概要
格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズの登場キャラクター。
ベリオール・アーンスランドに養子として育てられ、『ハンター』のエンディングでベリオール死去に伴いアーンスランド家を継ぐ。
「モリガン・アーンスランド」を英語のスペルで表記すると“Morrigan Aensland”。
種族はサキュバスだが、設定では主に夢魔としての側面が説明されている。
開発初期段階では女ヴァンパイアだったことの名残で、サキュバスでありながら蝙蝠を使役している。 モリガンが若年で、もう一人の女性キャラであるフェリシアが大人の女としてデザインされていたがこれも開発の途中で入れ替わったとされる。
ヴァンパイアシリーズのキャラクターの中でも圧倒の人気を誇り、格ゲー界――特に海外ゲーマーからの支持率はぶっちぎりの上位であり、2000年代に突入しても小揺るぎもしないほど。
本来の主人公格であるデミトリがミッドナイトブリスのせい(キャラ女体化の手間がかかる)でクロスオーバー作品に出演し難いため、実質的な『ヴァンパイア』シリーズの顔として多くのクロスオーバー作品に出演している。
そのデザインやキャラクター性が、後世の淫魔・悪魔っ娘系キャラに与えた影響は計り知れないものがある。
名前はケルト神話(アイルランド伝承)の死と戦闘の女神・モリガン(アーサー王物語のモーガン・ル・フェイのモデル)に由来する。
プロフィール
魔界の三大貴族・アーンスランド家の当主魔王ベリオールの養女にして、次期当主のサキュバス。
デミトリとは勢力的な関係から宿敵であり、同時に彼から魔王の椅子を狙われ、しつこく付きまとわれることに辟易している。
セイヴァーではデミトリがプレイヤーキャラクター時の最終戦相手として登場する際に「今のあなた、とても素敵よ。『気』の高まりをビンビン感じるわ」と発言している。
性格は奔放な快楽主義者であり、“楽しいこと”を何より好み、退屈を誰よりも嫌う。
ベリオールの目を盗んではたびたび人間界にも遊びに出ており、のちに『セイヴァー』では養父の死によりその座を賜ったが、束縛されることを嫌い、あっさりと棄却している。
その煽情的な外観から痴女扱いされがちだが、魔王の養女として育ってきたこともあって教養は高く、クロスオーバー作品では“大人の対応”でことに当たり、割と常識人な立場に徹することが多い。
こうした放埓さと淑女的な資質が混在しているのも、モリガンの魅力と言えよう。
サキュバス族はおろか、魔族としても規格外なほどに絶大な魔力を生まれながらに有し、放っておけば災厄となるとしてベリオールによって魂を二分割され、さらにベリオールが本人から魂を削いで自身の内に封印していた。最初に分割した魂は異空間に封印されており、ベリオール自身が封じていた魂は彼の死後に人格を持ち、とある人物の計画に利用されることとなった。
アーンスランド家
ドーマ家、ヴォシュタル家と並ぶ魔界三大貴族の一つ。ベリオール没後もモリガンは当主の座を継ぐことはなく、「次期当主」のままである。
『ヴァンパイアハンター』と『ヴァンパイアセイヴァー』を収録したソフト『ヴァンパイア リザレクション』発表時(2013年) に公開されたキャラクター解説では「魔界でサキュバス族およびインキュバス族の数は、ここ100年で激減し、今ではアーンスランド家ではモリガンを含め数十人となっている。」となっている(『ヴァンパイアハンター』と『ヴァンパイアセイヴァー』、双方に登場する“闇の住人”たちを紹介)。
つまり、アーンスランド家にはモリガン以外の複数人のサキュバスや、後述のインキュバス族も居ることになる。
種族について
電波新聞社刊『ALL ABOUT ヴァンパイア セイヴァー』(1997年)ではモリガンの種族についての詳細な説明が記されている。
「人型の美女」の多い、とされていることから、少数ながらモリガンのような人型でない個体もいるようだ。
『ヴァンパイア』シリーズのサキュバス族は、伝承にあるサキュバスのように人の男性から精気を搾取するほか、“夢”そのものをエネルギーに変えて摂取する力を持つ。
一方、退屈を嫌う享楽的な種族でもあり、何もない部屋に閉じ込めると二日と持たずに死んでしまうという。彼女たちは肉体や精神に快感を得ることで、体内で特殊な分泌物を生成し、それが彼女たちの命を永らえさせる重要な物質となっている。よって彼女たちにとって、退屈は死に直結する事態なのである。
彼女らの体液には強烈な催淫効果があり、人間には刺激が強すぎるため、直接摂取すると即死に至るほどの劇薬となる。また匂いにも類似する効果があり、総じて余程の精神力を持ったものでなければその魅力に籠絡されてしまうのだという。
寿命は400年ほどで、成長すればそのまま命尽きるまで若々しい姿を保つ。
現在、魔界に200人程度という絶滅危惧種だが、当人らは全く気にしていない。
『ヴァンパイア』シリーズの世界にもインキュバスがいるが、『ALL ABOUT』によればサキュバスとは完全な別種族とされる。
「人型の美男子」型の個体もいるが、全体の6割を翼竜や四足獣型の個体が占める。
体内に催淫性分解液を持ち、これを獲物に注入して相手の肉体の成分を変化させ、彼らにとって最も摂取効率の高い食料になった所を直接捕食する。
体質的に女性のほうが段違いに分解液の効きがいいため女性が狙われる事が殆どだが、やむない状況となれば男性を捕食する事もある。
容姿
髪型は淡い緑色のロングヘアで、頭と背中に悪魔のような羽を持つ。
胸のあいたレオタード風の衣装を着用し蝙蝠柄で紫色のタイツを履いている。
もちろんスタイルは抜群。
この衣装は自分の眷属である蝙蝠が張り付いて形成しており、普段はボディコンスーツのようなピッチリとしたツーピースの衣装をまとっている。
性能
しかしそれ以上に特徴的なのが「飛翔するダッシュ移動」を持っていることで、昨今の格ゲーによくいる『ホバーダッシュ』持ちの元祖であり、またアナカリスのファラオマジックと共に、豪鬼の瞬獄殺の同じコマンドでも知られるダークネスイリュージョンは「ボタン入力後にレバー、ボタン」の順番押しコマンドの元祖もある。
『~セイヴァー』を除いて、シリーズでは上位キャラに位置付けられている。
また攻撃モーションも独特で、翼をドリルにしてみたり、ビームランチャーを取り出してみたり、ミサイルを飛ばしてみたりと、近代兵器をの数々を平然と使うお茶目なものが目立つ。
Pixivにおいては
元々サキュバス、淫魔なキャラクターであるため、セックスアピールがムンムンである。
巨乳・美尻・エロいの三拍子が揃ったとあっては、男の視線が釘付けになるのも当然であろう。
様々な絵師の手で色々なモリガンが描かれている。
基本的にはスタンダードな1P姿が大半を占める。
だが、稀に水着姿等といった他の衣装姿である事もある。
とにかくエロティックなサキュバスにしてカプコンが生んだ至高のエロスは伊達ではないと言えよう。
余談
意外なことにヴァンパイアシリーズでは、対戦格闘に関して一切のセックスアピールが無い。(ただしJ強Pに代表される通常技の名称のいくつかが無駄にエロい)
肌の露出度はプレイヤーキャラの中でも低く(そもそも服なんぞ着ていない奴が大半である)、特に下半身の露出はまず見られない。また行動不能攻撃を持たない、挑発も浮遊する蝙蝠に腰かけるのみなど、サキュバスのもたらすイメージとは裏腹に戦闘的である。
なお、MVCではとうとうそれらしい動きと演出の技「エターナルスランバー」が投入されている。……が、実際これぐらいなモノである。
CV一覧
神宮司弥生 | ゲーム作品の一部を除いたほぼ全て |
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佐久間レイ | OVA『THE ANIMATED SERIES ヴァンパイアハンター』、ドラマCD『ヴァンパイアハンター The Animated Series』、『ガンバード2』 |
井上喜久子 | ドラマCD及びカセット ヴァンパイアハンター『ヴァンパイア・ナイト 〜お笑い夜の祭典〜』『ダークネスミッション 〜特選バター醤油味〜』 |
冬馬由美 | ドラマCD『電撃CD文庫EX ヴァンパイア 〜ザ ナイト ウォーリアーズ〜』 |
田中理恵 | 『MARVEL VS. CAPCOM 3』『プロジェクトクロスゾーン』『鬼武者Soul』 |
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