プロフィール
九州地方の方言で「いいよ、いいよ」を意味する「よかよか」から名付けられた。
父スクワートルスクワート(Squirtle Squirt)はアメリカ合衆国で現役生活を送り、ブリーダーズカップ・スプリントなどGⅠ2勝。引退後に日本で種牡馬入りし、地方競馬重賞馬は複数輩出していたが、ヨカヨカが初のJRA重賞産駒となった。
なお、「Squirtle」とはゲーム『ポケットモンスター』に登場するゼニガメの英語名である。
母父デインヒルダンサーはアイルランドでGⅠ2勝。デインヒルの後継種牡馬として、2009年英・愛リーディングサイアーを獲得している。
祖母ハニーバンは、イギリスとアイルランドで繁殖生活を送っていた繁殖牝馬であり、半弟にジャパンカップなどGⅠ6勝のピルサドスキー、半妹に秋華賞・エリザベス女王杯勝ち馬ファインモーションがいる。
2003年にデインヒルダンサーの仔を宿した状態で日本へ輸入され、翌年に日本で産んだ子がヨカヨカの母ハニーダンサー(いわゆる持込馬)である。
戦歴
デビュー前
2018年5月13日、熊本県の本田土寿牧場にて誕生。
母であるハニーダンサーは元々、北海道浦河町の大島牧場に繋養されていたが、牧場主の本田土寿氏の息子が北海道での獣医生活を終え帰郷する際に譲り受けた馬である。
生産者の本田土寿氏曰く、「ハニー(ダンサー)は筋肉隆々で重戦車みたいな体が魅力だったので、俊敏さがあるスクワートルスクワートを種付けすれば、軽いスピードもつくのではと」考えた配合だったそうだ。
JRA育成馬
1年後の2019年6月、のちにヨカヨカとなる「ハニーダンサーの2018」は九州では数少ない馬のセリ市「九州1歳市場」に上場。
JRAに340万円で落札され、JRAが育成調教を行った後に馬主に売却する「JRA育成馬」として同宮崎育成牧場で育成が行われた。
1年ほどの育成が終わると、2020年、宮崎育成牧場で行われた「JRAブリーズアップセール」に上場。
公開調教育成馬展示会で2F23秒0、11秒0の調教1番時計をマークするなど大きな注目を集め、馬主である岡浩二氏に1122万円で落札された。
よく誤解されるがヨカヨカ自身は中央馬。
デビュー~2歳時
2020年(2歳)、栗東トレーニングセンター谷潔厩舎からデビュー。6月の新馬戦(阪神競馬場・芝1200m)では上がり3ハロン最速の末脚で1番人気モントライゼを差し切り、新馬勝ちを飾った。
さらに地元九州小倉競馬場に凱旋しての2歳OP戦フェニックス賞・ひまわり賞と3連勝。九州産馬の星として一挙に注目度が高まった。
12月、熊本県産馬として初のGⅠ挑戦となる阪神ジュベナイルフィリーズに挑むも、ソダシの5着。 ※なお、このレースでヨカヨカと同時に熊本県産馬初のGⅠ挑戦を果たし10着入線したルクシオン(父エイシンフラッシュ)は、翌年1月に調教中の事故により安楽死の措置が取られた。
3歳時
2021年(3歳)、始動戦のフィリーズレビュー(GⅡ)はシゲルピンクルビーの2着も、収得賞金を加算しオープン馬入りを果たすとともに、桜花賞の優先出走権を確保。
しかし桜花賞本戦では、再びソダシの前に17着大敗。
この敗戦を機に、短距離路線に距離を絞る。
同年8月22日の北九州記念(GⅢ)では、逃げを打った前年の高松宮記念馬モズスーパーフレアをゴール板直前で差し切り勝利。熊本県生産馬としてJRAの重賞初制覇を挙げ、小倉競馬場に集まったファンから喝采を浴びた。
その後スプリンターズステークスを目指して調整されていたが、9月22日に左第1指節種子骨骨折が判明し、競走能力喪失と診断され引退に追い込まれてしまった。繁殖入りし2023年3月26日に第一子となる青鹿毛の牡馬を産んだ。