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編集者:イカ野朗
編集内容:キャンプファイヤー

解説

機動戦士ガンダム水星の魔女第6話にて、グエル・ジェタークが視聴者に見せた姿の通称。

スレッタ・マーキュリーへの二度に渡る敗北の末に父親から決闘禁止令を言い渡されていたが、それを無視する形でエラン・ケレスとの決闘に及び、奮戦するも敗退してしまった彼は、とうとう勘当され(一応、卒業までの学費はお情けで入金済ではあったが)、住居であったジェターク寮からリュックサック一つ(管理人らしき人物に床に投げられ私物は一切無し)で追い出されてしまった。

流石の彼も「どこで暮らせと言うんだ……」と途方に暮れながらも、にジェターク寮を託して立ち去った。

そして次に登場したのはBパートでのスレッタとエランの決闘の最中……

学園の敷地内、小鳥の囀りが響き渡る山林の中、テントを張って優雅にコーヒー片手に端末で決闘を視聴するというスローライフを満喫する彼の姿が。

第6話は全体的に話が暗め……とりわけラストの衝撃もあり、PROLOGUE以来の鬱展開と言って差し支えないエピソードの中で、数少ない癒し?ポイントとなった。

学生がキャンプ生活と言えば『ゆるキャン△』と言っても良いぐらいに浸透しているので、双方を絡めたネタである。

何故にスローライフに至ったのか?

現時点では状況からの推測であるが、勘当からスレッタとエランの決闘開始までは描写から数日は期間が空いている模様なので、その間は電気や水道を学園の共同施設でやり過ごし、ネット通販か何かでキャンプ道具一式を注文したのではないかと思われる。もしくは(流石に購買部では売っていないだろうが)学園の備品のキャンプ用品を借りた可能性もある。

他にも、二次創作の表現止まりではあるが、グエルを慕うラウダ・ニールフェルシー・ロロペトラ・イッタから食料を持って来てもらっている可能性もある。

撃墜されたパイロットが雪山でビバークして生還するなどの展開は過去のガンダム作品でもあったため、緊急時に必要とされる技能としてサバイバルの実習が行われていた可能性も十分考えられる。

それにグエルは仮にもジェターク家の子息である以上、利害関係が生じかねず、おいそれと他の寮へ移る事も難しかったであろう事情も想像に難くない。

また彼の場合は、キャンプ地が地球上では無く、空調管理された小惑星内の学校施設であったのでキャンプ自体の難易度が低いのもラッキーであった。

(※例を上げると宇宙世紀の生粋のスペースノイドは「地球は特権階級の住む夢のような世界」という認識で、いざ地上に降りたら、暑いわ寒いわ湿度は高いわ、台風や地震などの自然災害はあるわ、蚊や蝿などの害虫はいっぱいだわで、訓練されたジオン軍の兵士ですら『早くコロニーに帰りたい』なんて事がザラにある。

実際ファーストガンダムこと、機動戦士ガンダムの本編第14話『時間よ、とまれ』にて、前半のジオン兵達の会話シーンでそのような内容のセリフがある)。

寮が使えないから衣類は洗濯が大変だろうが、食事やトイレは学校内の食堂や設備が使えるだろうし。

地上だったらキャンプ初心者はこうなりかねん。

絶縁されたとはいえ、彼ぐらいの年齢なら個人的に銀行口座ぐらいは持っていても普通なので、持っているおこづかいが無くなるまでは何とかなるだろう……多分。

おこづかいが無くなっても彼位の実力があれば汎用機を使った決闘で生活用の物資などを稼ぐ手段もある。

すでにそういうファンアートも……。

だが……。

現実

ある意味自由を手に入れて、優雅なスローライフを送れると思われたが、かつてグエルに《決闘》で負けたと思われる男子生徒達に食事中に水と罵倒を浴びせられ、嫌がらせを受けるという、上述の地球環境の変化とはまた違う、過酷さが描かれた(当のグエル本人は反抗した所で無駄だと思ったのか、はたまた過去の傲慢だった自分への戒めとしてか、男子生徒達にはやり返さず、無視して食事を続けていた)。スレッタに二度目の敗北を喫した際は彼女にグエルに勝利した事を祝う大量のメッセージが送信されており、立場の弱い者から相当の恨みを買っていたものとみられる。

予想された処世術も決闘禁止令が引き続き敷かれていた事からも恐らくほとんどが実行されていないと思われ、元ネタよろしく快適なアウトドアが描かれると期待していたばかりに、視聴者からは「グエルをいじめるな」等と悲痛な声が溢れた。

同時に、大企業の御曹司だろうと後ろ盾が無くなれば格好の餌食にされるという、アルティカシア高等専門学園の治安の悪さを改めて認識した視聴者も多い。

余談

さらには同じサンライズ繋がりで敷地内でのテント生活をしている、赤いこの男を思い浮かべた者もいた模様。

機動戦士ガンダム 水星の魔女EXPO

2023年3月10日から12日にかけて渋谷キャスト スペース・ガーデンで開催された単独展示イベント「機動戦士ガンダム 水星の魔女EXPO」では会場の隅っこにテントと等身大パネルのグエルが設置された「グエルのキャンプ」が展示されていた。ここではグエルの本編での台詞とイベント会場でしか聞けない新録ボイスが15秒に1回ぐらいの頻度で流れていた。

主な台詞

「夜道には気をつけろ」

「晩飯はどうするかな?」

「スレッタ・マーキュリー…いるのか?この渋谷キャストに…!」

「美味いコーヒーが入ったぞ。飲んでいけ」

「俺と決闘しようっていうのか…。だが、決闘は父親に止められている」

「ようやく春だな…」

「スレッタ・マーキュリーの…『ソーダ』だと!?」

「俺のコーヒーが一番美味い…!」

「どうしてこんな所に…」

株式会社ガンダムが手掛けたイベントか…。全然興味なんかないんだからな!

ガ~ン~ダム~♪ガ~ン~ダム~♪…まっ…待て!今のは…!!」

キャンプファイヤー

スレッタが編入してくる前の話であるドラマCDの「ジェターク寮の歓迎会」では新入生歓迎会としてキャンプファイヤーを企画。フロント内での火気使用の申請手続きをラウダに任せ、メカニック科はカミルペトラを中心に焚き火台の作成、パイロット科と経営戦略科はフェルシーを中心に買い出しと雑用と寮長として的確な指示をしていた。そして忙しい合間を縫って事前にテント設営を練習しておいたことで設営に手間取っている寮生たちを手際よく助けていた。焚き火台の点火も火気使用の申請で遅れていたラウダが来るまでに点火をしないようにしていた。さらにサプライズとして焼きマシュマロ用のマシュマロを大量に用意し、キャンプファイヤーではフォークダンスも定番だといい新入生たちを楽しませた。

ちなみにキャンプファイヤーを思い付いたのは何かの訓練中か作戦中か不明だが地球でテントを設営して焚き火をしている父親のリラックスした昔の写真がきっかけだった。

関連タグ

機動戦士ガンダム水星の魔女

グエル・ジェタークキャンプ

ソロキャングエル:キャンプ仲間募集中。

ゆるキャン△:元ネタ。

※以下、『水星の魔女』第17話「大切なもの」ネタバレあり

いや、ホルダーの地位を剥奪された者が皆キャンプ生活をしなければいけない訳ではない……。

編集者:イカ野朗
編集内容:キャンプファイヤー