概要
究極生命体を自称し、様々な次元・時間軸で暗躍する知的生命体の種族。
初めてその存在が明るみになったのは『大いなる陰謀』で、「アブソリューティアンの戦士」を名乗るアブソリュートタルタロスが登場した。
アブソリューティアンについて、当初は詳しい説明がなかったため、ファンの間では様々な憶測を呼んだが、同作最終話でタルタロスが「我ら究極生命体アブソリューティアン」と言っていることから同族が存在することが明らかになり、続編である『運命の衝突』及び『ウルトラマントリガー』で同族であるアブソリュートディアボロが登場することとなった。
なお、いずれの個体も「究極生命体 アブソリューティアンの戦士」を自称している。
恐らく、自身の種族に対して絶対の誇りと愛着を持っているためなのだろうと思われるが、初対面の相手に対してはこの二つ名を含めた名乗りをほぼ毎回行っているため、視聴者だけでなく、タルタロス役の諏訪部順一氏からも「妙な所で律儀」「意外に礼儀正しい」とネタにされている。
ただ、ウルトラ戦士達に対しては一貫して「我は~」からの名乗りで大仰さが出ていたが、闇の三巨人達に対しては「私は~」と、若干控えめな名乗りを行っており、宇宙人であるバット星人に対しては素性を問われても名乗ろうとはしなかった。
「アブソリューティアンの力」という概念があり、それを他人に譲渡することも可能である様子。『ウルトラマントリガー』に登場した際にはイグニスが提供したデータにタルタロス、ディアボロともに「ABSOLUTE PARTICLE(アブソリュート粒子)」なるものがあり、相当なエネルギー量を持っていることが判明している(このエネルギーが後にナースデッセイ号のバトルモードの運用に一役買うことになる)。このアブソリュート粒子の付与は『運命の衝突』では専用設備で行われており、作中のセリフを考慮するとそれ以外での譲渡は限定される様子。
坂本監督曰く、「アブソリューティアンはそれぞれ固有の特殊能力を持つ」とのことで、タルタロスの時空間移動、ディアボロのアブソリュートハートがそれに該当するとのこと。
構成員
現時点で以下の3名が確認されている。
アブソリュートタルタロス
初登場作品 | 『大いなる陰謀』 |
初めて公の場に姿を現したアブソリューティアン。「ナラク」と呼ばれる特殊空間を応用したワープ能力や歴戦のウルトラマンらを相手に一歩も引けを取らない圧倒的な戦闘力を持つ。
また、本人も戦況の分が悪い場面では即座に撤退したり巧みに話術や武力で他勢力を味方に付けたりと狡猾な部分も見受けられ、アブソリューティアンのリーダー格として宇宙警備隊からも要注意人物と警戒される存在である。
アブソリュートディアボロ
初登場作品 | 『ウルトラマントリガー』 |
大柄な体格が印象的なアブソリューティアン。コスモ幻獣拳と呼ばれる強力な拳法を武器に戦うパワー型の戦士。タルタロスやティターンと比べるとやや思慮の浅い短絡的な人物ではあるが、「剛力破牛拳」を始めとする本人の強さは決して侮れない。
アブソリュートティターン
初登場作品 | 『運命の衝突』 |
頭部のブーメランや剣を愛用する孤高の暗殺者。上記の二人と比べると細身で華奢なビジュアルではあるが、鍛え抜かれた体術と格闘能力から繰り出される実力は本物。
暗殺者という役職ではあるものの騎士道精神を重んじる高潔な人物で、実力のある相手には素直に称賛を送った、例え敵相手にも状況次第では一時的に共闘を組んだりと柔軟な対応力も持つ。
なお、Twitterで『運命の衝突』の制作告知が行われた際、タルタロスと似た胸部の意匠を持つ複数のアブソリューティアンのシルエットが写し出されたイラストが掲載されている。そのうちの2体がディアボロとティターンであったわけだが、これ以外にも女性らしきアブソリューティアン(紫)が描かれている。
また、監督の坂本浩一はインタビューで「今後のシリーズ展開でウルトラ一族の宿敵として描くことを見越した設定となっている」と語っていることから、まだまだアブソリューティアンの同胞たちが登場してくる可能性は残されている。
この他、『運命の衝突』では、アブソリューティアンの雑兵と思われるキャラクターが登場した。
そしてタルタロスが「あのお方」と呼ぶ、アブソリューティアンの指導者的存在がいるらしいことも発覚している。
正体
その正体はウルトラ族がディファレーター光線で超生命体に進化したのと同様に、カスケード光線と呼ばれるエネルギーで究極生命体に進化した一族。
しかしカスケード光線はディファレーター光線よりも強力な様で、エルドラタワーでも制御できずに母星の寿命を削っており、前述のアブソリュート粒子が相当なエネルギー量である事を考えると、ウルトラ戦士以上の力と引き換えに故郷が死に瀕しているウルトラ一族のifと言える種族。
その為、新たな母星として光の国の侵略を決意した。
また、『ウルトラマントリガー』では、宇宙を意のままに作り変える力を持つエタニティコアを手に入れるべく『トリガー』世界の地球にも侵攻しており、どうやらそれを用いて事態を収拾することも視野に入れていた模様。
この時は状況的にあまり余裕が無かった事もあってか、コアの調査等の必要最低限の目的を果たした後、最優先すべき相手である光の国との戦いの為に早々に撤退した。
ただし、あくまで後回しにしたに過ぎず、いずれ再び侵攻する腹積もりでいると思われる。
余談
アブソリュートは英語で「絶対」を意味する言葉で、『運命の衝突』のPVでは「究極」に由来する名を持つウルトラマンと対比する形で「究極vs絶対」という表現が使われていた。
タルタロスがタルタルソースとネタにされたことと、『運命の衝突』での登場が発表された新たなアブソリューティアンの名前が判明したことで「アブソリューティアンの名前はソース縛り?」とネタにされている(実際のところは冥界の神や悪魔等、何かしら死後の世界に関連する存在が名前のモチーフとなっているようである)。
関連タグ
エンペラ星人 - 光を失ったことで故郷の星を失うという、アプソリューティアンとは真逆の運命を辿った存在。
バルタン星人-ウルトラ戦士と長きに渡って戦ってきた宇宙人。母星を失った事で地球を侵略しようとすると言うアブソリューティアンと同じ事をした。また『運命の衝突』では彼らの同胞がアブソリューティアンの手下になっている。
M宇宙ハンター星雲人、ブラックホール第3惑星人-自分たちの惑星が滅びそうであるために移住目的で地球の侵略を決意しており、ウルトラマンシリーズと同じお方が作った特撮作品に登場していた宇宙人繋がり。
ガミラス-こちらも長年にわたって愛されるSFシリーズの勢力。母星の寿命が近付いている事から、新たな移住先として主人公達の住む惑星に目を付けて侵略をしている宇宙人及びその国家…というのも共通している。