概要なんてね、Wikipediaに任せておけばいいのよ!
スーパー戦隊シリーズとしては異例づくめの物語構成である暴太郎戦隊ドンブラザーズ。
いつもの如くドンブラ中毒濃度高い本作における、劇場版の予告。
猿原真一が「私たち本物のヒーローが、なんで偽りのヒーローを演じる必要がある?」というギリギリメタ発言をかましたが、そこからさらに最後の最後で今作のゲストキャラクターの一人・三枝玲子(演:島崎和歌子)がこのとんでもない台詞を言ってのけた。
どんなカオスが展開されるのかワクワクする視聴者に対し、とうとう公式が「ドンブラザーズはヒーローの定義と結びついていない」とも言えてしまう発言にまで至った。
スーパー戦隊でありながら井上キャラ全開かつ、ゼンカイ脳をアップデートしたドンブラ中毒から導き出されたメタ発言が飛び出し、視聴者の腹筋に突き刺さったのは言うまでもない。もともとステレオタイプのヒーロー像を大きく無視した作風が特徴であるため、このセリフが腑に落ちてしまうのもポイントが高い。
見方を変えれば「東映が仮面ライダーというコンテンツに対する自信を持っている」と同時に「スーパー戦隊は仮面ライダーの後塵を拝する立場にある」とやや自嘲している証拠である。
一方では、戦隊側もただ自虐しているだけではなく、『ライダーなどお供にもならん!』とかなり挑戦的なキャッチコピーを掲げており、総合的に見ると両極端な広告内容となっている。
それでいて結局は仮面ライダーの宣伝も兼ねているあたりが、計算された狂気たる本作を良く表している。
ここで、1話のはるかの台詞を上げて結論を言わせてもらおう。
「もう、訳わかんねえ···」
関連動画なんてね、YouTubeに任せておけばいいのよ!
30秒あたり参照。
使用例なんてね、特撮アンテナに任せておけばいいのよ!
似たようなものを比較するときに使えるセリフであろう。
- 例1
- (ドラゴンクエストに対して)「RPGなんてね、ファイナルファンタジーに任せておけばいいのよ!」
- 例2
- 例3
- (星のカービィに対して)「アクションゲームなんてね、マリオに任せておけばいいのよ!」
余談なんてね、アニヲタwikiに任せておけばいいのよ!
このぶっ飛び発言をかましてくれた島崎和歌子は、かつて東映制作の東映不思議コメディーシリーズの魔法少女ちゅうかないぱねま!の主役 いぱねまを演じていた。その為、この発言を聞いた一部の視聴者からは「ヒロインなんてね、プリキュアに任せておけばいいのよ!」等という島崎に対するカウンタージョークも上がっていた。
ちなみに別の角度から見れば、島崎和歌子自身が芸能界きってのリアリストであるため、そういう意味でも適任だったのではないだろうか。
関連タグなんてね、ニコニコ大百科に任せておけばいいのよ!
ライダーなどお供にもならん!:矛盾した対義語
アスモデウス(スーパーヒーロー戦記):去年のこの頃の歴代ライダーと歴代戦隊が集結し、歴史が紐解かれる映画のラスボス。こちらも 「ヒーローなど幼稚で薄っぺらい、夢物語に過ぎん」 だの 「所詮は二次創作」 だの、 「ネタ切れにネタ被り」 だの 「オワコン」 だのと、負けず劣らずのメタメタしさ全開の暴言を歴代ヒーロー達に投げ掛けてくださった(見事に論破された)のだが、実質的に1年経ち、ま さ か の 後 輩 が で き て し ま っ た 。
ドリームキャスト:『セガなんてダッセーよな!』という自虐CMを展開していた。また、任天堂とセガが戦争状態にあった際は互いのゲーム機をディスっている。
きみゆめ:丁度この台詞が入った予告映像が解禁された同時期にアニメ動画シリーズで「こんな戦隊ヒーローは嫌だ」という回を出している歌い手グループなのだが、 サブタイトルがドンブラザーズの作風や諸々のことを指せなくもない (無論狙ったわけではなく偶然だと思われる)。
まだそこまでグループが認知されていなかったため、それほど話題にはならなかった。
「何!?仮面ライダーリ(__)スが最終回?だったら俺たちも最終回だ!」:本編26話の予告台詞。こともあろうに事実上本編逆輸入と思われる台詞を言ってしまう。
真相の説明なんてね、映画をちゃんと観た人に任せておけばいいのよ!
※この先ネタバレ注意。自分達の目で観たい方はどちらかといえば劇場に行くことをお勧めします。
新初恋ヒーローのリアリティを求める最中、本物のヒーローたるドンブラザーズの戦いを見た玲子が彼らを映画にスカウト。
本業(?)のヒーローを心配する彼らに、彼女のある意味核爆発もよもやなあの発言が飛び出す。
「ヒーローなんてね、
仮 面 ラ イ ダ ー に 任 せ て お け ば い い の よ!」
···ライダー達ブチギレor涙目不可避。 こっちも命を懸けて戦ってるのに、そんなノリで·······
と思われていたが本作の作風そのものが、「ヒーローものとしての物語は仮面ライダーに任せ、ドンブラザーズは特撮ヒーローでありながらもヒーローものにとらわれない作品として作る」という、比喩でもなんでもない言葉通りの内容であった。
つまるところ、端的に言うとヒーローものジャンルへの軽視に見せかけて「こっちはヒーローらしからぬギャグ路線に全力全開で振り切るから、王道のヒーロー路線はバトルファミリアに任せるわ!シクヨロ~!」といったニュアンスの、仮面ライダーがヒーローものとして磐石であるという確信を持ったうえでの、遠回しすぎる信頼の証拠だったのである。 さすがドンブラ中毒、ツンデレってレベルじゃねぇぞ。
しかしバトルファミリアにヒーロー路線を任せギャグに全振りした結果、視聴者からは「胃もたれしそう」「温度差で風邪引くレベル」と言われており、舞台挨拶で主演の樋口氏にさえ、「『ドンブラザーズ』の後に『リバイス』を見たら本当に風邪を引きそうな温度差を感じました。」と言われてしまっている。 それでこそドンブラザーズである。