退廃と愛、偏見と欲望に満ちた四つの欠片
賛美せよ、神殿の柱たち。神話はここに再現される
概要
『Fate/GrandOrder』第1部と第2部を繋ぐ第1.5部の総称。
2016年12月31日に放送されたスペシャル番組『Fate Project 大晦日TVスペシャル First & Next Order』内で、下記の予告動画と共に、初めて情報が公開。
第2部に先駆けて、翌年の2017年に全4章が順次配信された。
あらすじ
人類史全てを用いた彼方への旅、
魔術王を名乗ったモノの計画「逆行運河 / 創生光年」は失敗に終わった。
カルデアのマスターとその協力者たちの尽力によって、人理焼却事件は解決した。
成し遂げた試練、勝ち取った日常。人理は揺るぎなく、未来はこの先も続くだろう。
だが、彼らには致命的な見落としがあった――
これはその大事件の前の、ちょっとした謎解き、
大いなる戦いの前のその予兆とも言える4篇の断章。
エピソード一覧
本編
- 亜種特異点I:悪性隔絶魔境 新宿「新宿幻霊事件」
- 亜種特異点II:伝承地底世界 アガルタ「アガルタの女」
- 亜種平行世界※:屍山血河舞台 下総国「英霊剣豪七番勝負」
- 亜種特異点IV:禁忌降臨庭園 セイレム「異端なるセイレム」
※事前情報では「亜種特異点III」。
番外
同時期に開催されたイベントのうち、第1.5部と関連が深いもの。
- 亜種特異点EX:深海電脳楽土 SE.RA.PH
『Fate/EXTRA-CCC』とのコラボイベント。
元々は本編の一つとなる予定だったが、実装前に期間限定イベントへ変更された経緯があり、その名残か副題で「Epic of Remnant / EXTRA」との表記がされているため、公式からもこの一部としてカウントされている。
「ぐだぐだシリーズ」第2弾。
当初はギャグシナリオのように思えたが、実際には第1部の残滓が関わる物語であった。舞台となる特異点に「亜種」とは付かず"四つの欠片"にはカウントされていないが、『セイレム』にてそれを言及されている。
ちなみに配信・本開催の時期的には『新宿』⇒『明治維新』⇒『SE.RA.PH』⇒『アガルタ』。
同年末のクリスマスイベント。
正確な時系列は第1部7章から第2部序章の間となるのだが、内容や、後にメインシナリオと関連が深いイベントが選ばれる「メイン・インタールード」に『SE.RA.PH』とともに加えられたこともあり、本開催の時期から実質この第1.5部の一部とする見方が強い。
特徴
いずれの章も「人の悪意」と「虚構の存在」を共通のテーマとしており、一応短編と言う事らしいが、実際はちょっとした謎解きでは済まない雰囲気の物語ばかりである。
各章のサブタイトルは、特定のサーヴァントではなく、章の出来事を表したものになっている。
キービジュアルには二刀流の剣士、二丁拳銃の男、褐色肌に巻物の杖を持つ女、ぬいぐるみを抱えた少女、そして真っ赤な背景に黒い太陽があるものとなっている。
各サーヴァントはエピソードごとに登場するが、黒い太陽の一端は亜種並行世界にて触れられている。
プレイ条件は第1部終章「終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン」のクリア。要するに、第1部の全ての章をクリアする必要がある。
その為か、難易度は同7章と同レベル。
各章はそれぞれ個別のエピソードになっているため、配信後はどの章からでも自由にプレイ可能だが、物語の流れとしては順番にプレイする方が賢明。2番目と3番目については繋がりが薄いため、逆順でも問題は少ない。
一応、全部飛ばして第2部へ進む事すら可能だが、実はどれもが第2部に繋がる欠片がちりばめられている他、一部サーヴァントについてはここでの関わりを経たものとして話が進行するため、可能であれば全てのクリアが推奨される。
またクリアしないとフリークエストや、その章で初登場したサーヴァントの幕間の物語・強化クエストが解放されないので、強化や新素材の入手を優先するためであれば、自身の召喚状況に応じて該当する章からクリアするのも一考に値する。
ただし、2018年後半からはイベントの参加条件で第2部の進行が求められているため、一旦飛ばして第2部を攻略し、余裕のある時に進めるスタイルが推奨されるものの、前述の通り既に関わりがある体で進むのにこちらは初対面という事態が起こり、いまいちストーリーにノれなくなる可能性も孕んでいるのが悩ましいところである。
ブレイクゲージ
一部のボスはHPゲージを複数所有していて、ゲージを削り切るとゲージブレイクとなり、次の相手ターンになると新しいHPゲージが出現する。
ゲージブレイク中の「オーバーゲージ」は、普通の撃破とは違って途中で攻撃サーヴァントが変わったり宝具をはさんだりしても攻撃対象自体は消滅しないので攻撃対象の変更がされず、しかもオーバーゲージ時に与えたダメージは次のゲージに反映されないため事実上無効となる。
ただし、オーバーキルと同様にNP獲得量とスター発生率が増加するボーナスが発生するので、上手く利用すれば次のターンで有利に立ち回れる。
また、次のゲージに移行する際には専用スキル(通称:ブレイクスキル)を使用したり、クラス変更や別のキャラクターへの変身といった特殊行動が入り、行動パターンが変化する。
ブレイクスキルは殆どが妨害不可能で、強力なバフ・デバフやチャージゲージの増加といったこちらの戦略を乱す効果が多いが、中にはゲージが破壊されると戦闘が終了したり、ブレイクスキルで自身へのデメリットを課すケースもある。
そのため、どのタイミングでゲージを破壊するか、ブレイクスキルをいかにして対処するのかといったマスターの戦略が問われるシステムとなっている。
このシステムに関しては、以降の期間限定イベント・幕間の物語・第2部にも登場するため、本作をプレイし続ける上で避けては通れないものとなっている。
真名隠しシステム
特定サーヴァントの正体がすぐには明かされない試み。
ストーリーを進行し真名が判明するまでは、仮の名前やニックネームで呼称され、人物によっては宝具名も隠されている。
そして判明に伴い詳細な情報や、判明前とは異なるセリフが解放される(2018年12月からはセリフの任意切り替えが可能になった)。
正体にまつわる謎も魅力である、Fateシリーズ作品の特徴を強めたものと言えるだろう。
ただ、ネタバレ防止も兼ねてしまったこのシステムはソーシャルゲーム自体との相性が悪く、以降に追加される本編や期間限定イベントでも該当サーヴァントの真名を隠したままシナリオを書き続ける必要が生じた。
しかも仮称が殆ど意味を成していなかった英霊や、ハイ・サーヴァントでないにもかかわらず複数の性質を付与した英霊や、ただの一般人が文字通り全く無関係の性質を付与されて英霊となったりと、そもそもの趣旨にそぐわない例も存在している。
また真名が隠された状態で別バージョンが登場したサーヴァントはおらず、下記のシステム廃止後に別バージョンが登場したのは現在のところ巴御前とジェームズ・モリアーティの2騎のみである。
結局2019年よりシステムを廃止する事が公表され、以降の告知やガチャピックアップも「仮名(真名)」という表記等で記載されるようになった。
真名隠し自体は2022年現在も存在するが、「幕末のバーサーカー」のような実装前サーヴァントに対する仮称程度に留められている。一応、ストーリー上の重要な意味を持たせるために本来の真名とは別の名前を着名して登場する英霊はいる。また例外として長尾景虎は、既に真名がオープンであるにもかかわらずわざわざ仮称で名乗った。
絆ボーナス
前述の通り、全て攻略が任意のため、メインクエストでは特定サーヴァントの絆ポイントが2倍になるボーナスが設けられている。
条件は章ごとに異なるが、ボーナスに拘りすぎると編成が制限されて難易度が上がるため、見極めや諦めも肝心。
なお、フリークエストや幕間の物語は対象外なので注意。
コミカライズ
2019年から、CCCコラボを含めた全5編が別々に連載を開始した。
作者及び掲載誌は各記事を参照。
関連動画
余談
「Epic_of_Remnant」を和訳すると『残骸の叙事詩』という意味になる。
また、このエピソード群の新たな試みとして、第1部ではそれぞれの章での新規BGMはマップBGM+αだったが、個別のエピソード群である1.5部では通常戦闘BGMはマップBGMのアレンジ版となっている。
外部リンク
関連タグ
前後のストーリー
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