「俺は俺に罰を与える」
演:高原知秀
概要
チェックメイトフォーの一員であるライオンファンガイアの人間態。
筋骨隆々とした大柄な男性(参考画像左端)であり、右手の甲にルークの紋章を持つ。また、過去編の時点では同じ紋章が背中に入った革ジャンを着ており、次狼の回想ではバイクに乗っていた。
怪人態でなくても相当な腕力を誇り、口からロケットクローを射出する能力を持つ。
性格は、下記のゲームを見ても分かるが狂暴かつ享楽的で好戦的であり、「俺は、○○する」といちいち自分の行動を声に出して宣言する癖がある。根本的に精神年齢が幼く、ある意味何事に対しても子供のように純真に取り組むが、同時に無邪気さ故の残忍さと邪悪さを併せ持つキャラである。
このような男だが、ビショップやクイーンの指示には比較的素直に従っている。また、キングの座を狙うウォートホッグファンガイアに対しては敵意を露わにして排除しようとするなど、意外にもキングへの忠誠心は高く一族への帰属意識も強い(尤もそのような者でもなければ、ルークには選ばれないだろうが)。
自分で設定したルールと制限時間に従って人間を襲うという「タイムプレイ」と称するゲームを延々と行い、ゲーム感覚で人間のライフエナジーを捕食し、ゲームの結果次第で自分に褒美や罰を与えるという行動を繰り返している(ちなみに褒美の内容はパフェなどのお菓子で、どうやら甘党であるらしい)。
基本的には、自分のゲームの支障にならない限りはタイムプレイ中はターゲット以外の人間は襲わないのだが、それ以外の特に良いタイムプレイが思いつかない時は、偶々通りかかった通行人に「何か面白い事はないのか?」と掴みかかり、「無いなら死ね!」とライフエナジーを奪って殺害するなど通り魔的な行動も行っている。
チェックメイトフォーとしての使命はキングの護衛と、ライフエナジーを奪い合う他種族の殲滅であり、過去にはこの使命故に次狼(ガルル)以外の生き残りのウルフェン族を「狼狩り」と称して全て殺戮した。それ故に次狼からは「一族の仇」として激しい憎悪を向けられ、彼はルーク討伐も目指して動いていた。
現在では、もう障害となり得るような他種族がほぼいないのと、キング自身の戦闘力が護衛が不要なくらい高い為、基本的には自由に行動している(というより、後から見直すとルークの戦闘力はチェックメイトフォーの中でも明らかに低いので、ぶっちゃけ護衛としての役割など無いに等しい)。
戦闘力等については、ライオンファンガイアの項目を参照。
来歴
過去編と現代編の両方に登場。
過去編では麻生ゆりの母にして、イクサの開発者である麻生茜を前述のタイムプレイで殺害している(この時のルールは「白い服を着た人間を殺害する」というものだったらしく、それ故に当時白衣を着ていた茜を初めとする研究者だけが殺された)。
そこでゆりからも恨みを買い、彼女が仕掛けた罠(あえてイクサに変身させてシステムの負荷で消耗させるというもの)で弱体化したところを、彼女が変身したイクサのブロウクン・ファングを右肩に受け重傷を負って、死ななかったものの22年間もの眠りについた。
現代編で覚醒するが、記憶喪失になり荒々しかった性格が温厚になって、偶然紅渡に拾われて彼の世話になり、渡の知人である蕎麦屋に居候し、「大ちゃん」と呼ばれるくらい親しくなる。しかし、その後に記憶を取り戻すと、世話になった蕎麦屋の親娘を殺害し、再びタイムプレイを開始する。
この為、渡とは強い因縁ができていたのだが、何故かその後は渡の方も特にその件に触れなくなり、結局彼等の因縁は未回収で触れられないまま終わってしまった(メタ的には、ルークとの因縁を麻生母娘に集約したいという脚本上の都合だと思われる)。
やがてタイムプレイにマンネリを感じ始めていた頃、たまたま公園で子供に絵本を読み聞かせている女性を見かけ、その話を聞いて「死んだ後に天国に行きたい」という夢を持つようになり、やたら良いことをしようと町をふらついてはボランティア活動を行うようになった。
しかし、自身が頑丈過ぎる為に恵らの攻撃でも死ぬ事ができず逆上、そして名護が変身したライジングイクサを見て「イクサを倒す」という新しいタイムプレイを思いつき、天国行きを延期して襲いかかる。
しかし、ライジングイクサには到底敵わず返り討ちにされ、名護から引き継いだ恵の変身したイクサに、かつてゆりの攻撃で重傷を負い弱点となっていた右肩を集中攻撃され、最期はイクサジャッジメントで致命傷を負い爆散した。
イメージソング
Lightning to Heaven
敵怪人にしては珍しくイメージソングが存在する。
小説 仮面ライダーキバ
チェックメイトフォーの設定自体がが無い為、本作では単に「革ジャンの男」と呼ばれている。
原作と同様に麻生ゆりの母を殺害したライオンファンガイアの人間態として登場。戦闘力も高く素晴らしき青空の会のハンターを何人も返り討ちにしている。
TVと違い用心深くズル賢い性格となっており、ウルフェン族を根絶やしにするべく、その唯一の生き残りである次狼に戦いを申し合わせておきながら、暗黙の了解の一騎打ちを無視し複数人のファンガイアを嗾け、消耗したところを確実に殺害しようとするなど明らかな卑劣漢。
小説版の過去編ではイクサが登場しない為、生身の音也にファンガイアスレイヤーで急所を粉砕されて倒された。
ちなみに過去編で死亡した為、大ちゃんとして渡と交流する事も無かった。まあ前述通りTV版の大ちゃんのくだりも、結局大して回収されないまま終わるので、それで良かったのかもしれないが。
余談
演者の高原知秀氏は超星神グランセイザーにて、松坂直人/セイザータウロン役を演じた。
関連タグ
仮面ライダーキバ ファンガイア チェックメイトフォー ライオンファンガイア
ライオン、ドードー:モチーフ。絶滅種モチーフが他種属殲滅担当とはなんたる皮肉であろうか?
ラディゲ…同じく井上敏樹がメイン脚本を務めた作品の敵幹部の一人で、ルーク同様に一時的に記憶喪失となった際に好青年になるも、記憶を取り戻すなり、恩を仇で返す形で世話になった一般人を殺害するという凶行を行った。
Mr.ジェイ:上記と同様に同じメインライターを務めた作品に登場する定員4人の幹部集団の一人で、こちらもパワー系で最初に退場したのも共通する。また、後にインフレに置いていかれ、一応幹部だったのに終盤登場する一般怪人の方が強いのではとファンから突っ込まれているのも同じである。
大妖精……大ちゃん違い