概要
「珍名」の中でも特にきらびやかさを重視したものを指す。外国語由来の単語を組み込んだ難読な名前なことが多い。
読みも文字面も常識から逸脱したタイプもあるが、文字は普通だが読みが奇抜なパターン、読みは普通だが漢字の並びが変わっているパターンもある。
このような名づけは昔からないこともなかったが、(例・森鴎外の子供たち)、主に1990年代後半以降に流行り、2010年代以降はアスリートにこうした名前が多くみられる。もとより珍名は親の意向であって名付けられる側には何の責任も無いので、揶揄や嘲笑の対象とするのは間違いである。
ペンネームや芸名(バーチャルYouTuberを含む)にはキラキラした名前を自称する人も多いが、本名ではない場合はキラキラネームとは言わない。
キラキラネームの沿革
「キラキラネーム」自体の語源は、2000年ごろに開設された子供の命名を考えるコミュニティサイトとされ、それを大手育児雑誌「たまごクラブ」が同名の特集記事としてまとめた事で一般的に広まっていったと言われている。
実はこれ、日本だけの現象ではなく、英語圏でも"bizarre baby name"とか"Exotic Name"などと呼ばれるキッチュなネーミングが流行しており、ネット上では馬鹿にされている。物事は時と共に陳腐化してゆく。大正時代に当時最先端の都会的な若者を指す語として創作された「モボ」・「モガ」が今はレトロな語感になっているように、付けた時点で最先端のネーミングセンスであっても、年月が経てば必然的に古臭く陳腐なネーミングに化してしまう。
こうした事が明らかになってくるにつれ、次第にキラキラネームも変質してゆく。あえてひらがなを混ぜるなど、古典への回帰や、柔らかさや親しみやすさを重視した命名が台頭し始めたのである。また、オタク文化流行の影響でアニメキャラや特撮キャラの名前を使ったものも増えた。
また、個人の命名としても、漢字に強引に外国語の読みを当てたようなものは減少傾向にあり、代わって万葉仮名のような使い方をするものが増えてきているという。
2015年生まれの子供の名前を調査した結果では、男子の最多が「湊(そう、みなと、いちか)」、女子の最多タイが「さくら(ひらがな書き)」「莉子(りこ)」であった。・・・違う、そうじゃないとか言ってはいけない。
いずれにせよ、和風の命名が再び増加してきているのは事実であるものの、あくまで「キラキラ」させるというところは残っており、昭和時代の命名法則が復権したとは言い難いのが2010年代の状況である。
キラキラネームのキャラクター
公式でキラキラネームと紹介されているキャラクターのみ掲載。
- 板垣天使(真剣で私に恋しなさい!) 「天使」と書いて「エンジェル」。本人はこの名前を嫌がっており、他人に名前を呼ばれたりバカにされると即座にキレる。なお、姉達や師匠には「天」または「天ちゃん」と呼ばせている。
- 川島緑輝(響け!ユーフォニアム) 「緑輝」と書いて「サファイア」。本人はこの名前を嫌がっており「みどりと呼んでください」と自己紹介している。
- 木村正義(暗殺教室) 「正義」と書いて「ジャスティス」。周囲には「まさよし」と呼ぶように頼んでいる。
- 毛樽井亜愛子衣(君のことが大大大大大好きな100人の彼女) 「けだるい あーしー」と読む。本人は「あー子」と呼ばれることを希望している。
- 山本海賊王(恋するワンピース) 「海賊王」と書いて「ルフィ」。作中ではワンピースネームとも呼ばれている。
- 夢見りあむ(アイドルマスターシンデレラガールズ)「そもそもキラキラネームをつける親はその時点でヤババなの。」と語っている。