2022年の優勝チーム…
コロラド・アバランチ (21年ぶり3回目)
概要
元々はカナダで年間最高成績を収めたアイスホッケーのチームに贈られる優勝杯で、北米4大プロスポーツリーグの中では最古のトロフィーである。特定のリーグの物では無かったが、選手の年俸高騰などから対象リーグが相次いで活動を停止したりマイナーリーグ化したことから、1927年からはNHLの優勝チームに与えられるようになっている。
「スタンリーカップ」「スタンレー・カップ」「スタンレー杯」などの表記揺れの可能性があるが、pixivにはNHL関連の作品自体が少なくスタンレーカップを描いた作品が1つしか存在しないため現在のところその問題は発生していない。
スタンレーカップへの道
以下は2021-22年シーズン以降のフォーマットである。
レギュラーシーズン
NHLの基本フォーマットでは、レギュラーシーズンは各チーム82試合(ホーム、アウェイ各42試合)を戦う。
試合に勝ったチームには『2』、負けた場合でも延長戦に入っていたら『1』の勝ち点が与えられ、勝ち点が多いチームが成績上位となる。
勝ち点が並んでいる場合、消化した試合が少ない(残り試合数が多い)チームを暫定的に上位とするが、それ以降は以下の方法で順位が決まる。
- レギュレーション(延長戦に入らない)での勝利数が多いチーム
- 延長戦(シュートアウトを含まない)の勝利数が多いチーム
- シュートアウト(サッカーのPK戦に相当)の勝利数が多いチーム
- 当該チーム間の直接対戦で成績上位となるチーム
- 得失点差がプラス側に多いチーム
- 総得点数が多いチーム
この順位付けにより、各地区で3位までに入ったチームと、この12チームを除いた各カンファレンスの成績上位2チームを合わせた計16チームがスタンレーカッププレイオフへ進出する。
プレイオフ
プレイオフは全てベストオヴセヴン(先に4勝を挙げたチームが勝ち抜け)方式で行なわれる。
シードはレギュラーシーズンの成績で決められ、上位のチームにはホームアイスアドヴァンテージ(第1戦、第2戦、第5戦、第7戦のホーム開催権)が与えられる。
1回戦は地区優勝チームと同じカンファレンスのワイルドカードのチーム、同じ地区の2位と3位の対戦が組まれる。
基本的に2回戦は同地区のチーム(ワイルドカードの結果により変動する可能性あり)、3回戦はカンファレンスファイナルとなり、東西両カンファレンスの優勝チームがスタンレーカップファイナルを戦うことになる。
主な成績
2023年時点までのスタンレーカップ優勝回数はモントリオール・カナディアンズの24回が最多。決勝戦進出35回も最多である。
次いでトロント・メイプルリーフスが13回、デトロイト・レッドウィングスが11回の優勝を収めるなど上位はオリジナルシックスと呼ばれるチームが占める。消滅したチームでは初代オタワ・セネターズが11回優勝を経験しているが、この記録は現在(2代目)のセネターズに引き継がれていない。
1967年以降に加盟したエクスパンションチームではエドモントン・オイラーズとピッツバーグ・ペンギンズの優勝5回が最多であり、オリジナルシックスであるニューヨーク・レンジャーズの4回を上回っている。
メイプルリーフスは1966-1967シーズンの優勝を最後に決勝戦進出からも遠ざかっているが、これはNHLでの最長ブランク期間となっており、チーム創設以来優勝を経験していないバッファロー・セイバーズおよびバンクーバー・カナックスの歴史(共にNHLへの加盟は1970年)よりも長い。
優勝したことが無いチームは現在12チームあり、このうちアリゾナ・コヨーテズ、ウィニペグ・ジェッツ、ミネソタ・ワイルド、コロンバス・ブルージャケッツ、シアトル・クラーケンの5チームはファイナル進出経験も無い(クラーケンは2021-2022シーズンからの参入でポストシーズン進出経験そのものが無い)。
ダラス・スターズ、ニュージャージー・デビルズ、カルガリー・フレームス、コロラド・アバランチ、カロライナ・ハリケーンズは本拠地移転に伴う球団名変更を行なっているが、何れも現在の本拠地・チーム名になってから初優勝しており、MLBのドジャースやブレーブス、NFLのラムズのように『異なる複数の都市を本拠地にして優勝した』チームはNHLに存在しない。
これまでに優勝チームが決まらなかったシーズンは2回ある。1919年はスペイン風邪の世界的流行の中でウイルスに罹患し死亡した選手が出たことで決定戦が打ち切りに、2005年は労使間交渉が決裂してロックアウトが続きNHLの2004-2005シーズン全日程が中止になったためである。
関連項目
プレジデンツトロフィー (レギュラーシーズン最多勝ち点チームへ贈られるタイトル)