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桜の塔

さくらのとう

『桜の塔』は、テレビ朝日系列の木曜ドラマ枠でで2021年4月~6月に放送されたドラマ。
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概要編集

『桜の塔』は、テレビ朝日系列の木曜ドラマ枠でで2021年4月~6月に放送されたドラマ。主演は玉木宏、脚本は『3年A組』や『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』、『仮面ライダービルド』を担当した武藤将吾

警察庁のトップである警視総監を目指し、欲望渦巻く警察庁内の派閥争いや凶悪事件を乗り越える主人公の姿を描く。

主題歌は、宮本浩次の「sha・la・la・la」。


あらすじ編集

全国で活動する警察官は25万人。その頂点に君臨するのが警視総監である。警視庁刑事部捜査共助課理事官・上條漣警視はそのたった一人しか就くことが許されない椅子に座ることを目指す野心家である。総監になるためにはどんな手段も選ばない冷酷な姿勢を、漣の幼馴染である警視庁刑事部捜査一課主任・水樹爽警部補は危機感を感じながらも彼を気にかける。漣がそこまでして総監の座を狙う理由は、幼少期に起きた父親で元刑事の上條勇仁の死にあった。漣は父親の死の真相を明らかにするには警察組織で一番の権力を持つ警視総監にならなければいけなかったのである。警視庁内に存在する「東大派」「薩摩派」「外様派」の派閥争いや凶悪犯罪などに巻き込まれながらも「桜の塔」を駆け上がっていく漣の戦いが始まった。


登場人物編集

本作の主人公。警視庁刑事部捜査共助課理事官→警務部監察官室監察官→警視庁公安部→内閣情報調査室→刑事部捜査二課長→捜査共助課長。階級は警視→警視正→警視長。

「外様派」のキャリア組。ずば抜けたプロファイリング能力を誇る。ウイスキーを入れた父の形見のスキットルを持ち歩いている。

小学生の頃は明るい性格だったが、父・勇仁が交番で首吊り自殺をしたことを機に目的の為なら手段を選ばない冷徹な性格に変わり、証拠の捏造などの違法行為も平然と行うようになる。また勇仁のような「弱者」にはならないという決意を持つが、実際は誰よりも弱い心を持ち、冷徹な性格も半ば虚勢に近く、漣自身も自覚することを恐れている。

父・勇仁の後輩である刈谷が高杉を利用する形で起こした事件を機に、勇仁が亡くなる直前まで当時の警察上層部による拳銃の横流しについて調べていたこと、自身が警察官になる切っ掛けを作った"恩人"でもある千堂が勇仁を自殺に追い込んだ張本人であることを知る。千堂が娘・優愛の傷害事件を揉み消したことを告発して彼を失脚させ勇仁の"弔い"を果たそうとするが、その目論見を看破していた千堂の反撃に遭い失敗に終わる。さらに千堂に自身が爽にしてきた仕打ちをそっくりそのまま返された挙句、千堂と同じサッチョウの悪魔という言葉に対して自身も清廉潔白の身ではない事も加えて何も言い返せないという醜態を晒してしまう。

それから5年後の2021年、内閣情報調査室に出向中、権藤が国民のために職務を全うする姿を目の当たりにし、千堂が私利私欲のため警視総監になることを阻止し、権藤を警視総監になる道筋を作るために有志を募り新垣や馳たち13人で新派閥「改革派」を立ち上げ「千堂派」に反旗を翻す。

5年前に千堂に自慢された彼のコレクションルームに父・勇仁が交番で自殺した晩の紛失したとされる千堂の顔が映った監視カメラのビデオテープが保管されていることを確信し、彼の娘・優愛を刈谷殺害の犯罪者に仕立てることにより、身内の不祥事を理由にコレクションルームを家宅捜索しビデオテープを奪い取る計略を成功させ、千堂を副総監の座から引きずり落し、彼の警視総監になる野望を打ち崩し、復讐を完遂した。


警視庁刑事部捜査一課主任。ノンキャリアで階級は警部補。漣の幼馴染。漣の父・勇仁に憧れて刑事になった。事件を出世の道具として利用していた漣に対し怒りをぶつけると同時に、漣を糾弾するのに非情になりきれない部分を持つ自身に苦悩する。

優愛が刈谷殺害を自首したことで彼女が漣に仕向けられ刈谷を殺害したことを知り、漣をその件で断罪するとともに拳銃で狙撃する。しかし、漣を狙撃した弾丸は漣の父・勇仁の形見であるスキットルが敢えて狙い撃ちされ致命傷には至らず、「サッチョウの悪魔は死んだ」とこれまでの悪行を生きて償うよう漣を諭すことで漣を父殺しの真犯人・千堂への復讐から解放する。


警視庁編集

刑事部編集

血縁や学歴にこだわらない実力至上主義を掲げる「外様派」のトップ・千堂が部長を務める。


警視庁刑事部長→警視庁副総監→地方警察本部本部長。階級は警視監。最終学歴は名古屋大学法学部。

東大、京大出身者が多数を占める警視庁上層部で非主流派である地方大学出身の「外様派」のトップ。カリスマ性あふれる人柄と行動力を武器に警視庁刑事部長という要職に登り詰めた。同じ「外様派」である漣を重宝しており彼を踏み台にして警視総監の座を狙っている。出世や保身の為なら脅迫などの強引な手段も平気で使う冷酷な一面を持ち、警察上層部から「サッチョウ(警察庁)の悪魔」と呼ばれている。

23年前、上層部の「薩摩派」による押収物の拳銃横流しを秘密裏に捜査していた勇仁が夜勤をする交番を訪れ、警視正への昇進を見返りに勇仁を粛清する汚れ仕事を「薩摩派」に申し出ていたことから、彼が交番で首吊り自殺で死亡した件に関与していた。勇仁の葬儀に参加した際、自身が勇仁を自殺に追い込みながら「勇仁と同じ道を辿れば、彼が自ら命を絶った理由が分かる」と漣に告げて自分の名刺を渡し、彼が警察官になる切っ掛けを作った。

父の仇と知り失脚を狙う漣から、5年前の娘・優愛の傷害事件の揉み消しの不祥事で揺さぶりをかけられるが、漣の動きを志歩からの密告で全て見通しており、彼が仕掛けた策を全て回避する。反旗を翻した漣を追放することもできたが、愛娘・優愛に傷害事件の自首を勧めた際、寄り添うことを約束していたことから反逆を不問とし、結婚して娘を幸せにするようにと漣を服従させる。

第2部開始時点では副総監に就任しており、「外様派」を「東大派」に匹敵する一大勢力「千堂派」に発展させる。第1部のラストで漣が優愛と結婚したことで、彼と"義理の親子"となるが、千堂は漣が自分を失脚させること諦めていないと認識しており、互いの関係を「仮面親子」と揶揄する。

次期警視総監の座を手中に収めるべく、警視総監の任命権を有する国家公安委員会委員長でもある内閣府特命担当大臣・若槻に接触し、彼の政治塾出身で贔屓にしている加森議員の収賄容疑を調べる漣に捜査を中止するよう命じるなどの妨害を図るが、爽の協力を得て収賄の証拠を手に入れた漣によって加森議員が逮捕されたことで若槻の信頼を失う。

しかし警視総監の座に固執することから、20年前(2001年)公安部所属時に矢上の命令で携わった潜入捜査の関係者・元SAT隊員の久瀬を唆して若槻大臣を狙撃させ、若槻が長を務める国家公安委員会による次期警視総監の任命を遅らせようと目論む。久瀬と同期だった刈谷、敵対する権藤・吉永からの情報を得た漣と彼の味方についた富樫によって、自身が久瀬に書かせた誓約書を証拠に追及されるが、矢上が20年前の自身の失態を公にさせまいと介入することを見越して返り討ちを果たし、漣たち「改革派」を窮地に追い込む。

その夜の帰り道、同期の久瀬が利用されたことを知り激昂した刈谷の襲撃を受けナイフで刺されるが大事には至らず、警視総監となる野望を成熟しようとするが、漣に仕向けられた娘・優愛が刈谷を殺害したことを打ち明けられ、彼女の犯罪を隠蔽しようと5年前の改造拳銃密造・銀行強盗犯の蒲生に刈谷殺害の罪を擦り付けようとする。しかし、富樫の懸命な聞き込み捜査により蒲生の無実のアリバイが証明され、優愛が刈谷殺害を自首したことから、娘の犯罪を隠蔽しようとしていたことが突き止められる。更には、漣の計略により殺人犯となった優愛の捜査のために彼女の親族としてコレクションルームが家宅捜索されることとなり、漣がその存在を確信していた父・勇仁が自殺した晩の紛失したとされていたもう一つの監視カメラの映像が納められたビデオテープが発見され、勇仁の自殺への関与が証明されたことから副総裁の座から失脚、「外様派」は事実上崩壊となった。


捜査一課 刑事→捜査二課→捜査共助課理事官。階級は警部補→警視。キャリア組で警察大学校を首席で卒業したにもかかわらず、あえて現場である捜査一課を希望した変わり者。

爽に気があり、漣から彼女とのデートを対価に提案され、「薩摩派」の内部を探る密偵の役目を引き受ける。

第2部開始時点では捜査二課に所属し、副総監の千堂に傾倒している節があり、漣を「(千堂の)飼い犬」呼ばわりするなど彼を目の敵にするような素振りを見せている。

爽との関係は良好であったが、捜査二課のパソコンから加森議員の収賄容疑の証拠となるデータが紛失した日、普段より早く出勤していたことから漣に疑われ関係が拗れていく。当初は関与を否定していたが、若槻大臣狙撃事件の折、自分が上層部の指示で加森議員のデータを消去したことを爽に打ち明け謝罪するが疎遠となる。その後、狙撃事件の容疑者である久瀬を漣が取り調べる一部始終を目の当たりにしたことで千堂の"本性"を知り、千堂が久瀬に書かせていた誓約書を漣の指示で回収する。

しかし、久瀬が関りを持つ20年前(2001年)の潜入捜査官殉職事件の"黒歴史"を蒸し返されることを恐れた矢上総監が現れ、彼から警察としてのキャリアの保証と引き換えに誓約書を渡すよう命令されるも拒否するが、富樫が爽と交際関係にあることを知る矢上から「誓約書を渡せば、爽の違法捜査を不問にする」と脅され悩んだ末、爽を守るため誓約書を渡してしまう。

若槻大臣狙撃の件で千堂を追い込もうとする漣に協力したことで「千堂派」内部で孤立し、千堂に加担した矢上総監の脅しに屈してでも守ろうとした爽に対して漣との関係を執拗に問い詰めたり、自分に振り向いてくれないことへの苛立ちをぶつるなど投げやりとなる。

刈谷が何者かに射殺された事件で、千堂から反旗を翻したことに対し「汚名返上の機会を与える」と改造銃が入った茶封筒を渡され証拠捏造を命じられるが、それを突き返し拒否する。しかし翌日、「千堂派」の捜査員が刈谷殺害に使われた弾丸の線条痕と一致する改造銃を発見し、その改造銃から5年前に漣に唆されて改造銃を使い銀行強盗事件を起こした蒲生の指紋が検出されたと知り千堂に証拠を捏造したのか問い詰めるが軽くあしらわれる。漣から千堂の指示で証拠捏造を行ったのかを尋ねられると5年前の銀行強盗事件で漣が同様の手口で蒲生を逮捕したと反論するも、蒲生が刈谷を殺害した犯人ではないと分かった上で証拠を捏造したのかと追い打ちをかけられ、蒲生に濡れ衣を着せたてしまったことを反省する。そのことから3日間、寝食を忘れ必死に聞き取り捜査を行い、刈谷殺害の時刻に蒲生が24時間営業のスーパーに買い出しに行っていたアリバイがあったことを証明し、蒲生の冤罪を晴らす。廃校の屋上から転落し意識不明だった蒲生が意識を取り戻すと涙を流して彼の回復を喜び、人のために涙を流したことから爽からの信頼を回復する。


警務部編集

「東大派」のトップ吉永が部長を務める。「東大村」と揶揄されるほど吉永の派閥で占められている。


警視庁警務部長→警察庁警備局長。最終学歴:東京大学の「東大派」。写経が趣味。

警視正に昇進した漣を警務部に引き抜き警察内の監視役である監察官に着任させ、押収物の拳銃を横流ししていた警視総監・荒牧の甥である高杉を逮捕させるように仕向ける。身内の不祥事で荒巻のキャリアに傷をつけることで逮捕を阻止できなかった上長の千堂を逆恨みさせ彼の失脚を画策していたが、馳が薬物自殺を図る前に漣に高杉と荒巻の関係を密告してくれたことで漣は逮捕ではなく依願退職という形で高杉に責任を取らせたことから千堂を失脚させることに失敗、逆に自身が馳を使って裏金作りをしていた弱みを漣や千堂に握られる。

5年前刈谷に接触し、刈谷に拳銃横流しを高杉に唆すよう指示をだし間接的に横流しをけしかけた張本人であり、刈谷に千堂の尾行を依頼し彼の弱みを探らせ、久瀬が千堂に利用されたことを知ると刈谷の怒りを利用し500万円で千堂を襲うよう指示するなど、要所で千堂を失脚させるよう暗躍していたことが刈谷が残していた吉永との通話の音声データから刈谷の死後明らかとなる。一連の行動は警察の未来を守るためサッチョウの悪魔である千堂を警視総監になることを阻止するためで、裏金作りも治安を維持する番人として検察や与党との連携を強化するために使ったと自身の行為を正当化する。しかし権藤から「警視総監を目指す人物としてふさわしくない」と一刀両断され、千堂からも一連の不祥事を不問とする代わりに辞表を提出するよう要求されたことから、その要求を受け入れ出世レースから退くことになるが、刈谷射殺への関与は否定する。


警務部に所属する漣と同期のキャリア組。階級は警視(第1部)→警視正(第2部)。

「東大派」。警視正への推薦が確実視されていたが、漣が仕掛けた通り魔事件の犯人逮捕の功績で漣に出し抜かれ推薦の決選投票で落選してしまう。同期の漣と新垣を裏で見下しており警視正への推薦を逃し悔しさをにじませるが、その後も2人の昇進祝いをしようと冷静を装う。

昇進を見送られてからは決算処理の仕事に回されるが、裏で吉永からの架空請求の領収書を会計に紛れ込ませ裏金作りに加担させられており、昇進の芽がなくなり裏金作りの汚れ仕事に回されたことを苦に薬物を大量摂取して自殺を図るが未遂に終わる。自殺を図る前に昇進できず落ち込んでいたのを励ましてくれた漣に高杉と荒巻の関係や吉永の指示で自身が裏金作りに加担していたことを伝えており、吉永が千堂失脚の計略を練っていたことを漣に気付かせる契機を与えるが、千堂の判断で裏金作りを単独犯で行っていたことにされる。

退院後は交通部交通総務課を経て第2部では警視庁総務部企画課長に就任しており、漣の考えに賛同して新派閥「改革派」に名を連ねる。


警備部編集

「薩摩派」の権藤が部長を務める。


警備部長→内閣情報調査室・内閣情報官 →警視総監。「薩摩派」のトップ。

23年前、上層部の「薩摩派」による押収物の拳銃横流しを調べ上げた勇仁の内部告発の阻止を試みるが、勇仁から「警察官は正義を見失ってはいけない」と信念を示され説得に失敗する。その一方で派閥の不祥事を知りながら人を動かすだけの金もコネもなく黙って上層部に従うことしかできなかったことを悔いており、勇仁が目指した「人を助けるための存在」である警察を実現するために権力を手に入れようと警視総監を目指していた。

勇仁が自殺した当日の交番の防犯カメラの映像に勇仁に拳銃を向ける人物と共に愛用するライターが映っていたことから、漣から父を自殺に偽装し死に追い込んだ人物であると疑われるが、愛用のライターは勇仁の死からしばらくたって千堂から譲り受けたものであると告げ、勇仁の自殺に関与したことを否定し、自殺を防げなかったことを漣に謝罪する。

5年後(2021年)、「千堂派」を離脱した漣など13人で構成された新派閥「改革派」の後見人となり、千堂による漣の父・勇仁への自殺教唆、矢上が拳銃横流しに関わっていたことが勇仁により証言されている監視カメラのビデオテープを漣の計略で入手したことにより、矢上を警視総監の座から引きずり落すとともに千堂を糾弾し出世レースから退場させ、矢上の後任として警視総監に就任する。


警備部に所属する漣と同期のキャリア組。階級は警視→警視正。漣をライバル視している。父親は警察庁長官。「薩摩派」。

23年前に押収物の拳銃の横流しに関わった「薩摩派」の人間を調べ上げた父の手帳を漣に提供する。

第2部では警視庁警備部警備一課長に就任し、漣の考えに賛同し、新派閥「改革派」に名を連ねる。


その他編集

千堂大善の一人娘。1991年12月6日生まれ。漣をからかっていたことをプロファイリングで見抜かれたことから彼に興味を持ち、父・大善から結婚を前提とした付き合いの了承を得た漣からの交際の申し出に応え婚約者となる。しかし漣の婚約者となるも多忙によるすれ違いや、結婚式の準備で顔を合わせても心から相手をしてくれていないことを察し、漣に怒りをぶちまける。

5年前に発生した未解決の傷害事件の犯人であったが、父・大善によって事件を揉み消されており、大善を不祥事で失脚させることを狙う漣から、全力で守るので正当防衛で今からでも正直に自首すべきだと促され、傷害事件の当事者であったことを認める。

第2部開始時点では漣と結婚して5年が経っているが、プライベートでの会話が少ないこと等に不満を抱いている一方で、前述の傷害事件の犯人であったことを告白したことを切っ掛けに漣の気持ちが自分から離れてしまったのではないかと爽に不安を打ち明ける。

大善が警視総監になることを阻止するため彼の弱みを探らせるため、表向きは警視総監になるために躍起になり、周りが見えなくなり孤立することを防ぐためという名目で漣から実家に戻り父・大善に不審な点がないか監視するよう託けられ、漣に自分のことを見てもらいたい気持ちから協力を引き受ける。

実家に戻る前、漣が備忘録として書いていた日記を盗み見たことで漣の心境や大善との"確執"を知る。漣の父・勇仁の件に関しては大善に非があることを理解しつつも、肉親である大善と漣が対立し続けるのを見かねて悩んだ末に離婚を決意し、漣を愛する気持ちは変わらないことを誓いつつ別れを告げる。

自身が起こした傷害事件をネタに漣が刈谷から金を揺すられ、警察をクビにした大善を恨み優愛を襲うかもしれないことを危惧することが書かれた漣の日記を盗み見て、漣が自分を仕向けていることを自覚しつつ、漣を愛する気持ちから彼の思惑に敢えて従い改造銃を使い刈谷を殺害する。


元警察官。漣の父・勇仁と共に交番勤務をしていた後輩だった男。勇仁が亡くなった後は志歩とともに漣の親代わりとなり、彼が警察官になってからは「桜の塔」を登り詰めるための汚れ仕事に協力する。

23年前の拳銃横流しに関わった人物に事件を想起させるため、高杉に拳銃横流しのノウハウを教えて同じ不祥事を起こさせ揺さぶりをかける。漣の語る上層部の様子から「薩摩派」が横流しに関与していたと絞り込む。

漣が千堂に屈してからは仕事を辞め家族とも別れてしまい、飲んだくれとなって漣に金をせびる自堕落な生活に陥ってしまう。

第2部が始まる20年前(2001年)に巡査部長だった頃、公安部に所属していた千堂から「覚醒剤の取引をしている暴力団への潜入捜査を成功させれば、捜査一課に配属させる」と誘われ、同期の深海と共に身分を隠すために警察を辞めて潜入捜査を行う。しかし覚醒剤に手を染めた深海が、取引当日に錯乱状態に陥って刈谷が刑事だと暴露した上に拳銃を向けたことで窮地に陥るも、同じく同期でSATに所属していた久瀬が深海を狙撃したことで難を逃れる。その後、深海の暴走で自身の警察への復帰を断念し、新しく始めた探偵業の収入と、警察から"退職金"という名目で受け取った大金で家族を養っていた。

千堂が警視総監の座に着く為に起こした「若槻大臣狙撃事件」に久瀬が利用されていたことを知り、漣・富樫・吉永による告発を矢上と結託する形で跳ね退けた千堂がクラブ「S」へ向かう道すがら、彼にナイフで襲いかかる。その後は志歩によって「S」に匿われ、及川の密告で土門たちが「S」に駆けつける前に漣と志歩の手引きで逃亡するが、その直後に漣に仕向けられた優愛によって射殺される。


銀行強盗事件の容疑者。学生時代、銃器を紹介する動画コンテンツをメインに据えたベンチャー企業を仲間と設立するが業績が低迷し、多額の借金を返済するため金属粉末焼結式の3Dプリンターで高精度な金属製の拳銃を密造していた。その情報を漣に掴まれ、海外にも繋がりを持つ暴力団の密売ルートを紹介する偽話を持ち掛けられ、紹介料1000万円を準備するために銀行強盗をそそのかされ実行する。最後は漣が出世する手柄とするため銀行強盗、拳銃密造の両方の容疑で逮捕されるが、爽に銀行強盗の計画を持ちかけてきた電話の相手と同じ声の人物と警視庁内で会ったことを伝える。

5年後(2021年)には刑期を終え、中華料理店「龍鉄」の従業員となり、寝る間も惜しんでチャーハン作りを練習し、初めての給料を持参し銀行強盗事件の被害者である岸川夫婦に謝罪に行こうとするなど更生していたが、刈谷を殺害した犯人として証拠捏造した改造銃から指紋が検出されたと千堂から濡れ衣を着せられ、警察から追われたことから逃亡し廃校に潜伏する。その後、廃校の屋上で爽から無実を証明しようと説得され投降しようとした矢先、SATから狙撃されたのを回避しようとしてバランスを崩し屋上から転落し重体となる。事故後、富樫の懸命な聞き込みにより刈谷殺害の犯行時刻に24時間営業のスーパーに買い出しに行っていたアリバイが証明され、重篤な状態であったが意識を取り戻す。


余談編集

仲と森崎は本作では直接の共演はしなかったが、2008年に日本テレビで放送されたドラマ『学校じゃ教えられない!』では共演している。


関連タグ編集

テレビ朝日 刑事ドラマ


サイレントマジョリティー:欅坂46のデビューシングル。第1章は2016年を舞台としていたため、爽の実家である中華料理屋のBGMとして流れていた。

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