凱「よっしゃあッ!ファイナル・フュージョン!!」
凱「ガオッ!!ガイッ!!ガァァァーーッッ!!!」
それは、最強の破壊神
それは、勇気の究極なる姿
我々が辿り着いた、大いなる遺産
その名は、勇者王ジェネシックガオガイガー!
概要
凱とフュージョンしたジェネシックギャレオンが変形したジェネシックガイガーと、5機のジェネシックマシンがファイナルフュージョンして誕生するジェネシックメカノイド。尻尾、四肢の爪、赤い鬣など、「破壊神」の名にふさわしい猛獣を思わせる特徴を携える。
ガオガイガーは、ギャレオンのブラックボックスに収められた本機のデータを解析して地球で建造された地球製デッドコピーであり、これこそが従来有るべき本来の姿である。100%緑の星のオーバーテクノロジーで構成されているため、全ての面で地球製ガオガイガーを凌駕する性能を有する。
そもそも地球へ向った時点でギャレオンは後述の経緯で機能変更されて事実上弱体化しており、単に技術面が完全なだけでなく、弱体化を解除した面もあり、桁違いの強さを有する。
劇中ではガオファイガーと互角のパワーを誇るパルパレーパ・プラスを圧倒し、他の遊星主たちをも瞬く間に破壊していた。
護やギャレオンの故郷である三重連太陽系は高度な科学技術を誇っていたものの、彼らの宇宙は既に衰退期を迎えており、滅亡の危機に瀕していた。これを回避する打開策として赤と緑の両星は協力して新宇宙に通じる次元ゲート「ギャレオリア彗星」を造ったが、赤の星の指導者アベルは「宇宙を構成する暗黒物質を新宇宙から取り込み、新宇宙を犠牲にして我々の宇宙を再生させる」案を主張し、再生プログラム「ソール11遊星主」を作り出した。対して緑の星の指導者カインは、「新宇宙への移住」を主張しアベルと対立。遊星主への対抗プログラムとして緑の星で作り出されたのがジェネシックガオガイガーである。
だが、これと前後して紫の星で生み出されたゾンダーメタルの制御中枢プログラム「Zマスター」が突如暴走。瞬く間に紫の星を機界昇華し、残る惑星にも侵攻。
この事態を受けてカインはジェネシックを対ゾンダー用に使用することを決断。人間をベースとするゾンダー核を破壊してしまわないように出力を落とすなど改修を施したが、ゾンダーの機界昇華の速度が予想より速く、改修が完了したのはギャレオンのみに留まった。
カインはギャレオンにGストーンと対ゾンダー用ジェネシックのデータ、原種の情報、カインの息子ラティオを乗せてギャレオリア彗星を通じて旧宇宙から脱出させ、緑の星と共に機界昇華された。
その後、機界31原種の尖兵として機界指令パスダーが地球の機界昇華に来訪するも、大気圏突入直前にギャレオンの迎撃に遭い東京に墜落、勇者王ガオガイガー本編へと繋がる。
改修を施せなかったジェネシックマシンはGクリスタル内に封印されたが、『FINAL』6話にて命の全てを懸けたジェネシックドライブによりコントロールパネルを破壊され解放。ジェネシックガイガーと合流し、ファイナルフュージョンを果たした。
本機最大の特徴は、Gストーンから発するエネルギー「ジェネシックオーラ」である。ジェネシックはこのオーラを利用して様々な効果を発揮する。このオーラはソール11遊星主の動力源であるラウドGストーンの機能を停止させる性質があり、遊星主相手には絶対的な優位性を持つ。また、単純なエネルギーとしても絶大な力を持つため、遊星主以外の相手でも十二分に渡り合うこともできる。
ガジェットガオーの頭部~頸部に相当する尾部を分割、変形させて腕部に装着するガジェットツールを使用可能。戦況に応じて様々なツールを装備できる。これらのツールもギャレオンのブラックボックスのデータにあったが、地球の現代科学では小型化に限界がありガオガイガーへの内蔵は実現せず、オプション装備ハイパーツールとして開発運用されるに至る。
基本データ
全髙:34.7m
頭丁髙:31.5m
全幅:37.5m
全備重量:684.7t
最大出力:100000000kw以上
最大飛行速度:?
最大走行速度:195km/h
動力:Gストーン動力炉
主兵装
兵装自体はガオガイガーと同じだが、性能自体は桁違いに高い
ブロウクンマグナム
ガオガイガーが右前腕部を丸ごと射出するのに対し、右手首のみを射出する。威力・速度・追尾性能などブロウクンファントムを上回る。劇中では周囲を取り囲んだ遊星主たちをまとめて破壊した。
プロテクトシェード
左手で発動するのは従来と同じだが、左手首の発生装置を放射状に展開。光学兵器を反射し、偏向する機能も備え、実体弾兵器の爆発、衝突に伴う衝撃を自身の動力エネルギーであるジェネシックオーラに変換する機能も併せ持つ。
スパイラルドリル、ストレイトドリル
ドリルニーの原型。右膝は粉砕力、広域破壊に適しているのに対し、左膝は貫通力に優れ局所破壊に適している反面、ドリル側面からの攻撃に対してやや脆弱である。
ゴルディオンネイル
両腕のマニピュレーター先端部に装備される爪状の装備。局所的に活断ウェーブを発震させ、対象を光子分解する能力を備える。ゴルディオンハンマー及びゴルディオンクラッシャーの原型。出力では勝っているもののサイズ差故にこれのみ地球製ハイパーツールの方が高威力である。
ガジェットフェザー
背部のガジェットガオーの翼を羽根状に展開、機動性を上昇させる。単機で大気圏離脱を可能とする強大な推力のみならず、各バインダーを有機的に連動、高度な旋回性能をも実現している。展開時には、翼の背面に巨大な眼を思わせる赤いスリットが姿を現す。
ジェネシックアーマー
装甲表面に存在する、ジェネシックオーラの対流。肉眼で見ることは出来ない。前述したジェネシックオーラの作用により、本来防御システムに過ぎないこの装備に晒されただけで遊星主は構造を維持出来ず組織崩壊に至り、機動兵器に対して電子的な妨害網として作用する機能も備えている。正に鎧袖一触を体現する装備。それ以外の敵に対してもプロテクトシェードと同等の能力を持つ高度なバリアシステムとして作用するが、必殺技を使用する際には、エネルギー効率の関係から一時的に消失する弱点も存在する。また空間自体に対処されては干渉ができず、『覇界王』ではディメンジョンプライヤーに一時的に無効化されたこともある。
ウィルナイフ
凱のガオーブレスに内蔵されていた同名の装備の原型。Gストーンと同じ緑の結晶状の刀身を持ち、使用者の意志に感応し切れ味を変化させ、対象を空間ごと切断する。
ボルティングドライバー
ディバイディングドライバー、ガトリングドライバーの原型。後述の3種類のボルトのいずれかを先端にセットして使用する。ジェネシックボルト以外は、本編の使用が確認されていない。
- ジェネシックボルト
ジェネシックギャレオの口から射出されるアタッチメント。オーラを湾曲空間を通して直接目標にぶつけ対象物を広範囲に、かつ半永久的に内部分解させる。遊星主やパスキューマシンに対して使用すれば、再生するそばから消滅させるイタチごっこに追い込める。
- ブロウクンボルト
右肩から射出されるアタッチメント。オーラの無限波動を湾曲空間を通して直接目標に衝突させ、対象物を内部爆発させる。
- プロテクトボルト
左肩から射出されるアタッチメント。地球製ツールの原型はこのボルトとされており、空間湾曲によって戦闘フィールドを形成する。
ギャレオリアロード
当初は名前のみで長年詳細不明だったが『覇界王』にてようやく詳細が明らかになった。
ランマー状ツールで、両手用に大型化したボルティングドライバーのような形状。時空間に干渉し、次元の壁を超えるゲートを生み出す。特に複雑な技術と莫大なエネルギーを要する代物で、加えてデータの破損もあり地球科学では再現出来なかった。
これを元にしたディメンジョンプライヤーも、わずかに解読できた技術の一部を継承するに留まっている。
技
ジェネシック・ヘル・アンド・ヘブン
該当記事参照。
ゴルディオンクラッシャー
該当記事参照。
活躍
勇者たちの活躍により『Zマスタープログラム』は浄解され、ギャレオンは地球を旅立った。
同じころ、滅亡寸前の『三重連太陽系』を再生させるべく『遊星主』が再起動。ギャレオンと護は彼らと邂逅したものの、『Gクリスタル』からこれらの真相を聞き対立。一年以上の膠着状態の中『ギャレオン』を本来の対遊星主用に改変し直した。
『ジェネシック』との『フュージョン』は『遊星主』であると共にその抑止力としての使命を与えられた『ペイ・ラ・カイン』を想定していたとされるが、その肝心の人物は『ピサ・ソール』に再生されたものの、プログラムの不具合か、レプリ護のように改竄されたのか、リーダーである『パルス・アベル』の命令を聞くのみの傀儡に成り果てており、実際には命と護による発見・開放を経て凱と合体することとなる。
復活直後は遊星主を一方的に追い詰めるが、驚異的な再生力にダメージも蓄積され苦戦していく。
しかし、ガオファイガーにて散見された「勇気が足りないと性能を活かせない」という問題を、「勇気がある限り無限に強くなれる」形へ完全に活かしきり、安定性のために出力上限があるラウドGストーンを見事に打ち破っていく。
最終的に地球製で本来はガオファイガー用であったゴルディオンクラッシャーを起動、緑の星の本来の力と、青の星が発展させた巨大な力を、二つの力を一つにして戦いを終結させた。
戦いが終結した後は、『護』と『戒道』だけを『ESミサイル』に乗せ地球圏に帰還させた後、『GGG』帰還のために『ギャレオリアロード』を起動するが、全てを光に還る『終焉を超えた誓い』に取り込まれ『覇界王』と化した。
『終焉を超えた誓い』との戦いを終え、人類の下に戻ってくるが、深刻なダメージを受けており、オーバーテクノロジー過ぎて現行技術の粋を駆使した『GGG』でも修理もままならない状況である。
これにより、『ソムニウム』一族との雌雄を決する戦いでは『ジェネシックマシン』のコクピット箇所回りに『リンカージェル』の衝撃緩衝材を増設。『ファイナルフュージョン・マニュアル』可能な有人操縦の提案がなされ、『幾巳』、『命』、『ルネ』、『ヒノキ』、『ケータ』が各機体に乗り込む。
『ガジェットガオー』の翼には『GGGギャザリングマーク』が新たに刻まれ、『大河』特務長官により『全ての戦いを終わらせる終局のガオガイガー』という願いを込め、『ファイナル・ガオガイガー』と呼称される。
余談
ゾンダー戦では
ネット界隈では「ジェネシックの戦闘力は今までのメカノイドを大きく凌駕するが、『機界昇華』以前に設計されたものなので『ゾンダー』と戦ったら『機界昇華』されるのでは?」とされ、さも公式設定のように吹聴されていたが、TVシリーズ担当もした脚本家によれば、「監督と二人で、いつ誰が決めた公式設定なんだろう……と頭をひねりました(笑)。」「そういう設定は聞いたことも無い」とTwitter上で述べた。「ゾンダーと戦うギャレオンを調整したという部分を曲解したものかと思う」というファンの意見にも同意している。
ガオガイガー自体メディアミックスや資料本も数多く、「公式設定」のソース確認が困難で、(製作者サイドに直接聞ける機会ができるまで)本当に公式設定なのならばこれらをどう解釈すべきか?という方向性に力を入れていたファンも少なくなかった。
そもそも『Gストーン』(GSライド)自体に機界昇華に対する力がある『ジェネシック』が『機界昇華』されることはない。
劇中で『ゾンダー』や『原種』に苦戦を強いられていた地球産『ガオガイガー』に対し、初めから対『原種』用に製造されていた『キングジェイダー』が有利に戦えていたのもこの誤解に繋がっていると考えられるが、これはどちらかと言えば地球の技術力と緑の星の差が大きい。
上記を踏まえた上で『ジェネシック』が対『機械昇華』用に調整・改修された理由を説明すると、「ゾンダー及び原種と戦う為にその高すぎる破壊力を抑える為」なのである。
そもそも『ジェネシック』は上述の通り『遊星主』に対抗するアンチプログラムで、高い再生・修復能力を打ち破る過剰なまでの破壊力を有する。
対して、『機界文明』と戦う場合、『ゾンダー核』並びに『原種核』を回収しなければならないため、それを破壊してしまうほどの破壊力は足枷となる。
仮に『ゾンダー』化した者を切り捨てたとしても『原種核』が回収できない以上、宇宙規模で広がる『機械昇華』を止める唯一の手段である「マスタープログラムの破壊」も皆無で、宇宙が滅亡。つまり「(核の回収が必要な)ゾンダーや原種との戦いは(対象の完全破壊を目的とした)ジェネシックでは致命的に向いていない」のである。
このために、核を壊さず摘出手截ように、破壊力やヘル・アンド・ヘヴンの仕様を調整したというのが真相であり、ジェネシックはゾンダーロボや原種を倒すことは容易だが、核を回収できないので機械昇華は阻止できないことになる。
ちなみに『スーパーロボット大戦X-Ω』では『カイン』が『ジェネシック』に『ファイナルフュージョン』して『ゾンダー』と戦うユニットシナリオが存在する(凱が見た記録映像のビジョンという)。が、無数に現れる『ゾンダー』に対抗しきれず、『ラティオ』が次元を越える時間は作れたものの、故郷を救うことはできなかった(凱の言葉からギャレオンがジェネシック仕様であることがわかり、調整に入る時系列が間に挟まっていると思われる)。
名称について
語感の響きからか、しばしば「ジェネ"リ"ックガオガイガー」と呼び間違えられる事が多い。
名前に冠された「ジェネシック」は英語で書くと「Genesic」であるが、困った事にこの「ジェネシックという英単語」は実在しないのである。
「じゃあどういう意味なんだよ!」とツッコミたくもなろうが、劇中の活躍から勘案するに「創始」を意味する「ジェネシス(Genesis)」の形容詞形にしたもの、あるいは「遺伝上の~」を意味する「ジェネティック(Genetic)」をもじったものかと思われる。
これなら「創世時のガオガイガー」だの「起源となるガオガイガー」的な意味合いになり、一応の辻褄が合う。
一方で「ジェネリック(Generic)」とは「一般的な~」「包括的な~」というような意味を持つ英単語(こちらの単語はもちろん実在する)で、俗に「後発医薬品」という…要するにあの黒柳さんがCMで連呼しているアレである。
つまり「プロトタイプに対する後継改良型」的な意味で言うなら、概念としてジェネシックとは相容れない立ち位置にあるのだ。
なんなら「ジェネリックガオガイガー」は「(通常の)ガオガイガー」や「ガオファイガー」などが定義としては当てはまるので、それならジェネシックガオガイガーを「ガオガイガーオリジン」だの「ファーストガオガイガー」だの「ガオガイガーゼロ」だのと呼んだ方が、意味合い的にも由来を容易に想起出来る意味でも秀逸なのでその方が手っ取り早い気もするのだが…
関連タグ
黙示録の獣:モチーフと思しきもの。ジェネシックが初めて戦闘を行う回のサブタイトルは「超勇者黙示録」となっており、ジェネシックもまた黙示録の獣同様、全身に7つの頭を持ち、六又に分かれた兜飾り・首元の牙・両足のドリルと、合計10本の角を持つ。