神奈川県川崎市出身の俳優。世界陸上のキャスターとしても有名。
1987年に実写映画版『湘南爆走族』のオーディションで石川役に抜擢され役者デビューした。
30代までは音楽活動も積極的にこなしてきた。代表的なヒット曲はサンバディトゥナイこと『踊る大捜査線』の主題歌「Love Somebody」。
主役俳優
デビュー当時の新人時代から数々の話題作に出演し注目を集めていたが、1991年に放送され社会現象となったドラマ『東京ラブストーリー』の「カンチ」役で大ブレイク。トレンディドラマ全盛期に「平成御三家」と呼ばれるなど、20代の頃はアイドル的な人気を博した。
しかし世間の『東京ラブストーリー』人気とは裏腹に、織田本人は原作の漫画と、ドラマの脚本における「カンチ」のイメージの相違に途中から悩み始め「最終的にはどうしても”カンチ”を演じきることができなくなった」と後に述懐。ドラマ自体は未だに人気が高いが、織田にとってはカンチ役の失敗とともに黒歴史であるらしい。
この時の経験が役者としてあまりに不本意っであったらしく、自身の主演作には企画や脚本の段階から深く関わっていくようになる。
例としては『振り返れば奴がいる』で、織田が自身の演じる主人公・司馬について「こんな悪人が生きてていいのか」と意見したことがきっかけで、最終回が「司馬が元部下に刺される」ラストに変更されたことなどがある(そしてこれらの経緯から、同作の脚本を書いた三谷幸喜が、「脚本が現場判断でどんどん変更されていくラジオドラマ」を題材にした映画『ラヂオの時間』を撮ることになる)。
以降現在に至るまで「主人公以外は脚本家の描写次第でキャラがブレてしまう」との拘りから、「主人公」しか演じない、というスタンスを貫いている。
特に1990年代に『振り返れば奴がいる』『お金がない!』『踊る大捜査線』『正義は勝つ』といった、働く男(の職業)や友情をテーマとしたTVドラマや映画に数多く主演し、常に話題を集め続けた。
名言・迷言
サンテFXのCMで発したセリフ「キター!」は定番のネットスラングとなった。
象に対して言い放った「霊長類なめんなよ」なども有名。
2000年代には世界陸上のキャスターとしても
「おまんたせいたしました!」
「KYになれ、空気を読むなと。」
など数々の迷言を残し、ネットでも長らく松岡修造系ポジションの人気者だったが、山本高広によるモノマネなどを快く思わず、ネタにされそうなフリーダムな発言は、世界陸上でもどんどん減ってしまった。
特に一般人女性との結婚後は、本業の俳優としての主演ペースも穏やかになり、主演作も数字的に伸び悩むようになったため露出が減り、ネット人気も落ち着いたようである。
テンションも父親になって落ち着いようで、2010年代以降の世界陸上は、豊富な知識をまじえた穏やかなキャスターにシフトしている。
性格
たいへん頑固で真面目。自身が主役をつとめる作品には、なみなみならぬ拘りを通すため、一緒に仕事をしたスタッフは疲れ果ててしまうらしい。しかし時間を置くと、また織田と一緒に仕事をしたくなるのだそうである。
世界陸上に見る通り陸上への愛と拘りもすさまじく、TV中継が終わっても現場では延々とスタッフと話し続けているらしい。
なお主役俳優として作品を背負い続ける重責は相当なものであるらしく、主演した映画の公開前日はいつも「映画館がガラガラで客が入らない」という悪夢にうなされるとのことである。
私生活
女性絡みのスキャンダルとあまりに無縁であったため、ネットでは長らくゲイ疑惑が絶えなかったが、上述のように2010年に一般人女性と結婚し、男児をもうけている。
この結婚を受け、同じくゲイ疑惑の絶えない福山雅治は当時「40代独身の大物仲間はこれで堤真一だけになった」と漏らしていた(堤は2013年、福山は2015年に結婚している)。