概要
『マルス-ゼロの革命-』は、2024年1月~3月にテレビ朝日系列の火曜ドラマ枠で放送されるドラマ。主演は道枝駿佑。脚本は『3年A組』、『仮面ライダービルド』、『桜の塔』を手掛けた武藤将吾。主題歌はSUPERBEAVERの「幸せのために生きているだけさ」。
登場人物
- 美島零(演:道枝駿佑)
本作の主人公。謎の転校生。通称「ゼロ」。訳あって1年留年する形で転入することになったため19歳である。金髪は本人曰く「地毛」。ピッキングやハッキングの才能などを持っているオールラウンダーであり類まれなるカリスマ性も併せ持っている。桜明学園に転校後、落ちこぼれの高校生たちを言葉巧みに扇動していく。その正体は謎の動画集団「マルス」の一員である白オオカミ。動画仲間である「倉科エリ」という赤オオカミの女性、「ウド」の3人で活動していたものの、クロッキー社の中国企業への個人情報流出を暴露しようとしていた矢先に國見に勘づかれ取引を持ちかけられ、エリを巻き込まないために条件を呑んだ。しかし、それを機にエリは一人でクロッキー社の闇を訴え続けることとなり、その果てに原因不明の死を遂げてしまった。その結果、旧「マルス」は自然消滅。
その真相を突き止め犯人を見つけるために新生「マルス」としてチャンネルの復活を宣言した。
マルス
零と桜明学園の落ちこぼれの高校生たちによって結成された動画集団。元々は渾一が立ち上げた動画研究会。後に部員の増加と毛利の件で賞賛され部に昇格した。名前の由来は渾一がファンとして応援している謎の動画集団「マルス」。嘗てメンバーだったゼロが新生「マルス」としての誕生を宣言した。
- 逢沢渾一(演:板垣李光人)
零の右腕。動画研究会の部員だが、一人のみ。学校でいじめられ、「マルス」の動画投稿も突如止まったことで唯一の拠り所を失っていた時に毛利が違法薬物の原料「ゼラキノス」を栽培していたことを知り毛利から脅され違法薬物「F」の売買を仲介していたが、それが無関係の生徒にも蔓延したことで罪の意識に苛まれ自殺しようとした時にゼロと出会う。
ゼロからは「アイコン」と呼ばれている。ゼロと賭けを行い、見事ゼロがいじめを止めてくれたことで彼を信頼するようになる。その後、違法薬物売買仲介の件をゼロに指摘され、彼の「一緒に腐った世界をぶっ壊す」という要求を呑むこととなった。
- 貴城香恋(演:吉川愛)
渾一の幼なじみ。「マルス」メンバーの中では比較的大人びている。いじめられている渾一を心配しているが、別クラスのため積極的に止めることはできなかった。しかし、ゼロが転校したことで彼に指示される形でライブ配信を行い渾一のいじめの一部始終を世間に露見させることに成功。ゼロから勝手に動画研究会の部員にさせられたが渾一を心配してか渋々了承した。
- 二瓶久高(演:井上祐貴)
お笑い担当。おバカでお調子者で超ポジティブ思考なバンドマン。「ロックじゃねえ」が口癖。元々軽音部に所属していたが二瓶のロックにメンバーは共感できず解散してしまった。その際に、ゼロからの勧誘で動画研究会に参加することになった。
意外と器用でピッキングをゼロに教えてもらってすぐに習得している。
クロッキー社がマルスに対して名誉毀損で訴えたことでマルスが活動休止となったことに納得しておらず、桐山と共に他のメンバーに無断で活動を続行した。
- 桜庭杏花(演:横田真悠)
癒し担当。癒し系でおっとりとしているが、時にその外見からは想像もつかない活躍を見せる。ゼロからの勧誘で動画研究会に参加することになった。
父親は澤水建設の部長で一大プロジェクトの責任者だったが所有者を名乗る嘉村を装った地面師の立花に騙されて90億円の損失を生み出してしまい辞職する羽目になったため、それ以降すっかり荒んでしまった父親を見ていられず「マルス」のメンバーに父親の無実の証明と立花の私人逮捕を依頼した。その過程で父親が立花の素性を把握しておきながら契約し悪事に加担したことを知るが、それでもなお父親の罪も含め立花の悪事を暴露する覚悟を決めた。
しかし、その選択により母親は家出し父親からは「お前のせいで何もかも失った!」と呪詛の言葉を吐き捨てられ、クラスメイトからは心無い言葉を浴びせられてしまい居場所を失いかけるが、新生「マルス」を唯一の居場所とするようになる。
- 呉井健成(演:山時聡真)
頭脳派。毒舌家で教師やクラスメイトを見下している節がある。ゼロからの勧誘で動画研究会に参加することになった。入部後は新生「マルス」の参謀的立ち位置に就いている。
元々パソコン関係の技術があったのか、マルスに教えてもらっただけでハッカーとしての才能を開花させている。
オンラインゲームで知り合った白川妃奈(演:田辺桃子)という彼女がいるが、初めて会うことになった際に別れを告げられ最初で最後のデートとなってしまう。その後、香恋が尾行したことで彼女が「スターキング」という闇金サイトで売春の闇バイトを勧められていたこと、ゲームの課金で闇金DMから15万円を借りようとしたが違法な利子により300万円まで膨れ上がり多額の借金を抱えていたことを知り、彼女を救うために「スターキング」の撲滅を決意、自身が彼女の借金を肩代わりする体を装って闇バイトに潜入、見事「スターキング」の閉鎖に追い込んだ。
その後、田舎に帰って一からやり直す決意を固めた妃奈の意思を尊重し、潔く身を引いた。
- 桐山球児(演:泉澤祐希)
優等生。野球部部員。球児という名がついていながら野球のセンスはない。ゼロからの勧誘で兼部する形で動画研究会に参加することになった。
元陸上部の不破壮志とは「親の期待を背負って部活に励んでいる」という共通点もあってか意気投合していた。そのため、殺人未遂事件を起こして陸上界を追放された不破を心配し、彼の無罪を晴らそうと奮起。新生「マルス」のメンバーで見事彼の無罪を晴らし、一大スポーツメーカー・ゼオラスの社長・火野武夫の悪事を暴くことに成功。
不破が自分のやりたいことに向かって再び走り出していく姿を見て、野球部の退部を宣言した。
クロッキー社がマルスに対して名誉毀損で訴えたことでマルスが活動休止となったことに納得しておらず、久高と共に他のメンバーに無断で活動を続行した。
桜明学園教諭
- 砂川浅海(演:山口紗弥加)
渾一のクラス担任。教師という仕事に対しての情熱に欠ける。新生「マルス」の心意気には共感しているものの、時に掟破りの行動を取る彼らに対して「大人(教師)に尻拭いをさせているうちは世界を変えることはできない」と諭している。
- 小宮山茂(演:岩松了)
教頭。体裁にうるさい一面がある。当初は新生「マルス」を警戒していたが、火野の悪事を暴いたことを機に彼らを信頼するようになる。
- 毛利新(演:野間口徹)
スクールカウンセラー。いじめを受けている渾一の相談に乗っている。だが、その実態は学園内で麻薬の原料「ゼラキノス」を栽培しそれを違法薬物「F」として生徒に売買していた悪徳教師。しかし、ゼロと「マルス」のメンバーにより悪事が露見し逮捕された。
クロッキーコミュニケーションズ
- 國見亜門(演:江口洋介)
社長。日本におけるSNS産業のカリスマ的存在。政財界に様々な人脈を張り巡らせている。目的は「日本の抜本的改革」。現代の日本人を「想像力もオリジナリティもない」と断言し、「強い日本」を作るため国家転覆による革命を目指している。
不破のプロジェクトの発案者であり記録改竄を指示したのも全て彼である。過去にゼロがクロッキー社の中国企業への個人情報流出を暴露しようとしていたことを事前に察知し、取引を持ちかけている。
その後も新生「マルス」の動向を逐一チェックしており、「スターキング」閉鎖を機に証拠として挙げられたウォンの動画が偽物であることを会見で明かし、名誉毀損罪での訴訟という形で宣戦布告した。
- 大城大木(演:戸塚純貴)
システムエンジニアであり、國見の側近。
その他
- 倉科エリ(演:大峰ユリホ)
美島零の過去に影響を与えた人物。零、ウドと共に旧「マルス」で赤オオカミとして活動していた。
しかし、零が自身を巻き込まないようにと國見の条件を呑んだため納得できずに一人で立ち向かったものの、突如原因不明の死を遂げてしまった。
- ウド
零、エリとともに旧「マルス」で活動していたメンバー。エリに好意を持っており、告白するために顔を整形した。
- ウォン(演:浜田学)
中国企業の社長であり、國見の汚れ仕事を引き受ける男。その正体はアジアマフィアのボス。クロッキー社から個人情報を受け取って悪用している。
「スターキング」という闇サイトを作り上げた張本人であり、その運営を子供に小遣い稼ぎと称して一任する等國見の権力を傘に傍若無人の振る舞いを行っている。
余談
- 出演者に特撮出演経験のあるキャストが多く、板垣氏は『仮面ライダージオウ』にてウール、井上氏は『ウルトラマンタイガ』にて工藤ヒロユキ、横田氏は『仮面ライダーセイバー』にてルナ、岩松氏は『シン・ウルトラマン』にて小室肇、野間口氏は『仮面ライダードライブ』にて西堀光也、戸塚氏は『仮面ライダーウィザード』にて奈良瞬平をそれぞれ演じた経験がある。
- これはゲスト出演者も同様で、第2話では『仮面ライダーリバイス』にて五十嵐大二/カゲロウを演じた日向亘氏、『劇場版仮面ライダービルド Be The One』にて伊能賢剛/仮面ライダーブラッドを演じた勝村政信氏がゲスト出演した。第3話では『仮面ライダーフォーゼ』にて我望光明/サジタリウス・ゾディアーツを演じた鶴見辰吾氏がゲスト出演している。