀賞・観客賞をダブル受賞(『君の名は。』が同じくダブル受賞して以来、二年ぶり。)
- 毎日映画コンクール アニメーション映画賞 受賞
- 日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞 受賞
- 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門優秀賞 受賞
- モロッコ、メクネス国際アニメーション映画祭 長編部門 観客賞 受賞
- 日本映画批評家大賞 アニメーション作品賞 受賞
関連動画
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黒魔女さんが通る!!:同じ青い鳥文庫から出版された作品で、2012年にアニメ化された。さらには『恋のギュービッド大作戦!「黒魔女さんが通る!!」×「若おかみは小学生!」』『魔リンピックでおもてなし―「黒魔女さんが通る!!」×「若おかみは小学生!」―』などコラボ作品も出版。
21エモン:”2018年の日本が舞台で旅館の跡継ぎが小学生”という繋がりがある。
但しこちらは1968年に想像された2018年ではあるが
若おかみは中学生!:2020年のプリキュア作品第17話での本作のオマージュネタ。その女子中学生が若女将候補生として大奮闘するお話。立売誠役の松田颯水氏も出演している。
少年メイド:両親が亡くなって、親族(こちらは母の弟にあたる叔父)に引き取られる小学生を描く作品という繋がりがあり、祖母も後に登場する。原作は女性漫画誌作品ではあるが、児童向け小説版もある。