概要
日本の大手私鉄の一つ。
新宿駅をターミナルとする京王線系統と、渋谷駅をターミナルとする井の頭線からなる。普通運賃が他社と比べ安いのが特徴。
かつては京王帝都電鉄という社名であった。
井の頭線のみ1067mmの狭軌だが、それ以外の路線は1372mmの特殊軌間で、都営地下鉄新宿線を除き他社との直通運転は不可能。だが、今のところ京王線・相模原線と都営新宿線を除く他社との直通運転は存在しない。
1372mmゲージは、京王電鉄の前身(京王電気軌道)が馬車鉄道から発達した軌間を持つ東京市電に乗り入れるためであった。
(関東大震災時に車両不足をきたした横浜市電に京王電軌から車両を融通した際、京王→東京市電→京浜電鉄→横浜市電と1372mm軌間同士の連携が生かされた。)
※関東大震災当時、京浜電鉄(現・京浜急行電鉄)の軌間は1372mmであった。やはり東京市電に乗り入れるためであったが、後に1435mmに改軌した。
2023年(令和5年)3月18日に相鉄・東急新横浜線が開通したことにより、(定期列車の有無はさておき)東海道新幹線接続駅と唯一直通手段を持たない首都圏大手私鉄となった。
ただし、こちらは将来的にリニア中央新幹線と、橋本駅で接続する予定である。
現在の営業路線
京王線系統:駅ナンバリングは『KO』
- 京王線:京王線新宿〔KO01〕-調布〔KO18〕-京王八王子〔KO34〕間 37.9km
- 京王新線:新線新宿〔KO01〕-笹塚〔KO04〕間 3.6km ※初台〔KO02〕、幡ヶ谷〔KO03〕は新線のみに設けている
- 相模原線:調布〔KO18〕-京王多摩川〔KO35〕-橋本〔KO45〕間 22.6km
- 競馬場線:東府中〔KO23〕-府中競馬正門前〔KO46〕間 0.9km
- 動物園線:高幡不動〔KO29〕-多摩動物公園(京王れーるランド)〔KO47〕間 2.0km
- 高尾線:北野〔KO33〕-京王片倉〔KO48〕-高尾〔KO52〕-高尾山口〔KO53〕間 8.6km
井の頭線:駅ナンバリングは『IN』
渋谷〔IN01〕-明大前〔IN08〕-吉祥寺〔IN17〕間 12.7km
廃止路線
- 京王線:京王新宿(1915年~1945年 現在の京王新宿追分ビル付近)~幡ヶ谷(初代)間 ※線路付替えや駅移転・地下化等による代替廃線
- 御陵線:北野-多摩御陵前間(6.2km) ※北野-山田間はのちに高尾線の一部として復活
- 高尾線(初代):八王子駅前-高尾橋間、東八王子駅前-横山町間(計8.4km)※旧・武蔵中央電気鉄道。軌間1067mm
- 代田連絡線:代田二丁目(現・新代田)-小田急小田原線世田谷代田(営業キロ不明) ※戦中戦後の車両受け渡しに使用されていた
未成線・計画中の路線
- 新宿急行線(両国線):京王新宿-飯田橋-東京-両国間。戦時体制化で失効。ただし都心直通はその後都営新宿線との乗り入れで実現
- 国立線:府中-国立間 。京王電気軌道時代に出願したが軌道特許失効
- 立川線・三鷹線:富士見ヶ丘-西国立間(立川線)、富士見ヶ丘-三鷹間(三鷹線)。井の頭線からの分岐
- 動物園線:多摩動物公園-多摩中央(多摩センター)間。現在該当ルートは多摩都市モノレールが開業
- 相模原線:橋本-相模中野間。中央本線相模湖駅に接続する案もあった。
使用車両
現在、京王電鉄所属の全ての車両がVVVF制御車である。
形式については、京王線系統の車両が千の位で5~9を、
井の頭線の車両は1~4を使用する事が中心となっている。
基本的に車両番号は4桁がメイン。
京王線系統
井の頭線
京王線系統・事業用
- デヤ901号・デヤ902号:事業用電車、デヤ901・902形。⇒DAXの記事を参照
- クヤ911号:総合検測車「DAX」。クヤ900形。
- サヤ912号:貨車。レール運搬用。小型貨車のチキ290形を置き換えた。⇒DAXの記事を参照
運賃
2023年(令和5年)10月1日からの運賃。
距離 | IC運賃 | 切符運賃 |
---|---|---|
初乗り~4km | 140円 | 140円 |
5km~6km | 160円 | 160円 |
7km~9km | 188円 | 190円 |
10km~12km | 209円 | 210円 |
13km~15km | 230円 | 230円 |
16km~19km | 273円 | 280円 |
20km~24km | 314円 | 320円 |
25km~30km | 356円 | 360円 |
31km~37km | 388円 | 390円 |
38km~42km | 409円 | 410円 |
43km~48km | 430円 | 430円 |
京王多摩センター駅~橋本駅間の加算運賃は2023年10月をもって廃止された。
鉄道むすめ
トミーテックが展開する鉄道むすめには京王電鉄から1名登場している。
橋本わかば
運転士。上記イラストは京王ライナー乗務時。
コラボレーション
ステーションメモリーズ!
2023年2月9日、同作の登場キャラクター・調布みずかが「新任PR大使」に就任。
翌月からはコラボイベントやNFTオークションを実施。京王れーるランドではグッズ販売やみずかの制服パネルの展示も行われた。
関連項目
- 大原さやか:駅構内アナウンスを担当
- 京王重機整備:グループ会社。地方の中小私鉄向けの改造を担当。
- 京王バス:グループ会社。東京都心部や多摩地区で路線・貸切バス事業などを展開。
- 西東京バス:グループ会社。八王子市を中心とした多摩地区で路線・貸切バス事業などを展開。
- 京王自動車:グループ会社。東京23区・多摩北部・南部・神奈川県央地域でタクシー・ハイヤー・貸切バス・特定バス事業などを展開。23区周辺でタクシーは京成電鉄系列の帝都自動車交通と提携しており実質的に京王帝都となっている。