概要
2021年9月4日のドラえもん誕生日スペシャル『どら焼きが消えた日』に登場。
どら焼きに触手状の器官が生えたような姿をした宇宙人。触手は変幻自在で、先端部をドリル状にまとめることでアスファルトを溶かすほどの熱線を放つことができる。ただし身体能力はそれほど高くはなく、地球人の物理攻撃は普通に効く。
なお、「ドラヤキ星人」は彼らの正式な種族名ではない(詳細は後述)。
地球侵略を目論み日本時間の2021年9月3日(ドラえもんの誕生日)に先遣隊・男女2名を送り込んだが、これが思わぬ事態を引き起こした。
意外な展開
2022年9月3日に該当話がレギュラー枠で公式再放送され、同日のスペシャル『ドラヤキ星人の逆襲!?』にも登場した。
構成員
- 司令官(CV.水瀬いのり)
頭部は桃色。頭頂部にいちご大福らしきものを載せており、どら焼きの餡に相当する部分が上半分が白いことから、生クリームどら焼きをイメージしたデザインと思われる。
- 通信士(CV.森川智之)
頭部は黄緑色。眼鏡をかけている。母船にて先遣隊が収集した情報を受け取る。
頭部はそれぞれ青紫と朱色。透明な立方体状の端末を携帯しており、これを宇宙船のコンソールを介して直接マザーシップに転送し報告を行っている。演じた前野と小松は夫婦である。詳細は、下記にて。
- ドラポ(CV.水瀬いのり)
司令官の息子。頭部は白で、身体は一般的などら焼きと大差ない大きさ。他の個体とは異なりどら焼きに耐性を持つが、体質的に他の食べ物は一切受け付けない。
主な活躍
どら焼きが消えた日
誕生日当日、どら焼きのフルコースで祝福されることを楽しみにしていたドラえもんだったが、起床するとなぜか1日経過した9月4日になっていた。「誕生日は昨日祝った」と断言する野比家の面々を訝しみながら朝食を終えてのび太の部屋に戻ったドラえもんの前に「ドラヤキ星人」を名乗る2人組が現れ「同胞をたくさん食べたお前への報復として、誕生日を食ってやった」と発言し、驚いたドラえもんは部屋を飛び出して行ってしまう。
実は、この2人組は「変身ドリンク」を飲んで姿を変えたスネ夫とジャイアンで、ドラえもんを驚かせるサプライズパーティーの前段階だった。
主導していたのはのび太・しずか・スネ夫・ジャイアン・そしてドラミで、野比夫妻も協力してドラえもんを騙し、家じゅうの時計やカレンダーを9月4日に直すほどの念の入れようだった。
裏山のパーティー会場には町内の和菓子店から仕入れたどら焼きを積み重ねて作った「どら焼きタワー」を準備し、「どこでもドア」で集合し打合せを済ませたのび太たちは、放課後のパーティー開始を心待ちにしつつ一旦登校する。
一方、疑心暗鬼になったドラえもんは空き地にて偶然「ドラヤキ星人」そっくりの異星人と遭遇し、「空気砲」で先制攻撃を仕掛けるが、頭が少し凹んだだけですぐに復帰し、逆に超音波攻撃を受けてドラえもんは気を失う。
この2人こそ地球侵略のために来た「本物の」ドラヤキ星人であり、ドラえもんの直近の記憶をスキャンして初めて「どら焼き」の存在を知り、それが自分たちにとって大きなエネルギー源になることを知って侵略計画を実行に移す。
そして放課後、変身状態でドラえもんを探していたスネ夫とジャイアンは、気絶状態から回復したドラえもんを空き地で見つけるも逃げられてしまい、その場にいた先遣隊を「同じように変身したのび太」と誤解して殴ったことで、ドラヤキ星人は地球人を警戒することになる。
逃げたドラえもんは「おくれカメラ」で直近の街の様子を撮影し、そこに映っていたスネ夫とジャイアン(変身状態)を見て「ドラヤキ星人の侵略は事実」と思い込み、合流したのび太は仕方がなく話を合わせて裏山へドラえもんを誘導。途中でスネ夫とジャイアンにも出会うが、そこでドラヤキ星人の宇宙船が裏山に向けて飛行している様子を見て「ドラミがパーティーを盛り上げるために出した」と誤解。スネ夫のみ段取りにない展開に戸惑っていたが、そのまま4人はドラヤキ星人と戦うため裏山へと向かう。
結果、裏山にて星人vsドラえもん・のび太・スネ夫・ジャイアンの戦闘が発生。激しい戦いになるが、まだ芝居だと勘違いしているのび太とジャイアン、そして本気のドラえもんは恐れず星人に立ち向かっていき、彼らの武器である空気砲、「ひらりマント」、「瞬間接着銃」、「ころばし屋」、「おもちゃの兵隊」、「ムードもりあげ楽団」に星人は追い込まれていく。
その最中、追い込まれた星人は通信士がどこからか調達してきたどら焼きを食べ、司令官を中心に合体しハエトリソウのような巨大怪獣と化す。
ひらりマントを溶かす(ただし原作版ではひらりマントが破損してしまう〈攻撃を跳ね返せなかった〉描写は一切存在せず、大長編版『恐竜』及び『宇宙開拓史』、「ぼく、桃太郎のなんなのさ2008」における描写を見れば分かる通り、原作版及び水田わさび版アニメにおけるひらりマントは、本来なら攻撃がマントに命中していない状態でも問題なく跳ね返せるのだが)ほどの熱線を放ちドラえもんを窮地に追い込むが、実は彼らの身体にとってどら焼きは過剰なエネルギーであり、体調を崩して合体を解除、撤退を余儀なくされた。
直後、戦場となった会場に戻ってきたドラミの発言から、戦っていた相手が本物の侵略者だったことを知ったのび太たち3人はショックで卒倒。
芝居のはずが、本物のドラヤキ型宇宙人の侵略が起きるというとんでもない偶然にパニックになる5人だが、一方で全部サプライズの仕込みだったと安心したドラえもんは、何も知らずに大喜びでどら焼きタワーにかぶりつくのだった。
ちなみに、この後「メロンパン星人」なる別種の異星人も侵略を目論んでいたが、ドラヤキ星人たちが撤退する際に近くを通りがかり、彼らから「やめた方がいいぞ!」と大慌てで忠告され、計画を見直し地球圏から離れていった。
備考
翌年の2022年の1月29日放送の未知とのそうぐう機にて、ほんの少しだが再登場。
ハルカ星の連合艦隊の強さが語られるシーンにて、明らかにドラヤキ星人の宇宙船であろうどら焼き型の物体が艦隊の総攻撃を受けていた。
さすがに、この扱いは不憫ではないだろうか…?と思っていたら、実は奴らは生きていた…。そして、ドラえもん一家にとって史上最大の悪夢が再び蘇るのだった…。
因縁深き豪華な面々
『どら焼きが消えた日』における声優陣は、劇場版級の豪華さだった。
先遣隊の男女を演じた前野智昭氏と小松未可子氏は、「夫婦揃っての共演」となった…が!
実はこのご夫婦だけでなく水瀬いのり氏と森川智之氏らは、のび太を除く面々に縁のある名門シリーズの出演歴があった。
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