概要
CV:高橋広樹
生年月日はC.E.47年1月4日。男性のコーディネイターで、血液型はB型。身長172cm、体重63kg。
『DESTINY』本編中の年齢は26歳。
DESTINY本編
「アーサー、タンホイザー起動。アレとともに左前方の艦隊をなぎ払う」
「ええーッ!」
「沈みたいの!」.
「あ、はいィ…いいえっ!」
基本このような感じでミネルバ艦長タリア・グラディスと漫才のような掛け合いを繰り広げた。
モルゲンレーテ社で整備員として働いていたマリューに見惚れたり、ラクス・クライン…本当はミーア・キャンベルのディオキア基地での慰問ライブでノリノリになるなど、人間味のある姿を見せた。ヘブンズベース攻防戦では、艦長席に座り攻撃命令を行った。
上官のタリアと同様に、部下であるシン・アスカの度重なる自分勝手な行動には頭を抱えており、彼が勝手に捕虜を解放した案件に何のお咎めも無かった裁定(彼が裏で手を回したと思われる)には、驚愕を隠せずにはいられなかった。
メサイア攻防戦において、アークエンジェルとの交戦により戦闘不能になったミネルバを、艦長のタリア・グラディスから総員退艦の指揮を一任された。
彼女の「決意」を「軍人」として敬礼し見送った事が永遠の別れになるとも知らぬまま…。
ドラマCD『選んじゃった未来』
後日談が描かれたドラマCDでは、タリアの息子であるウィリアム・グラディスに彼女の遺品を送っているが、母の死の事情の全てを知っていた彼は「自分は母に捨てられた」と思って自暴自棄になっており、その姿を見兼ねたアーサーは、自らウィリアムの後見人となって彼を支える決意をする。
DESTINY本編ではそれほど重要な立ち位置でもないアーサーであるが、このエピソードでは実質主役であり、傷ついたウィリアムの心を救ったことでかなりのファンを増やした模様。
劇場版SEEDFREEDOM
劇場版『機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM』にも出演。世界平和監視機構コンパス所属戦艦ミレニアム副長として、艦長のアレクセイ・コノエをサポートした。ザフトから出向であり、階級は少佐。27歳。
気の抜けた性格は相変わらずで、公式HPにて「いささか頼りない」と書かれてしまった。
なお、出番があるのは物語中盤から。突然ユーラシア連邦から発射された核ミサイルの2発目に悲鳴を上げるシーンで登場。
自分達コンパスがファウンデーション王国の罠にかけられた旨を話された時に、「ブラックナイトスコードだから黒…?」と、しょうもない駄洒落を飛ばした。
物語後半でコノエがマリューに艦長の座を譲渡し退いた際に、「コノエ大佐には副長をお願いします」のマリューの一言でなし崩し的に副長職を解任させられてしまった。……哀れ。
ミレニアムから降ろされたわけではないので、そのままブリッジクルーとしてファウンデーションとの最終決戦に参加したが、マリューやノイマン達アークエンジェル組の型破りな操艦や戦術に絶叫していた。
一応ブリッジクルーとしての勤めは果たしており、副長になったコノエを「艦長」と呼び間違えたりもしたが、真剣に計器を見るシーンなどが描かれている。
小説版ではファウンデーション王国に到着後に「すごいですねぇ!噂には聞いてましたが」とちょっと大げさなほど手放しで褒めるシーンで登場している。
映画が始まる前にはウィリアムとのこんな光景もあったのかもしれない……
初期プロット紹介にて
彼がコンパス入りしている理由は特に小説版でも説明が無かったが、故・両澤千晶氏の初期プロット紹介によれば、
「先の戦いの意味、グラディス艦長の死など衝撃的な事態に遭遇したため、一時はデスクワークを希望するか除隊するかと悩んだが、成り行きでタリアの子を引き取る事となったり、シンとルナマリアがコンパスを希望すると知ったりした為、自分流の燃えあがる正義感で自身もミレニアムへ。」と彼がコンパス入りした理由が説明されている。
また、「シンとルナにはやはり特に親しみを持っている。シン達は不安なだけだが。キラの事は苦手。」とのこと。
ちなみに、故・両澤千晶氏のアグネス・ギーベンラートの初期プロット人物紹介によれば、ヴィーノ・デュプレと共にアーサーは、彼女の事を凄く優秀でやる気のある良い子だと思っているようだ…。
余談
黒服を着用しミネルバの副長を務めている事実、有能な人物であるのに間違いないのだが、良くも悪くも控え目かつ優し過ぎる性格に加えてドジなせいで、極一部の人から『無能』扱いされている。
特に公式の小説では上官のタリアから “「今ここで彼(=アーサー)を絞め殺したら、後任を探すのは大変だろうか?」” と思われていた描写もあり、一部の関係者からも無能扱いされていた模様。
しかし実は、ガルナハン攻略戦のミーティングでは作戦説明をアスランにさせ、彼の指揮官としての能力の高さを見せるように仕向け、ミネルバ内に溶け込めるようにするなどのさりげない気配りを見せたりもしている。
その意図が明らかになったのは小説版のナレーションなので、事情を知らない視聴者やシンの内心では「作戦説明もできないのか」と辛辣なコメントをされていたが、チームというものは損な役回りを引き受ける縁の下の力持ちが必要なのである。
また、後日談(ドラマCD)での彼は、大戦で上司を漫然と眺めずそこから様々なことを感じ取っていた様子や、ウィリアムの荒んだ心に響く言葉を投げかける場面などが描かれており、相変わらず抜けているところは多かれど、決して無能な人物ではないところが描かれている。
少なくとも「我が子を置いて元恋人と心中してしまった」タリアは、あの世でアーサーに頭が上がらないだろう。
設定ではコーディネイターのはずなのだが、彼のあまりに天然な性格から「彼は実はナチュラルなのでは?」と疑問を持つ視聴者もいる。
アーサーは気配りの才能に特化したコーディネイターなのかもしれない……
ミレニアムでも相変わらずの天然ぶりで、最終的には玉突き人事式に副長の座を降ろされる損な役回りだったものの、新造艦で一度は副長に任命されている姿から、やはり実力を信頼されてはいるようだ。
また、ガンダムゲームであるGジェネレーションでは
『副長の役職はSEEDDESTINYが参戦するまでは存在しなかった』。
ゲームのシステムを変えるのはそれこそナタル・バジルールやアンドリュー・バルトフェルドだけでなく、数多のガンダムシリーズの副艦長達が成し遂げられなかった偉業である。
もっとも「アーサー以外にガンダムシリーズで有名な副艦長がいるか?」と聞かれると、疑問視せざるを得ないが……。
しかし、裏を返せばアーサーは実質『ガンダムシリーズにおける戦艦の副艦長の代名詞』であるとも評価できるだろう。
関連タグ
機動戦士ガンダムSEEDDESTINY:テレビシリーズ。
機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM:2024年劇場版。
タリア・グラディス:テレビシリーズでの上官。
ウィリアム・グラディス:タリアの息子。ドラマCDにて彼の後見人になる。
アスラン・ザラ:元部下。ドラマCDでも絡みがあった。
オルガ・イツカ:同じくその存在がガンダムシリーズが出るゲームに影響を与えたキャラ。
アーサー・グッドマン:名前が同じガンダムキャラだが、トラインの方であるアーサーが善人であったのに対して、有能でありながら悪辣な軍人として描かれている。
????:上記の通り、能力に反して扱いの悪さからこう見るファンもいる。